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横浜市長林 文子― 共感と信頼の行政をめざして ―

市長定例記者会見(令和元年8月22日)

最終更新日 2019年9月2日

令和元年8月22日(木曜日)14:00~市庁舎2階応接室

※市長記者会見における質疑内容の要旨を政策局報道担当でとりまとめの上掲載しています。

テーマ資料

質疑要旨

1 テーマ
「IRの実現に向けて」について

記者:

これまで白紙と一貫して言ってきた中で、決断した経緯や決め手は何ですか。

市長:

今回のIRの決断について、定例会見でよく質問いただき、「全くもってまだ決められない、白紙である」とお返事してきました。このことは、大変注意深く慎重な判断が必要だと考えており、その間、様々な方のご意見を直にお聞きしたり、(市民)説明会の結果を慎重に分析したりしていました。議会の先生方や経済界、市民の皆様、色々な方との話の中で総合的に判断しました。大変厳しい人口減少、高齢社会が進展しており、横浜市は大規模イベントを行っているので華やかなイメージがあると思いますが、現状は毎年500億円ほどの収支不足から予算編成を進めていました。特に長期的に、これから消費や税収が減少し、経済活力が低下すること、財政状況が厳しくなることが見込まれています。こうした中で、横浜という都市の活力をさらに伸ばしていかなければなりません。私が就任してから皆で本当に頑張って、経済界の方にもご協力いただき、法人市民税(の税収額)は(国税化の影響がないとしたら)740億円にまでなりましたが、東京都と比べると圧倒的な差があります。これは上場企業の数が少ないことや、戦後の経済復興の問題がありますが、やはり374万人という人口を抱えている中で、子育て・医療・教育をどのように皆様に安心していただけるように提供できるかは、市長としての一番の懸案事項でした。そこで、ウォーターフロントの開発を観光・MICEにつなげていこうとしていた時期に、国から(IRの)方針が示され、それを聞いた際に確かにこれは良いと思いましたが、その後に市民の大変なご懸念を聞いたので、悩みました。そして、(カジノ)管理委員会が行われること、政府が方針を変えないこと、スケジュールどおりに行っていくことを聞きました。また、各地で早くから手を挙げている所もありましたが、関東圏ではまだはっきりしていない。これは横浜市としての責任もあると思います。大阪はすでに万博などについて関西経済界もしっかり協力し、IRについても賛成の意向であるということです。関東圏がまだはっきりしていない状況の中で、報道などによると、私はお話していませんが、東京都さんも考えていると分かりました。どうしようかといつまでも職員と話し合っている場合ではないと思い、7月の末に決断しました。その後の夏休み中もしっかり考え抜きましたが、その決断に変わりはありませんでした。私がトップセールスという形で、みなとみらいをはじめ、産業主体の誘致を行ってきましたが、なかなか本社に全て来ていただくわけにはいきません。東京との大きな格差を埋めることもできませんし、財政的な措置ができないのであれば、本当に市民の皆様に横浜に住んでいる魅力、(住んで)良かったと思ってもらうことはできないと(考えました)。何とか将来にも可能性を持たせて、さらに飛躍できるのはIRだろうと考え、決断しました。

記者:

今IRに反対している港運協会とは、今後どのように合意形成していきますか。

市長:

ハーバーリゾートということで協会を立ち上げられて、色々な場面でご発言や会合を行っていることは知っています。当然ながら色々なことのご懸念があって、積極的にご発言しているのだと思っており、一つの考え方として受け止めています。これからも、私としてはIR統合型リゾートの横浜における必要性を丁寧にご説明し、ご理解を求めていきたい、お話を続けていきたいと思っています。

記者:

2年前にいわゆるカジノ誘致について白紙と話していて、その白紙の判断に民意を委ねた有権者もいます。その中で白紙を撤回すると、有権者たちが裏切られた、あるいは自分たちの民意はどこにいったのかと考えることは自然な成り行きだと思います。それに対して今までの説明で納得がいくとお考えですか。

市長:

納得いくかどうかは皆様がお決めになることだと思いますが、私としては、納得していただけるよう、最善の努力をします。私が白紙と申し上げたのは、当初は、今色々と申し上げた経済効果があると、市の財政状況の厳しさとその将来に心を砕いていましたので、横浜の観光(施策)の進捗状況や、ナイトタイムエコノミーがなかなか成功していない中で、IRが非常に有効だと判断して発言したかと(思います)。その後、市民の方を中心に、大変心配になる声がありました。町を歩いていると声をかけられる(こともありました)。そこで、これは簡単に決めることではないと、本当に有効かどうかしっかり考えないと(いけない)ということで、「決められない、白紙だ」と申し上げました。そして、これまでの時間の中でずっと私なりに皆様と検証してきた結果、将来、人口減少が急速な勢いで始まるし、市(の人口)が高齢化して、今でも福祉や医療、子育て、特に高齢者の皆様のための対策にお金がかかっています。それで、これはやるべきだと判断して発表したので、残念だとか裏切られたとか思う方がいらっしゃるかもしれませんが、それは私自身がきちんとご説明していきたいと思います。

記者:

2年前と状況が変わって判断を変えたのか、何が決め手か、説明がなかったかと思いますが、何が決め手になったか具体的にお話しください。

市長:

