第3章 区計画における具体的な取組 第3期計画では、「子ども・青少年」「高齢者」「障害者」「健康づくり」の各分野に取り組むとともに、「地域福祉保健計画を推進する基盤づくり」を進めていきます。 第3期都筑区地域福祉保健計画における取組分野と方向性(施策体系) 基本理念 人と人との「であい ささえあい わかちあい」 目指す姿 であいが広まり、お互いにささえあい、地域がもつ力をわかちあえる地域づくり 都筑区の特徴 【統計データでは】 ○15歳未満人口の割合が高く、今後も現在の水準を維持すると予測 ○65歳以上人口が増え続け、今後15歳未満人口を上回ると予測 ○高齢化に備え、健康寿命延伸の観点から、健康づくりの重要性がより一層高まるものと分析 【地域懇談会・区民意識調査結果から】 ○地域活動の担い手不足や地域における人と人とのつながりの希薄化が課題 分野ごとの目指す姿 子ども・青少年分野の取組の推進 “子ども・青少年が健やかに育ち、子育てがしやすいと実感できるまち 都筑”の実現を目指します。 分野ごとの取組の方向性 1 子どもの発達段階に応じた自立の支援 2 子育て家庭への支援の充実 3 配慮を必要とする子どもや家庭への適切な支援 4 地域全体で子育てを応援する風土づくり 分野ごとの目指す姿 高齢者分野の取組の推進 “高齢者が住み慣れた地域で、その心身の状態に応じて自立意欲を保ち、互いに支え合い、安心して暮らし続けることができるまち 都筑”の実現を目指します。 分野ごとの取組の方向性 1 高齢者の健康づくりと社会参加 2 介護予防の取組と高齢者を支える地域づくり 3 認知症予防と認知症になっても安心して暮らせる地域づくり 4 高齢者の在宅生活を支える仕組みづくり 分野ごとの目指す姿 障害者分野の取組の推進 “障害理解が深まり、障害者自身が自己選択・自己決定のもと、住み慣れた地域で学び・育ち・安心して暮らすことのできるまち 都筑”の実現を目指します。※障害児を含む 分野ごとの取組の方向性 1 心のバリアフリー 2 顔の見える関係づくり 3 障害者の自立支援と社会参加 分野ごとの目指す姿 健康づくり分野の取組の推進 “区の魅力資源を活用し、一人ひとりが健康づくりに取り組み、誰もが健康で暮らせるまち 都筑”の実現を目指します。 分野ごとの取組の方向性 1 健康的な生活を送るための取組 2 区民の健康づくりサポーターの支援 3 感染症や食中毒から区民を守る取組 分野ごとの目指す姿 地域福祉保健計画を推進する基盤づくり “人と人とのつながりが実感でき、お互いに支え合えるまち 都筑”の実現を目指します。 分野ごとの取組の方向性 1 地域のつながりづくり 2 地域活動の担い手の育成・確保 3 地域における情報の収集と発信 子ども・青少年分野の取組の推進 目指す姿 “子ども・青少年が健やかに育ち、子育てがしやすいと実感できるまち 都筑”の実現を目指します。 〇 現状と課題 緑に囲まれた住環境や道路、鉄道などの充実した社会基盤など、子育てに適した環境であるため、都筑区は住民の平均年齢が40.5歳(市平均44.7歳)と横浜市の中で最も若い区です。また、15歳未満の年少人口比率は17.0%(市平均12.8%)に上っており(8ページ「◇年齢3区分別割合の比較」参照。)、横浜市の中で最も高い割合となっています。さらに、転入の状況を見ると、都筑区は0〜4歳と30代の転入が多く、子育て世帯が多く移り住んでいるものと推測されます。一般世帯に占める未成年の子のいる核家族世帯の割合も35.7%(市平均22.7%)に上っており、横浜市の中で最も高い割合となっています。 核家族化や地域の連帯感の希薄化など、全国的に子育て家庭を取り巻く環境は変化しており、地域とのつながりや子育て世代同士のつながりが持ちにくい状況にあると言われています。特に、新しく転入してきた方の中には、慣れない土地で子育てすることへの不安を抱えている方も多いと考えられます。 子育ての孤立感や負担感を和らげるため、配慮を必要とする子どもや家庭への個別の支援とともに子育ての仲間づくりや多様な保育サービスの提供等、妊娠期から青少年期に至るまでの子育て家庭への切れ目のない支援が必要です。また、本市における児童虐待把握件数は、平成25年度、26年度と2年連続で1,000件を超えており、地域全体で子育てを応援する風土づくりが必要です。 〇 第3期計画における取組 1 子どもの発達段階に応じた自立の支援   核家族化、少子化により異世代との交流や地域活動に参加する機会の減少が見られます。そこで、子どもの発達段階に応じた自立を支援するために、外遊びや異年齢、異世代の人々との交流促進、ボランティア活動への参加の機会の充実に取り組みます。 (1) 子どもの心身の発達を促すとともに、親子の外遊びのきっかけづくりのために、身近な公園での遊び方を伝える「外遊びキャラバン隊」等に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (2) 子どもに生命の尊さを実感してもらうため、小学生を対象とする「命の授業」や中学生を対象とする「赤ちゃんとのふれあい体験」を実施します。