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最終更新日 2020年3月19日
平成31年2月22日(金曜日)14:00~市庁舎2階応接室
※市長記者会見における質疑内容の要旨を政策局報道担当でとりまとめの上掲載しています。
記者:
法改正などがあり、外国人の介護人材はこれから増えていくと予想されます。現状の課題認識をお聞かせください。
市長:
少子高齢化が進む中で、介護人材の不足は事業者の努力を超えた緊急課題です。これまで以上に即効性のある強力な取組が必要と考えています。市は人材確保や定着支援に向けて、様々な新規・拡充事業に取り組んでいます。特に海外からの介護人材の確保に向けて、昨年12月の出入国管理法改正により、新たな在留資格「特定技能1号」が創設され、4月から介護分野でも受入れが可能になります。これまで受入れを進めてきたEPA(経済連携協定)介護福祉士候補者や留学生、インターンシップ生などとともに、「特定技能1号」も視野に入れた外国人介護人材の積極的な受入支援を加速していきます。一番の課題である日本語学習支援により、安心して横浜に来て介護の仕事に従事する人が増えていくことをねらいとして、学研ココファン様の教育分野におけるノウハウをご提供いただきます。学研ココファン様がベトナムで提携している教育機関との連携により、現地で一定程度のレベルの日本語や介護の知識などを学習した人が市内の介護施設で円滑に働くことができるようになり、課題解決の一助になると考えています。また、市内で介護の仕事に従事するにあたり、住まいの確保が必要になるので、引き続きURなどの団地に住居を確保する介護施設に対する家賃補助や、国際交流協会と協力した日常生活に対する相談支援など、ベトナム人介護人材の定着にしっかり取り組んでいきます。特に学研ココファン様のノウハウを市に提供いただき、一緒に提携して取り組むことはとても大きな力になります。
株式会社 学研ココファン 代表取締役社長 五郎丸 徹 様:
事業者としての見方でいくつか課題を申し上げます。このような取組は非常に重要だと分かっていますが、どの事業者もこれを始めたからといって、今日、明日に人材難が解決するわけではないということが非常に大きな課題です。5年後、10年後に日本人スタッフだけで介護の課題を解決することはとても難しい状況で、日々どうしたらよいか考えています。現時点ですぐ解決しなくても、今色々な形で手を打たなければ将来的に大きな禍根を残すと思われるため、企業体でも取り組む必要があると考えます。介護は色々なコミュニケーションもそうですが、記録の問題など、言葉の問題が大きくあり、どう解決していくかが大きい(課題)です。さらに、介護事業だけが人材難ではないので、国内人材もそうですが、国内事業や業界間での人の取り合いが起きる際に、介護従事者として介護の魅力をどのように発信していくかも重要だと思っています。また、(就労に必要な日本語能力は日本語能力試験のレベルで)N4とよく言われますが、現実的には現場で戦力になるにはN3以上が必要なるのではないかと考えています。一定の語学力を持つまで育成することは、費用と時間がかかることです。そうしたことを官民でどのように解決していくかは難しい問題だと思いますが、一歩進めていこうと考えています。
記者:
御社が自治体とこうした協定を結ぶのは今回が初めてですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
初めてです。
記者:
ベトナム以外でも、海外でこうした取組を展開されていたり、予定していたりしますか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
ベトナムに限定してこうした取組をするとまでは考えてなく、まず色々な検討をして、ベトナムから取り組むのが良いのではないかと考えました。
記者:
手始めにベトナムということで、現状は1か国ということですが、これから他の国に展開していく可能性はありますか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
あります。
記者:
日本語学習支援はベトナム国内で介護を勉強している人向けのプログラムですか。
市長:
ベトナム語でe-ラーニングを行っています。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
今進めているのはベトナム国内向けに、日本に来る人へのコンテンツ、プログラムです。
記者:
