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横浜湘南道路環境影響評価準備書に対する市長意見(平成11年9月3日)回答

最終更新日 2019年1月22日

環保環審第92号
平成11年9月3日
神奈川県知事 岡崎 洋 様
横浜市長 高秀 秀信

「横浜湘南道路環境影響評価準備書」に対する意見について(回答)


平成11年6月14日環計第5号で意見の求めがありました標記について、別添のとおり回答します。


担当:横浜市環境保全局環境影響審査課
TEL:045‐671‐2495、2479


別添

1 基本的事項

(1) 横浜湘南道路(横浜市栄区田谷町~藤沢市城南一丁目)(以下「本事業」という。)の計画地周辺のうち、横浜市域を高架で通る部分は、市街化調整区域であり住宅の密集はないが、本事業による沿道環境の変化は大きく、一部において住宅及び幼稚園に接する形で本事業が計画されている。また、計画地近傍の一般環境大気測定局
においては二酸化窒素の環境基準は達成されているものの、一方において、浮遊粒子状物質濃度の環境基準は未達成の状況にあることなどから、十分な環境保全対策を講じ、周辺環境を保全することが求められる。

(2) 平成22年の二酸化窒素の予測値については、現況よりも改善されるとしているが、この値については不確定な要素もあるため、事後調査の充実を図り、その結果に応じて環境保全対策を講ずる必要がある。

(3) 予測に用いた平成22年の計画交通量は、平成2年度全国交通情勢調査結果を基に四段階推定法により推定している。この20年間の社会経済情勢の変化等が不確定な要素をもつことから、計画交通量についても不確定要素を含むものであり、この観点からも事後調査の充実を図る必要がある。

2 個別的事項

(1) 工事計画

ア 工事車両の出入り口や建設発生土の搬出箇所については、騒音や地域社会等の影響を考慮して選定し、具体的に評価書に記載する必要がある。

イ 工事車両の走行に伴う大気汚染、騒音等を軽減するため、工事車両の延べ走行台数を削減する必要がある。

(2) 大気汚染

ア 供用時の自動車走行に伴う浮遊粒子状物質については、予測・評価を行い、評価書に記載する必要がある。
特に、ディーゼル自動車から排出される微粒子状物質(DEP)について考察を加えること。

イ 本事業は全線の7割以上をトンネル構造としており、沿道の大気汚染対策として評価できるものであるが、トンネル内の排出ガスが換気所から集中的に排出されることから、この換気所で浮遊粒子状物質を捕捉することは非常に効果的な手段と考えられる。したがって、一層の環境保全を図るため、関谷換気所(仮称)については、サブミクロンレベルの粒子も高効率で捕捉できる集塵装置の設置を計画する必要がある。

ウ 換気所の平均排出速度については、約6m/sとしているが、ダウンウオッシュを防止し、より大気拡散を促す観点から排出速度を上げる必要がある。

(3) 水質汚濁

ア 薬液注入工法は、建設省の「薬液注入工法による建設工事の施工に関する暫定指針」に基づいて行うとしているが、施工にあたっては、その時点における最新の基準・知見に基づき、水質汚濁や土壌汚染等が生じないようにする必要がある。

イ トンネルの洗浄排水については、関係機関と協議のうえ、適正な処理を行い排出する必要がある。

(4) 騒音・振動

ア 工事区域の出入口付近は、工事車両等の走行に伴う騒音の影響が大きいと想定されるので、予測・評価を行い、評価書に記載する必要がある。

イ 幼稚園等静穏の維持を必要とする施設周辺の建設騒音・振動を低減させるため、騒音・振動発生源となる機械と建物との離隔をできるだけ確保するとともに、運転時間帯にも配慮する必要がある。

ウ 供用時の自動車の走行に伴う騒音は、等価騒音レベルによる予測・評価を行い、評価書に記載する必要がある。

エ 供用時の騒音は、高架構造物等の反射音について考慮していないので、構造物の反射音対策を検討し実施する必要がある。

オ 自動車の出入等で遮音壁が設置できない箇所については、低騒音舗装等の対策を行い、目詰まり等で効果が低減しないよう適切な管理を実施する必要がある。

カ 計画交通量の不確実性等を考慮すると、供用時の環境保全目標を達成できなくなる恐れがあるので、供用後における追加対策についても検討しておく必要がある。

キ 高架構造物の継ぎ目部分は、自動車の走行による振動が大きくなる恐れがあるので、接合部に段差が生じないよう適正な施工を行う必要がある。

(5) 地盤沈下

ア トンネル工事着手前のできるだけ早い段階から、地盤及び地下水の変動を計測し、計測結果を施工管理に反映させる必要がある。
また、調査地点は、トンネルの位置及び深さのほか、沖積層の分布状況を考慮して選定する必要がある。