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 仕事に対しての意識や自覚、将来の生活や進路について考えを深めるため、中学生の職業体験を積極的に受け入れていきます。(都筑区役所が取り組むこと) (4) 中学生、高校生の社会福祉に対する意識啓発やボランティア活動のきっかけづくりのため、様々なボランティア体験を行う機会を提供する「はぁとdeボランティア」を、つづきMYプラザや青少年指導員と協働して実施します。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (5) 青少年の福祉保健分野への理解促進や啓発のため、障害児者団体や地区社会福祉協議会と協働で車いす体験や手話体験等の福祉教育に取り組みます。(都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) 2 子育て家庭への支援の充実   現在の子育て家庭は、近隣住民との交流が少ないため、孤立化しやすく、不安感や負担感を持ちやすい状況です。また、乳幼児と接する機会が少ないまま子育てを行う親が増えています。そこで、育児不安や負担感を軽減するための施策や相談しやすい環境づくりに取り組みます。 (1) 父親の育児への積極的な関わりを促すために、「両親教室」や「育メン講座」等を開催します。(都筑区役所が取り組むこと) (2) 妊娠期から未就学期までの子育て家庭が、身近な場所で子育ての相談をできるように、地域子育て支援拠点における利用者支援事業など様々な場所において育児支援に取り組みます。また、市立保育園で実施する園庭開放や給食体験等の場でも、気軽に子育て相談ができるようにします。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 赤ちゃんのいる家庭を訪問する「こんにちは赤ちゃん訪問」や「母子訪問」、「乳幼児健康診査」や町内会館等の身近な場所で実施する「地域育児教室(赤ちゃん会)」を通じて、子育て家庭が子どもの成長に応じた情報を得られるようにしていきます。(都筑区役所が取り組むこと) (4) 親同士の友達づくりや子育てへの不安を軽減するため、子育てサロンや公園遊びを行うグループを支援します。(地域ケアプラザが取り組むこと) (5) 様々な保育サービスを必要に応じて利用できるよう、情報提供の充実を図ります。(都筑区役所が取り組むこと) (6) 子どもが安心・安全に放課後を過ごせるために、「放課後キッズクラブ」や「放課後児童クラブ」の取組を充実させます。(都筑区役所が取り組むこと) 3 配慮を必要とする子どもや家庭への適切な支援   養育に不安を抱える家庭やひとり親家庭、不登校・引きこもりの子どもや障害児がいる家庭など、配慮の必要な家庭への支援に取り組みます。 (1) 養育に不安を抱える家庭に対し適切な対応を行うために、関係機関や地域の子育て関係者との情報共有や研修を実施し、連携を深めていきます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (2) 養育に不安を抱える家庭の支援に取り組むために、地域への啓発活動として講演会や研修会等を開催するとともに、子育て情報の発信に取り組みます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (3) 学習習慣や生活習慣に課題があるなど、困難を抱える子どもが将来の進路選択の幅を広げ、自立した生活を送れるようにするため、地域で学習支援や生活支援を行う「寄り添い型学習等支援」に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (4) ひとり親家庭の自立を支援するため、就労支援に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (5) 障害児がいる家庭を支援するため、障害児地域育児教室や障害児地域訓練会の活動支援に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) 4 地域全体で子育てを応援する風土づくり   家庭・地域・学校の連携の強化と子育て支援に関するネットワークを形成し、地域全体で子育てを応援する風土づくりに取り組みます。 (1) 身近な地域における子育て支援を充実させるため、 「地域子育て支援者」や子育て支援団体、地域子育て支援拠点や「親と子のつどいの広場」等のネットワークを形成し、活動を支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (2) 保育の質の維持・向上を図るため、市立保育園が中 心となり、区内保育施設や幼稚園間のネットワークを形成し、園児交流や職員研修等に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 地域による子ども達の見守りや安心・安全に子育てできる環境づくりを支援するため、家庭・地域・学校及び行政等の顔の見える関係づくりを進めます。