企業向けハンドブック ダイバーシティ アンド インクルージョン 性の多様性と職場づくりを考えるハンドブック 横浜市 はじめに なぜ企業でLGBTについて考える必要があるのでしょうか? その答えは、ともに働く人の中にもLGBTの人がいるはずだから。 「自分の望む性別で働けるのか」 「カミングアウトしても評価に影響はないか」 性(セクシュアリティ)のあり方は、「働くこと」とも大きなつながりがあります。 この冊子は、主に「自分はLGBTではない」と思っている方に向けて、理解を深めていただく視点から作成しています。 「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と社会的包摂)」というと、堅苦しく聞こえますが、自分のこと、家族のこと、子育てや介護、病気などの困りごとや悩みの有無にかかわらず、誰もが「自分らしく」働くことができる職場を整えることは、そこで働くすべての人にとって大切なことです。 ※この冊子では性的少数者、性的マイノリティの総称として、LGBTを用いています。 目次 1SOGI(ソジ)とLGBT 2職場でのLGBTに関する取組 3職場での困りごと 4職場でできることの例 5カミングアウトとアウティング 6LGBTに関する差別的な言動 7職場におけるパワーハラスメント対策、事業主の義務化 8市内企業の取組 9横浜市の取組 1SOGI(ソジ)とLGBT 「SOGI(ソジ)」とは「性的指向 Sexual Orientation」と「性自認(Gender Identity)」を表す言葉で、誰にでも自分なりの性的指向・性自認があるという性の多様性を表す言葉です。 「LGBT」とは「レズビアン」、「ゲイ」、「バイセクシュアル」、「トランスジェンダー」の頭文字をとった言葉で、性的少数者の総称として使われている言葉の一つです。 性の構成要素 ①性自認 自分が自分の性別をどのように認識しているか ②生物学的性 身体的な特徴などから識別される性別、いわゆる戸籍等に記載された性別 ③性的指向(好きになる性) 恋愛感情や性的な関心がどの性別に向くか、向いていないか ④性別表現 言葉づかい、しぐさ、服装など自分の性別をどう表現するか ※性自認と性別表現が一致するとは限りません。 SOGI(ソジ)に関する言葉 ※ここで紹介するのは一部で、今後も新たな用語や定義が生じる可能性があります。 性的指向に関する言葉 レズビアン 女性を好きになる女性。女性同性愛者。 ゲイ 男性を好きになる男性。男性同性愛者。 バイセクシュアル 性的指向が男女どちらにも向く人。両性愛者。 ヘテロセクシュアル 性的指向が異性に向く人。異性愛者。 性自認に関する言葉 トランスジェンダー 性自認と出生時に割り当てられた性別が異なる人。 Xジェンダー 自認する性別がどちらでもない人。あるいはいずれにも分類されたくない人。 シスジェンダー 性自認と出生時に割り当てられた性別が一致し、それに沿って生活する人。 「出生時に割り当てられた性別は女性、性自認は男性で、性的指向が男性に向く」 「自認する性別(女性/男性/どちらでもない等)にかかわらず、性的指向がどの性別にも向かない」 など、様々な性のあり方があります。 一人ひとりに性のあり方があり、LGBTの人だけではなく、すべての人が多様な性の当事者です。 Q1 私の職場にはLGBTの人はいないと思うのですが? A1 国内の調査では、LGBTの人は3~10%いるといわれています。しかし、職場の同僚にカミングアウトしている人はおよそ5~15%で、多くの人が職場でカミングアウトしていない、またはできていません。「見えていない」または「知らない」からいないのではなく、一緒に働く同僚、取引先、お客様、そのご家族など、身近にいるかもしれません。 ここにグラフがあります。 日本における性的少数者の人口割合が3~10%であることを円グラフで示しています。 ここでグラフは終わりです。 このグラフは、「働き方と暮らしの多様性と共生」研究チーム(2019年)「大阪市民の働き方と暮らしの多様性と共生にかんするアンケート」、株式会社LGBT総合研究所(2019年)「LGBT意識行動調査2019」、電通ダイバーシティ・ラボ(2018)「LGBT調査2018」などを引用しています。 この数字は「血液型がAB型の人」、「左利きの人」の割合に近いと言われています。 ここに画像があります。 人差し指を立てる、指差し確認マークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 職場でのカミングアウト割合についてのグラフがあります。 