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なぜいろいろな平均寿命や健康寿命の数値が算出されるのか?

最終更新日 2019年3月18日

平均寿命および健康寿命は、算出方法や、人口統計データの種類や時点によって異なる数値が算出されます。どれが正しく、正しくないかということよりも、各データの算出方法や人口統計データにどのようなものが使用されているかを把握することが重要です。

平成22年のいろいろな値の各種平均寿命
Noもととなる生命表等全国横浜市
男性女性男性女性
1完全生命表(国が公表)79.5586.30
2簡易生命表(国が公表)79.6486.39
3都道府県別生命表(国が公表)79.5986.3580.2986.79
4市区町村別生命表(国が公表)79.686.480.386.8
5横浜市が独自に算出(チャン法)80.1886.63
6横浜市が独自に算出(健康寿命算定プログラムを使用)80.4286.98

平均寿命

1 完全生命表

2 簡易生命表

平均寿命の算出には生命表の作成が必要です。生命表とは、ある集団の死亡の状況が今後変化しないと仮定して、各年齢の人が平均してあと何年生きられるか(平均余命)を計算したものです。0歳の人があと何年生きられるかというところを見れば、平均寿命を知ることが出来ます。全国の代表的な生命表には完全生命表と簡易生命表があります。完全生命表は国勢調査による日本人人口(確定数)や人口動態統計(確定数)をもとに5年ごとに作成され、簡易生命表は推計人口による日本人人口や人口動態統計月報年計(概数)をもとに毎年作成されています。なお、国勢調査年については、簡易生命表と完全生命表の両方が作成されますが、完全生命表は確定版という性格を持っています。

3 都道府県別生命表

国勢調査年を含む前後3年間の人口動態統計(確定数)および国勢調査による日本人人口(確定数)をもとに、都道府県別に5年ごとに作成されています。この生命表の作成方法では、完全生命表全国の平均寿命とは値が異なります。国は全国の平均寿命では完全生命表を、都道府県(横浜市含む)の平均寿命では都道府県別生命表を用いることを推奨しています。

4 市区町村別生命表

この生命表の作成方法は、完全生命表や都道府県別生命表とは異なっています。ここには横浜市全体と各区の値が掲載されていますが、市全体では都道府県別生命表を用いることが推奨されています。小数点第1位までしか公表されていません。5年ごとに作成されています。

5 横浜市が独自に算出した平均寿命(チャン法)

国が平均寿命の算出をベイズ推計という方法で算出しているのに対し、横浜市では一般的なベイズ推計を用いないチャン法を用いています。国の用いているベイズ推計のプログラムは公表されていないからです。横浜市の平均寿命を国が公表するのは5年ごとで、公表までに時間もかかるため、暫定的に独自で算出しました。

6 横浜市が独自に算出した平均寿命(健康寿命算定プログラムを使用)

健康寿命は、3年ごとに調査される国民生活基礎調査のアンケート結果と人口統計を基に算出されますが、2014年6月までは厚生労働省研究班(主任研究者=橋本修二・藤田保健衛生大教授)(以下研究班)は都道府県の数値のみを公表し、横浜市の数値は公表していませんでした。そのため、横浜市では国民生活基礎調査のアンケート結果の横浜市分のデータ提供を国に申請し、得られたデータから研究班の提供する算定プログラムを用いて、独自に横浜市の健康寿命を算出しました。算定プログラムでは健康寿命の計算にあたり、生命表も作成されるために平均寿命も算出されます。ここで「5横浜市が独自に算出した平均寿命(チャン法)」に加えてさらに「6横浜市が独自に算出した平均寿命(健康寿命算定プログラムを使用)」の平均寿命も算出し公表した理由は次のとおりです。「平均寿命=健康寿命+“日常生活に制限のある期間の平均”」という一般的に分かりやすい健康寿命の意味するところを説明する際に、同じ算定プログラムと人口統計データで算出された、「平均寿命」、「健康寿命」と「日常生活に制限のある期間の平均」でなければ、「健康寿命」と「日常生活に制限のある期間の平均」を足しても「平均寿命」にならないからです。
ここの部分は、国でも混乱が見られています。例えば、2010年の全国の健康寿命では、研究班と健康日本21(第2次)の数値は同じですが、“日常生活に制限のある期間の平均(平均寿命と健康寿命の差)”は異なっています。これは、研究班では健康寿命と生命表の算出に、同じ人口統計データと算出方法を用いているのに対し、健康日本21(第2次)では、平均寿命に完全生命表のものを用いているからです。

健康寿命算定プログラム
日常生活に制限のない期間の平均(健康寿命)
国の研究班健康日本21(第2次)p25の記載
男性 70.42歳男性 70.42歳
女性 73.62歳女性 73.62歳
日常生活に制限のある期間の平均(平均寿命と健康寿命の差)
国の研究班健康日本21(第2次)p25の記載
男性 9.22歳男性 9.13歳
女性 12.77歳女性 12.68歳

健康寿命

前述の事情で、2012年12月に横浜市は独自に健康寿命を算出していましたが、2014年7月に研究班は横浜市を含む20大都市の健康寿命を公表しました。ここで公表された値は横浜市が独自に算出した値と異なっていますが、基準として用いた人口の集計時期が、研究班が用いたものと若干異なっていることなどが原因と考えられます。

ただ、研究班も「健康寿命を算定する際に、どの基礎数値を用いるかなど、詳細な方法について、どの方法が正しいということが決まっているわけではありません。どの基礎数値を用いて、どのように算定したかということを明示すれば、仮に研究班が算定した数値と異なっていても、それぞれ正しい数値ということができます。」と述べています。

また、健康寿命にはほかにもさまざまな算出方式があります。例えば、“日常生活に制限のある期間の平均”を国民生活基礎調査で得られたデータと人口統計から求め、同じ人口統計から導き出された生命表を用いず、国が別に公表した都道府県別平均寿命などを用い、そこから“日常生活に制限のある期間の平均”を引き算して健康寿命を算出する方法等です。

さらに言えば、健康寿命は、今回は「日常生活に制限のない期間の平均」といわれている、国民生活基礎調査のアンケート項目“あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか。”の回答結果をもとに計算しています。しかし、「自分が健康であると自覚している期間の平均」という、“あなたの現在の健康状態はいかがですか。”というアンケート回答結果をもとに算出する考え方もあります。世界的にも国ごとでも健康寿命の求め方は異なっているのです。

横浜市で区別の健康寿命を求めようとしても、18区別になるとアンケート調査である国民生活基礎調査のデータ数が少なくなり、計算が不正確になってしまいます。そこで、横浜市では健康寿命の代わりに区別の平均自立期間(これも健康寿命の種類の一つといわれていますが・・・)を独自に算出しました。これは、国民生活基礎調査のデータの代わりに、横浜市の保有する介護保険データを用いて算出しています。“日常生活に制限のある期間”≒“介護を要する期間”という考え方に基づいており、他の多くの自治体でもこの値を算出し、健康施策の参考値としています。ただ、健康寿命とは数値にかなり違いが見られます。

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電話:045-370-9237

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