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令和8年度の市政運営の基本方針と予算案について(令和8年2月10日)
最終更新日 2026年2月10日
令和8年度予算案、関連する諸議題の提案にあたり、市政運営の基本方針と概要を申し上げます。
はじめに
私が市政をお預かりして5度目となる予算編成、2期目としては初めての予算案となります。就任以来、市民の皆様から寄せられる様々な声を受け止めながら、暮らしに直結する課題に向き合い、市政運営に取り組んでまいりました。
ご支援・ご協力いただいている、市民の皆様、市会の皆様、そして、本市職員に心から感謝を申し上げます。
これまで、「市民目線」のもと、子育て支援やまちづくり、にぎわい創出など幅広く施策を進め、選ばれる都市としての価値や魅力を高めてきました。その結果、人口増をはじめとする好循環が生まれつつあります。
しかし、時代は少子高齢化に代表される「縮小する社会」に突入しています。加えて、気候危機、AIをはじめとするデジタル技術の急速な進展など、社会を取り巻く環境は、今もなお構造的かつ不可逆的な変化の中にあります。
そうした状況の中で、好循環をより確かなものとし、「市民生活の安心・安全」と「横浜の持続的な成長・発展」につなげていくためには、市民の皆様の暮らしやニーズの変化に、より一層柔軟に対応し、市民目線の政策を実現する新たな自治体経営へと転換していくことが求められます。
そのために、「市民の声を聴く力」を全庁的に高めてまいりました。市民ニーズとその背景をよりきめ細かく把握するため、従来の調査のあり方を見直し、多様な手法を通じて、調査を進めてきました。無作為抽出で3回にわたり実施した「市民生活・needs調査」や、デジタルプラットフォーム、地域で活動されている方々との対話に加え、市民インタビューやこども向けワークショップなどの手法も取り入れました。
あわせて、「市民の声を政策に転換する力」を高めてまいりました。本市の政策全体を俯瞰し、全ての施策を体系的に整理するとともに、「市民の実感」を最上位の目標に据え、その実現に向けて個別のKPIを設定し、新たな中期計画の素案をとりまとめました。
また、データサイエンスの視点を自治体経営に導入していくため、専門部局を設置し、全ての施策・事業を対象としたデータドリブンプロジェクトを開始するなど、データ経営の基盤づくりを進めてきました。
中期計画は、今後、市会の皆様との議論を踏まえ、内容を確定していきますが、この計画とデータ経営の基盤づくりにより、今ようやく、新たな自治体経営のスタート地点に立ちつつあります。この中期計画の素案を土台として、計画初年度である8年度に達成すべき水準を念頭に、予算編成を進めてまいりました。
今回の予算案は、「今日の困りごと・不安」に寄り添う取組から、世界に誇れる都市に向けた「未来への希望」につながる取組まで、市民ニーズに幅広く対応する施策を盛り込んでおります。
予算を市民の“実感”に変えていく――これからの4年間、「市民の皆様のための市政」を一層進めていく、そのための予算案です。
安心・安全な暮らしを実感できるまち
あらゆる世代の皆様が安心して、安全に暮らせる社会をつくることは、一人ひとりが自分らしく生きるための土台であり、基礎自治体にとって最も重要な責務です。
防犯や防災をはじめ、安心・安全につながる取組を、ハード・ソフトの両面から重層的に展開し、その成果については、「治安の良いまちだと感じるか」「災害に強いまちだと感じるか」といった市民の皆様の実感をもとに、評価・検証することで、施策をアップデートしてまいります。
犯罪手口が多様化・巧妙化するとともに、少子高齢化や地域のつながりの希薄化が進んでいます。犯罪が発生しにくい、安心して暮らせるまちにするため、新たな条例を制定し、防犯対策を着実に進めます。
