広報よこはま都筑区版 2022(令和4)年7月号 テキストデータ 2・3ページ 地域とつながる中小ものづくり企業 号 ●メイドインつづき参加企業はこんなことをやっています! ■子どもたちの“実現させたい”を手助け!  モザイクアートを卒業制作で一緒に作りました!  南山田小学校6年3組(2021年当時)では卒業制作にガラスでモザイクアートをつくりたいと考えていましたが、自分たちの力だけでは限界があり、諦めようと思っていました。そんな時、話を聞いた地元の企業が立ち上がりました! ◆企業と学校の橋渡し役 有限会社アバンテック 学校地域コーディネーター 蟹江 千里(かにえ ちさと)さん  「メイドインつづきの取組「動画で工場見学(4面参照)」でお世話になった先生からの相談をきっかけとして、子どもたちの希望をなんとか叶えるため企業との調整をさせていただきました。豊住曲硝子株式会社、株式会社コートテック、葉山工業有限会社の協力を得て、素敵な卒業制作ができあがり、子どもたちにもとても喜んでもらえました。今後も、学校と企業との連携を広めていけたらと思っています」 ◆ガラスのことならお任せあれ! 豊住曲硝子株式会社 代表取締役 豊住 雅章(とよすみ まさあき)さん  「“ガラスでモザイクアート”という希望だったので、ガラスを小さくカットし、1人が1枚のガラスに絵を描き、最終的にすべてのガラスを貼り合わせると、クラスで考えたデザインに仕上がるというものにしました。  「ガラスを切る」作業を体験してもらうところからスタートし、他の企業の力も借りながら自分たちの目指す作品となっていく過程を楽しみながら学んでもらえたと思っています。  また機会があれば、すりガラスをつくる工程なども体験してもらい、ものづくりの面白さをたくさんの子どもたちに知ってもらいたいです」 ◆UVコーティングが世界を変える! 株式会社コートテック 米田 竜三(よねだ りゅうぞう)さん  「豊住曲硝子様から、「ガラスにレジン液を垂らして固めたら何か面白い物が作れないか?」と声をかけてもらい、共同制作が実現しました。  すりガラスの上に油性ペンで色を塗りレジン液を重ねてからUV照射すると、曇っていた部分が透明になり、ステンドグラスのように綺麗に発色します。子どもたちはこちらの説明をしっかりと理解し、制作に取り組んでくれました。大人が思っている以上に子どもたちはものづくりの力を持っていると気付かされました。  「やったことある!」「つくり方知っている!」という貴重な経験に繋がる体験の場をこれからも提供したい、そう感じる取組になりました」 ◆精密板金加工でなんでもつくる! 葉山工業有限会社 代表取締役 千葉 忠実(ちば ただみ)さん、千葉 香(ちば かおり)さん  「先に取り組んでいた2社から、板金で外枠をとの相談を受け、作品を主役にしながらも記念品にふさわしいものに仕上げたいと思い協力させてもらいました。  小学校の頃に学んだことのインパクトはとても強いものだと思います。ものづくりにとって一番大切な“最後まで作品に向き合う”ことを経験してもらい、大人になっても思い出してもらえるようにとの想いを込めて作りました。年月が経って都筑を離れることがあっても、また都筑に帰ってきたいと思ってもらえるきっかけになればうれしいです」 ■まち工場カフェDENで住工共生  東山田は、まち工場とマンションが混在する準工業地域です。この地域で産業・工業用ヒーターを製造する株式会社スリーハイは、工場のすぐ近くに地域との交流拠点としてカフェ「DEN」を構え、住工共生の取組を推進しています。DENを運営する男澤社長にお話を伺いました。 ◆株式会社スリーハイ 代表取締役 男澤 誠(おざわ まこと)さん/ナチュラルフードコーディネーター 安田 美名(やすだ みな)さん  「地域に溶け込んで仕事ができるって素晴らしいことだと思います。弊社のことを地域住民の方に信頼してもらう、まちのにぎわいを地域と一緒に創る。それを目指して、10年ほど前から地域に密着したCSR活動に積極的に取り組んできました。  DENは地域の方が気軽に立ち寄れるコミュニティスペースとして運営しているほか、NPO法人や東京都市大学などさまざまなステークホルダーと連携し、発達障害や引きこもりの当事者など生きづらさを抱えている人が「ものづくり」を通じて地域の中でつながりを持てるように支援するための活動の場としても活用しています。このような方たちが、作業所での軽作業という選択肢だけでなく、自分の「得意」を見つけて、イキイキと自分らしく働ける場所を見つけることができればとてもうれしいです」(4面に関連記事) ・カフェとしての利用はもちろん、さまざまな活動の拠点として利用しています。 ■こうじょうのピカピカ」みがいてベル  ~おうちで輝く!クリスマスオーナメント~  オンライン開催となった「ドイツクリスマスマーケット in 都筑 2021」では、自宅で金属製のオーナメントを磨くキット約1,000個を配布。ウェブサイト内に動画での磨き方説明を掲載したほか、初めての取組としてZoomを使った「オンラインワークショップ」を開催しました。オーナメントの製作とワークショップを担当した、精密板金加工・山星製作所の真野部長にお話を伺いました。 ドイツクリスマスマーケット in 都筑2021 ウェブサイト https://xmas-tsuzuki.com ◆株式会社山星製作所 統括部長 真野 貴光(まの たかみつ)さん Q:きっかけはなんだったのですか? A:コロナ禍前にセンター北駅前で開催していた頃から「メイドインつづき」としてワークショップを行っていた関係でお声掛け頂きました。「金属を磨く」という内容は前々からやりたかったのですが、現地でやるには時間がかかりすぎるので、今回とても良い機会となりました。 Q:「オンラインワークショップ」はどうでしたか? A:せっかくなので面白いものにしたいということで、実際にキットの金属板を作った工場にカメラを設置して行いました。初めての取組で不安もありましたが、質問の受け答え等をしながら子どもたちの楽しそうな顔が見られ、ワークショップの新しいかたちに可能性を感じました。参加してくれた子どもたちがモノづくりの仕事に興味を持ってくれたら最高です。 ◆今回ご紹介した企業以外にも、メイドインつづき推進事業には、さまざまなものづくりに取り組む企業が参加しています。「メイドインつづき企業紹介冊子」では、この事業に参加している各社をご紹介しています。区役所窓口で配布しているほか、区HPでもダウンロードできますので、ぜひご覧ください!