職場でのカミングアウト割合がレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーごとに棒グラフで記載されています。 シスジェンダーのレズビアン(n=152) 伝えている 8.6%、伝えていないが、知られていると思う 6.6%、伝えていない 84.9% シスジェンダーのゲイ(n=135) 伝えている 5.9%、伝えていないが、知られていると思う 10.4%、伝えていない 83.7% シスジェンダーのバイセクシュアル(n=287) 伝えている 7.3%、伝えていないが、知られていると思う 9.4%、伝えていない 83.3% トランスジェンダー(n=101) 伝えている 15.8%、伝えていないが、知られていると思う 11.9%、伝えていない 72.3% その他(n=219) 伝えている 5.0%、伝えていないが、知られていると思う 7.3%、伝えていない 87.7% ここでグラフは終わりです。 このグラフは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング「令和元年度職場におけるダイバーシティ推進事業(労働者アンケート調査)」(厚生労働省委託事業)令和2年3月を引用しています。 Q2  LGBTであることと、職場での働きは関係ないのだから、企業として取り組むことは特にないと思うのですが? A2 確かに、性的指向や性自認と、その人の業務上の適性や能力は無関係です。しかし、働くうえでの困りごとに直面している場合も少なくありません。それらを理解したうえで、すべての従業員が安心して働ける職場を整えていくことが重要です。 そのことが、従業員一人ひとりの能力を最大限に発揮できることにもつながります。 2職場でのLGBTに関する取組 ここに画像があります。 困った表情の女性の画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 男性として入社した職場で、女性として働きたいとカミングアウトしたら、「ポストから外すぞ」と言われた。ショックだった。仕事も、女性として生きることも、どちらも私にとって大切だから。(トランスジェンダー) ここに画像があります。 困った表情の男性の画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 私には長年を共にするパートナーがいる。でも、相手が同性だから、家族や同僚は友だちだと思っている。自分の大切な存在だって、自分たちは幸せだって、できるなら紹介したい。(ゲイ) 職場でLGBTに関連する取組を進める際、「プライベートなことでは?」「なぜ取り組む必要があるのか?」という意見が出てくることがあります。その背景の一つに、LGBT の人たちの困りごとが可視化されにくいという点があります。 ここにグラフがあります。 性的マイノリティであることを理由に、働く上で困っていることが棒グラフで記載されています。 棒グラフは、シスジェンダーのレズビアン(n=152)、シスジェンダーのゲイ(n=135)、シスジェンダーのバイセクシャル(n=287)、トランスジェンダー(n=101)、その他(n=219)の5列です。 トイレや更衣室などの施設利用 シスジェンダーのレズビアン 7.9%、シスジェンダーのゲイ 7.4%、シスジェンダーのバイセクシャル 3.1%、トランスジェンダー 14.9%、その他 5.5% 異性愛者としてふるまわなければならないこと シスジェンダーのレズビアン 9.2%、シスジェンダーのゲイ 17.0%、シスジェンダーのバイセクシャル 11.1%、トランスジェンダー 19.8%、その他 10.0% 自認する性別と異なる性別でふるまわなければならないこと シスジェンダーのレズビアン 3.3%、シスジェンダーのゲイ 2.2%、シスジェンダーのバイセクシャル 2.4%、トランスジェンダー 22.8%、その他 8.2% 相談先がないこと シスジェンダーのレズビアン 8.6%、シスジェンダーのゲイ 8.9%、シスジェンダーのバイセクシャル 12.9%、トランスジェンダー 15.8%、その他 12.3% ロールモデルとなる人がいないためキャリアプランを描けないこと シスジェンダーのレズビアン 4.6%、シスジェンダーのゲイ 8.1%、シスジェンダーのバイセクシャル 8.4%、トランスジェンダー 14.9%、その他 10.0% プライベートの話をしづらいこと シスジェンダーのレズビアン 11.2%、シスジェンダーのゲイ 21.5%、シスジェンダーのバイセクシャル 14.3%、トランスジェンダー 21.8%、その他 18.3% ここでグラフは終わりです。 