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令和元年度南図書館の目標振り返り

今年度、南図書館は、以下の目標について特に重点的に取り組みます。この目標は「横浜市立図書館アクションプラン(第2期)」に基づいて策定しています。

最終更新日 2020年6月15日

基本目標:市民の読書活動を支える地域の情報拠点

重点項目1 市民の読書活動を支える図書館

地域特性に応じた読書活動の推進

具体的取組
  1. 区内の施設・学校・団体等に広く寄贈を求め、南区の図書館としての郷土資料を充実させる。
  2. 郷土資料から南区に関する資料を独立させ南区郷土資料コーナーを作る。
  3. 区と連携して読書活動推進の催しを行う。
  4. 区との連携の充実と地域ボランティアの育成。
成果と課題
  1. 郷土資料として342冊の資料をご寄贈いただき、蔵書としました。
  2. 10月に郷土資料コーナーから南区に関する資料を独立させ、南区郷土資料コーナーを新設しました。児童書フロアにも南区関連資料コーナーを新設し、調べものに活用しやすいように見出しを付けました。
  3. 区との連携では講演会を2回実施しました。1回目は、11月に絵本作家の「ひろかわさえこさん、聞かせ屋。けいたろうさん~子供と一緒に絵本を楽しむ~」を実施しました。2回目は1月にリンゴの木代表、柴田愛子さん「子供のみかた」を実施しました。どちらの講演も大変盛況でした。また、区内の読み聞かせボランティアの方や子育て支援の関係者が多く参加しました。
  4. 小・中学校・区内施設の読書活動の取り組みを区役所のギャラリーと図書館で展示しました。また、小・中学校や地域の読み聞かせボランティアが、これからも楽しく活動を続けられるように講演会を実施しました。次年度も学習会や研修会を通して人材育成に努めます。

家庭での読書活動の支援

具体的取組
  1. 区役所の4か月児健診にてわらべうたや絵本の紹介の実施。
  2. 館内での司書による乳幼児向けのおはなし会を定期的に開催し、絵本や読み聞かせの相談の受付。
  3. 司書によるおはなし会の充実を図る。
成果と課題
  1. 区役所の4か月児健診会場で、わらべうたや絵本を紹介する「わらべうたと絵本であそぼう」を毎月2回実施。図書館の利用や「おひざにだっこのおはなし会」への参加の促進に繋げました。
  2. 館内での司書による乳幼児向けのおはなし会「おひざにだっこのおはなし会」を毎月1回開催しました。開始した4月は2組のみの参加でしたが、5月以降は6組から14組の参加があり定着した事業になりました。
  3. 小学生が参加しやすい夏休み中の7月に「生き物いっぱい!おはなし会」、8月に「夏の夜のこわいおはなしの会」を実施し、司書によるおはなし会の充実を図りました。

学校への支援と学校教育への協力

具体的取組

学校図書館整備や図書を活用した授業を支援することで、子どもたちの学校での読書を支援する。

  1. 学校図書館整備のアドバイスやボランティア向け講座の講師など学校訪問サービスを実施。
  2. 授業で使用する資料の相談受付や、教職員向け貸出の推進。
成果と課題
  1. 学校図書館を5館訪問(うち2館では読み聞かせボランティア講座を実施)し、書架管理のアドバイスやボランティアの支援をしました。本の廃棄に悩む学校司書が多く、校内での相談にも苦慮しいているため、支援の継続が必要となります。
  2. 資料の相談は16件、教職員向け貸出は102件(令和2年1月末時点)。レファレンスから発展して、児童が来館しての調べものの支援や、授業で制作した作品の展示も実施しました。

地域の読書活動への支援

具体的取組
  1. 地域で活動するボランティアを育成・支援するための講座の実施。
  2. ボランティアグループとの協働によりおはなし会を南図書館で実施。
  3. 地域読書団体との協力事業(講座・講演会)の実施。
成果と課題
  1. 11月に初心者向けの図書修理ボランティア入門講座を実施し23人の参加、2月に中・上級者向けの図書修理講座(全2回)を実施し、16人(延べ32人)の参加がありました。今後地域での活動が期待されます。
  2. ボランティアグループ2団体との協働によるおはなし会(月1回および奇数月1回)を実施しました。参加者が減少した2歳から4歳児と保護者向けのおはなし会については、ボランティアグループ側から見直しの提案があり、次年度はリニューアルして実施することになりました。
  3. 地域読書団体「子どもの本読書会」の協力で「なかがわちひろ講演会」を実施しました。また、「子どもの本読書会」の主催事業「オランダ絵本の魅力」に、図書館は会場や資料の提供で協力しました。今後も協働を続け地域の読書活動の推進を図っていきます。