少しお言葉を返しますが、白紙にしたということは、一切やらないということではありません。私は、その当時、積極的にやりたいと言いました。しかし、白紙にしたということは「どちらとも決められない」(ということで)、この記者会見でも「決められない」、どうするのかという質問に「まだ判断できない」と言ってきました。ただ、おっしゃるように市民の方がそう信じたと言われれば、それは誠に私の不明(のいたすところ)なのかもしれませんが、私としては、「完全にIRの可能性はありません」とは言っていません。それから、決め手ですが、市は観光に非常に力を入れています。実際に(観光振興に)取り組んで、おかげさまで観光消費額はこの5年間で、1.7倍ほどに上がっていますが、大変残念なことに、横浜市に訪れる観光客の皆様は、日帰りが圧倒的(に多い)です。観光客の85%(平成30年)は日帰りです。これ対して、東京都や日本の平均では50%ほどがその土地に宿泊で訪れています。東京都に泊まって観光すると、観光消費額にも大変な差が出ています。法人税について、東京都はおそらく8,300億円ほどですが、市は法人税の税収が全体で(国税化の影響がないとしたら)740億円ほどです。人口が(東京都の)4分の1ほどで、医療や福祉などにお金がかかっているのに、税収がこのままでは、その手当てをすることができません。また、急速に都市化したため、公共投資を一時に行い、小学校や中学校などの公共設備が一気に老朽化してきており、これを改善して長寿命化もしていますが、(今後)建て直さないといけません。あとは、道路と水道管も次々と寿命がきているので、新しいものに変えなければなりません。税収が厳しい中、さらに(財政状況が)厳しくなることが予想されています。市は税収を上げるために何ができていないかというと、観光として魅力的なのに、そこに民間の投資が少ない(ことが挙げられます)。私たちがしっかり取り組めていなかったという反省もあり、そこは一生懸命取り組んでいきます。税収を上げなければ将来がないということは、私にとって大きな懸案です。ナイトタイムエコノミーが弱く、お店が早く閉まる、これは観光客の方にも言われます。横浜市は大勢の方が訪れる国際会議(の開催地として)世界的に評価されていますが、会議が終わった後に楽しむところ、特徴的な楽しみがないじゃないかと(言われます)。例えば、劇場一つありません。1,000席ほどの関内ホールしかなく、市が劇場を造ったことはありません。そうした中で、これからオペラなどの専用劇場を建てようとしています。まずは楽しいエンターテイメント、ここに行きたいと、日本中の人や世界の人が長期滞在しても楽しみたいと思うものが横浜にあれば、経済も観光も非常に成長します。港の整備をずっと行ってきて、豪華客船が同時に7隻着岸できる整備を進めてきました。これは世界有数で、同時に着岸できる港は世界に3か所ほどしかなく、(これまで横浜港では)4隻が一番でした。来年は6隻の同時着岸を(予定)していますが、(超大型客船は)一回4,500人ほど下船されますが、東京に行ってしまいます。横浜にお金が落ちない。それは、横浜に滞在してまで見たいものがないためです。横浜に滞在してほしい(と思っていますが)、日帰りが9割近いというのは本当に苦しい(状況)です。これが、私が決断したきっかけでございます。

記者:

市民に対する説明会で、市民の方々は治安が悪くなる、依存症になる、とカジノ設置に伴うネガティブな点を表明しています。(アンケート結果の)表を見ても、治安が悪くなる、依存症になるという項目が突出しています。それに対して、「何らかの改良点があるのか。治安悪化を防ぐ環境が整ってきたのか」と。このような提案がされて、この人たちは納得できるのかということがあります。世界的な動向ではマカオなどこうした問題を未だに抱えていて、未来構想ということであれば、こうした構想自体が世界的に見て古すぎるのではないか、20世紀的な発想ではないかという声が多くの方から寄せられている中で、こだわっている理由は何ですか。

市長:

世界でIR事業は色々なところが行っていますが、今回の日本型のIRは、最高に厳しい規制をします。シンガポールなど色々なところで成功しているところもあれば、上手くいかなかったところなど、色々なところの良い点も悪い点も全て検証した中で、政府が日本型IRと名づけて、厳しい規制で取り組むわけです。最初の頃は具体的に細かい点まで出てきていませんでしたが、今はIR整備法でゲーム機会の限定、厳格な入場規制など、世界最高水準の厳しい規制を適用するということです。国民の皆様がとても心配していると思いますし、市も同じ状況です。治安悪化と依存症、(国の調査で、過去1年以内にギャンブル等)依存症の(疑われる)人は(成人の)0.8%ほどいらっしゃるということですが、さらに増やすのではないかと懸念することは当然だと思います。私自身も大変懸念したので、のめり込むのではなく、一旦立ち止まって考えることにしたわけです。政府が今までに決めてきたことや、失敗例など見てきて、最高の厳しい規制であれば大丈夫と確信に至りました。やっていないのに確信するというのは変かもしれませんが、シンガポールでは、開業前から(依存症対策に)注力したところ、逆に(依存症が)減ってきたという実例があります。市では、完全に数を確認しているわけではありませんが、推定(約)2万人(がギャンブル等依存症の疑われる人)です。市はそうした方への対策を行っています。一度、依存症にかかった人への対策や、かからないようにする(対策)など、色々な方法がいくつもあり、どれも今、取り組んでいます。これをもっと本格的に、国も取り組んでいくということなので、私もここにお金をかけてしっかり取り組んでいき、これ以上増やさない(ようにしていきます)。他の公営ギャンブル、例えば競馬や競輪、ボートレースなどで依存症になる人もいて、その対策は市で今も行っていますが、カジノができれば、(競馬なども)一緒に絶対にこのような(ギャンブル等依存症患者を増やす)ことがないようにしようと(考えています)。

事務局:

市では依存症対策として、依存症の専門医療機関を県と共に指定しており、市内にはその指定を受けた医療機関が3か所あり、依存症(に関する医療)に取り組んでいます。その他にも、ギャンブルだけでなく様々な依存症に対応する相談窓口、依存症患者の家族を対象にした家族教室をこれまでもきちんと行っており、これからもしっかり行っていきます。

市長:

今年4月、国からギャンブル等依存症対策推進基本計画が示されました。そして、新たにギャンブル以外の依存症も含めた依存症への総合的な取組、予防教育の実施、事業者研究機関との研究、調査による実態把握などの取組をさらに強くするため、関係者と協力・連携しながら進めていきます。

記者:

市長が決断したのが7月末という話でしたが、観光客の日帰りが多いという実態は今に始まった話ではなく、前々から課題として挙がっていたと思います。最終的に7月末に判断した決め手が説得力に欠けるかと思いますが、このタイミングで表明したことをどのように市民に説明するのですか。

市長:

方向性としてはお話したようなことで決めたわけです。今のタイミングということは、各都市がもう手を挙げ、今まで表明していない都市も手を挙げるという話も聞いています。大阪はとても先行していますが、実際にどこの都市が手を挙げているかは新聞にも出ています。横浜はまだ判断していないと出ていましたが、やると決めたのであれば、秋の国会で様々なことが出てきますので、その前に手を挙げねばならないということが一番のきっかけです。観光客に日帰りが多いということはもちろん前から分かっていました。市の経済、観光がなぜ上手くいかないかというと、大阪(市)に比べても消費額が圧倒的に違うわけです。(大阪市は)人口が100万人ほど少ないと思いますが、観光が素晴らしいです。道頓堀のあたりなどは昼でも夜でも人がいます。夜の楽しさと言いますか、私は横浜のナイトライフをどうにかしないといけないと色々な思いの中でやってきました。横浜のチャンスは、観光・MICEをもっとできるだろうということ、最高レベルのMICEを行うには行政(だけ)では全く不可能です。今でもパシフィコ横浜は市が相当なお金を出して国際会議場を(運営)していて、収支を均衡させるのが精一杯で、海外の例を見ても、私も色々なところに行きましたが、カジノが付いていないところはほとんど利益を出すことは不可能です。MICEや一流のエンターテイメントを行うにはカジノを付けなければ事業が全く成立しないということで、このIRが成立したと思います。非常に不安なところ、心配な点、横浜がとても爽やかな都市だと思っている市民の皆様もいらっしゃると思いますので、それを壊すのではないかというご懸念があるのではないかと思います。それは直接言われることもあります。このような厳格な基準や、ウォーターフロントの一角など、海外客(の数)が全然伸びない。市内(の平成30年外国人延べ宿泊者数)は74万人で、3,000万人が日本に来ているのに74万人です。こうしたこともトータルしてご説明しています。

記者:

長らく白紙とお話しされてきましたが、このタイミングで白紙を撤回して表明という形になりましたが、市民にしてみると突然という印象はぬぐえないかと思います。市民の意見を聞くということで、住民投票を行う考えはありますか。

市長:

今のところは考えていません。カジノについて決定(するための)事項について、政府で決めています。IR整備法において、住民の意見を反映させるための必要な措置が決められており、IRを実施する場合は都道府県などとの協議や同意、公聴会の実施、議会の議決など民意の反映方法について規定されています。今後どのように民意を反映するかは、これを基準に考えており、国からの情報を参考にしながら考えていきたいと思います。今はIR、統合型リゾートというのはどのようなものかということをはっきりお示しする機会が極めて少ないと思います。説明会でこのようなものとご説明して、説明の前と後でイメージは変わったかアンケートをとりましたが、その程度のものです。説明会でご要望がありましたが、18区全て回って、(以前)私が特別自治制度がどのようなものかということを18区全て私自身が出て行って、公会堂に皆様に集まっていただきご説明しましたが、そうしたことをこれから丁寧に、絵を使いながらご説明していこうと思っています。その上で、市民の方たちが色々とご判断するのではないかと思います。IRはエンターテイメントであり、MICEや、水族館などお子様たちも喜べるような(ものもあり)、大人も子供たちもみんなで楽しめます。海外の人も、お子様や奥様を連れてビジネスで国際会議に来たけれども、ちょっと奥様も楽しめる、というやり方が海外では増えています。少し感傷的な言い方になりますが、横浜市は日本で文明の窓口になって、1859年に港を開いた都市の一つです。その時に海外の人たちが入ってきたという伝統があります。しかし、今目立っているのは大阪と東京、あとは特定の魅力のあるところ、北海道や秋田など、ユニークな何かを持っているところに(海外の人は)行きます。そのようなところが横浜には足りていないと思い、やはりIRの必要性を考えています。

記者:

さきほどインバウンドなど観光が少ないという話がありましたが、戦後横浜市は東京と近接ということで住宅として発展して、そうしたまちづくりを行ってきたのであって、その結果、観光が遅れた面があると思います。そこで、将来の税制が不安であるということでカジノの収入を法人市民税としてあてにするという方針転換であるならば、もう一度選挙に問うてみてはどうかというご意見もあるかと思います。前回の選挙では白紙ということで、まだ決めていないという話でしたので、もう一度選挙で問うてみてはいかがかという話です。やはりカジノはIR推進法ができる前は賭博であって、刑法で禁止された行為であり、射幸心を煽るという意味では、賭博でなくなった今でも構造は変わらないわけです。そうしたものを市の財政の中心に据えるという大きな方針転換であるならば、選挙で問うてみるというご意見もあるかと思いますが、その点はいかがですか。

市長:

