戸籍制度について

戸籍は、日本国民の親族的な身分関係を登録し、公証する唯一の公簿です。戸籍はひとつの夫婦とこれと氏を同じくする子を単位として作られる系譜であり、個々人の出生から死亡までの身分上の事項が記載されます。なお、外国人については戸籍はありません。

戸籍法には目的や対象者を規定していませんが、属地的な効力として、日本にいる外国人にも適用されます。日本人と外国人との届出については、当該日本人の戸籍にその旨が記録され、外国人同士の届出については、届書を10年間保管し、その届書で公証を行います。したがって、外国人同士が日本において有効な身分行為（婚姻・離婚など）をする場合、あるいは自然的事実（出生・死亡など）があった場合は、戸籍法に規定する手続きに従って市区町村長に届出をすることになります。なお、外国人が日本にあるその国の大使館又は領事館にその外国の方式により婚姻・離婚届等をした場合には、日本の戸籍届出窓口への届出は不要となります。

例えば、外国人相互間の身分行為（婚姻・離婚など）が日本でされた場合に外国人については戸籍がないので、戸籍謄抄本等の交付を受けて身分関係を証明することはできませんが、当該外国人が日本で有効な身分行為をしたことの立証は、日本では身分行為は市区町村に届出することで成立するため、当該届書により届出の受理証明書を発行して行うことになります。