(都筑区役所が取り組むこと) (4) 子育てしやすい地域づくりを推進するために、子育て講演会や研修会、パネル展、広報等に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) 高齢者分野の取組の推進 目指す姿 “高齢者が住み慣れた地域で、その心身の状態に応じて自立意欲を保ち、互いに支え合い、安心して暮らし続けることができるまち 都筑”の実現を目指します。  都筑区は、65歳以上の人口割合は平成27年1月時点では15.9%と全市で最も低い一方で、増加率は全市2位となっており、近い将来、超高齢化の課題が顕在化していくことが想定されています。要介護状態になることを予防し、健康を維持するためには、元気な時からの継続した取組が重要です。  そのために、心身の状態に合わせて、身近な地域で介護予防や健康づくりが行え、人と人とのつながりを築けるような活動の場が必要です。  活動の場は、今後増加することが想定される、ひとり暮らし高齢者や呼び寄せ高齢者が孤立せず、地域とのつながりを感じながら暮らせるような見守りの場ともなります。また、参加するだけではなく担い手になったり、主体的に活動する高齢者の増加が期待されます。  さらに、認知症や医療的ケアの必要な高齢者も増加していくため、医療や介護との連携の強化も求められています。  このような地域包括ケアを推進するために、地域包括支援センター(地域ケアプラザ)と連携しながら取組を進めていきます。 1 高齢者の健康づくりと社会参加   元気なうちから自主的に健康づくりに取り組むことや、社会参加が生きがいにつながることの大切さを実感できるような取組を推進していきます。 (1) 一人ひとりが健康づくりに関する知識や意識を高められるよう、個人や地域の人材、関係機関、団体を対象に普及啓発を行います。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) ロコモティブシンドローム予防に取り組むため、歩数に応じてポイントがたまる「よこはまウォーキングポイント事業」などの「よこはま健康アクション」を推進する団体の増加に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 地区センター等で行われている活動や老人クラブなどの地域の活動と連携して、高齢者の健康づくりを推進します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (4) 元気な高齢者が自ら担い手として地域活動に参加できるよう、活躍の支援とネットワークづくりに取り組みます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (5) 自主的な健康づくり・介護予防活動が地域で普及し、継続的に行われるよう、人材発掘と支援に取り組みます。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (6) 高齢者が人生を全うし、充実して過ごしていけるよう、「終活講座」などの機会を提供します。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) 2 介護予防の取組と高齢者を支える地域づくり    自立意欲を持った高齢者を増やしていくために、住民主体で高齢者の居場所の充実に取り組むことが必要です。そのため、地域や専門職と連携した介護予防の取組や、高齢者を支える地域づくりを進めます。 (1) 高齢者が身近な場で介護予防活動に参加し、自立の意欲を高められるよう、「元気づくりステーション」や困りごとを話したり交流ができる場となるサロン等を地域の方とともに整備します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 地域でその人らしく生活を続けることができるよう、民生委員・児童委員や地域の様々な団体と連携し、見守りや配食などその地域に合った生活支援サービスを提供する仕組みづくりを進めます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (3) 在宅での支援を必要とする高齢者を地域の中で支えていくために、新たな担い手を老人クラブなどで活躍する元気高齢者や現役世代で増やしていきます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (4) 効果的な介護予防事業を展開するため、看護師・栄養士・歯科衛生士・薬剤師・リハビリテーション専門職の知識や技術を活用します。