このグラフは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング「令和元年度職場におけるダイバーシティ推進事業(労働者アンケート調査)」(厚生労働省委託事業)令和2年3月を引用しています。 コラム 知っていますか?トイレの話 トイレは誰もが気兼ねなく利用できることが理想です。しかし、男女別のトイレの利用にストレスを感じているトランスジェンダーの人は少なくありません。 では、どのようにトイレを整備すれば良いのでしょうか。例えば、すでに設置してある男性用トイレの看板を男女共用のものに架け替えたり、多機能トイレ以外にも、性別に関わりなく使える個室完結型トイレを設置したりするなど、男女共用のトイレを増やす方法が挙げられます。また、トイレの名前を「だれでもトイレ」にしたり、トイレの看板に男女以外のピクトグラムを使用したりすることで、利用者の心理的なハードルが下がるという調査結果も出ています。 介助が必要な方や子育て中の方も、トイレに関する困りごとがあるかもしれません。「誰もが気兼ねなく利用できるトイレ」には決まった答えがあるわけではないので、実際の利用者 のニーズに沿って取組を行うことが大切です。 3職場での困りごと 制度面 例 休暇、福利厚生 同性パートナーがいる社員も異性パートナーがいる社員と同じように、子育て、介護などに直面する場合があります。結婚・育児・介護などの休暇や福利厚生などの制度が利用できないと、働き続けることが困難になることもあります。 また、トランスジェンダーの人が性別適合手術を受ける場合には、一定期間の休暇を取得する必要があります。休暇が取得できないと、性別移行の過程の中で仕事を辞めざるを得ない場合もあります。 安心して働き続けられるようにするためには、LGBTの人も含めて広く利用できる制度を導入するなどの配慮が大切です。 施設面 例 トイレ、更衣室、制服 トイレや更衣室、制服に関して、ストレスを感じるトランスジェンダーの人は少なくありません。「トイレは性自認に合わせて使用したい」「『だれでもトイレ』を使いたい」などニーズは人それぞれです。 性別による区別のないトイレ、更衣室等を別に設置することも有効ですが、その利用のみを強制することは、かえって本人を傷つける可能性もあります。 まず、本人の希望を確認することが大切です。本人の意思をなるべく尊重した対応や他の従業員との調整をどのように行うか、あらかじめ検討しておく必要があります。 また、従来の制服は男性用と女性用に明確に分けられるものが多くありましたが、近年は制服を男女とも同じデザインに統一することで、性別を意識させないジェンダーフリーの制服を導入する企業も増えています。 ここに画像があります。 男女共用トイレのロゴです。 男女共用、All genderの文字、男性、女性、車いすに乗っている人のピクトグラムが載った画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 社内の雰囲気  制度や施設が整っても、従業員一人ひとりの偏見や無理解の意識がそのままでは社内の雰囲気は変わりません。セクシュアリティは個人の人格や尊厳に関わる重要な要素です。職場で人格や尊厳が傷つけられると、仕事への意欲を失うだけではなく、メンタルヘルスの悪化、場合によっては休職や退職に至ることもあります。 偏見や無理解の原因には、「自分の周りにいない」という思い込みや誤解があります。従業員一人ひとりが正しい知識を持つための研修の実施、法令遵守、ハラスメント防止の取組など、社内の雰囲気の醸成が必要です。 社内で差別的な発言をした人がいたときにストップをかけたり、雰囲気を変える理解者(アライ)を増やしたり、報告や相談ができる窓口を設けたりすることが、社内の雰囲気を変え、社員の安心感にもつながります 話題をそらす ここに画像があります。 親指を立てる(サムズアップ)、いわゆる「いいね!」マークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 差別的な発言があったときに、「そういうこと言うのやめようよ!」「そういうの時代遅れだよね!」と話を止める。 その場で止めることができないときも、別の話題に変えることなどで雰囲気を変えることができます。 報告をする ここに画像があります。 親指を立てる(サムズアップ)、いわゆる「いいね!」マークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 性的指向や性自認に関するハラスメントがあるときに報告したり、相談したりすることが、社内の制度を変えることにもつながります。 4職場でできることの例 知る LGBTについて正しい知識を持つ ・従業員向けの研修 ここに画像があります。 