日本に来てからの継続的な日本語の勉強支援は特に行わないのですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
日本に来てからも系統的な教育を継続することはとても大切だと思っており、行っていく予定です。
記者:
今回のプログラムの対象は日本に来る特定技能1号を前提にしていると思いますが、EPAや技能実習生で日本に来ることを目指して勉強している人に向けてもこうしたプログラムは使えますか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
内容は特定技能制度や新しいビザ制度に限定したものではありません。制度としては技能実習制度よりも新しいビザの方が、事業者にとって、あるいは行政にとってもかもしれませんが、受け入れを進めるメリットは大きく、(受け入れ)しやすいと思います。
記者:
日本語学習の一定程度のレベル、具体的には日本語能力試験のN3やN4とはどの程度のレベルですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
N4以上というようにお答えするしかなく、実際に現場で活躍いただくためには、個人的な意見ですが、N3以上の実力がほしいと考えています。
記者:
N3ほどのレベルを目指しての指導、日本語プログラムということですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
そうです。
記者:
学研ココファンさんは、ベトナムなど海外でこうした事業を行うことが初めてか教えてください。また、市と提携するメリット、どのようなことを期待しているのか、市は市内で介護事業者に働いてほしいという希望があると思いますが、その点はどのように取り組んでいくか教えてください。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
学研グループのメディカルケアサービスでは、中国とマレーシアで高齢者住宅、有料老人ホームを展開しています。学研ココファンでは海外で介護に関することを全く行っていないわけではありませんが、サービス展開を行っている実績はまだありません。海外人材には、今まである意味トライしていて、一昨年から昨年にかけ、CSR事業の海外留学の一環としてミャンマーからも研修で人材を受け入れました。また、市と協定を締結したことは、鶴見区(のココファン横浜鶴見)が、よこはま多世代・地域交流型住宅の第一モデルに選定いただいたり、団地再生を展開しているコンフォール日吉のご縁があったことが大きいです。また、私たちがベトナムで人材確保しようと思った際に、すでに横浜市でもフエ医科・薬科大学を中心に(連携を)進めていると聞き、そうしたことがとても心強く感じました。
記者:
市の介護事業所で優先的に働いてもらう仕組み、取組はありますか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
今回ベトナムのフエ医科・薬科大学などから来る人の全てが学研(の事業所)に来るわけではないですが、学研に来た人は横浜市の事業所で就労していただく予定です。
記者:
どのくらいの人数ですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
何十人というたくさんの人を学研で受けることはできないと思います。まずは毎年、数名の方に来ていただこうと考えています。
記者:
この連携では、ベトナムから来て市内で働く人はどのような資格で来日することを想定していますか。新しく創設される特定技能1号の枠の中でということですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
そうです。
記者:
学研の教育プログラムの提供は、例えばワークショップなど、どのような用意をしているか教えてください。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
学研のeラーニングシステムは全国の病院の看護部向けに始まりました。すでに1,300病院にeラーニングシステムが導入され、30万IDほど使っていただいている実績があり、そこから派生して介護のeラーニングを全国の介護事業者の皆様にご提供しています。その中で、例えば介護保険法という言葉は国内でしか使えませんので、共通的な内容は全て地元の言葉にローカライズし、少し変えなければならないところもありますが、多くの部分が言葉の問題で変換していけば使えます。動画もありますし、パワーポイント形式でドキュメントテキストを見ながら勉強するものもありますし、一通りの介護基礎知識と技術を学べるプログラムになっています。