これを中心に据えることではないと思います。IRは中心ではありません。政策的なことは全てリンクしていかなくてはいけない。相乗効果を生まなくてはいけない。クルーズ活性化のために大変な努力を国交省と一緒にしてきて色々な成果があり、企業誘致をトップセールスで行うなど、色々なことを行ってきましたが、恥ずかしながら限界があると、非常に難しいと(感じています)。戦後の横浜は基地にもたくさんとられて、長く返還していただけなかった。それから、ベットタウンとして急速な発展で、(税収は)個人市民税に頼っていて、全体の税収の48%(令和元年度当初実収見込み額の割合)になっています。個人市民税が多いから安定的だという考え方がありますが、それは少し違うと思っていて、そのために市の税収は伸びないし、自由度がほとんどなくなってしまっています。IR(から得られる税収)の使途は、福祉や芸術文化振興などに限定されていて、今どこの自治体も必要なことにほとんど新たな投資ができないような状態になっている中で、これを目当てにするとかこれに頼るということではなく、これから多くの高齢者を支えるためにどこで収入増を図るかということです。横浜が東京のようになるべきとは思っていません。ただ、横浜の魅力をもっと打ち出して、他都市にはないようなところにしていくために何があるか。東京はあれだけの法人が集まっているので、例えば投資の時期がくればあっという間にデベロッパーが立ち上がって投資していきます。市はここ数年でやっと投資がされてきて、例えばぴあ様のアリーナができる予定で、ケン・コーポレーション様のKアリーナもこれから投資がされていきます。10年前はこうした感触がほとんどなく、東京はどんどん変わっていくのに、横浜だけはクレーンが全然立たないというような(状態でした)。そのことに私はとても危機感を感じてきましたが、最近はおかげさまで横浜の街を歩いているとたくさんのクレーンが立っており、本当に良かったと思っています。ご懸念があることは当然だと思いますが、頼るということではありません。18区を回りながら丁寧に説明していきたいと思います。

記者:

税収は非常に大事な問題だと思いますが、今日発表された資料の中では年間のいわゆる税収が最大1,200億円とあり、これまでの住民説明だと最大で1,400億円だったと思います。200億円下がっているのはどのような経緯で精査されているのか。公的な発表で200億円も違うと信頼性に欠ける部分があるかと思いますが、その違いについてはいかがですか。

事務局:

先ほど説明した額が最新になっていて、この(自治体の増収効果)額は30年度の調査結果を更に精査した31年度の調査のものです。30年度の調査では、まだ政省令が出てなく、施設規模などがまだ明確ではなかったため、政省令を受けてさらに数字を精査した提出をお願いして、出たのが今回の額です。

記者:

税収が最大1,200億円だった場合、いわゆるカジノ事業者に入る利益は、単純計算ですが、年間およそ5,000億円入るのではないかと思います。これほど莫大な利益が、いわゆる例えば海外のカジノ事業者に入っていくことについて、どのようにお考えですか。

事務局:

カジノから(事業者に)入る収入は確かにGGR(カジノ行為粗利益)の30%と言われており、そこからの計算だと思いますが、IRの収支は、施設全体で見ていきます。MICE施設のように、運営は良いとしても、初期投資が非常にかかるもののマイナス部分を、カジノの収益で賄なっていく仕組みなので、必ずしも計算された数字の全てが海外事業者に入るわけではないと思っています。

記者:

先ほどギャンブル依存症について、政府が世界最高水準の入場規制などの基準を作っていくので、その基準をもとに市長は大丈夫だろうと思ったとお話しされていましたが、言い方を変えれば、市も世界最高水準の依存症対策などを行っていくという理解でよろしいですか。

市長:

はい、そうです。

記者:

その点について不安を抱えている市民の理解を、どのようにして得ていこうとお考えですか。

市長:

これから丁寧な説明会を順次開いていきます。やはりかなりの人数の方(がお聞きになると思うので)、今までは公会堂を使って、やっていますから、早急に押さえ出します。私自身も出て、何部構成かにわけたり、わかりやすくお話ができるよう企画しています。

記者:

市長自ら、市民に説明する機会などは。

市長:

今までも、指定都市市長会でずっと唱えている「特別自治市制度」というのがあります。地方6団体の中に指定都市市長会は入っていなく、全国市長会に入っていますが、自治体の規模があまりにも違うので、少し違うパイプが欲しいということで色々取り組んでいます。それで、端的に言ってしまうと、広域自治体、県から完全に独立させて下さい、横浜は横浜だけで行政を完結できます、という運動を行っています。大阪は、大阪府が市を統合するものですが、他の指定都市はそうではなく、自分たちが県から出るという考え方です。その取組を長らく行っています。私は18区でそれを、区民の皆様にできるだけ集まっていただいて、一つひとつ丁寧に話し合ってやってきました。その手法が結構わかりやすいということなので、それもあります。また、色々な形で積極的にご説明していきます。

記者:

もともと市長はIRに対して前向きで、市長選の前に白紙と言って今に至るという状況です。先ほどからの話をお聞きしていると、ご自身はIRはするべきだとずっと考えていて、ただ市民の懸念もあるから白紙と言って検討していたんだ、というように聞こえました。もともと市長は一貫してIRはやるべきということは変わらなかったということですか。

市長:

いいえ、そんなことはありません。市長になる前は時間がもっとあったので、家族でラスベガスに行った際に、私自身はカジノには行かない、あまり関心がない方なのですが、非常に明るい感じのそれを見たし、仕事でトルコに行って、会場の隣にそのようなのがあるのを見てきました。特別に是非行おうなどという判断もありませんでした。市長になって行政を始めて、また民間と違うマネジメントをやらなくてはいけないわけです。例えば、稼ぐということはあまりできません。社長の頃はガンガンやって稼いだり、再投資したりなど(できましたが)、種類が違います。そうした中で色々なことを経験して、本当に税収が厳しい中で、あの時にちょうどそうした話があって、これも一つの方法だと思いましたが、果たして本当にそれだけの安定経営ができるのか、技術的なものや人材問題など、成立できるのかなど色々なことを考えていました。今回の検討や研究の中にそうしたものが盛り込まれているわけで、市民のご理解を得た・得られないということよりも、これは本当にどうなのかとずっとやり続けながら、だからここからだと思います。ここから私たちが考え、検討してきた内容をしっかり市民にお伝えすることを、これから一生懸命行いたいと考えています。