防犯意識に関するアンケート調査で、夜間の暗い道に不安を感じる方の割合が最も高かったことを受け、灯りが届かない「暗がり箇所」を定義した上で、GISで見える化しました。4年間で住宅地における全ての「暗がり」を解消するため、8年度は715灯の防犯灯を新設します。
あわせて、既存の防犯灯約500灯についてカメラ・センサー等を搭載したスマート防犯灯に更新し、防犯力の向上につなげます。
また、宅配便の増加に伴い発生する新たなリスクを踏まえ、宅配ボックスの設置・取付費用への支援を開始します。
犯罪や社会を取り巻く情勢などを的確に捉え、データやデジタル技術も効果的に活用しながら、犯罪の未然防止と体感治安の向上を図ってまいります。
近年、災害は激甚化・頻発化し、いつ起こるか分からない大規模地震や風水害への備えは極めて重要な課題です。
新たな地震防災戦略のもと、迅速に取組を推進します。誰もが安心して避難生活を送れる環境をつくるため、避難所となる小中学校の体育館へのエアコン設置とトイレの洋式化を11年度までに完了させ、食料備蓄の大幅な充実も図ります。
また、全ての避難所で発災直後から飲み水を確保できるよう、9年度までに応急給水施設を整備するとともに、緊急輸送路の安全確保や広域防災拠点の整備に向けた取組など、災害に強いまちづくりを一体的に進めます。
さらに、地域の皆様との対話でいただいた、避難所運営への若い世代の参画に関するご提案を踏まえ、中学生向けの防災教育プログラムも開始します。
病気や介護への不安を和らげることも、暮らしの安心に直結します。がん検診及び精密検査の無料化の対象年齢を拡大し、65歳以上の市民の皆様が、がんに関する検診を無料で受けられるようにするなど、がん対策を一層推進します。加えて、特別養護老人ホームの入所待機期間の短縮に向けた入所支援や、誰もが安心して自分らしく暮らせるインクルーシブなまちづくりも総合的に進めます。
市民生活に欠かすことができないインフラ施設の適切な維持管理や、物価高騰に伴う市民・事業者の皆様への支援にも、引き続きしっかりと取り組みます。
親子の笑顔があふれるまち
これまで、子育てにおける「ゆとり」の創出に着目した取組を重ねてきました。
時間的なゆとりとして、中学校全員給食に向けた準備、学童保育における夏休みの昼食提供、保育所における保護者の持ち物負担の軽減、学校・保育所とのやりとりのペーパーレス化などを進めてきました。
また、経済的なゆとりとして、15歳以下の医療費無償化、出産費用への独自助成、妊婦健診費の補助拡充などにも取り組んできたところです。
横浜の未来を支えるこども・子育て世代への支援を加速させ、親子が向き合うゆとりをさらに広げることで、こどもの健やかな成長につなげてまいります。
4月から、長年待ち望まれてきた中学校での全員給食がスタートします。約8万人の中学生への提供体制の構築に加え、「生徒とともにつくる献立」の理念のもと、より魅力あふれる給食となるよう、メニューづくりを進めてまいりました。
美味しさと栄養バランスの両面に配慮し、食育の視点も大切にしながら献立の改善を重ね、全員で食べる給食を通じて、生徒の健やかな成長を支えていきます。
また、8年度は国の交付金を活用し、小学校給食を実質無償化します。9年度以降も、国費による完全無償化を国に要望しながら、保護者から一部負担をいただくことがないように取り組んでいきたいと考えています。
時間的ゆとりの創出のために、横浜独自の一時預かりもスタートさせました。
7年度のモデル事業では、市庁舎内での土日祝日の預かりや、急な用事やリフレッシュの際にも利用できる商業施設での短時間預かり、こどもが楽しめるプログラム付きの短時間預かりなどを実施し、保護者・こどもの双方から非常に高い評価を得ました。こうした取組の実施箇所数などを拡充し、こどもも安心して楽しく過ごせる場を広げていきます。