記者:
実際に先生がいてグループで行うワークショップのようなことはせずに、基本、全てeラーニングで行うとういことですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
いいえ。フエ医科・薬科大学で展開するものはeラーニングに加えて対面の講義がある併用型です。フエ医科・薬科大学で実際に講師になる予定の方が、研修として市内の私たちの事業所に来日しています。
記者:
6月に新たに日本式介護学科が開設され、この日本語プログラムも6月から導入されますか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
フエ医科・薬科大学には6月から導入されます。
記者:
横浜市の介護事業所に優先的にその学科の学生を派遣できるようにする取組について、いつ頃に派遣できるようにする予定ですか。
事務局:
フエ医科・薬科大学の日本語学科の学生約50名を2020年に受け入れたいと思っています。その他の大学についても、学研ココファン様は色々とベトナムで(の事業を)考えていらっしゃるので、そうした学生が希望すれば、是非市内の介護事業所で働いていただきたいと思いますし、しっかり支援していきたいと思います。
記者:
6月が年度の初めですか。
事務局:
大学によって若干変わるようですが、フエ医科・薬科大学は6月がスタートです。
記者:
学科がスタートしますか。
事務局:
日本語学科コースは6月からスタートということです。
記者:
外国人労働者を受け入れた場合、給与水準は日本人と同程度か、それなりの差をつけるのかお聞かせください。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
これは今から検討しなければならないことだと思っています。習熟度がきちんと日本の方と同等となった場合は日本人と同等に支払っていかなければならないと思いますが、最初は研修を兼ねてということであれば、日本人のスタッフよりも低くなることも考えられます。
記者:
今回はベトナムということですが、EPAや技能実習制度に準じて、そうした枠組みの中で行っていくということですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
EPAの制度が必ずしもうまくいっているのかどうかということもあると思いますが、人を受け入れて教育させていただき、働けるようにするという意味では、別段変わったことはないと思います。
記者:
来日して働く事業所は学研ココファンの事業所という想定ですか。
学研ココファン 五郎丸代表取締役社長:
市内に働く人が50人なら、50人来た際に、その中の何人かは学研で働いていただけると思いますが、その他の人は市内の(他の)事業所様で働いていただきます。
記者:
先日の厚木市長選について、現職の小林さんが当選しましたが、今回の選挙は小林さんご自身が連続3期までとする多選自粛条例を制定して4期目に挑んだということで、多選が焦点の一つになっていました。多選に対する考えや見解をお聞かせください。
市長:
小林市長のご当選の話はお聞きしています。3期目が終わろうとしていく中で、強い使命感が生まれてきて、厚木市のためにやろうとしてきたことがもう1期務めれば市のためにもなるではないかという政治家としての思いが高まったご決断であるのかと思います。ケースバイケースで市の政治状況など色々あると思いますし、そこの市で務めを果たされている市長さんの、その時々のご決断によってこういう結果が生まれるかと思います。色々な状況がある各自治体の行政の中で生まれてくる思いなのかと思います。良い悪いはお答えできません。市民の方がその市長さんに対する将来にわたる強い期待があれば、そうしたものに市長が推されるかもしれませんし、その時の政治状況によるかもしれませんし、良い悪いの判断はつきかねます。
記者:
4期という期間が長いか短いかは。
市長:
長い短いということではないと思います。ご自身で自粛、条例までいかなくともそうした気持ちを持たれている方が4選に出られるケースを少し拝見しますが、良い悪いということではないと思います。
記者:
ちなみに市長は3期の2年目ということで折り返しまでもう少しありますが、4期目は考えていますか。
市長:
4選目に出る出ないということは全く考えたことがありません。今の課題をどう解決していくか、3期目をしっかり終えるまでやるべきことがたくさんあるので、そちらに全力投球、傾注しています。
記者:
今やるべきことはたくさんあるとお話しされましたが、今最優先で取り組むべき課題はどんなことをお考えですか。