記者:

検討が十分かどうかということでいうと、今まで市長が白紙とお話しされている中で考えると、まだ政府がきちんとギャンブル依存症などの対策などについて、きちんとした説明をしているようには見えませんし、今まで受けている感触からいえば、市長がここで判断するというのはどういうことなのか、タイミングが少し分からないのですが。

市長:

政府が実施していくということははっきりしていますし、これからも私たちはおそらく政府と話し合います。手を挙げている人は情報収集もしますし、それから私たちも選ばれるかどうかわかりません。それから、依存症と治安についてこれだけのことをやりますと、しっかり(対策を)作って、ご提案して初めて選ばれるかどうかです。まず参加するということです。すでに多くの都市が、手を挙げようとしているところもあるし、もう挙がっているところもあります。もうやらなければならないと私は自分の中で決断しました。もう何が何でも(やる)ということであれば、私がいくら将来のためにといってもまずいかもしれませんが、ただ私としては、ご理解いただけるだろうと(思っています)。私たちが行政に携わって、しっかり予算編成した中で、自分たちの経験上の確信、これをきちんと市民にご説明しなくてはいけない。私は経営者を長く務めていたので、「この都市はもう大変な状況でまさに泥舟だ。皆さん目覚めなさい」なんていう言い方は私はしたくありません。行政を預かっているのだから、きちんと守りながら、希望や夢を持ってほしいではないですか。こんなにお金がなくてどうにもならないなどということは、経営者的な感覚でいうときちんと守っているし、もちろん緊急的な時は措置しますが、いつも「仕方がないのこの都市は」ということは言いたくありません。今回は、極めて前向きに、夢があると言いたいと思います。今回は12の事業者が提案してきました。こうした言い方が良いかどうかわかりませんが、全く手が挙がらないこともあり得ました。いくら私たちがどうにかしたいと思っても、事業者様がご覧になって、この街には合わないでしょう(と言う可能性もありました)。もちろん良い悪いはあります。しかし、12の事業者が、できるという形で提案されました。私はそれに感謝しています。手を挙げてくれなければ本当にどうにもなりません。これは全部民間がやることです。これから色々なことがあって、措置する際の費用はどうするのか、これから詳しく政府が決めていきます。市が一銭も出さないことはないと思いますが、こうして言っている投資額は皆、民間で、市はタッチしません。彼らに経営をちゃんとしてもらいます。

記者:

市長選で白紙と言っていながら、市の体制としては一貫して検討を進めてきたということですか。結果的に誘致することになり、そうなると市民が騙されたと思うこと、不信感を抱くことがあってもおかしくないかと思います。市長選の前に白紙と言ったのは、市長として間違った判断だったと思いませんか。

市長:

思わないです。事実白紙でした。白紙というのは「どちらにも決めていない」ということです。私は全く止めるということは言っていません。止めるともやるとも言っていないから白紙です。大変恐縮ですが、裏切ったという気持ちはないです。これから色々な批判を浴びると思いますが、自分が考えてきたこと、やってきたことを丁寧にご説明したいと考えています。そこにまたたくさんのご意見をいただき、私たちも修正しなくてはいけない部分があれば(する)。そういうものだと思います。物事が進むということは本当に議論するということなので、今回ギャンブル(等)依存症が色々な人に注目されたことも、IRがきっかけかもしれません。今までは他の公営競技の依存症を深く追及することはなかったと思います。そうした意味でも、とても良い機会ではないかと思います。

記者:

山下ふ頭について、港湾事業者は山下ふ頭への誘致に反対という意見を表明していますが、港湾事業者の賛成を受けてからIRを誘致するという考えはなかったのですか。反対の状況でIRの誘致を表明するという判断に至った経緯についお聞かせください。

市長:

山下ふ頭の土地の98%は市(と国)の土地です。あと2%は民間がお持ちです。その上に、港湾の物流の倉庫がありました。ウォーターフロント開発計画の中で、エンターテイメントをやろうということはもともと市の計画にありました。当時IRという話はありませんでした。国からもなかった。なんとかウォーターフロントを素晴らしくしましょうと(いうことでした)。市は港があって、これは大変良いことで、街と港がこのように近いところはなかなかありません。例えばシドニーのように、観光的に色々と自由に使えるようなことも必要だけど、市はそういうわけにはいっていません。水際にレストランがないなど色々なことを言われますが、開発の一つとして進めていて、倉庫事業者に対して従前から代替地をご提供して、再開発したいということにご納得、ご理解いただいて、そうした契約が進んでいる方もいます。その協議は続けています。皆様が移転を決めているわけではありません。IRだったら困るという方もいると思うし、実際に港の方たちは反対しています。しかし、今の総合的なIRの取組、市の取組を丁寧にご説明して、ご理解いただきたいと(思います)。

記者:

横浜の観光という観点において、IRはどのような存在になると考えていますか。

市長:

横浜の観光の魅力を発信する場になるのではないかと(思います)。世界の方からすると、自虐的ですが、やはりTOKYOなのです。横浜というのは、近年はアフリカ開発会議などの国際会議(の開催)により知られてきましたが、知名度は意外に東京のように高くはないと思います。また、海外の方から京都や大阪は聞かれます。横浜は少しインパクトがないと思います。IRで訪れる方々は地元の色々なお店でも消費されるだろうと思います。私の10年間の経験では、人が集まれば観光が起きてくるのですが、人が集まってこないことが実に問題です。スポットで色々なイベントをやっており、特徴的なのはポケモンのシリーズです。今年も行いましたが、ピカチュウの大行進にはものすごく人が集まってきます。そうした楽しいところに人は集まりますが、これはスポット的なものです。いつも横浜にIRがあれば、家族も子どもも皆が楽しめる、大人の遊び場もあるということで、非常に象徴的な観光の、ナイトライフの目玉にもなるし、また、ビジネスの国際会議を多く行ってきましたが、その信頼性みたいなものもますます(高まります)。この日本型IRの成功モデルになりたいと思っています。この決断をしたからには、市民に対してそのような答えを示さなくてはいけないと覚悟しています。

