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PM2.5の注意喚起

最終更新日 2019年3月12日

1 注意喚起ができた経緯

微小粒子状物質(以下「PM2.5」と呼びます。)の環境基準が2009年9月9日に設定され、環境省が自治体にPM2.5の測定体制の整備を要請したことから、全国の自治体でPM2.5の常時監視が始まりました。
その後、2013年1月になって、日本の環境基準を大幅に超えるようなPM2.5の高濃度が、中国で続いていることが報道されると、大陸からの西風に乗って、汚染物質が日本に運ばれてくる「越境汚染」が懸念されました。
このため、PM2.5が高濃度となった場合に、光化学スモッグ注意報の発令と同じように、住民に汚染状況を知らせて、注意を呼びかける体制作りが緊急の課題となりました。

2 PM2.5の注意喚起とは...

PM2.5の高濃度が予想される日には、住民の健康被害を防止するため、都道府県が住民に注意を呼びかける情報提供するという位置づけで、「注意喚起」の仕組みを環境省が構築しました。
PM2.5の環境基準(短期基準)は、日平均値で決められており、翌日にならないと環境基準を超過したか否かは分からないため、当日の汚染レベルを予測するための指標としては、日平均値ではなく、別の測定値が必要となりました。
このため、当日の朝や午前中のPM2.5の測定値をもとに、その日のPM2.5の日平均値を推定し、日平均値が、健康影響の可能性があるとされる70µg/m3 を超えると予想される場合に、都道府県が「注意喚起」を発表することになりました。

現在、神奈川県が実施する2種類の注意喚起は次の表のとおりです。(一般環境大気測定局を対象としています。)

評価
 評価時間帯評価対象の測定値判定に用いる値判定の基準値発表する時刻
5時~7時各測定局の3時間平均値全局の中央値85µg/m38時頃
午後5時~12時各測定局の8時間平均値全局の最高値80µg/m313時頃

3 PM2.5の高濃度予報の検討

PM2.5の高濃度について検討を行った環境省の専門家会合の報告書(「最近の微小粒子状物質(PM2.5)による大気汚染への対応」(外部サイト))では、次のことが提案されました。

(1) 短期曝露の健康影響データを参考に、健康影響の可能性があるとされるPM2.5の日平均値を70µg/m3 に設定する。
(2) 屋外で活動する機会の増える日中の行動の参考となるよう、多くの人が活動を始める午前中の早めの時間帯に注意喚起を実施する。
(3) 一般環境大気測定局のPM2.5の日平均値が70µg/m3 を超えると予想される場合に注意喚起を行う。
(4) 複数の測定局を対象として複数時間の平均値を計算して、それらの中央値を求める。

4 注意喚起の法律上の位置づけ

PM2.5が健康影響の可能性のあるような高濃度になった場合を、大気汚染防止法第23条の「緊急時」の対象とすることについて検討されましたが、PM2.5の健康影響や発生源に関する知見が不十分な現状では、光化学スモッグ注意報の場合のように、法令に基づき強制力のある削減対策を伴う「緊急時措置」を実施することは困難であるとして、大気汚染防止法第23条の緊急時の対象とすることは見送られ、PM2.5の高濃度に関する住民への情報提供という形で、「注意喚起」を実施することになりました。
したがって、PM2.5の注意喚起においては、工場・事業場等に対する削減要請は行われません。

5 注意喚起のための暫定的な指針

PM2.5の高濃度時の措置は、法律の対象にはなりませんでしたが、2013年2月27日に、環境省はPM2.5の高濃度が予想される場合に、住民への情報提供としての「注意喚起」を定めた法令に基づかない「注意喚起のための暫定的な指針」を決定しました。
「暫定的な指針」では、当日のPM2.5の予報の判定に必要な濃度の数値として、データ解析の結果から、日平均値 = 70µg/m3 に対応する朝5時~7時の1時間値の3時間平均値を85µg/m3 としました。
また、健康影響の可能性があるとされるPM2.5の日平均値 = 70µg/m3 を境に、70µg/m3 超過と 70µg/m3 以下の場合で、2段階の「行動の目安」を示しています。
この「行動の目安」では、乳幼児、高齢者、妊婦等の「高感受性者」に対しては、健康な人に対してよりも、細かな配慮が必要とされています。

