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歴史を生かしたまちづくり要綱

最終更新日 2019年3月12日

 横浜は、近代文明開化の地、そして常に時代の先進地として独自の文化を持ち、個性的な街を築いてきました。広い市域には、古くから培われた歴史と文化の遺産が豊富にあります。開港を物語る近代建築、宿場や農村の昔を伝える民家や社寺などが、丘と海の織り成す美しい自然とともに、横浜の魅力を形作ってきました。
 残された歴史的景観は、いまや貴重な市民の財産であり、その保全と活用は今日の急務であります。また、文化財的な価値だけでなく歴史的景観は街に個性を与え、市民生活に潤いとゆとりを生み、地域への愛情を育むものであります。
 これらを保全活用し将来に受け継ぐことを、まちづくりのなかで考え、歴史的な記憶が残り奥行きと深みのある街とするため、「歴史を生かしたまちづくり要綱」を、ここに制定します。
 歴史的景観の保全活用は、困難な問題を伴うものでありますが、同時に今現在の市民、企業、行政が協力し合い、取り組まなければならない課題であります。なかでも所有者の方々の努力、工夫によるところは大きく、市はこれに対し十分な支援、協力をしなければなりません。
 したがって、この要綱を運用するにあたっては、所有者の実情にあわせた柔軟な対応を図り、要綱の趣旨が広く理解されるよう努めます。また、より良い保全活用について調査研究し、施策の充実をめざして、魅力ある快適なまちづくりを行うものであります。

(目的)
第1条 この要綱は、横浜の特色をつくりだしている歴史的な建造物及び歴史的な地区(以下「歴史的景観」という。)の保全と活用に関する基本的な事項を定めることにより、魅力的で快適なまちづくりに資することを目的とする。
(適用対象)
第2条 この要綱を適用する対象は、次の各号に定めるところによる。
(1) 歴史的建造物
横浜の魅力を生み出し、景観上貴重な歴史的・文化的資産である建築物、土木産業遺構及びこれらと一体をなす工作物等をいい、かつ、築造後概ね50年を経たものをいう。
(2) 歴史的地区
歴史的建造物及びこれらと一体をなしている地域性・歴史性豊かな景観を呈する地区をいう。
(運用方針)
第3条 市長は、この要綱の目的を達成するため、総合的な施策を展開し、先導的な役割を果たすよう努めなければならない。
2 市長は、前項の施策の実施に当たっては、市民、歴史的建造物の所有者及び専門家の意見が十分に反映されるよう努めなければならない。
3 歴史的景観の保全と活用は、歴史的建造物の所有者等の努力により達成されるものであり、市長は、これに対する支援の施策を十分に講じるよう努めるものとする。
4 市長は、歴史的建造物の所有者等の財産権を尊重し、かつ、生活環境の向上等に配慮し、柔軟かつ弾力的に、この要綱を運用するものとする。
5 市長は、歴史的景観の保全と活用に関する研究の推進及びその普及を図るものとする。
6 市長は、必要に応じて、歴史的景観の評価を行うものとする。
7 歴史的建造物の評価は、別表1(歴史的建造物の評価の考え方)により行うものとする。

(登録)
第4条 市長は、景観上価値があると認める歴史的建造物について、その所有者の協力のもとに横浜市登録歴史的建造物(以下「登録歴史的建造物」という。)として台帳に登録することができる。
(通知)
第5条 市長は、前条の規定により登録歴史的建造物として登録したときは、当該建造物の所有者にこれを通知するものとする。
2 前項の規定による通知について必要な事項は、歴史を生かしたまちづくり要綱実施要領(以下「歴史要綱実施要領」という。)第2条に定める。
(支援措置)
第6条 市長は、登録歴史的建造物が適切に保全活用されるよう、保全調査の実施等必要な支援措置を講じることができる。
(現状変更行為の通知)
第7条 登録歴史的建造物について、その外観にかかわる大規模な改変等を行おうとする者は、あらかじめ、その旨を市長に通知しなければならない。 ただし、横浜市魅力ある都市景観の創造に関する条例(平成18年2月横浜市条例第2号。以下「景観条例」という。)第14条の2に定める特定景観形成歴史的建造物について、景観条例第14条の4に定める保存活用計画に基づき行われる行為はこの限りでない。
2 前項の規定による通知について必要な事項は、歴史要綱実施要領第3条に定める。
(助言)
第8条 市長は、前条の規定により現状変更行為の通知があった場合において、歴史的建造物の保全のため特に必要があると認めるときは、当該通知をした者に対して助言することができる。
(保全契約)
第9条 市長は、登録歴史的建造物のうちまちづく
りのうえで必要と認めるものについて、当該建造物の保全と活用に関する事項を内容とする契約(以下「保全契約」という。)を、所有者との間で締結することができる。
2 前項の規定による保全契約について必要な事項は、歴史要綱実施要領第4条に定める。