記者:

先ほどの話の中で、各都市に動きがある中で今回この時期に決められたとお話しされましたが、首都圏の中ではやはり東京、千葉の動きが大きかったのですか。

市長:

そのようには聞いていません。私はどこの都市がどのような状況で手を挙げているかあまり詳しく分かりません。新聞報道で、千葉が手を挙げていると聞きました。東京都も何かやっていらっしゃるという情報は入っていますが、直接お聞きしているわけではありませんが、新聞報道ではかなり特定のところの名前が挙がっていると感じています。

記者:

これから18区で説明会を市長も出て行うということですが、4つの区で6月に行ったアンケート結果では、説明する前とした後で、聞きに来た人がIRに対して持つ印象が変わってなく、治安や依存症に対する不安が説明会の前でも後でも非常に高くなっています。これから18区を市長自ら回り、丁寧に説明する中で理解を得ていけるとお考えですか。

市長:

得られるという言い方はよくないかもしれませんが、私は得られると思います。この前行った説明会は、「IRはこういうものですよ」とご説明していたので、皆様がご懸念することも本当に分かります。(これからの説明会では、)手法や取り組む姿勢など詳しく丁寧に分かりやすくご説明していけば、ご理解いただけるのではないかと思います。

記者:

理解が得られたか得られていないかどのように判断するか、お考えはありますか。

市長:

住民の皆様へのご説明を続けて、先ほど申し上げた都道府県との協議と公聴会の実施、議会の議決を経ていくということです。

記者:

資料の中で、経済波及効果、プラスの面の試算は出していますが、依存症対策や治安対策にも相当な費用がかかると思います。そちらはまだ具体的に計算していないと聞いていますが、本来は両面を見合わせた上で判断するものかと考えますが、その点はどのようにお考えですか。

市長:

それは両面あって、きちんと数値に出していませんが、市の大変な財政負担になっていくとは考えていないです。国の問題もあり、これから精査していきます。

記者:

市長は劇場が横浜にないとよく言っています。ないのは劇場ではなく文化ではないか、横浜には文化が足りないと考えます。IR施設に一流のエンターテインメントと言っていますが、そこで新たに創造する文化をどのようにお考えですか。

市長:

一番例として分かりやすいのはラスベガスです。エンターテインメントが非常に質の高いものです。私が若い頃に見たのはシルクドソレイユや新しい形のサーカスで、そこで歌う人たちは超一流の本物の芸術です。芸術は遠いものではなくて身近で素晴らしいものである、ということを発信し続けていると思います。市に劇場がほしいと言っているのは、劇場がないと本当の一流のものをなかなか見ることができないからです。海外に行けば色々な劇場があり、子どもの頃から一流の芸術に触れることができます。市にはそうしたものが割あい少なく、横浜美術館はありますが、動的なもの、そうした芸術活動をしっかり行うところがありません。横浜の開港以来の文化の中にそうしたものがもっと醸成されてこなければいけないという考えで、ほしいと考えています。それから、IRの中に当然劇場ができますが、市が考えるオペラハウスのような構想の劇場とは全く切り離されているものです。

記者:

横浜港運協会が山下ふ頭での再開発に伴い、IRの誘致を反対しています。その中で、仮にIRの施設ができるのであれば、施設の利用の契約期限が終了後もそのまま居続ける、撤退はしない、動かないということを明言しています。そのことについて、IRの候補地を山下ふ頭以外に考えるということや、実現に向けてIR自体をあきらめるようなお考えはありますか。

市長:

ありません。これから丁寧にご説明を続けていきたいと思います。

記者:

あくまでも候補地は山下ふ頭ということですか。

市長:

はい。

記者:

先ほど20年、30年先を見据えてという話がありました。増収効果を大きく見込んでいると思いますが、恒常的に得ていくことはやはり難しいかと思います。他都市にもあるので、市の独自性を打ちだしていかなければならないと思いますが、その点はどのようにお考えですか。

市長:

横浜独自のものを創り出さなくてはいけないと考えています。IRの事業者様、これから立候補してくる事業者様がいるので色々な形でお話し合いもしたいし、国も日本型のIRとは何かという研究を続けていると思うので、そうしたことも考えながら取り組んでいきたいと思います。

記者:

具体的にイメージしている、これまでのIRにないこうした取組をしたいといった考えはありますか。

市長:

楽しいこと、エンターテインメントだけではなく、色々な国際会議を通じて、今のアフリカ開発会議であれば女性のアントレプレナーの養成などもありますが、世界中のその時期のテーマに取り組める場所でも良いのではないでしょうか。MICE施設として最高レベルのものができるということです。今パシフィコ横浜を増設していますが、同じ地区に同じようなものがあったらどちらかがダメになるということはなく、大変良いことだと思います。また、横浜にオペラハウス的なものができて海外との交流が盛んになり、IRの中でエンターテインメント系のより楽しい方の劇場ができる。これは全て事業者様が運営します。

記者:

現在12事業者が情報提供をしていますが、今後どのようなポイントを重視して事業者を選んでいくのか。12事業者以外にも情報提供が入る予定があるのか、どのように接触していくのか教えてください。

事務局:

この予算は第3回市会定例会に提案していますが、それが通った後の話として、事業者とさらに対話を続ける必要があると思っています。その中で先ほども出た横浜のIRのコンセプトを固めていく、それが基本的には実施方針になっていくというような流れで考えています。