市長:
防災・減災です。昨日、(北海道)胆振地方でまた地震があり、横浜もいつ起こるか分かりませんので、そこを第一に考えます。そして、子どもの教育はいじめ問題などとても大変な状況になってきており、子どもたちが健やかに育つことはとても大事だと思っているので、教育の問題(も優先課題)です。それから、教育の問題と言うと、常に頭をよぎるのは教員の働き方の問題です。高齢者に対する対応、特に介護の問題、介護人材の問題も大きな課題だと思っています。また、市の観光MICE、中小企業様の問題や企業誘致、色々行ってきたことが花開いてきているので、民間時代によく使っていた言葉ですが、一気呵成に、今まさに出ていく場面なのだと考えています。
記者:
当面は目の前にある課題に取り組んでいく。
市長:
中長期的なことは当然市長としていつも考えており、今お話ししたことは直近の課題です。
記者:
児童虐待が続いており、東京都が都条例で虐待防止、厚生労働省で民法の見直しを進めようという動きがあります。国や都道府県に先行して、市で虐待の罰則規定などを設けた条例を設けることは考えていますか。
市長:
平成26年に「横浜市子供を虐待から守る条例」を制定していて、罰則規定はありません。この条例に基づいて、引き続き児童相談所、教育委員会、警察や関係機関が連携してしっかり児童虐待防止に取り組んでいくという考え方です。東京都の保護者による体罰の禁止などを盛り込んだ条例案のように、そこまで踏み込む予定はありません。
記者:
午前中、はやぶさ2が着地しました。ロケットにはとても色々な町工場の部品が使われていて、横浜市のところもいくつかあります。着地した瞬間、みなさん大喜びで頑張って良かったという声がありました。そうした町工場の力をどのようにお考えですか。
市長:
皆様は素晴らしい技術を持っていらっしゃいます。そうした技術を持っている方にお話を聞かせていただいたこともありますし、パシフィコ横浜で毎年行っているテクニカルショウヨコハマは技術者の方の集まりで、公益財団法人神奈川産業振興センター、一般社団法人横浜市工業会連合会、県、市の主催で行っています。中小企業が集まってそうした技術を展覧する会を開催することは、とても大切なことだと思っています。そうした方たちのことでいつも心配するのは販路の問題です。それだけの技術がありながら販路開拓が難しいこともあると思うので、そうしたところは是非支援していきたいと思っていますし、現在も色々行っています。また、九都県市首脳会議でも毎年(産業技術)表彰を行い、受賞した方が扱う工業製品などを展示して、皆で話を聞くことも行っています。
記者:
先日街の住みここちランキングが発表され、北山田が3位にランクインして意外な感じがしましたが、居住満足度が高いということが分かりました。このランキングをご覧になった感想をお聞かせください。
市長:
嬉しかったです。7位に江田(駅)も入っていたのではないですか。
記者:
入っています。
市長:
江田(駅周辺の青葉区)では、元々が山だったので山坂が多く、隣駅の市が尾には貝塚古墳、市ヶ尾(横穴)古墳があります。田園都市線沿線では、江田の近くにはたまプラーザ駅、一番最初に開発された青葉台駅などがあります。昔、江田(駅周辺)は田んぼだらけで赤田地区というのもあり、蛍もたくさん飛んでいたところです。近代的でありながら、自然をとても残しているところだと思います。また、北山田は新しく開発されて、(市営地下鉄)グリーンライン(が通っているところ)ですので、お気持ちはよく分かります。横浜市全体で行っていますが、特に都筑区は子育て支援にしっかり力を入れています。若いご夫妻が多く、若い方たちにとっても住みやすいのだと思いますし、(東山田の)中には工業団地があり工場が多いのですが、住宅街との住み分け、融合して、住民同士が話し合いながらうまく住んでいる、とても魅力的なエリアだと思います。住民の皆様のボランティア力、皆様がまちを愛している感じもしますし、良い選ばれ方をしたと思いますのでとても嬉しいです。
記者:
住みたい街ランキングだとイメージの良い街ということがあると思いますが、今回のランキングは住んでいる人の満足度が高いということです。そうした評価が嬉しく、評価しているということですか。
市長:
お住まいの方に住み続けたいと思っていただけていることは、目指していることでもありとても嬉しいことです。もともと山林地帯を港北ニュータウンで開発した際に、あえて残した自然がとても豊かなところも住みやすい理由かと思います。
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