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令和元年度港北図書館の目標振り返り

今年度、港北図書館は、以下の目標について特に重点的に取り組みます。この目標は「横浜市立図書館アクションプラン(第2期)」に基づいて策定しています。

最終更新日 2020年6月15日

基本目標:市民の読書活動を支える地域の情報拠点

重点項目1 市民の読書活動を支える図書館

地域特性に応じた読書活動の推進

具体的取組
  1. 港北区の読書活動推進目標としている事業「読書フェスリーフレット」の発行を11月に実施します。
    注:読書フェスリーフレットとは、区内各施設の読書イベントを調査し、掲載イベントを集約発行するもの。
  2. 読書関連のボランティアグループへの支援を継続します。
成果と課題
  1. 10月下旬に「港北区読書フェスティバル 2019・11月イベントカレンダー」を2000部発行し、地区センターなど区内施設で配布しました。早めに配布ができるよう、チラシの発行スケジュールを見直す必要があります。
  2. 港北図書館の施設を利用し、活動している各グループに図書の提供など、司書職による支援を実施しました。(港北おはなし会11回開催・紙芝居クリニック11回開催・たまてばこ2回開催)また、今後は、各ボランティアグループの参加者募集などについて、図書館が協力することが求められています。

家庭での読書活動の支援

具体的取組
  1. 図書館でおすすめする絵本リストを、港北区役所にて出生届をされた方に配布します。
  2. 子どもたちの読書への興味をより引き出すため、夏休みに港北区役所と連携したイベントを開催します。
成果と課題
  1. 港北区内で出生届を提出される年間約3000人の方々に対して、「おひざにだっこで楽しむ絵本」(0・1歳 最初にであう本)を配布できるようにしています。引き続き配布に向けて、区役所との協力が必要です。
  2. 7月31日(水曜日)・8月1日(木曜日)・9日(金曜日)の連続講座「図書館のお仕事体験と紙芝居づくり」を開催しました。紙芝居づくりと実演を子どもたちに体験してもらいましたが、図書館のカウンター作業を体験したいとのご要望は多く、別々の事業として開催を検討する必要があります。

学校への支援と学校教育への協力

具体的取組
  1. 各学校の個別の要望に対応した、きめ細かな学校図書館環境整備相談・ボランティア向け研修等を行います。
  2. 職業体験を積極的に受け入れます。
  3. 引き続き教職員向け貸出を実施します。
成果と課題
  1. 教職員・ボランティア向け研修等については、2月末現在で7件実施しました。事前に打ち合わせを行い、学校・ボランティアの方の個別のご要望をうかがった上で研修を行うことができました。学校図書館環境整備相談は1件でしたが、ボランティア向け研修等で学校図書館を訪問した際に、学校司書から整備についてその場で相談されることがありました。潜在的な需要は高いと思われるので、もっと気軽に図書館の学校向けプログラムを利用してもらえるよう働きかけていきます。
  2. 職業体験については、他区の中学校も含め、申し込みのあった10校すべてを受け入れました。生徒たちにとっては図書館に親しむきっかけとなり、一般利用者にとっても学校と図書館でどのような読書活動を行っているか知っていただくよい機会となりました。学校側では予定日を動かすことが難しいため、こちらから早めに連絡をとり、日程が重ならないよう調整等を行う必要があります。
  3. 教職員向け貸出の件数は、2月末現在102件あり、昨年度末より4件増加しました。また、ご要望のテーマに関連する資料を図書館で選び用意するレファレンスを伴う事例は、2月末現在42件あり、昨年度より3件増加しました。繰り返し利用される方がいる一方で、未利用者も多いため、引き続き、教職員向け貸出サービスについての広報に努めます。

地域の読書活動への支援

具体的取組
  1. 各ボランティアと協働している「おはなし会」や「朗読会」を継続して実施します。
  2. 団体貸出やグループ貸出を継続するとともに、利用方法などのPRをします。
成果と課題
  1. 「おはなし会」を合計35回、「朗読会」を合計15回実施しました。「おはなし会」では、1歳児から3歳児を対象にした会や英語で絵本を読む会など、親子連れに需要が高く、「朗読会」では、リピーターとして参加される方などもあり、ボランティアの読書活動による効果が発揮されています。一方、3月には、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために急きょ休会になったものがありました。市民の皆様への周知や、ボランティアの方々への連絡など、緊急時の連絡体制等を整える必要があります。
  2. 団体貸出は23件3,915冊の図書の交換を実施しました。グループ貸出は令和2年2月末時点で25件2,162冊の図書の貸出を行いました。利用方法については、令和2年1月から3月にかけて、図書交換時の留意事項やグループ貸出で利用したい本の予約方法についてまとめた案内文を送るなどしてPRしました。団体貸出・グループ貸出ともに、図書の交換及び貸出のため複数回利用する団体があった一方で、一回も図書の交換・貸出を利用していない団体や団体貸出の利用登録を取消してグループ貸出へ登録し直す団体も一部いました。今後、利用の実績がない団体に対しては、団体の規模や利用形態等をヒアリングのうえ、団体貸出あるいはグループ貸出への登録変更を提案するなど、各団体の利用スタイルに合ったサービスを情報提供していく必要があります。