(認定)
第10条 市長は、登録歴史的建造物のうち特に重要な価値を有すると認めるものについて、その所有者の同意を得て横浜市認定歴史的建造物(以下「認定歴史的建造物」という。)として認定することができる。
2 前項の規定により認定された認定歴史的建造物については、第6条から第9条までの規定は適用しない。
3 第1項の規定による認定の同意について必要な事項は、歴史要綱実施要領第5条第1項に定める。
(認定証の交付)
第11条 市長は、前条の規定により認定歴史的建造物として認定したときは、当該建造物の所有者に認定証を交付するものとする。
2 前項の規定による交付について必要な事項は、歴史要綱実施要領第5条第2項に定める。
(保全活用計画)
第12条 市長は、認定歴史的建造物として認定しようとするときは、あらかじめ、その所有者と協議のうえ、その保全と活用に関する計画(以下「保全活用計画」という。)を定めるものとする。
2 前項の保全活用計画は、次の各号に掲げる事項について定めるものとする。
(1) 保全活用方針に関する事項
(2) 保全すべき外観等の部位並びにその意匠、構造及び材料に関する事項
(3) 敷地の利用及び木竹等の配置に関する事項
(4) その他保全と活用のために必要な事項
(認定の解除等)
第13条 市長は、認定歴史的建造物の所有者の申出に基づき、やむを得ない理由があると認めるときは、認定歴史的建造物の認定を解除し、又はその保全活用計画の内容を変更するものとする。
2 前項の規定による認定の解除又は保全活用計画の変更について必要な事項は、歴史要綱実施要領第6条に定める。
(現状変更行為の届出)
第14条 認定歴史的建造物について、保全活用計画にかかわる変更行為をしようとする者は、あらかじめ、その旨を市長に届出なければならない。ただし、景観条例第14条の2に定める特定景観形成歴史的建造物について、景観条例第14条の4に定める保存活用計画に基づき行われる行為はこの限りでない。
2 前項の規定による届出について必要な事項は、歴史要綱実施要領第7条に定める。
(指導及び助言)
第15条 市長は、前条の規定により現状変更行為の届出があった場合において、認定歴史的建造物の保全のため特に必要があると認めるときは、当該届出をした者に対して指導及び助言をすることができる。
(保全と活用のための措置)
第16条 市長は、認定歴史的建造物を将来にわたり適切に保全活用するため必要があると認めるときは、その所有者からの申出に基づき、公共的利用等必要な措置を講ずることができる。

(指定)
第17条 市長は、歴史的景観の保全を図るため必要と認める歴史的地区を、横浜市歴史的景観保全地区(以下「歴史的景観保全地区」という。)に指定することができる。
(保全整備計画)
第18条 市長は、歴史的景観保全地区を指定しようとするときは、あらかじめ、地区住民等の意見を聴き、次の各号に掲げる事項のうち必要なものを保全整備計画に定めるものとする。
(1) 歴史的景観の保全整備方針に関する事項
(2) 歴史的建造物の指定及び歴史的景観を保全するために特に必要と認められる物件(以下「保全物件」という。)の指定に関する事項
(3) 歴史的建造物及び保全物件の保全活用計画に関する事項
(4) 歴史的景観の保全に必要な環境の整備に関する事項
(5) 歴史的景観の保全に必要な助成措置に関する事項
(6) その他歴史的景観の保全のために必要と認められる事項
(現状変更行為の届出)
第19条 歴史的景観保全地区について、保全整備計画にかかわる現状変更行為をしようとする者は、あらかじめ、その旨を市長に届出なければならない。
2 前項の規定による届出について必要な事項は、歴史要綱実施要領第7条に定める。
(指導及び助言)
第20条 市長は、前条の規定により現状変更行為の届出があった場合において、当該届出にかかわる行為が保全整備計画に適合しないと認めるときは 、当該届出をした者に対して必要な措置を講ずべきことを指導し、又は助言することができる。