また、一時預かりの利便性をより高めるため、事前面談に関する手続きの効率化やオンライン申込受付の促進に取り組みます。
6月からは、小児医療費助成の対象を18歳まで引き上げ、全てのこどもの医療費を100%カバーすることで、ためらわずに安心して受診できる環境を整えます。
子育て応援アプリ「パマトコ」は、家庭と学校の連絡システム「すぐーる」との一体化などにより、対象を未就学児約17万人から、学齢期まで含む約44万人へと広げ、横浜における重要な子育てインフラの一つとしていきます。より日常的に使っていただけるよう、アプリ内でのポイント機能の導入やUI・UXの更なる改善を進めます。
住宅・土地価格の高騰に伴う子育て世代の住宅費負担を軽減するとともに、横浜の郊外部の魅力を一層高める子育てしやすい住環境モデルを創出するため、民間活力も活用しながら、新たに「住まいへの支援パッケージ」を展開します。
家賃補助付きセーフティネット住宅については、新たな国費も活用し、子育て世代の世帯年収の条件を緩和することで中堅所得層まで対象を拡充し、本市独自の子育て世代向け家賃補助を実施します。
また、子育て世代の住宅取得を促進するとともに、既存ストックを活用した戸建住宅・住宅地の循環型まちづくりを進めるため、空家の購入補助制度を新たに創設します。
さらに、子育てしやすい賃貸住宅の創出や、未利用公有地を活用したまちづくりについても検討を進めます。
未来を担うグローバル人材の育成にも力を注ぎます。
市立高校を対象とした長期留学プログラムの実施、メタバースを活用した海外の学校との国際交流の拡大などにより、こどもたちが世界とつながり、自らの可能性を広げていく学びの機会を提供します。
また、児童生徒25万人分という全国最大規模の教育ビッグデータを活用し、一人ひとりの学習状況に応じた解決策を提案することで、より個別最適な学びを実現します。学習状況に応じた動画コンテンツのレコメンドや、学習到達度に合わせたAI英会話などの機能を搭載した、横浜独自のAIドリルを導入します。
特別な支援が必要な児童生徒や不登校児童生徒の学びの支援、学校施設の断熱化など、安心して学べる環境づくりにも取り組みます。
また、プレイパークやこどもログハウス、公園など、身近な場所でのこどもの多様な体験機会や、親子で気軽に農に触れられる機会を充実させ、親子の笑顔があふれる、もっと子育てしやすいまちを実現してまいります。
快適で心地よい暮らしを実感できるまち
「住みたい・住み続けたいまち」の実現に向けては、安心・安全に加えて、日常生活における快適さや心地よさなど、「暮らしやすさ」が重要です。日々の様々な場面で、多くの市民の皆様に、「便利になった」「快適に過ごせるようになった」と感じていただけるよう、取組を重層的に進めてまいります。
起伏が多い横浜において、交通の利便性は、高齢者の皆様をはじめ、多くの方々の「暮らしやすさ」に直結します。鉄道や道路などの交通ネットワークの整備に加え、バスなど既存の公共交通の維持に着実に取り組むとともに、小型バス・ワゴン車などの身近な地域公共交通を組み合わせ、市域全体で移動しやすい環境を整えます。
特に、駅やバス停から遠い交通空白地のうち、面積の大きい地域を中心に外出機会の拡大につなげるため、地域公共交通の導入を引き続き推進します。導入にあたっては、地域のニーズ把握や運行計画の提案、運行経費補助などの支援を進め、8年度は累計31地区以上での運行を目指します。
また、高齢者の皆様が免許返納後も安心して外出できるよう、75歳以上の免許返納者への敬老パスの3年間無料交付も継続します。
さらに、民間企業と連携したシェアサイクルポートの設置を推進するとともに、子乗せ電動自転車レンタルなど、利用者から好評を博している移動手段も充実させ、出かけたくなるまちづくりを進めてまいります。