重点項目2地域の情報拠点としての図書館

市民の課題解決と読書活動に役立つ資料の収集

具体的取組
  1. 時事的なニーズや、潜在的なニーズを反映した図書(次のテーマ)の補充を行います。
    ・ラクビーやオリンピック関連図書
    ・美術の画家や作品集などの画集
    ・歴史や伝記の関連図書
    ・都道府県別の道路地図
  2. 子どもたちや学校、子どもを取り巻く大人の読書活動推進に役立つ資料を収集します。
    ・ラクビーワールドカップやオリンピック・パラリンピック開催、小学校での英語学習開始を踏まえ、国際交流に役立つ図書
    ・家庭や学校での読書活動推進のため、教科書に掲載された図書
    ・家庭での読み聞かせやボランティア活動の支援のため、定評があり利用の多い絵本の買替と補充
  3. 地域の活動と連携した寄贈図書の収集
    ・「港北図書館友の会」が実施する「古本市」に協力することにより、広く市民に寄贈図書をPRします。
    ・地域のコミュニティとの連携を通じ、寄贈による郷土資料の拡充も図ります。
成果と課題
  1. 年間収集計画に基づき、時事的なニーズや、潜在的なニーズを反映した図書の補充を行いました。今後も社会状況にあったニーズや、世代ごとのニーズを反映した図書の収集を行っていきます。
  • 時事的にも関心が高い、ラグビー、オリンピック・パラリンピック関連の資料を収集しました。また、展示・講演会を行い、既存の資料とともに蔵書の紹介をしました。
  • 需要の高い美術関連の資料について、所蔵が少ない画家やテーマ別の画集に重点を置き収集を行いました。大型の資料から気軽に貸出ができるサイズの資料まで受け入れ、よく利用されています。
  • 利用の多い歴史関連資料と伝記関連資料の充実のため、重点的に収集を行いました。出版が少ない地域や時代に留意し、既刊本からも選定を行いました。
  • 需要が高い各都道府県の道路地図の情報が古くなっていたため、更新を行いました。特に需要が高い神奈川県、東京都については、文字が大きい地図の受け入れもしました。
  1. 年間収集計画に基づき、資料を収集することができました。
  • 子どもが外国語に親しむ、外国語で日本文化を紹介する、異文化を学ぶことに役立つ資料等を収集しました。11月には「世界とつながるわたしたち」というテーマで、収集した資料を中心に、児童コーナーで資料展示を行いました。今後さらに英語教育にかかわる資料の出版増加が予想されるので、子どもにわかりやすい内容のものを積極的に収集していく必要があります。
  • 教科書に掲載されている本で、未所蔵の本の補充を中心に、利用の多い本の買い替えにも留意して収集しました。今後、教職員向け貸出での利用も見込まれるので、利用状況を把握して、補充をすすめていく必要があります。
  • 利用が多い絵本の買い替えを中心に、読みきかせに向く絵本の補充にも留意して収集しました。収集した絵本は大変よく利用されています。絵本は特に経年劣化が激しいので、来年度はさらに買換えを進め、気持ちよく利用していただけるよう努める必要があります。
  1. 年間収集計画に基づき、寄贈図書の収集について、次のように実施しました。
  • 5月開催の「古本市」が浸透しており、市民の方からの寄贈が多くありました。積極的な受け入れを行い、1,835冊の図書を受け入れました。人気作家の文庫の寄贈などが多くありました。今後は新刊本の寄贈の呼び掛けも行っていく必要があります。
  • 郷土資料については478冊受け入れを行いました。港北区の郷土資料の充実のため、今後も地域のコミュニティとの連携を図りながら収集していきます。

資料の保存環境の整備

具体的取組

図書修理ボランティア活動の運営と連絡調整を継続します。

成果と課題

2,759冊の資料を修理していただきました。1月には修理ボランティアの方との交流会を行い、日頃の活動や今後の活動についての課題を共有しました。いただいたご意見をもとに、今後、具体的な修理依頼の記載事項について、見直しを行っていきます。

資料の活用と情報発信

具体的取組

地域活動団体への協力や相談を行い、資料の活用を図ります。

成果と課題

港北図書館の施設を利用して、活動している団体の事業に、図書の提供など、司書職による支援を実施しました。(港北文庫のつどい講演会 3回開催・港北図書館友の会読書サロン11回)提供した図書を貸出できるように展示することで、図書館利用の促進にもつながっており、引き続き団体の事業について、図書の提供を行っていく必要があります。

市民の学習活動・課題解決の支援

具体的取組

「港北まちの情報コーナー」等展示スペースを活用し、広く市民に様々な事業や企画、読書テーマの紹介などを提供していきます。

成果と課題

1階「港北まちの情報コーナー」では、「読んで知る横浜市歌」パネル展など、テーマ展示書架では企画展の関連図書や「ラグビーワールドカップがやってくる!」「台風がやってくる!」といったテーマの図書を展示しました。また、2階壁面展示では、港北区区政推進課の「港北オープンガーデン」パネル展など実施しました。(企画展9回・テーマ展示10回・壁面展示4回)一方、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のために中止となった展示も改めて開催することを視野に入れ、ホームページを活用した市民の皆様への周知も含め、展示開催について、広く広報を展開することが必要です。