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (5) 公共交通機関の利用が困難な高齢者の移動を支援するため、通院介助や、外出支援などの送迎サービス事業を実施します。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) 3 認知症予防と認知症になっても安心して暮らせる地域づくり   要介護者の半数以上が認知症高齢者といわれている中で、認知症になっても本人や家族が地域の中で孤立せず、認知症への理解や見守りの目がある環境の中で暮らし続けられる地域づくりを進めます。 (1) 見守り支え合う意識を醸成するため、認知症サポート連絡会と協働し、「認知症サポーター養成講座」や「人材育成講座」を開催するとともに、認知症予防や認知症の対応について様々な機会をとらえ普及啓発を行います。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 支援が必要な人が適切な時期に関係機関につながることができるよう、民生委員・児童委員や地域関係者とのネットワークを強化し、自治会町内会等への出張相談や出前講座を開催するなど、外出が難しい高齢者にとっても身近な相談窓口の場を増やします。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (3) 認知症の方やその家族の居場所となるとともに、地域の誰もが参加できる認知症予防の普及啓発の場でもある「認知症カフェ」の立ち上げや運営を支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (4) 介護をしている方々が情報交換やリフレッシュをすることができるよう「介護者の集い」を開催します。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (5) 若年性認知症のよこはま北部の集いを通じて、本人・家族を支援します。(都筑区役所が取り組むこと) (6) 徘徊の疑いがある高齢者を見守る仕組みである「はいかい高齢者等SOSネットワーク」の充実を図り、認知症高齢者を地域で見守る体制づくりを進めます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (7) 専門職で構成される「認知症初期集中支援チーム」が、認知症の人や家族に対する初期の支援を集中的に行い、早期に適切な医療と介護サービスにつながるような体制づくりを進めます。(都筑区役所が取り組むこと) (8) 認知症における地域医療体制の構築において中核的な役割を担う「認知症サポート医」や医師会との連携を強化することで、身近な医療機関が認知症に関する本人・家族への対応を行えるよう支援します。(都筑区役所が取り組むこと) (9) 高齢者の権利擁護の推進や高齢者虐待防止のために、成年後見制度の普及啓発や成年後見サポートネット等の活用、あんしんセンターの活用促進などに取り組みます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) 4 高齢者の在宅生活を支える仕組みづくり   介護や医療的ケアが必要になっても安心して在宅で生活ができるよう、地域包括ケアの実現を目指して、地域包括支援センター(地域ケアプラザ)が中心となり、地域の実情や課題に応じた様々なネットワークづくりや医療と介護の連携に取り組みます。 (1) 高齢者を支えるネットワークの構築やケアマネジャー支援、在宅生活支援に携わる多職種の連携の強化のため、地域ケア会議(個別・包括域・区域)を活用します。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 介護が必要になっても自宅等で生活することができるよう、在宅医療連携相談室の機能を活用して研修会を開催し、医療・介護関係者の連携を強化します。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (3) 在宅高齢者向けの多様なサービスの充実を図り、利用につながるよう普及啓発に取り組みます。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (4) 社会福祉法人の地域貢献の一環として、高齢者関係施設も地域の一員とし、その専門的知識や機能を地域で活用できる よう、地域や関係団体との連携を図ります。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) 障害者分野の取組の推進 目指す姿 “障害理解が深まり、障害者自身が自己選択・自己決定のもと、住み慣れた地域で学び・育ち・安心して暮らすことのできるまち 都筑”の実現を目指します。 