「横浜市図書館ビジョン」のもと、横浜の図書館サービスの充実とアクセス性の向上を進め、誰もが居心地よく自由に過ごし、身近に本に触れられる環境をつくってまいります。
各区にある地域図書館については、8館でリノベーションの設計や工事に着手し、まちづくりと連携しながら、居心地のよい学びと交流の場へと再生します。中央図書館における「のげやま子ども図書館 こどもフロア」の整備も進めます。
図書取次拠点については、気軽に立ち寄り読書ができる新たなタイプの拠点を青葉台駅・上大岡駅周辺に整備するなど、9年春に新たに10か所でオープンし、さらに11年度までに計40か所程度でのサービス提供を目指します。また、新横浜での新図書館の整備に向け、基本計画の検討を進めます。
受動喫煙がないまちの実現を目指し、7年度に開始した公園全面禁煙化に続き、市内全域での路上喫煙禁止に向け、条例を改正してまいります。屋外喫煙の禁止に向けた呼びかけや情報発信、分煙環境の整備も総合的に展開してまいります。
世界をリードし、持続的に成長・発展する都市
世界を見据えた中長期的な視点での横浜のまちづくりは、未来への投資であります。こうした考えのもと、中期計画素案の「明日をひらく都市プロジェクト」で掲げた、
・未来を創るまちづくり
・観光・経済活性化
・循環型都市への移行
この3つを横浜の持続的な「成長・発展」に向けたエンジンとして、しっかりと進めてまいります。
縮小する社会にあっても都市として持続的に成長・発展していくため、これまでのまちづくりを時代の変化を踏まえて刷新し、未来を創るまちづくりを推進します。
公共による基盤整備や規制見直しをトリガーに、より広域な民間のまちづくりへ連鎖させていく「都心部のコア」、そして、環境と共生したこれからのまちづくりにアップデートさせる「郊外部のコア」。このダブルコアのまちづくりを通じて、都市の多様性・強靭性を高め、横浜の更なる価値と魅力につなげていきます。
あわせて、人と企業を呼び込み、都市活力を維持・向上させるため、土地利用規制を全市的に見直します。建築物の高さや容積率、用途地域の見直しを進めながら、都心部では業務・商業など都市機能のさらなる集積、郊外部では居住機能や生活利便施設の誘導を図ります。
時代の変化や社会ニーズを捉えながら、大局的な視点で新たな都市づくりに挑戦していきます。
横浜経済を更なる成長・活性化の軌道に乗せていくため、まちづくりと連動した市内企業の成長支援や産業誘致、これからの潮流を見据えた新たな産業育成を進めます。
ダブルコアをはじめとする全体のまちづくりと連動させながら、市内企業の皆様が活躍できる場を創出するとともに、産業誘致を進め、拠点の形成・発展を図ります。
さらに、サーキュラーエコノミーや、AI・半導体分野など成長産業の創出・育成や、テック系スタートアップの⽀援を進め、国内外から⼈材・投資を呼び込みます。
国内最高レベルの物流機能を生かした横浜港の国際競争力の強化や、市内の平時や災害時の流通網の強靭化にもつながる新たなインターチェンジの整備も進めてまいります。
観光政策をまちのにぎわい・魅力の創出に留めることなく、横浜経済の成長に向けた柱の一つとして位置付けていきます。
横浜が誇る、臨港パークから山下公園に至る約5キロの水際線を磨き上げるとともに、都心臨海部全体の回遊性を向上させます。人々が集い、憩うことのできる場を創出し、ウォーカブルな空間を形成するとともに、水際線とまちのつながりを強化していきます。
山下ふ頭の再開発に向けては、市民の皆様からいただいたご意見を踏まえ、「魅せる緑と海辺空間」を軸に新たな事業計画を策定し、市民のための再生を進めていきます。
また、都心臨海部の新たな魅力となるみどり空間の創出を進めます。
こうした取組を横浜駅や関内駅周辺のまちづくりとも連動させながら面的に展開し、都市の活力につなげていきます。