記者:

12事業者以外にもさらに候補がありますか。

事務局:

はい。公募をするので、そこは12事業者に限りませんが、減るかもしれませんし、増えるかもしれません。

記者:

先ほどから「丁寧な説明」と繰り返していますが、今回のスケジュール感として、逆に丁寧な説明をして理解を得られてから誘致の発表をするという方針もあったかと思いますが、そうしたロジック、スケジュールを検討したことはありますか。

市長:

時間的な問題もありましたし、まずは基本的にIRをどうしていくかという最初の決断が必要だし、今色々なことをさらに検証していくこともできません。だから、こうした方向で取り組むということを申し上げており、今後さらに議論が深まると考えています。

記者:

丁寧な説明をしてから誘致を発表しようと考えたことはあるかどうかお聞きしたいのですが。

市長:

時間的なものから考えて、ありませんでした。

記者:

市長が先ほどから認めているように、説明不足の感があるというか、市民の中でまだ理解が深まっていないということで、市長に対する市民の不信も少し高まってしまうのではないかと思います。その点を踏まえて、今回のIRを誘致するという政治判断は市長にとってギャンブルではないですか。

市長:

ギャンブルではないです。賛成の方もとても多いです。この仕事では、賛成のご意見の方も反対のご意見の方もいる、それは当たり前のことです。価値観が多様化している中では当然のことです。だから、私は色々な方のご意見をお聞きし続けたいと思っていて、それは私の行政の姿勢です。大変ご不安になっているというご意見もお聞きしますし、逆に是非やってほしいと期待する方もいて、経済界の方は本当にやってほしいと言っています。全体の中で判断することは本当に慎重でないといけないし、難しいけれども、決めなければいけないので、市長としての判断はやる方向であると申し上げています。色々なご懸念があり反対の方には、心からご説明したいというのが今の私のスタンスです。

記者:

12者全てが山下ふ頭だったということで、市長自身もそこが良いと話していましたが、その理由を教えてください。

市長:

ウォーターフロント開発がとても重要であること、また、かなりの広さを必要とすること、インバウンドをターゲットとしているので交通の利便性、羽田からの距離(が挙げられます)。異空間というか、非日常性というものは非常に必要だと思います。リゾート地とはそういうもので、皆様が生活の中の非日常性を楽しんだり、日頃の仕事を忘れたりするべきところです。そうした意味で大変良い場所であろうかと思います。それと、客船がどんどん着く、周辺が全てそうした景色に飾られる場所で、海の活かし方としても素晴らしいかと思います。

記者:

これから他自治体とも競争になると思います。市が選ばれる自信のほどはいかがですか。

市長:

そのような判断はできません。自信はないです。どなたもないと思います。「切磋琢磨してやっていきたい」という吉村大阪市長の記事を拝見しましたが、市も切磋琢磨してやっていきたいという気持ちです。

記者:

その中でどのような色を出していきますか。

市長:

横浜独自の開港からの港町としての魅力です。そうしたこともあって山下ふ頭が選ばれています。

記者:

私の手元に市長が2年前に選挙に出た時の選挙公約があります。IRについて2行だけ言及があり、国の状況を見ながら市として調査研究を進め、市民の皆様、市議会の皆様のご意見を踏まえた上で方針を決定するとあります。「国の状況を見ながら」というのは、管理委員会もできていない中で、具体的にどの状況を見たのですか。また、市民の皆様の意見とは、反対が多かったと思いますが、どのような意見を踏まえて方向性を決めたのか、お聞かせください。

市長:

「国の状況を見て」というのは、その頃は国から具体的な話は出ていなかったと思うので、その進み具合を見ながら、ということで申し上げました。市民のご意見については、色々な分野の方から色々なところでお話が出るので、皆様のご意見を聞いて、またそれとは別に研究しているというか、そうしたことも考えながら、という意味で申し上げました。

記者:

経済界で賛成が多いと言っていましたが、具体的にはおそらく先月の商工会議所からの要望書だと思います。しかし、商工会議所は実質、組織率が10%ちょっとで、横浜の企業を代表しているとは到底言えないと思います。一方、市民の意見をどれくらい聞くかという話で、先ほど公聴会という話が出ていましたが、市は敬老パスをこれからどうするかということで3万の意見を集めています。敬老パスで3万を集めておきながら、IRをどうするかということで市民の意見を何万集めるなどの目途がなく、聞かないということは少しバランスがとれていないのではないかと思いますが、いかがですか。

市長:

私は全く不自然だと思っていません。IRとはどのようなものかをこの前の説明会でご説明しました。具体的にご懸念あることについて、これから18区で丁寧に説明していきます。

記者:

前回の市長選では白紙で今回判断しましたが、市民からすると、住民投票を今のところ考えていないということだと、賛否を示す機会が事実上市長選に限られるわけですが、次期市長選を、IRを誘致するという考えを持ってそれを問うということが、説明の一環、市長の説明責任の一環と考えますが、その点はいかがですか。

市長:

今は次期の市長選は全く考えていません。8月30日でちょうど10年で3期目の折り返しですが、このことに今注力して方向性も発表させていただき、ご説明しており、選挙戦を考えていることは全くありません。

記者:

政策の判断を変えた、白紙から誘致という風に変わったわけですが。

市長:

私の理解不足でしょうか。判断を変えたのでしょうか。

記者:

新たな判断をされた。

市長:

私はどちらにするかを白紙と申し上げていて、それをやる方向で言ったということは判断を変えたことになりますか。

記者:

やる方向で新たな判断をしたということかもしれませんが。

市長:

さきほどからお話しているのは、皆様からどちらにするのかとご質問をずっといただいてきました。それでIRをやることにしましたと言いました。なぜ意見を変えたと取られてしまうのでしょうか。

