横浜市環境管理計画(概要版) 第1章 未来の横浜の環境は 気候変動や資源の枯渇など、未来に向けた課題が迫る中、今ここで考え、動き出すことで、横浜の未来の環境は大きく変わります。持続可能な社会の実現に向けて、私たちがどのような未来を望み、どのような環境のための行動を起こすのかが問われています。 環境を大切にした未来 みんなで取り組んだら、きっとこんな未来になる 気温の上昇が抑えられている 資源・エネルギーの循環が確立し安定した生活がおくれている 誰もが快適な環境を実感できている 食糧供給や洪水や水質の調節など、様々な自然の恩恵を受けられている 豊かな自然や生き物を身近に感じられ、人々の癒しとなっている 環境を大切にしない未来 みんなで取り組まなかったら、きっとこんな未来になる 気温が大幅に上昇し、酷暑になる 資源・エネルギー需要が増大し、供給不足や廃棄物の増加が深刻化している 大規模な風水害が増加している 身近なみどりが減少し、癒し・心地よさが失われている 農作物、海産物への悪影響が出ている 第2章 地球環境の危機 人間活動による地球への様々な影響を客観的に評価する方法の1つとして、地球の限界(プラネタリー・バウンダリー)があります。 気候変動や森林破壊、海洋の酸性化など、地球の環境には限界があり、それを超えると自然のバランスが崩れ、人間の暮らしにも大きな影響が出ると言われています。 2023年版のプラネタリーバウンダリーでは、9項目のうち6項目はすでに限界を超えてしまっていると言われています。 第3章 「横浜の環境」の目指す姿 目指す姿 『自然と共に自分らしく、心地よく暮らせるまち』 計画期間 2040年まで 暮らし1 気候変動に対応し、脱炭素が日常や地域に浸透している暮らし 脱炭素が浸透している都市づくり 脱炭素が浸透している暮らし 気候変動にしなやかに対応する社会 暮らし2 環境を賢明に保全・創出し、自然の恵みを享受できる健康で快適な暮らし 健康に過ごせる心地よい暮らし 自然とのつながりが感じられる暮らし 生物多様性に配慮したライフスタイル・ビジネススタイル 生物多様性が横浜の求心力に 暮らし3 シェアと循環の仕組みで築く、人と自然にちょうどよい暮らし 資源が効率的に循環し、環境への負荷をかけずに発展する社会へ 持続可能なビジネスで市内経済が活性化 循環の価値への共感が広がり、つながりのあるコミュニティで暮らす 暮らし4 未来を育む人と人とのつながりや学びにあふれる暮らし 未来に向けて行動できる人に つながりが○○を生む 横浜に関わる全ての人が環境の担い手となる 第4章 目指す姿の実現に向けた方針 方針1 気候変動への対応 脱炭素が日常や地域に浸透したカーボンニュートラル社会の実現に向けて、温室効果ガスの排出を削減する緩和策と、気候変動の影響による被害を回避・軽減する適応策を推進します。 政策1-1 脱炭素社会の推進 1 市民の行動変容 2 事業者の行動変容 3 脱炭素イノベーション 4 市役所の率先行動 政策1-2 気候変動への適応 1 気候変動による災害への対策 2 命と健康を守る暑さ対策 関連する主な個別計画等 横浜市地球温暖化対策実行計画、横浜市地球温暖化対策実行計画(市役所編)、横浜港港湾脱炭素化推進計画 方針2 自然資本の保全・活用 生物多様性がもたらす自然の恵みを将来にわたって享受できる健康で快適な暮らしの実現に向け、良好な生活環境の保全・創出を進めるとともに、自然環境の保全・創出などネイチャーポジティブに資する取組を進めます。 政策2-1 安心・安全で心地よく過ごせる生活環境の実現 1 市民・事業者等との共創の推進 2 生活環境の確実な保全 3 より良好な生活環境の創出 政策2-2 自然環境の保全・創出 1 緑の保全・創出 2 良好な水環境の創出 3 生物多様性の保全・回復 政策2-3 自然の恵みへの理解と持続可能な暮らしの実現 1 環境行動の実践 2 生物多様性に配慮した経済活動 政策2-4 自然環境を生かした魅力づくり 1 水・緑による魅力づくり 2 横浜らしい自然環境のプロモーション 関連する主な個別計画等 横浜市生活環境保全推進プラン、横浜市水と緑の基本計画、横浜みどりアップ計画、横浜市都市農業推進プラン、横浜市下水道中期経営計画、横浜市河川水辺環境の保全・創出に関する指針 方針3 循環経済への移行 環境になるべく負荷をかけない循環型都市の実現を目指し、ライフスタイルやビジネススタイルを循環型へ転換することで、サーキュラーエコノミー(循環経済)への移行を進めます。 