重点項目2地域の情報拠点としての図書館

市民の課題解決と読書活動に役立つ資料の収集

具体的取組
  1. 市民の安全安心な生活を支えるため、防災や防犯に関する本を収集する。
  2. オリンピック・パラリンピックの開催にちなみ、スポーツや健康増進に関する本を収集する。
  3. 就労支援の観点から、その手助けになる資料や、仕事の実務に役立つ本を収集する。
  4. 育児世代を支援するため、子育てに関わる悩みに役立つ本を収集する。
  5. すべての子どもが読書を楽しめることを目指して、点字の本や大きな活字の本など、特別なニーズにも応えることのできる児童書を収集する。
  6. 子どもの発達段階に応じて、読書に親しむ機会を増やすため、0歳の子どもから楽しめる「初めて出会う絵本」コーナーと、初めて自分で物語を読む子どものための「はじめてものがたり」コーナーを充実させる。
  7. 蔵書の情報が古くなっていないかを見直し、最新の情報を提供できるよう刷新する。今年度は特に地理の分野と文学の分野を見直す。
  8. 児童向けの本も、知識・情報の内容を見直し、新しいものに刷新する。
成果と課題
  1. 防災や防犯に関する本を17冊購入し、蔵書としました。
  2. 健康増進に関する本と様々なスポーツ競技の本を46冊購入し、蔵書としました。
  3. 働く前に知りたい情報や、働く上での問題解決に役立つ本を39冊購入し、蔵書としました。
  4. 子育てに関する本を68冊購入し、蔵書としました。
  5. 点字付きの絵本、手話やピクトグラムで楽しめる絵本、さわって感じる絵本など50冊程度を購入し、「りんごの棚」というコーナーを新設しました。
  6. 絵本と物語を合わせて60冊以上購入し、2つのコーナーの更新を行いました。古くなった本の買い替えだけでなく、新しいタイトルも購入し、コーナーを充実させました。
  7. 地方別・都道府県別の道路地図や人気作家の個人全集など103冊を購入し、蔵書を補強しました。
  8. 児童書の自然科学や言語などの参考図書を15冊購入し、調べものに活用できるような資料をそろえました。

資料の保存環境の整備

具体的取組
  1. 飽和状態になっている書架にゆとりある空間を与え、適切な保存環境を維持するため、資料の劣化状況や利用頻度などを勘案して資料の除籍を行う。
  2. 再利用可能な汚破損資料は、汚破損状態の更なる拡大を防ぐため、職員またはボランティアが適切な修理を行う。
成果と課題
  1. 劣化した資料や情報の古くなった資料を計画的に抜き出し、6,272冊の図書、929冊の雑誌を除籍することで、新鮮で探しやすい書架になりました。
  2. 修理ボランティアの方々の力を借りて、再利用が可能な本を385冊修理しました。

資料の活用と情報発信

具体的取組
  1. 資料の活用を促進するため、毎月テーマに沿った展示を行う。
  2. 広報よこはま南区版「来ぶらり」にておすすめ本を紹介する。
  3. 図書館ウェブサイトを活用し、イベントや取組、所蔵資料を周知する。
成果と課題
  1. 一般書・児童書それぞれ毎月テーマに沿った展示を行い、資料の活用を促進しました。介護予防や起業、温暖化防止等、区や局等との協働による企画展示との連動に留意し、相乗効果を狙いました。
  2. 広報よこはま南区版「来ぶらり」にて、毎月一般書・児童書各1冊ずつおすすめ本を紹介しました。あわせて館内に展示し、利用の促進に繋げました。
  3. 毎月図書館ウェブサイトを更新し、イベントやテーマ展示等について利用者に周知しました。そのうち2回のイベントでは、南図書館ウェブサイトに電子申請のページのリンクを掲載することで、そのまま参加申込ができるようにし、利用者の利便性を高めました。

