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認知症とは
最終更新日 2024年2月13日
認知症とは、さまざまな原因により脳に変化が起こり、それまでできていたことができなくなり、生活に支障をきたした状態をいいます。脳の神経細胞への影響が原因となる「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」、脳の血管の損傷等が原因となる「血管性認知症」など、原因疾患によりさまざまな種類の認知症があります。
認知症には、いろいろな種類があります
脳は、部分ごとにそれぞれ役割をもっています。見たり聞いたりといった感覚を担っている部分、運動を担う部分、記憶を担う部分などさまざまです。認知症には、脳が障害を受けた場所によって、いろいろな種類があります。
アルツハイマー型認知症
脳にβ(ベータ)アミロイドというたんぱく質が20年、30年という長い期間かけてたまることによって、脳の細胞の働きが少しずつ失われて死んでいき、脳が萎縮して機能が全般的に低下していきます。
進行はゆっくりですが、脳全体が萎縮していくため、症状もさまざまです。一番多い認知症です。
血管性認知症
脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などのために、神経細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなり、その結果その部分の神経細胞が死んだり、神経のネットワークが壊れてしまう認知症です。突然発症し階段状に進行するタイプと、穏やかに発症し徐々に進行するタイプがあります。損傷を受けた脳の部分によって、症状は異なります。
レビー小体型認知症
脳にレビー小体という物質がたまることで、脳の細胞が損傷を受けて発症する認知症です。実際にはないものが見える幻視やパーキンソン症状(動作がゆっくりになる、手足がふるえる、筋肉が硬直するなど)が現れるのが特徴です。
前頭側頭型認知症
脳の前頭葉や側頭葉が萎縮することから起こり、発症年齢は若い傾向にあります。じっと我慢できない、怒りっぽくなる、その場にそぐわない身勝手な行動をとるなど反社会的行動が増えるのが特徴です(ピック病など)。
そのほか
認知症を引き起こす原因はさまざまです。ビタミンの不足から来るビタミン欠乏症や血糖値が下がりすぎる低血糖症も認知症を引き起こす可能性がありますし、アルコール依存や薬物依存からくる認知症もあります。
また、慢性硬膜下血腫や正常圧水頭症のように早期に診断を受け、手術など適切な治療を受けることで治る可能性のある認知症もあります。うつ病のように認知症に間違われやすい症状の出る病気もあります。
(注)脳に障害を受けた人すべてが、認知症になるとは限りません。
認知症の症状
中核症状
脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状を「中核症状」と呼びます。記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下などがこれにあたります。
・覚えられない
・時間や場所の感覚が分からない
・考えるのに時間がかかる
・一度にいろいろなことができない など
行動・心理症状
これに対し、本人の性格、環境、人間関係などの要因がからみ合って、精神症状や日常生活における行動上の問題が起きてくることがあり、「行動・心理症状」と呼ばれます。
・道に迷って家に帰れない
・トイレで失敗する
・イライラして、大声を出したり、暴れたりする など
認知症の人の気持ちと接し方
認知症の本人は、少しずつ覚えられなくなっていく自分に気付き、戸惑い、不安感を抱いています。
「何かがおかしい」と最初に気付くのは、本人です。そして、誰よりも苦しいのも、悲しいのも本人です。周りの人がその気持ちを受け止め、➀驚かせない、②急がせない、③自尊心を傷つけない、④否定しない、ように接することが大切です。
出典:横浜市版認知症サポーター養成講座テキスト(編集/発行 横浜市健康福祉局高齢在宅支援課)
ステップアップ研修テキスト~認知症の人が安心して自分らしく暮らせる地域づくりに向けて~(発行 横浜市健康福祉局高齢
在宅支援課)
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