〇 現状と課題  障害者が住み慣れた町で安心して暮らせるためには、障害者一人ひとりの特性に応じた生活実態を踏まえながら、本人の自己決定権を十分に尊重した援助を行うことが必要です。また、障害者関係の団体や施設とのさらなる連携の強化も重要です。  しかし、地域での住民相互の関係が希薄になりがちな今、障害者自身やその家族と地域のつながりが十分ではなく、障害に対する理解が浸透しにくい状況にあります。また、障害者の余暇活動の場が少なかったり、地域の中に居場所を見つけづらいという声もあります。  都筑区における平成27年3月時点の各障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神保健福祉手帳)の交付件数の合計は、約6,000件となっており、この数は年々増加しています。都筑区では今後も人口が増加するとともに、高齢化が進んでいくと見込まれているため、手帳の交付件数は、引き続き伸び続けていくことが予測されます。  このような状況を踏まえ、障害者が安心して暮らし続けていける環境づくりが重要です。 〇 第3期計画における取組 1 心のバリアフリー   障害者が地域で安心して暮らすことができるよう、障害理解が広く地域に浸透する事を目的とした取組を進めます。 (1) 障害のある方が地域で暮らしやすいよう、障害への理解を深めるために、効果的な広報・啓発活動に取り組みます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (2) 広く区民への障害理解の促進を図るため、家族、支援者等と協働しながら障害者自身が主体となって障害者週間キャンペーンを実施します。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (3) 子どもの頃からの障害理解の促進のため、学校教諭等や障害関係者と連携して福祉教育を実施します。(都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) 2 顔の見える関係づくり   障害の有無に関わらず交流が深まるよう、顔の見える関係づくりや場づくりを推進します。 (1) 障害者と地域の方が一緒にさつまいもの苗植えや収穫を行う福祉農園事業や区民まつりでの出店等を充実させ、障害者やその家族と地域がつながるきっかけづくりや顔の見える関係づくりを進めます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 障害者が家庭や学校だけでなく、自身が住んでいる地域で安心できる時間や楽しい時間を過ごしたり、障害者同士やその家族と地域の福祉関係者がつながるきっかけを作るため、 「くずがやゆめひろば」や「せせらぎフレンズ」などの余暇 活動を支援する取組を推進します。(都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (3) 障害への理解を深め、障害者と地域との顔の見える関係づくりを推進するために、地域の会合や研修会などの機会を通じて、自治会・町内会や地区社会福祉協議会をはじめ民生委員・児童委員、保健活動推進員など地域住民との連携を進めます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) 3 障害者の自立支援と社会参加   障害者が自らの意思で積極的に活動し、余暇を楽しむことができるよう、自立支援と社会参加を推進します。 (1) 障害者の自立支援や社会参加を推進するため、障害者地域作業所の自主製品の開発や質の向上に向けた支援、販売場所の拡大を検討します。(都筑区役所が取り組むこと) (2) 地域活動ホーム「くさぶえ」等での相談支援体制を強化し、地域における障害者の課題解決に向けた支援を、障害者の身近なところで行える体制を充実させます。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 障害者の自立を支援するため、障害児地域育児教室や精神障害者家族会、難病講演会・交流会の開催や中途障害者地域活動センター・障害児地域訓練会等の活動支援に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (4) 周囲が声を掛けやすく、手助けしやすい環境をつくるために、障害者自らが障害があることをバッチ等の活用により発信する「つづきチャレンジド」の取組を広めていきます。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (5) 移動に困難を抱える障害者を支援するため、一人ひとりの状況に応じてサービス事業者等の情報提供や紹介を行います。