人材育成の推進

具体的取組
  1. 専門職である司書職員のスキルアップを図るため、各種研修へ参加をします。
  2. 新採用職員や転入者への業務継承と育成を進めるために、館内での人材育成ミーティングを実施します。
成果と課題
  1. 神奈川県図書館協会開催の職員研修や、横浜市開催の職員向け「ステップアップカレッジ」研修などにも参加しました。(計9回)引き続き、図書館の専門研修を中心に、スキルアップを図ることが必要です。
  2. 新採用職員に対しては、トレーナーによる上半期・週に1・2時間の習熟度の確認以外に、 他の司書職による図書選定方法・システム検索・レファレンス技術などの教示を3か月間集中して行いました。また、転入者への業務説明のためにマニュアル整備・業務事項の見直しなどミーティングをすすめ、業務継承を実施しました。これらの成果をまとめ、マニュアルの整理に役立てることが課題です。

重点項目3 誰もが利用しやすい図書館

市民の意見を反映した図書館運営

具体的取組
  1. 「港北図書館友の会」実施の定例会参加や事業協力、「おはなしボランティア」への連絡会実施、「図書修理ボランティア」との交流会など、各種地域で活動されている方々からのご意見を伺う機会を、引き続き設けていきます。
  2. 市民からよせられた「図書館への意見・提案」を、館内会議でも情報共有することにより、図書館運営に反映できる点を検討します。
成果と課題
  1. 「港北図書館友の会」では、定例会参加(11回)や、講演会への協力(4回)、古本市への協力(1回)などを実施しました。おはなしボランティアとの連絡会を3回、図書修理ボランティアとの交流会を1回実施しました。引き継き、図書館へのご意見を伺いながら、様々な活動ができるよう協働する必要があります。
  2. 「図書館への意見・提案」で図書館利用マナー(着信音や通話、荷物を置いたままの離席など)についてのご意見をいただき、館内会議で検討・サインの見直しをした結果、新規にサイン掲示を設置しました。引き続き、いただいたご意見を参考に改善できる点を具体化していく必要があります。

港北図書館独自目標

具体的取組
  1. 港北区読書推進事業と連動して、従来から読書への関心が高い地域の要望に応えるため、読み聞かせの活動への支援を充実します。
  2. 港北区に設立されている「大倉精神文化研究所」と協力、協働により、広く市民の知的要求に応えます。
  3. 港北図書館開館40周年に向けた準備を進めます。
成果と課題
  1. 令和2年3月に「よみきかせボランティア交流会」を計画していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、急きょ、中止としました。引き続き、次年度も実施に向け準備をすすめます。
  2. 令和2年1月に平井氏(大倉精神文化研究所所長)講演会「1940年、幻の東京オリンピックと横浜」を開催しました。令和2年3月5日(木曜日)から31日(火曜日)まで、大倉精神文化研究所によるパネル展「横綱武蔵山と港北の相撲展」を予定していましたが、 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、急きょ、中止としました。次年度の開催について、検討が必要です。
  3. 港北図書館開館40周年については、記念式典・記念品・記念事業の館内で各プロジェクトチームを組み、具体的に実施内容を計画しました。引き続き、菊名地区センター・港北区役所の協力のもと、令和2年度事業実施に向けて進めていく必要があります。

総合コメント

令和元年度の港北図書館は、基本目標である「市民の読書活動を支える地域の情報拠点」となるよう事業を進めるとともに、区内の読書推進団体や市民グループと連携し、企画展示や講演会等を行いました。
市民の読書活動を支える図書館として、読書推進団体等の支援や家庭での読書活動の支援、学校図書館環境整備相談など学校への支援と学校教育への協力を行いました。
また、区役所と連携し、読書活動推進目標の推進に取り組み「誰もが読書に親しみ、親しむきっかけづくりの推進」を目指し、「図書館のお仕事体験と紙芝居づくり」、「秋のヨコアリくんまつり」での図書展示など、家庭での読書活動を支援し、幼少期から読書に親しむ環境づくりを進めました。
その他、団体貸出、グループ貸出、「おはなし会」、「朗読会」など地域の読書活動の支援を行いました。
今年度は特に地域の情報拠点としての図書館として、市民課題解決を進めるため、地域の団体、企業等と連携し、特殊詐欺防止の展示、マイバッグ持参の取り組みを行いました。
次年度は今年度の目標を振り返り、さらに市民の読書活動を支える図書館として、様々な事業を進めるとともに地域や読書推進団体、区役所と連携し、開館40周年を迎えることを契機に更なる読書活動推進に取り組んでいきます。

このページへのお問合せ

教育委員会事務局中央図書館企画運営課

電話:045-262-7334

電話:045-262-7334

ファクス:045-262-0052

メールアドレス:ky-libkocho-k@city.yokohama.jp

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