一般質問から 12月11日本会議(第2日)において、市政全般に関する方針や事業などについて、各会派を代表して6人の議員から「一般質問」が行われました。その中から、13項目を抜粋して掲載します。 【自民党】6問 ●イノベーション都市・横浜 ●男性の育児参加の促進 ●風水害対策 ●三ツ沢公園球技場の改修 ●廃棄物処理の方向性 ●南区こどもオリンピック 【立国フ】3問 ●カジノを含む統合型リゾート誘致の是非 ●本市西部地域の鉄道ネットワーク ●中学校給食の実施 【公明党】2問 ●新たな防災・減災対策 ●旧上瀬谷通信施設のまちづくり 【共産党】2問 ●街壊し必至といわれるカジノ誘致 ●市民が切望する中学校給食 経済 イノベーション都市・横浜 自民党 (問) 横浜には京浜工業地帯、金沢工業団地などがありますが、イノベーション都市・横浜の取組の中で、こうした既存の中小製造業が新たなビジネス創出へ成長・発展するよう進めていく必要があります。中小製造業とのかかわりについて、うかがいます。 (答) I・TOP(アイトップ)横浜やLIP.(リップ)横浜(※1)の枠組みを活用し、引き続き、中小製造業のIoT(※2)化支援や、医工連携等の新ビジネスの創出を目指すプロジェクトの支援を進めます。また、YOXO BOX(よくぞボックス)(※3)において、ものづくりをテーマにした成長支援プログラムの実施や、起業家とのマッチングにおいて試作品や生産の受注につなげるなど、多様な支援を進め、中小製造業の新ビジネスの創出を後押しします。 用語解説 I・TOP横浜、LIP.横浜(文中の(※1)で表示) 産官学金の連携により、新たなビジネス・製品等を生み出す2つのオープンイノベーション・プラットフォーム。I・TOPはIoT等の技術分野、LIPは健康・医療分野。 IoT(文中の(※2)で表示) Internet of Things(モノのインターネット)の略称。家電や自動車、様々な製品・部品がインターネットに繋がり、それらの情報収集・分析により新たな価値を生み出す。 YOXO BOX(文中の(※3)で表示) 令和元年10月に関内地区に開設した、起業志望者やベンチャー企業を支援する拠点。成長支援プログラムや交流イベントを通じて、新たなビジネスの創出に取り組む。 子育て 男性の育児参加の促進 自民党 (問) 男性の育児参加を促進するためには、近年の働き方改革にあるとおり企業や社会の環境整備を進めることはもちろん必要です。しかし、それだけではなく、男女が協力して子どもを育てることの大切さを、妻の妊娠期、さらには若いうちから意識づけしていくことが重要ではないかと考えます。家族がともに育児を行うことの意識づけや啓発を早い時期から積極的に行うべきと考えますが、いかがですか。 (答) 将来、親となる次世代を育成するという視点からも、大切なことだと考えています。学生に向けた「いのちの授業」等の取組により、若い世代の方への啓発を行います。また、家族で一緒に参加できる「両親教室」、プレパパや乳幼児の父親向けの「父親育児支援講座」等の実施を通じて、意識醸成を図っていきます。 防災 風水害対策 自民党 (問) 令和元年の台風第15号、第19号では、在宅の要援護者の方について、時間的に余裕があったとしてもなお、避難場所まで行くことが困難な方もいました。それぞれ最適な避難方法を事前に計画し、確認していくことが大事です。市としても、そういった方々への支援に取り組んでいただきたいと考えます。在宅の要援護者の避難に向けた方策について、うかがいます。 (答) 今回の台風では、風水害の影響を受けにくい福祉避難所の選定や開設時期、また激しい風雨の中における移送の困難さなど、様々な課題が明確になりました。これらの経験を活かし、区役所や福祉避難所など現場の方々とともに課題を十分に分析・検証し、風水害時の実践的な支援策を検討していきます。 防災 新たな防災・減災対策 公明党 (問) 平時において各区では、自治会・町内会など自主防災組織への名簿提供や福祉避難所の整備をはじめとした取組が進められていますが、それだけではなく、障害のある方の不安な気持ちを少しでも取り除く必要があると思います。障害のある方が安心して避難できるよう、平時の取組を進めるべきと考えますが、いかがですか。 (答) 障害のある方を対象に、それぞれの方に応じた避難場所や緊急連絡先などを記載できるパンフレットを新たに作成し、日ごろから備えをしていただくよう周知します。あわせて、障害のある方に地域の避難訓練に参加していただき、平時から住民同士のコミュニケーションが図れるよう、地域への啓発活動に努めていきます。 スポーツ 三ツ沢公園球技場の改修 自民党 (問) 横浜FCのホームスタジアムであるニッパツ三ツ沢球技場は、スタンドには屋根がかかっておらず、観客席の3分の1以上に屋根かけをするというJリーグの施設基準を満たしていません。快適に試合観戦ができるようにするため、改修を行うべきと考えますが、いかがですか。 (答) この球技場は、サッカーの「聖地」と呼ばれることもあるなど、多くの方に親しまれています。これまでもJリーグのスタジアム基準を満たすため、観客席の増設やトイレの洋式化などを行ってきました。屋根かけについては、高さ制限の緩和や工法の精査など、実現に向けて課題を整理するとともに、関係者の皆様ともご相談し、検討していきます。 資源 廃棄物処理の方向性 自民党 (問) 現在、市では半透明の袋であればレジ袋でもごみを出すことができ、収集・運搬も無料です。令和2年7月からはレジ袋が有料化されるため、指定袋制度(※1)の導入を選択肢の1つとして検討するべきではないかと考えますし、世代や国籍を問わない、わかりやすいごみ出しに向けた取組を進めていくべきと考えますが、いかがですか。 (答) 今後も、従来どおりのごみ処理を継続することを前提に考えており、その中で指定袋制度の導入は、効率的な分別を促すことに加え、バイオマスプラスチック(※2)の使用により、温暖化対策にも有効なものとなります。導入に当たっては、市民の皆様のご理解とともに、袋の製造・販売方法といった課題もあることから、しっかりと検討を進めていきます。 用語解説 指定袋制度(文中の(※1)で表示) ごみを出す際に、市が大きさなどの規格を定めた指定の袋で出す制度。 バイオマスプラスチック(文中の(※2)で表示) 石油などの化石資源からではなく、再生可能な植物などの有機性資源(バイオマス)から作られたプラスチック。焼却処分した場合でも、大気中の二酸化炭素濃度を上昇させないという特徴がある。