記者:

やる方向という判断をされて、その判断について市民が賛否を示す機会は事実上市長選しかないわけですが、その市長選で問うというお考えはないのかということを先ほどお聞きしました。市長選はお考えではないということでしたが、市長選で問うということが市長の説明責任の一環とお考えになりませんか。

市長:

4期目になるわけですが、それをどうするかということですか。

記者:

次の市長選でIRについて市長の判断を問うということが必要だとお考えになりませんか。

市長:

今は全然そういうことを考えていません。

記者:

経済効果の数字について、専門家の間でこの経済効果の数字は本当なのか、本当にそんな効果があるのかと出ているのですが、外部の調査機関の数字ということでなく、市自ら数字の根拠があると判断したのですか。

市長:

はい、しました。もちろん検証して、専門家に委託もしました。

事務局:

30年度に一度情報提供依頼をして、12社から数字をいただきました。その後、市会にご説明した際も、もう少し数字の精査が必要ではないかと話をいただいたので、政省令を踏まえてもう一度数字を出してほしいとお願いして、令和元年度の調査費で調査を続けていました。その数字の根拠について、委託先と一緒にヒアリングして、数字の確認をしました。それを使いながら、この経済波及効果や雇用創出効果、増収効果を、同じ計算式で出し、監査法人が整理をしたのがこの数字です。

記者:

数字というか専門家の方の意見で、地元からお金を吸い上げると経済効果につながらないのではないかということがあり、その点は精査したのですか。

事務局:

経済効果を出す時にそのような出し方はおそらくしないと思います。(横浜に)来た方の消費額に含まれる数字がどのような数字か、横浜市民なのか周辺の人なのかなどということはこれからも検証しなくてはいけないと思いますが、ご質問のようなことは特に検討していません。

記者:

この7月8月に官邸で、菅長官や副長官、萩生田さんなどとお会いになって、IRの話をしたということはありますか。

市長:

ありません。

記者:

普段あまりそうした話をしないのですか。

市長:

私が官邸を訪ねる時は、指定都市市長会会長として予算についての考え方(をお伝えしたり)、自民党の参議院選挙の公約にこれを入れてほしいと要望を(したりする時なので、)IRについて触れたことはありませんし、お話も出ませんでした。

記者:

7月8月に限らず、これまで菅さんとお話をされた中で、IRの誘致について議論したことはありますか。

市長:

ないです。ただ、当然ながら情報としてIRのことはお互いに分かっていますが、それについて詳しく話し合ったことはありません。

記者:

これまで、7月の定例会見でIRの話題が非常に多く出て、私たちも質問しましたし、市長もお答えしました。その中で、「スピード感を持って判断するか」、「する必要があると思うか」ということについて、「現時点ではそのようなことではない、まだ判断材料が足りていない」というような発言が、6月7月とずっとしていたと思います。先ほどの質問でもありましたが、7月までと夏までの間に、ずっと足りないと言っていた判断材料の中で、何が得られて何が変わって今このような決断に至ったのか、どのような変化があってこの決断に至ったのか教えてください。

市長:

ある時期に何が材料になるなどということではありません。全体的な工程の中で常に考え、あらゆる包括した内容の中で検討していくので、どこがどうなって変わったから決断したということではないです。

記者:

今までのご説明では判断材料がそろっていないという話でした。材料がそろっていないということは、つまり何か材料が加わらないと、これまで私たちが聞いていた市長のご説明では判断に至らないと思います。

市長:

様々な関係者がいて、そうした方との進捗状況を常に記者会見で明らかにすることはできません。

記者:

そうしたことを求めているのではなく、7月末に決めたとお話しされたので、7月に決めた時に何が市長の背中を押したのか、何が決め手になったのかをお聞きしたい。

市長:

それは、私がこの時期だと判断したということです。色々な情報、千葉市が手を挙げているなど色々なIRに関する情報が入ってきます。その中で、管理委員会もできてきて、間違いなく秋までスケジュールが遅れることはないということが分かり、今のタイミングだと言いました。

記者:

足りない材料とはスケジュール感だったということですか。今まで色々な人の意見を聞いて、材料がまだ足りないとずっと言ってきたと思いますが、その足りなかった材料は何ですか。

市長:

大変難しい質問です。何か一つではありません。

記者:

これまで会見でそのように言ってきたということは、何が加わったから今決めたという風に説明いただかないと納得感がない。

市長:

状況は変化していきます。色々な方の声が私には絶えず入ってきます。私は長い時間の中で色々な角度で考えていて、今、各都市が手を挙げている状況で、この時期に決断しなければ、これからアフリカ開発会議が始まるなど色々なイベントがある中で、もう動かしていかなくてはいけないと(考えて)、私は今だと発言しました。

記者:

先ほど住民投票を行わないと言っていましたが、今の時点で市長がそう言って良いのですか。

市長:

良いと思います。IR整備法に基準があります。なぜ住民投票を行わないのかと言うと、IR整備法では住民の意見を反映させるためにこのような方法をとりなさい、と規定がされています。その規定に則っているので、私は今の時点では行わないと言っています。

記者:

住民投票条例が住民が署名して制定されて住民投票をやろうと、これだけ大きな議案なので、そのようなことになっても行わないなんてことを、今の時点で市長が言うことは地方自治の根本に関わる話だと思うので、そのように言うことは取り消した方が良いと思います。

市長:

なるほど。ただ、私は公聴会の実施や議会の議決、議会の方たちは住民の代表者なので、こうした形で決めてくださいという(IR整備法の規定)に同意して、そのように言いました。それはご意見としてお聞きします。今の段階でいつ住民投票をするということは考えていません。お話しされたことはしっかり受け止めました。

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