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ウイルス検査
最終更新日 2024年4月2日
食中毒とウイルス
食中毒の原因物質となるウイルスにはA型肝炎ウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどがありますが、代表的なものはノロウイルスです。
平成27年の全国における食中毒発生状況では、ノロウイルスによる食中毒は病因物質別にみて事件数・患者数ともに第1位となっています。
ノロウイルスについて
ノロウイルスはヒトの腸管粘膜で増殖し、吐き気、嘔吐、急性下痢症(胃腸炎)、腹痛などの症状を引き起こします。
感染後、通常24時間から48時間の潜伏期(感染してから発症するまでの時間)を経て症状が現れ、ほとんどが3日以内に回復します。一年を通して発生はみられますが、冬場(おおよそ12月から3月)に多発します。
ノロウイルスにはワクチンが無いため、治療は対症療法に限られます。
感染経路には次のように多様なケースがあります。
- ヒトの糞便中にあったノロウイルスが下水処理場、河川を通り海に流れ込んでカキなどの二枚貝の中腸腺に蓄積し、その貝を十分に加熱調理せずに食べたケース
- ノロウイルスに感染した調理従事者(主に手など)を介して食品を汚染するケース
- 食品を介さず、患者の嘔吐物や排泄物から直接感染を受けるケース
- 家庭や共同施設などでヒトからヒトへ直接飛沫感染するケース
特に、2のように食品取扱者を介した事例が近年多く発生しています。ノロウイルスは不顕性感染(感染していても症状を示さない)するケースがあるため、食品取扱者は特に注意が必要です。
生カキと取り出した中腸腺
予防のポイント
- 食材の加熱調理(中心温度85~90℃で90秒以上)を行う
- 手洗いを励行する
- 下痢やおう吐などの症状のある場合には調理に従事しない
- 清潔な器具、容器を使用する
(次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)がウイルスの失活化に有効です)
- 盛り付けや配膳などの作業時における使い捨て手袋の着用及び適切な交換を習慣づける
- 嘔吐物や排泄物は衛生的に処理し消毒を行う
このページへのお問合せ
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