横浜は、3つの市立動物園を有する、世界的にも稀な都市です。3園それぞれの特色を生かし、こどもの学びと体験にも資する新たな魅力を創出してまいります。
あわせて、三溪園の価値向上や、旧根岸競馬場一等馬見所と根岸森林公園の一体的活用によるエリアの魅力向上も進めます。
大規模イベントとの連携、公共空間の戦略的な活用による回遊促進、宿泊促進などを含めて、観光と経済の相乗効果を生み出す施策や取組を一層加速してまいります。
市内に残された貴重な資源である米軍施設の返還跡地については、早期の利活用を目指すとともに、早期全面返還に向けて、引き続き国に強く働きかけていきます。
経済成長・観光発展とあわせ、世界に誇れるグローバル都市の実現を目指し、循環型都市への移行に向けた取組も加速します。
気候危機や資源制約の厳しさが増す中、環境共生と経済成長の両面から持続可能な循環型都市に移行していくことは、世界の都市に共通する喫緊の課題です。
横浜だからこそ果たすことのできる役割と使命があります。こうした認識のもと、横浜市がリーダーシップを発揮し、国際機関に呼び掛けることで、アジア版の「循環型都市宣言制度」の創設につなげました。
循環型都市宣言制度の国際的な深化や、海外諸都市や国際機関等との知見共有の場である「アジア太平洋循環型都市フォーラム」の開催、2027年の第9回アジア・太平洋都市フォーラム「APUF-9」の開催準備などを通じ、国内外をリードする取組を進めてまいります。
日本最大の消費地という特性や、都市農業、豊富な建築・住宅ストック、多様な企業・大学・市民活動などの強みを十分に生かし、「たべる」「つなぐ」「つくる」「くらす」「とりくむ」「みえる」の6分野を連動させ、生産・消費・再資源化のあらゆる段階で循環を生み出す「YOKOHAMA CIRCULAR LINK」を展開していきます。
例えば、市内の小中高生が生ごみからつくった堆肥をEXPO会場で活用したり、不要な衣類をEXPOスタッフユニフォームへ再生させるなど、暮らしに身近な取組を広げます。さらに、製造業とリサイクル業の連携強化や、サーキュラー分野の企業進出支援、公共建築物から始まる建物のサーキュラー化、公共施設の廃棄物の流れの可視化などを一体的に進めます。
同時に、家庭向け太陽光発電設備等の導入支援や、9年度までの全ての公共施設のLED化など、脱炭素の取組も加速し、あらゆる主体の皆様と連携しながら、環境に優しいライフスタイルを広げていきます。
市民や事業者の皆様の環境に配慮した行動変容がさらに広がり、将来的には、サーキュラーエコノミーが横浜の新たな成長産業となり、可視化された指標のもと、横浜の取組が国内外のモデルとなっていく。
循環型都市への移行を3つの成長エンジンのひとつとして位置づけ、「明日をひらく都市」の実現に向けて、確かな歩みを進めてまいります。
GREEN×EXPO 2027
いよいよ来年3月、あと400日あまりで「GREEN×EXPO 2027」が開幕します。
ホストシティとして準備に力を尽くし、市民の皆様とともに創り、市民に愛される博覧会として、成功へと導いてまいります。
会場となる旧上瀬谷通信施設跡地は、戦後まもなく米軍に接収され、2015年に返還されました。EXPOは、この地の平和的活用への転換の第一歩という大きな意義を有しています。
会場では、圧倒的な花と緑に加え、循環型社会、脱炭素、生物多様性の回復といった地球規模の課題へのアクションを横浜から世界へ発信します。環境や食、健康、農、地域の営みが私たちの暮らしとどのようにつながっているのかを「体感」「実感」できる、世界に二つとない、特別な体験の場としていきます。
開幕に向け、「STYLE PARTNERS」を通じて、地球に優しいアクションを全市的に広げていきます。そうしたライフスタイルや先進技術による未来のまち・暮らしを楽しみながら体感できる「建物空間を活用した発信拠点」、そして、地域や企業・団体の皆様の環境に関する活動・交流の場となる「フィールドを活用した活動拠点」、この2つの横浜市出展の整備を加速します。