イ トンネル工事着手前、工事中及び工事完了後に、家屋及び工作物の調査を行ない、その結果を施工管理及び工事着手後の調査に反映させる必要がある。
また、調査範囲は、トンネルの位置及び深さのほか、沖積層の分布状況を考慮して選定する必要がある。

(6) 電波障害

本事業に伴う電波障害は、新たに設置する共同受信施設等を有効に活用し、積極的に受信状況の改善をする必要がある。

(7) 日照障害

「居住環境に著しい影響を及ぼさないこと」という環境保全目標を設定し「公共施設の設置に起因する日陰により生ずる損害等に係る費用負担について」(建設省事務次官通知 昭和51年)に基づき、適切な措置を講ずることを環境保全対策にあげ評価しているが、評価としては適切ではない。
このため、高架構造物による日影の住宅、農作物への影響については、事業の具体化の際、詳細な設計に基づく実日影図により時刻別日影図、等時間日影図を作成し、その影響を明らかにしたうえで関係住民に示し、住民意向に配慮しながら適切に対応する必要がある。

(8) 水象

地下掘削にあたっては、地下水の水位低下に起因する周辺の井戸の枯渇化による生活への影響が生じないようにする必要がある。

イ 道路面の雨水排水については、河川に著しい負荷を与えないように検討する必要がある。

(9) 植物・動物

ア 準備書において、植栽されたものと思われる植物が、一部、自生種となっているため、評価書で修正する必要がある。

イ 現地調査によると計画地周辺にオオタカの飛翔が確認されているので、工事着手前に再度十分な調査を行い、営巣の有無を確認し、適切な対応を図る必要がある。

ウ 工事帯、工事用道路、資材置き場等を最小限とし、可能な限り自然への影響を低減する必要がある。

(10) 地域社会

ア 工事車両の走行ルートや、工事・供用に伴い既存道路が分断される箇所については、評価書に記載する必要がある。

イ 本事業の供用に伴う代替道路については、地元住民と十分な協議を行ったうえで決定する必要がある。

(11) 景観

ア 高架構造物の存在による圧迫感をより低減させるため、構造物のデザインに配慮するほか、水や緑等のアメニティ-の整備など環境施設帯にゆとりを確保したり、橋脚の位置についても配慮する必要がある。

イ 構造物のデザインについては、構造設計の段階から、周辺の自然環境との調和はもちろん、新たな環境を創造していく観点から検討を加える必要がある。

(12) 災害

ア 戸塚区小雀町の斜面の土工事にあたっては、斜面の崩壊等を防止するため、安全について十分配慮した工法とする必要がある。

イ トンネルの中で火災が発生した場合の避難方法、火災の拡大防止策などについて具体的に評価書に記載する必要がある。

3 事後調査

(1) 工事着手に際しては、その時点での最新の交通量調査を基に計画交通量の検証を行い、適切な対応を図る必要がある。

(2) 供用後に交通量、大気汚染、騒音等の調査を行い、その結果をもとに必要な環境保全対策を講ずる必要がある。

(3) 地盤及び地下水の変動の計測は、供用後、地盤沈下の状況が安定するまでの一定期間継続して行う必要がある。

(4) モニタリング等の事後調査計画を作成し、評価書に記載する必要がある。

付記

横浜市の大気環境は、市内の多くの地域で、二酸化窒素、浮遊粒子状物質濃度の環境基準が未達成の状況にあり、一層の大気環境の改善が求められており、自動車からの排出ガスが、これらの汚染物質の排出源の大きな要因となっている。
本事業では、平成22年の二酸化窒素のバックグランド濃度は「神奈川県自動車排出窒素酸化物総量削減計画」を基本に推計しており、環境保全目標の達成には本計画の達成が重要な役割を担っているので、「神奈川県自動車排出窒素酸化物総量削減計画」が確実に実行されることが重要である。
また、自動車から排出される窒素酸化物及び浮遊粒子状物質のうち、ディーゼル自動車によるものの構成比が依然として高い現状を考慮すると、ディーゼル自動車からの排出ガス対策の一層の促進が急務となっている。さらに、本事業のような高速道路は、大型ディーゼル自動車の混入率が比較的高いため、ディーゼル自動車対策は本事業の環境対策として特に効果があると考えられる。
これらの観点からも、平成10年12月の中央環境審議会のディーゼル自動車の排出ガスにかかる答申(第3次答申)に示される具体的施策が確実に実行されることが必要である。

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環境創造局政策調整部環境影響評価課

電話:045-671-2495

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ファクス:045-663-7831

メールアドレス:ks-eikyohyoka@city.yokohama.jp

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