注意喚起のための暫定的な指針と行動の目安

レベル暫定的な指針となる値行動の目安備考
日平均値
(µg/m3)
1時間値
(µg/m3)
70超不要不急の外出や屋外での長時間の激しい運動をできるだけ減らす。(高感受性者においては、体調に応じて、より慎重に行動することが望まれる。)85超

(環境基準)
70以下
35以下
特に行動を制約する必要はないが、高感受性者では健康への影響がみられる可能性があるため、体調の変化に注意する。85以下

環境省は、暫定的な指針に沿った注意喚起を実施して、朝の通勤・通学時の参考になるように、朝の8時頃には判定結果を公表するように都道府県に要請しました。
各都道府県及び市区町村は、光化学スモッグに準ずるような連絡・広報の体制を整え、注意喚起の有無を公表しています。

6 朝の注意喚起の仕組み

暫定的な指針に基づき、当日のPM2.5の日平均値が70µg/m3を超えると予測される場合に、注意喚起を実施することになりました。
しかし、PM2.5の1時間値は、測定値の精度上の問題から参考値となっているため、大気汚染防止法施行令別表第5に示されている他の5物質のように、指針となる基準値を1時間値で示すことができません。
そこで、予測に用いる測定値の精度を確保するため、評価対象となる測定値を、参考値とされている1時間値ではなく、複数時間の平均値とし、かつ、1局ではなく複数局の測定値で判定する次の判定方法が示されました。

(1) 5時、6時、7時の3時間平均値を評価対象とする。

(2) 複数局の3時間平均値の中央値で判定する。

したがって、地域内の半数以上の測定局で、3時間平均値が85µg/m3 を超えた場合に、注意喚起を実施することが推奨されました。

7 注意喚起の運用の見直し(第1次)

環境省が、各都道府県における注意喚起の実施状況を調査したところ、「見逃し」や「空振り」がたびたび出現していることが判明し、運用の改善を図ることになりました。
「見逃し」や「空振り」の原因として、朝の3時間の測定値だけで当日の日平均値を予測していることが挙げられました。
そこで、予報の精度を向上させるための改善策として、朝の注意喚起に加えて、午後からの活動に備えて、新たな注意喚起を実施することになりました。
午後に実施する注意喚起は、朝5時~12時の8時間の平均値を評価対象に、複数局の最高値で評価することになりました。
これに伴い、「行動の目安」も改定され、2013年11月28日に環境省から都道府県に通知されました。

注意喚起のための暫定的な指針と行動の目安(改定後)

レベル暫定的な指針となる値行動の目安注意喚起の判断に用いる値
午前中の早めの時間で判断午後からの活動に備えた判断
日平均値
(µg/m3)
5時~7時5時~12時
1時間値
(µg/m3)
1時間値
(µg/m3)
70超不要不急の外出や屋外での長時間の激しい運動をできるだけ減らす。(高感受性者においては、体調に応じて、より慎重に行動することが望まれる。)85超80超

(環境基準)
70以下
35以下
特に行動を制約する必要はないが、高感受性者では健康への影響がみられる可能性があるため、体調の変化に注意する。85以下80以下

8 午後の注意喚起の仕組み

午後の注意喚起の判定方法は次のとおりです。
ただし、判定方法が朝とは異なるので、注意を要します。

(1) 5時~12時の8時間平均値を評価対象とする。

(2) 複数局のうち8時間平均値の最高値で判定する。

したがって、朝の場合とは異なり、地域内の1局でも8時間平均値が 80µg/m3 を超えたら、注意喚起を実施することになります。

9 注意喚起の運用の見直し(第2次)