(助成)
第21条 市長は、歴史的景観の保全活用に関する維持管理、修理、修景、復元等について、次の各号に定める行為を行う所有者等に対し、その
行為に要する経費の一部を助成することができる。
(1) 登録歴史的建造物のうち保全契約を締結したものについて、その契約に基づき行われる行為
(2) 認定歴史的建造物について、その保全活用計画に基づき行われる行為
(3) 歴史的景観保全地区内において、その保全整備計画に基づき行われる行為
(4) 景観条例第14条の2に定める特定景観形成歴史的建造物について、景観条例第14条の4に定める保存活用計画に基づき行われる行為
(5) 歴史的建造物の価値を高めることに資する活用を目的とした改修工事について、支援する行為
(6) 前各号の規定による行為以外のもので、歴史的景観の保全と活用に寄与すると特に認められる行為
2 前項の規定による助成について必要な事項は、歴史を生かしたまちづくり助成金交付要綱に定める。

(委員の設置)
第22条 専門家及び市民の意見を取り入れて歴史的景観の保全と活用の推進を図るため、歴史的景観保全委員(以下「委員」という。)を置く。
2 市長は、この要綱の実施に際して重要と思われる事項及び景観条例第14条の2に定める特定景観形成歴史的建造物に関する事項については、委員の意見を聴くことができる。
3 第1項の規定による委員について必要な事項は、歴史要綱実施要領第8条に定め、前項の規定による委員への意見聴取に関する事項については、歴史要綱実施要領第9条及び第10条に定める。

(実施の細目)
第23条 この要綱の実施に関し必要な事項は、都市整備局長が定める。

附 則
この要綱は、昭和63年4月1日から施行する。
この要綱は、平成9年10月1日から施行する。
この要綱は、平成17年4月1日から施行する。
この要綱は、平成27年4月1日から施行する。
この要綱は、平成28年11月24日から施行する。
この要綱は、平成30年12月27日から施行する。

(別表1)歴史的建造物の評価の考え方

目的

横浜の特色をつくりだしている歴史的な建造物の保全と活用により、魅力的で快適なまちづくりを行う。

対象:

大分類

横浜の魅力を生み出し、景観上貴重な歴史的・文化的資産である建築物、土木産業遺構及びこれらと一体をなす工作物等をいい、かつ、築造後概ね50年を経たものをいう。

対象:
小分類

建築

古民家、社寺、近代建築、西洋館、近代和風建築、近現代建築物(住宅含む)

土木

橋梁、護岸、擁壁、道路、鉄道、基礎等遺構 等

第2次世界大戦終結以降に築造されたもの(以下「戦後建造物」という)については、モニュメンタルタワー、ストリートファニチャー

主な
評価の
基準

建築的・土木的価値などの建造物価値

意匠的な特徴、技術的な特徴、学術的(建築史、土木史、産業史、港湾史など)価値の1つ以上に優れた点が認められる。

  • 建築的又は景観的に優れたものをかたちづくる主な要因となるもので、意匠に優れた建築物。
  • 計画技術、保存技術、施工技術、環境技術など、都市発展や建築・土木に関連した技術の発展を示す建築物。
  • 特に戦後建造物については、機能的、技術的、社会的な新たな試みで空間を構成した、革新的な建築物や特徴的な設計思想を顕著に示した建築物。個性と革新に大きな価値が置かれた設計によるもの。また横浜で先駆的に活動した設計者等による新たな試みのもの。

歴史的価値

中近世から開港、震災復興期、第2次世界大戦終結まで、また戦後の都市発展の横浜の歴史を物語る特徴を有する。

  • ある一時代に造られ使用されたもので、その典型を示す建築物。
  • ほかと共有しがたいその地域が経験したもので、地域的な特色を明らかにする建築物。特に戦後建造物については、機能や立地が横浜の都市発展に関与してきた、都市発展史・文化史・生活史の視点からも顕著な役割をはたしたもの。また戦後に接収を受けた土地とその周辺地域などの地域史の視点からも特徴的なもの。

景観的価値

連続する歴史的街並みや戦後に特徴的な街並みを構成、地域の歴史的景観を構成、地域のランドマーク的存在など1つ以上に該当する、もしくは文化的景観としての価値を有する、又は戦後建造物については、新たな活用により魅力的な景観を創出していると認められる。

  • 建築的又は景観的に優れたものをかたちづくる主な要因となるもので、意匠に優れた建築物。
  • 市民に愛されている、使い続けられているもので、親しく利用され続けている建築物。

歴史を生かしたまちづくり要綱(PDF:289KB)
新旧対照表(PDF:264KB)

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