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下水の高度処理

最終更新日 2023年10月4日

高度処理の目的と導入状況

海水に窒素やりんなどの栄養塩類が多量に流れ込み富栄養化すると、プランクトンが異常に増殖し、赤潮(写真提供:環境科学研究所)が発生する恐れがあります。下水中には窒素・りんが含まれますが、従来の標準活性汚泥法(以下、標準法)では窒素・りんの除去は不十分です。そこで横浜市では、東京湾の富栄養化対策として、窒素・りん除去を目的とした高度処理施設を導入しました。これにより、標準法よりも多くの窒素・りんを除去できるようになりました。

高度処理の導入は、老朽化した施設の更新や増設時期にあわせて効率的に実施しています。令和3年度末時点で、7ヶ所の水再生センターに高度処理施設が導入されており、市内の全下水処理能力の55%が高度処理となっています。

標準法と3種類の高度処理方式

標準法

標準法のイラスト

従来の標準法では、反応タンクは分割されず、曝気(空気を送り込むこと)により全体に酸素が供給されると同時に活性汚泥がかくはんされます。

反応タンクの役割と下水処理のしくみについては、こちらを御参照ください。

高度処理方式

現在、横浜市で採用されている高度処理方式には、次の3つがあります。

標準法は好気槽のみで構成されていますが、高度処理方式は、好気槽・嫌気槽。無酸素槽を組み合わせたいくつかの槽によって構成されています。

各槽によって異なる微生物のはたらき

AO法(嫌気好気活性汚泥法)

AO法のイラスト

AO法は、りん除去を目的とした方式で、反応タンクは嫌気槽と好気槽の2つに分かれます。嫌気槽には活性汚泥を混ぜるためのかくはん機が設置されています。

A2O法(嫌気無酸素好気法)

A2O法のイラスト

A2O法は、窒素とりんの同時除去を目的とした方式で、反応タンクは嫌気槽・無酸素槽・好気槽の3つに分かれます。無酸素槽にはかくはん機が設置されているほか、循環ポンプにより好気槽から循環水が送られてきます。

AOAO法(硝化内生脱窒法)

AOAO法のイラスト

AOAO法は、窒素とりんの同時除去を目的とした方式で、反応タンクは嫌気槽・好気槽・無酸素槽・再曝気槽(好気槽)の4つに分かれています。循環ポンプはなく、無酸素槽の前後に好気槽を置く点がA20法と違っています。

このページへのお問合せ

下水道河川局下水道施設部水質課

電話:045-621-4343

電話:045-621-4343

ファクス:045-621-4256

メールアドレス:gk-suishitsu@city.yokohama.lg.jp

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