政策3-1 循環型の暮らしと経済活動の推進 1 資源の循環利用 2 持続可能な生産と消費 3 持続可能な建築物 4 地域とつながる都市農業 政策3-2 グローバルな循環型都市の実現 1 物質循環の流れの「見える化」及びグローバルな循環型都市の実現 関連する主な個別計画等 横浜市一般廃棄物処理基本計画、「明日をひらく都市プロジェクト」の「01 循環型都市への移行」(横浜市中期計画2026-2029) 方針4 人づくり 持続可能な社会の実現に向け、あらゆる主体が環境問題を自らの課題として認識し、協働・連携して環境教育・普及啓発を行うことによって、自ら考え、環境にやさしい行動を実践できる人の育成を進めます。 政策4-1 未来をはぐくむ人を育てる 1 多様な主体と連携した広がりのある環境教育 2 学びの機会の充実 3 環境に関する情報の収集・提供 政策4-2 未来をはぐくむつながりをつくり、環境活動を広げる 1 環境活動の活性化 2 対話と協働の促進 関連する主な個別計画等 横浜市地球温暖化対策実行計画、横浜市水と緑の基本計画、横浜みどりアップ計画、横浜都市農業推進プラン、横浜市生活環境保全推進プラン、横浜市一般廃棄物処理基本計画、横浜市教育振興基本計画、第3期横浜市子ども・子育て支援事業計画/横浜市こども計画 方針を実現するための各主体の主な役割 方針1 気候変動への対応(カーボンニュートラル) 市民 省エネの徹底、再エネの導入などの日常生活での脱炭素行動の実践 企業 脱炭素イノベーション創出や脱炭素経営の実施 行政 脱炭素化と一体となった、災害に強いまちづくりやその調整役、市民・企業の取組の支援・連携促進、公共施設の脱炭素化 方針2 自然資本の保全・活用(ネイチャーポジティブ) 市民 身近な自然の保全活動への参加や生物多様性に配慮した消費行動 企業 自然に配慮した経営、自然の再生・保全活動への貢献 行政 水・緑・生態系の保全・創出及び自然を生かした都市づくり、市民・企業の取組の支援・連携促進 方針3 循環経済への移行(サーキュラーエコノミー) 市民 リデュース・リユース・シェアなど循環型のライフスタイルの選択 企業 循環を前提とした製品・サービスの提供やビジネスモデルへの転換 行政 循環の仕組みづくりや企業・市民の取組の支援・連携促進 方針4 人づくり 市民 環境問題を身近なものとして捉えた主体的な行動や活動への参加 企業 従業員への環境教育や地域との協働を通じた環境行動の促進 行政 学びの機会及び情報提供の充実、各主体の連携の促進 総合的に効果が大きくなるように取り組む 「環境問題」と一口に言っても、地球温暖化や資源の無駄遣い、生物多様性の損失など、様々な環境問題があり、相互の関係性を認識しながら対策に取り組む必要があります。本計画では、横浜の環境の目指す姿の実現に向けて4つの方針を掲げており、これらは相互に関連し合っていることを前提に取組を進めることが大切です。 持続可能な開発目標(SDGs)実現の視点 4つの方針に基づき、各政策を進め、さらに多様な主体との連携を一層進めることで、総合的な環境施策の実現、ひいては、SDGs実現にも貢献していきます。 第5章 環境管理計画について 環境の保全及び創造に関する基本条例に基づき、環境に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、環境分野の中長期的な目標や方針を示した計画です。 本計画は基本的な理念や大きな方向性を共有していく計画としており、細かい施策・事業は盛り込こまず、具体的な取組については、個別計画で推進していきます。 引き続き、「生物多様性基本法」に基づく生物多様性地域戦略と「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」に基づく「環境教育等行動計画」を本計画に組み込みます。 横浜の環境の状況、本計画に基づき実施された施策の状況等については、年次報告書を作成し、公表します。 用語説明 カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることで、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、植林、森林管理などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることです。 ネイチャーポジティブとは、従来の生物多様性の損失を止めるという視点から一歩前進させ、損失を止めるだけではなく回復に転じさせることを意味しています。 サーキュラーエコノミーとは、従来の「資源採取→生産→消費→廃棄」という直線的な経済(リニアエコノミー)に対して、シェアや修理、リサイクルなどの取組を通じて資源を循環させ、新たな資源やエネルギーの投入を減少させていく経済モデルです。