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (6) ライフステージや生活環境に応じた切れ目のない支援が届くよう、自立支援協議会や障害児者福祉団体連絡協議会、地域活動支援センター・地域作業所ネットワーク「てつなぎつづき」、社会福祉協議会障害福祉分科会等の区内障害者団体のつながりの強化に取り組みます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (7) 障害者の社会参加を進めるため、障害者や家族自らが障害種別に応じた福祉教育プログラムを作成し、それを活用して学校や地域へ福祉教育を行う取組を支援します。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (8) 障害者の安全・安心な暮らしの環境づくりや地域とのつながりづくりを進めるために、地域防災拠点での訓練に障害者がより参加できるように支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (9) 障害者が地域で安心して生活できるよう、成年後見制度の普及啓発やあんしんセンターのサービスの促進をはかり権利擁護を進めます。また、後見的支援制度の利用促進により地域での見守りや生活支援を推進します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) 健康づくり分野の取組の推進 目指す姿 “区の魅力資源を活用し、一人ひとりが健康づくりに取り組み、誰もが健康で暮らせるまち 都筑”の実現を目指します。 〇 現状と課題  都筑区は、男性の平均寿命が市内18区中第1位(全国の市区町村の中でも第3位)、女性は18区中第4位であり、長生きされている方が多い区です。  横浜市では、健康寿命日本一を目指し、370万人の健康づくりに取り組んでいます。世代によって、生活環境や生活習慣は異なりますが、高齢になっても趣味活動を続けたり、地域活動に参加するなど、健康で生き生きとした生活を送ることができるよう、「育ち・学びの世代(乳幼児期〜青年期)」、「働き・子育て世代(成人期)」、「稔りの世代(高齢期)」のあらゆる世代における切れ目のない健康づくりの取組が必要です。  健康づくりは、日々の生活の中で取り組んでいくものです。運動習慣の定着、バランスの良い食事の摂取など、生活習慣改善の取組のほか、定期的な健康診断の受診など、生活習慣病の予防も健康づくりの大切な要素ですが、受診率は年々上がっているもののまだ低い状況です。  都筑区は、緑道や公園など運動できる場所がたくさんあり、農業も盛んでとても良い環境に恵まれています。また、区内の企業も、区と協働して区民の健康づくりに取り組んでいます。これからも、地域の魅力資源を活かしながら、企業等も含めた地域ぐるみで健康を考え、各世代が地域とつながりを持ちながら健康づくりに取り組んでいくことが大切です。 〇 第3期計画における取組 1 健康的な生活を送るための取組   あらゆる世代における切れ目のない健康づくりの取組を支援します。 (1)運動習慣の定着に向けた取組 (1) 区民の運動習慣の定着のために、歩数に応じてポイントがたまる「よこはまウォーキングポイント事業」やラジオ体操の普及等に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (2) 保健活動推進員や食生活等改善推進員、スポーツ推進委員等と連携し、歩こう会やラジオ体操など、地域における主体的な健康づくりの取組を支援します。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 日常生活の中で無理なく体を動かすことができるよう、ながら運動や親子で一緒に行う運動などを提案・紹介します。(都筑区役所が取り組むこと) (4) ロコモティブシンドローム予防に取り組むため、「よこはまウォーキングポイント事業」などの「よこはま健康アクション」を推進する団体の増加に取り組みます。【再掲】(都筑区役所が取り組むこと) (5) 親子の外遊びのきっかけや機会を提供する「外遊びキャラバン隊」や市立保育園における園庭開放の開催、元気高齢者の育成のための「元気づくりステーション」や「サロン」の開催支援、地区センター等で行われている活動や老人クラブなどの地域の活動との連携など、それぞれの世代にあった健康づくりの取組を実施していきます。【再掲】(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (2)健康的な食生活に向けた取組 (1) 食育フェア等のイベントや各種講座を企業との協働で実施し、様々な世代が食べることや噛むことの大切さを学ぶ機会を提供します。(都筑区役所が取り組むこと) (2) 都筑野菜など、地元で採れる野菜を中心に、不足しがちな野菜の摂取を呼びかけ、バランスの良い食事を推奨します。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 一人ひとりが健康づくりに取り組みやすくなるよう、カロリーを表示するなど健康に配慮した店舗の増加等の環境づくりに取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (4) 親子向けの講座やセミナーを開催し、子育て世代を通じて家族全体の健康づくりを推進します。