また、こどもたちが地球規模の課題を自分事として捉え、環境への意識を高める学びの機会とすることで、次世代の行動変容につなげます。
市民の皆様の環境への意識と行動が変わる契機となり、閉幕後もまちに価値が残る――新たなグリーン社会の幕開けとなる博覧会としてまいります。
市民目線の政策実現に向けたDX・AIの活用
市民の皆様の声を政策に生かすため、市民ニーズの把握とその深掘りに力を入れてまいりました。
デジタル基盤を活用し、市民の皆様から幅広くご意見をお寄せいただくデジタルプラットフォームでは、今回、111件、約5千万円分のご提案を予算案に反映しました。また、地域で活動する団体の皆様と直接意見交換を行う「市長と語ろう!」を通じていただいたアイデアをもとに、防災や環境分野での新たな取組も開始します。
これらに加え、市民の皆様の声を集め、AIで分析する「ブロードリスニング」に着手します。AIによるニーズの深掘りや、市民意識の経年変化、区ごとの比較などを見える化する仕組みを構築し、より一層、市民目線に立った政策立案へとつなげていきます。
また、AIをはじめとするデジタル技術を活用し、お一人おひとりのニーズに合った手続きをご提案するなど、市民の皆様が必要な情報を速やかに得られる環境を整え、市民の利便性向上と行政サービスの質の向上を進めてまいります。
「特別市」の早期実現
横浜市が目指す新たな大都市制度「特別市」。大都市ならではの課題を効率的・効果的に解決し、市民の皆様に、よりスピーディで質の高いサービスを提供していくためには、特別市の実現が必要不可欠です。
市会の皆様とともに取り組んできた結果、第34次地方制度調査会が発足し、大都市制度を含めた地方制度のあり方について諮問されるなど、国における議論も動き始めました。
早期法制化に向けて、県内3政令市での取組のほか、指定都市市長会とも連携しながら、引き続き、国へ働きかけるとともに、県との二重行政解消に向けて、個別の事務・権限・財源の移譲が進むよう力を尽くしていきます。
令和8年度予算案
「中期計画」「行政運営の基本方針」「財政ビジョン」の3つの市政方針を土台に、組織再編も進めながら、持続可能な市政運営に向けて取り組みます。
このたび提案する令和8年度各会計予算案は、
一般会計 2兆 993億円
特別会計 1兆3,514億円
公営企業会計 6,193億円
全会計総計では、4兆 700億円 です。
一般会計の対前年度伸び率は、5.8%の増となります。
歳入の中心を占める市税収入にかかる予算計上額は、7年度当初予算額に比べて330億円の増で、9,759億円を計上しています。
一般会計の市債については、7年度と比べ278億円の増となる1,305億円を活用します。
減債基金の臨時的活用額については、2030年度までの脱却に向け、段階的な縮減を進めており、7年度と比べ30億円の減となる100億円とします。
財源創出については、市民生活や市内経済への影響も考慮しながら、歳出・歳入の両面から、「創造と転換」を理念とする歳出改革を引き続きしっかりと進めました。財源創出額は、1,280件で212億円です。
むすび
全国に先駆けてデータ駆動型経営に本格移行し、予算を市民の“実感”に変えていく。8年度は、新たなフェーズに向けた第一歩となります。
「税金は、市民の皆様からお預かりしたものであり、費用対効果や今後の見通しを十分に検討した上で政策を実行し、市民生活に還元していく」。
この姿勢を大切に、市政運営に邁進してまいります。
二元代表制のもと、市会の皆様と真摯に議論を重ね、ともに横浜の未来を切り拓いていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
ページID:644-856-268

