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港南公会堂及び港南土木事務所整備工事
最終更新日 2021年11月11日
港南公会堂及び港南土木事務所整備工事
名称 | 港南公会堂及び港南土木事務所整備工事 |
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所在地 | 【公会堂棟】 |
構造規模 | 【公会堂棟】 |
延べ面積 | 【公会堂棟】 |
設計 | 株式会社新居千秋都市建築設計 |
工期 | 平成30年10月4日~令和3年3月26日 |
施工 | (建築工事)松尾・大洋・安藤JV (電気設備工事)向洋・エスシーイーJV (空調衛生設備工事)ヨコレイ・エヌケイテクノJV (昇降機設備工事)フジテック株式会社 (舞台音響・映像設備工事)ヤマハサウンドシステム株式会社 (舞台照明設備工事)パナソニックLSエンジニアリング株式会社 (リフター整備工事)朝日輸送機株式会社 (自家発電設備工事)荏原商事株式会社 (道路拡幅工事)重田建設企業株式会社 |
外観(北側)
外観(南東側)
スロープ
遊歩道
受付カウンター・エントランスホール
エレベーターホール
客席
舞台・客席
廊下・ホワイエ
打合せスペース
会議室
和室
設計者からのコメント
公会堂、土木事務所、区民活動支援センターからなる複合施設である。
もともと敷地には旧・港南区総合庁舎が道路境界線ぎりぎりまで建っていて、既存地下躯体を解体することができなかった。そこで既存地下躯体を山留めとして再利用することとし、その内側におさまるよう新築部分の平面を計画した。
断面的には、道路斜線制限と地区計画の高さ規制をクリアし、隣接する住宅地への圧迫感と日影も最小限にするため、段々状にセットバックする形態とし屋上緑化を施した。このように平面、断面ともに非常に厳しい形態制限の中で、限られたボリュームの中にコンパクトに各施設をまとめる必要があった。
さらに隣接する地下鉄駅舎への影響を最小限とするため、地下躯体は鎌倉街道から大きく離し、かわりに上部躯体をSRC造として約8mオーバーハングさせた。これにより要望された諸室面積を確保すると同時に、駅前広場に大きな軒下のような空間が生まれた。RC打放しの軒はそのまま内部のホワイエまで連続し、この建物の象徴的な空間となっている。
地下鉄との位置関係により、エントランスホールやホワイエは北側に配置される構成となるため、ホワイエには大きな開口部を設け、北からのやわらかい光を取り入れ開放感が感じられるように意図した。公会堂事務室もホワイエの自然光を妨げないよう、建物中心に入れ子状に配置し、機能的にも建物全体をくまなく見渡せる計画となっている。公会堂事務室はかまくらのような特徴的な形状で、断面的にも入れ子状になっている。これにより限られたスペースのホワイエ空間に連続性を生み出した。公会堂内部は、敷地条件等からおのずとシューボックスに近い矩形平面となった。波打つような曲面天井は音響シミュレーションにより気積・形状を決定している。壁と天井の仕上げには、特殊ケイカル板にルーター加工を施して区の花であるヒマワリを刻印した。これは装飾的役割だけでなく反射音を拡散させる機能を持っており、結果的に響きのやわらかい、音響的にも優れたホールとなった。客席椅子、緞帳もヒマワリをモチーフとして、今回のためにデザインした。
地上には24時間自由に通行できるピロティ状の遊歩道を設け、地下鉄駅から港南区総合庁舎までを結ぶ歩行者空間を生み出した。また鎌倉街道に面して約500㎡の駅前広場をつくることで、開かれた市民のための憩いの場が生まれた。
土木事務所として災害時拠点となることを踏まえ、用途係数は1.5を確保した高耐震の建物とし、発電機などの非常用設備や、3日間の非常用トイレをまかなえる汚水槽などを計画している。
公会堂ということもあって、肩肘のはったデザインというよりも、地域の人たち、とくに子ども達が喜んでくれるような明るく楽しいデザインにしたいと考えた。長く市民に親しまれ、愛される建物になってくれることを願っている。
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