朝の注意喚起では、たびたび「見逃し」が発生しているため、再度、運用の改善を図ることになりました。
「見逃し」の原因として、全測定局の中央値が85µg/m3 を超えたか否かで判定しているため、3時間平均値が85µg/m3 を超える測定局数が少ないと、「過半数局での超過」という要件に達しないことがあります。
全測定局の中央値ではなく、最高値で判定すれば、「見逃し」 は減るものの、他方、最高値は異常値等の出現で大きな値になりやすく、「空振り」が発生しやすくなる懸念があります。
このため、最高値よりは、安定していると考えられる次高値(2番目に高い値)で判定することになりました。
したがって、地域内の2局以上で、3時間平均値が85µg/m3 を超えている場合に注意喚起を実施することになります。
環境省は、2014年11月28日に朝の注意喚起の改善を都道府県に要請しました。

朝と午後の注意喚起の判定方法の違い(第2次の見直し後)


評価時間帯評価対象の測定値判定に用いる値判定の基準値
5時~7時各測定局の3時間平均値全局の次高値85µg/m3
午後5時~12時各測定局の8時間平均値全局の最高値80µg/m3

10 注意喚起の解除

注意喚起を実施した後に、濃度が大幅に低下したとき、注意喚起が継続しているため、住民の屋外活動に影響が出たことがあり、注意喚起の解除の仕組みが必要となりました。
データ解析によると、注意喚起の実施後に、その時間から19時までの2時間平均値が概ね50µg/m3 以下に低下した場合は、日平均値は70µg/m3 を超えないという傾向が認められました。
この解析結果から、「注意喚起を実施した区域内にある判断基準値を超過した全ての一般環境大気測定局局において、PM2.5の1時間値が2時間連続して50µg/m3 以下に改善した場合は、当該局及び近隣局の濃度推移傾向も考慮しつつ、注意喚起の解除を判断する」となりました。
また、注意喚起は、日ごとに判断すべきものであるので、午前0時を超えて翌日には継続しない(24時で自動的に終了)ことになりました。

11 神奈川県による高濃度予報/情報

神奈川県では、暫定的な指針の内容に沿って、8時頃に朝の高濃度予報及び高濃度情報、13時頃に午後の高濃度予報の提供を行っています。
なお、神奈川県が実施している高濃度予報等の詳細は、神奈川県の「PM2.5の高濃度予報とは?(外部サイト)」のページをご覧ください。

高濃度予報
高濃度予報神奈川県内の一般環境大気測定局における5時~7時の3時間平均値の全局の中央値が85µg/m3 を超えた場合に、8時頃に朝の注意喚起を実施します。
午後神奈川県内の一般環境大気測定局における5時~12時の8時間平均値の全局の最高値が80µg/m3 を超えた場合に、13時頃に午後の注意喚起を実施します。
高濃度情報朝方の高濃度予報(注意喚起)の判断基準に拘わらず、神奈川県内の一般環境大気測定局における5時、6時、7時の1時間値が、いずれかの測定局で85µg/m3 を超えた場合は、ホームページ等で情報提供を行います。

【神奈川県版の注意喚起と環境省推奨方式の違い】
神奈川県が実施する注意喚起の手法は、環境省が推奨している手法と次の2点が異なっています。
(1) 朝の注意喚起の判定は、見直し後の「次高値」ではなく、見直し前の当初の「中央値」で行う。
(2) 注意喚起の解除は、原則、実施しない。

12 横浜市の対応

横浜市では、神奈川県の高濃度予報があった場合は、迅速に次のように対応します。
(1) 直ちに注意喚起のお知らせを本市ホームページに公表するとともに、横浜市防災情報Eメールで登録者にお知らせします。
(2) 区や関係局などに周知し、これらの区や関係局等では、所管する学校や保育園などの施設に連絡し、施設の利用者等に注意喚起を行います。

このほかに、横浜市独自に高濃度情報を提供しています。
神奈川県の取り組みに準じて、市内一般環境測定局における5時、6時、7時の1時間値が、いずれかの測定局で85µg/m3 を超えた場合は、その旨を情報提供します。

13 現在までの状況

現在までに、神奈川県内で注意喚起が実施されたことはありません。

このページへのお問合せ

環境創造局環境保全部環境管理課

電話:045-671-3507

電話:045-671-3507

ファクス:045-641-3580

メールアドレス:ks-kankyokanri@city.yokohama.jp

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