(都筑区役所が取り組むこと) (5) 幼稚園・保育園や小・中学校の職員による食育情報交換会や、給食を提供する施設向けの指導・研修会を行い、区民が健全な食生活を送るための環境づくりに取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (3)その他の健康づくりを促進するための取組 (1) 区民が楽しく健康づくりに取り組むことができるよう、「健康スタンプラリー」や「シニアボランティアポイント」などの事業への参加を呼びかけます。(都筑区役所、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 企業における健康づくりを支援するため、区内の事業所からの相談に応じるほか、健康情報を提供します。(都筑区役所が取り組むこと) (4)生活習慣病の予防や重症化予防に向けた取組 (1) 一人ひとりが自分の生活習慣や食習慣の改善に取り組むことができるよう、食と生活の健康相談や生活習慣改善講座、禁煙相談等に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (2) 生活習慣病の早期発見や重症化予防につなげるため、がん検診や特定健康診査の受診を勧奨します。(都筑区役所が取り組むこと) (3) 健康づくりの必要性を実感できる機会を提供するため、各種講座やイベントで健康チェックを受けられるようにします。(都筑区役所が取り組むこと) 2 区民の健康づくりサポーターの支援   身近な地域で健康づくりの取組が進めていけるよう、区民の健康づくりサポーターの支援に取り組みます。 地域全体の健康づくりを推進するため、保健活動推進員や食生活等改善推進員などが行う、健康づくりや予防の取組を支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) 3 感染症や食中毒から区民を守る取組   感染症・食中毒などの発生を予防するとともに、発生する被害を最小限にとどめるために必要な事業に取り組みます。 (1) 感染症から区民を守るため、手洗いなどの正しい方法の啓発、予防接種の勧奨、高齢者施設や保育施設等への感染症予防・対策研修の実施、感染症発生時のまん延防止対策の指導、自治会町内会や保健活動推進員を通じた感染症予防に関する正しい知識の普及啓発等に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) (2) 都筑区食品衛生協会と連携し、食の安全に関する普及啓発や講習会に取り組みます。(都筑区役所が取り組むこと) 地域福祉保健計画を推進する基盤づくり 目指す姿 “人と人とのつながりが実感でき、お互いに支え合えるまち 都筑”の実現を目指します。 〇 現状と課題  都筑区では、人や地域の「つながり」を大切に思い、「お祭り」や「体育祭」など自治会町内会等が行う伝統行事や地域活動が盛んに行われています。  しかし、直近の区民意識調査では、人と人とのつながりや人と地域とのつながりが希薄化傾向にあります。  子育て中の親や高齢者が社会的に孤立した状態になれば、児童虐待や孤立死などの問題につながることも予測されます。人や地域とつながりをつくることは、安心感や生きがいにつながり、また、活躍の場にもなるなど、個人や地域にとっても重要なことです。そのため、この地域で生活してよかったと思える「喜び」や「楽しみ」を実感できるような取組をさらに促進させていくことが大切です。  各連合自治会町内会で開催されている地域懇談会の場では、地域の方々から「地域活動の担い手がいない」、「地域活動の参加者が固定化している」等の声があがっています。そのため、地域人材を発掘するために、若い世代をはじめ、定年退職を迎える世代や高齢者など幅広い世代の活動や取組への参加促進が必要となっています。  また、これから高齢化が進んでいくことで、支援が必要な人が増えていくことが予測されます。そのため、地域福祉保健における「共助」の視点を活かした地域づくりが重要です。地域が共助の取組を広げていけるために、地域の方が必要な情報を収集し、発信できる場や仕組みづくりが必要です。 〇 第3期計画における取組 1 地域のつながりづくり   地域におけるつながりづくりが進むよう、それぞれの地域で行う様々な取組を支援します。 (1) 同じ悩みや思いを抱える方々同士やその方々と地域とのつながりづくりを進めるため、子育て世代や高齢者の方が集まる場づくりを支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 地域における活動団体どうしのつながりを進めるため、活動団体の連絡会や研修会を開催し、つながりづくりを支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (3) 地域における顔の見える関係づくりやつながりづくりを進め、災害時要援護者支援事業「つづき そなえ」等、地域で取り組む様々な活動を支援します。