市民の学習活動・課題解決の支援

具体的取組
  1. 市民から受けた質問の事例を図書館情報システムに登録し、共有と蓄積を図る。
  2. 男女共同参画センターとの共催による、就労希望をしている女性のための個別相談を実施する
  3. 「おしごと支援コーナー」のPRをし、認知度を上げる。
  4. 南区郷土史の資料収集と寄贈の充実を図る。
成果と課題
  1. 質問の事例を、図書館情報システムに17件登録しました(うち横浜・南区の郷土に関する質問6件、児童書に関する質問5件)。調査の経過を含めて共有を図りました。
  2. 男女共同参画センターとの共催による、就労希望をしている女性のための個別相談を、3回実施(各回定員3人)。延べ5人の参加がありました。男女共同参画センターは出張相談に意欲的であり、来年度も共催で実施予定、就労を希望する女性のニーズに応えていきます。
  3. 幅広い対象に向けての就職活動・研修に関するポスター掲出・ちらし配布を随時行いました。コーナーを紹介する館内表示を試行しています。
  4. 新設した南区郷土資料コーナーには新しく48冊の本を受け入れて蔵書としました。そのうち44冊はご寄贈いただいた資料です。

人材育成の推進

具体的取組
  1. 市や県の図書館で実施している研修に参加させ、能力の幅を広げ、強みを伸ばし弱みを克服しながら業務を遂行し、力を発揮できる人材の育成。
  2. 市民からの様々な質問に対応できるよう事例を共有し、司書の課題解決力の向上を目指す人材の育成。
  3. 研修参加により、高い実務能力や知識を持ち、主体的に業務に取り組む人材の育成。
  4. 地域のボランティアを見出すことができ、協働で事業のできる司書の育成。
成果と課題
  1. 市や県、他都市での実施研修に複数回参加しました。
  2. 毎週実施の定例会や定例館長会での資料を基に、事例共有と研修を各自で実施しました。
  3. 研修会に参加して視野を広げ、知識の習得を図り、新しい企画(連続5回のわらべ歌講座) を実施し知識を深めることができました。
  4. 地域のボランティアの活動を把握し、図書修理の必要性があったので3回実施しました。初級編は司書が講師になり研修を実施し、中級から上級編は講師に植村愛音氏を迎えて2回連続で講座が実施できました。参加者も熱心に研修に参加し、充実感ある研修ができました。

重点項目3 誰もが利用しやすい図書館

市民の意見を反映した図書館運営

具体的取組
  1. 地域の活動団体や施設を回りヒヤリングを実施し、現状把握に努める。
  2. 南図書館を囲む会での意見や意見箱による館への思いを理解し、向き合えるように努める。
  3. 図書館が実施する自主企画事業では、アンケートを実施し、次年度に生かすように努める。
成果と課題
  1. ヒヤリングとアンケートの集計結果を踏まえ、次年度の研修計画につながるきっかけができました。また、ボランティア団体との打ち合わせもできました。
  2. 図書館を囲む会では多くのご意見と励ましをいただきました。研修には講師を名乗り出てくださる方や、今年度に引き続き、次年度も協力的なご意見をいただきました。
  3. 自主企画事業では子ども向けの事業に力を入れました。司書の読み聞かせおはなし会「おひざにだっこのおはなし会」は親子で参加を楽しみ、継続して参加していただきました。

南図書館独自目標

司書の自己能力の開発と市民にわかりやすい館内展示に努める

具体的取組
  1. 安全・安心な図書館を維持するための危機管理対応研修及び防災訓練を実施。
  2. 毎月、司書が展示テーマを決めタイトルをつけわかりやすく資料の展示を実施。
成果と課題
  1. 4月に職員向けの防災訓練を実施しました。危機管理研修は、資料の回覧をもって行いました。
  2. 毎月、一般書・児童書それぞれで担当の司書が展示テーマを決めて、わかりやすく資料の展示をしました。展示資料はよく借りられており、資料の利用促進に繋がりました。

総合コメント

今年度の南図書館の目標として「市民の読書を支える図書館」を揚げました。幅広く区役所をはじめ地域の施設や学校と連携を図りながら子どもの読書を中心とした講演会、わらべ歌の連続講座、司書によるおはなし会、ボランティア団体のおはなし会、修理ボランティア向け修理講座など読書活動につながる計画を立て実施しました。また、学校との連携では読み聞かせ指導や読み聞かせの実演、学校司書の相談、学校の先生方の研修会に講師としても参加しました。さらに、幼稚園、保育園などからの希望に応え図書館で司書が読み聞かせをしたほか、地域読書団体と連携した講演会を実施することができました。
次年度へ向けては地域の読み聞かせボランティア団体の把握ができたので、ボランティア活動の活性化を図る研修会を実施します。
図書館内での活動だけではなく、司書が地域のニーズにお応えし、多くの場所へ出向きました。地域の状況を知ることで地域活動への理解が深まり、次年度の計画に反映する課題も見えました。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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