広報よこはま都筑区版 2018(平成30)年6月号 テキストデータ 12ページ  都筑区トピックス ●区制25周年を記念して『図説 都筑の歴史』調査・執筆中!! 第4回『図説 都筑の歴史』編さん委員だより 『図説 都筑の歴史』編さん委員 法政大学文学部 教授  小倉 淳一(おぐら じゅんいち) 氏 …ご存じない人もいらっしゃるかもしれませんが、都筑区内の遺跡をもとにさまざまな考古学の研究が行われています。都筑は原始・古代の教科書のような地域なのです。  『図説 都筑の歴史』の原始・古代分野は、長年にわたって遺跡の調査研究を行ってきた埋蔵文化財(まいぞうぶんかざい)センターの職員や調査に参加した研究者の皆さん、歴史博物館のメンバーが中心になって執筆を進めました。畑や山林に埋もれていた遺跡の調査から遠い時代の都筑に生きた人々の暮らしの様子を明らかにし、その息吹を区民の皆様にお伝えしたいと願っています。 ◆都筑の原始・古代のココが面白い!! その1 区内には旧石器時代以来のすべての時代の歴史資料が存在しており、区域を通史的に総覧できる! その2 港北ニュータウン内で発掘した268か所もの遺跡によって、都筑の原始・古代像を実感できる! その3 縄文時代草創期の花見山(はなみやま)遺跡や弥生時代中期の大塚(おおつか)・歳勝土(さいかちど)遺跡など著名な遺跡がいくつもある! ◆『図説 都筑の歴史』の中をのぞいてみよう~原始・古代 「イネ作りと環濠ムラ」編~  弥生時代中期(今から2000年以上前)、鶴見川や早淵川の流域にはイネ作りをしたとみられる人々がたくさんのムラを作りました。その中にはまわりに溝を掘って区画した「環濠集落(かんごうしゅうらく)」と呼ばれるものもあり、南関東地方における典型的な農耕集落の姿と考えられます。その中心は折本町にある折本西原(おりもとにしはら)遺跡とみられ、歴史博物館のそばに残る大塚遺跡も古くから営まれた環濠を持つムラでした。これらのムラには墓地も伴い、当時の生活と社会を考えるための貴重な事例として全国的によく知られています。 ・折本西原遺跡…鶴見川本流に面し環濠を擁する大規模な集落遺跡です。中央には大型の墓もみえます。道路建設にかかる範囲を発掘調査しました。 ・大塚遺跡…早淵川北岸に所在する遺跡で、国内ではじめて全面的に発掘した環濠集落です。歳勝土遺跡(墓地)がそばにあります。 問合せ 区民活動係 電話 948-2238 ファクス 948-2239 ●都筑区クイズの正解発表! Q1 2 サクラソウ Q2 4 カエデ Q3 2 ドイツ ・コラム 都筑区はドイツ人とパキスタン人の人口が市内で一番です。区には、ドイツから認可を受けているインターナショナルスクール「東京横浜独逸学園」や市内で唯一イスラム教のモスク(礼拝堂)があります。