(都筑区役所が取り組むこと) (4) 年齢や性別、障害等の区別なく、すべての地域の方を対象にした多世代交流事業を実施し、地域における顔の見える関係づくりを進めます。(地域ケアプラザが取り組むこと) (5) 社会福祉法人の地域貢献の一環として、社会福祉施設も地域の一員とし、その専門的知識や機能を地域で活用できるよう、地域や関係団体との連携を図ります。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) 2 地域活動の担い手の育成・確保   高齢化の進展により、支援の必要な人が増えていくことが予想されます。そのため、地域においてボランティア活動や福祉活動が活発に行われるよう、意識の醸成に努めていきます。 (1) 「ボランティアセンター」を中心として、地域にボランティアを増やし、活動が続けられるように、また、ボランティア同士が横に繋がるために、交流会の開催や情報誌の発行等を通じ、ボランティア活動やボランティアグループを支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 区民のボランティア活動や福祉活動への意識や意欲の向上を図るとともに、活動が活発に行われる風土づくりを進めるため「あいちゃんボランティア登録制度」や「はぁとdeボランティア」、福祉教育や福祉啓発事業に取り組みます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (3) 新たに地域で活動を始めようと思っている方やすでに地域で活動をしている方を対象に、研修会を開催します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (4) 活動内容のPRや研修の開催等により、相談や見守り活動に取り組む民生委員・児童委員が活動しやすい環境づくりを進めます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (5) 在宅での支援を必要とする高齢者を地域の中で支えていくために、新たな担い手を老人クラブなどで活躍する高齢者や現役世代の中で増やしていきます。【再掲】(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (6) 地域における福祉保健活動の推進支援のため、財源面・組織面等において地区社会福祉協議会の支援や基盤強化に取り組みます。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (7) 「つづきふれあい助成金」や「善意銀行」、「年末たすけあい募金配分金」や「つづきあい基金」を活用し、地域における福祉保健活動の推進を支援します。(都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) 3 地域における情報の収集と発信   地域の課題を解決するために、地域で活動する方々が情報を収集し、発信できる場や仕組みづくりに取り組みます。 (1) 地域懇談会等の場において、自治会町内会や民生委員・児童委員などが地域の情報や課題を共有し、その課題の解決に取り組めるよう支援します。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (2) 区・区社協・地域ケアプラザによる地域福祉保健に関する取組を地域の方々に伝える場を設けます。また、その取組の成果を評価する仕組みをつくります。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと) (3) 地域の方々が地域課題の解決に向けた自主的な取組を進めていけるよう、地域における福祉保健の取組の発表会の開催や、地域における福祉保健の取組や活動を紹介する情報誌の発行を行います。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (4) 都筑区社会福祉大会、ささえあい福祉週間、広報紙等を活用し、福祉の啓発に取り組むとともに、情報発信に積極的に取り組みます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会が取り組むこと) (5) 困難な課題や広域的な課題など個別の機関だけでは解決できない地域課題の解決に向けて検討する場や機会として、地域の方も参加する子育て支援ネットワーク会議やボランティアネットワーク会議、地域ケア会議や地域ケアプラザの運営協議会、支え合い連絡会等の場を活用していきます。(都筑区役所、都筑区社会福祉協議会、地域ケアプラザが取り組むこと)