研修を実施している様子の画像です。 ボードの前で説明する人、その説明を聞く人のピクトグラムが載った画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 整える 制度や慣習を見直し、社内の環境を整える 社内の就業規則等への差別禁止規定の明記 福利厚生制度や相談窓口の整備 変える 社内の雰囲気を変える ・理解者や支援者を増やす取組 ・地域の支援団体、イベントへの支援 取り組みやすいものから検討してみませんか? コラム 知っていますか?公正な採用選考の基本 公正な採用選考とは、①応募者に広く門戸を開くこと、②本人のもつ適性・能力以外のことを採用基準にしないことを基本として採用選考を行うことです。 カミングアウトしているLGBTの人は少なく、「身近にはいない」と思っていても、応募者として面接に行っている可能性もあります。応募者の中にLGBTの人がいるという前提で、採用選考に臨むことが大切です。 ここに画像があります。 肩をすくめて、両てのひらを上に向け、うんざりした表情の人物の画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 ・エントリーシートの性別記載欄に、自認する性別と異なる性別を記載するのは苦しい。 ・面接でカミングアウトしたら、根掘り葉掘り聞かれるのではないか心配。 ・特定の人にカミングアウトしたのに、面接時に面接官全員が知っていた。 面接時のポイント 望ましくない質問例 カミングアウトを強制するような質問 性別欄に何も記載がありませんが、どうしてですか? 性別を確認する必要がある場合には、必要な理由を説明し、応募者本人の十分な納得のうえで確認しましょう。性別の回答を強制することのないようにしてください。 業務に必要な事項以上の興味本位の質問 同性愛者ということだけど、今付き合っている人はいますか? ホルモン治療をしているとのことですが、体はどうなっていますか? LGBTかどうかに関わらずセクシュアリティについて業務に必要な事項以上の興味本位の質問はNG 具体的な取組の例 ここに画像があります。 親指を立てる(サムズアップ)、いわゆる「いいね!」マークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 エントリーフォームにおいて、性別欄の記載や写真の貼付を不要とした。 ここに画像があります。 親指を立てる(サムズアップ)、いわゆる「いいね!」マークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 採用ポリシーに、性的指向や性自認による差別をしない旨を明記している。 2021 年4月に厚生労働省が新たな履歴書の様式例を発表しました。 新たな様式例の性別欄では「男・女」のいずれかを○で囲う従来の選択式から、任意で記入する項目に変更されています。 このコラムは、厚生労働省「令和4年度 公正な採用選考をめざして」ほかを参考にしています。 5カミングアウトとアウティング カミングアウト(Coming Out) 自分のセクシュアリティのあり方を自ら表明すること セクシュアリティ以外にも、出自や病気などを明らかにするときにも使われます。カミングアウトをする/しないは、本人の自由です。 カミングアウトすることによって、これまでの人間関係が失われてしまうのではないか、周囲の見る目が変わってしまうのではないか。カミングアウトするということはとても勇気がいることです。 それでもカミングアウトするのには様々な理由があります。 ・自分らしく働きたかったから ・ホルモン治療、性別適合手術を受けることになったから ・家賃補助や休暇など会社の制度を利用したかったから カミングアウトをされたとき、驚きや戸惑いがあるかもしれません。そんなときは気持ちや疑問を伝え、相手が何を希望しているのかを率直に聞いてみましょう。 カミングアウトをする人も、カミングアウトされた人も対等です。お互いが理解し合うことで人間関係が築かれていきます。状況によっては、カミングアウトを受けた側が一人で抱え込んで苦しくなることもあるので、専門の相談機関を周知するなど、孤立しない対策も必要です。 アウティング(Outing) 本人の同意なく、第三者がその人のセクシュアリティを暴露すること 性的指向や性自認は個人情報の一つです。本人の同意なく他者に知らせることは、プライバシーの侵害にあたります。 アウティングがメンタルヘルスの悪化や、場合によっては自死につながってしまうこともあります。誰かからカミングアウトをされたとき、たまたま誰かのセクシュアリティを知ったときは、その人のプライバシーを守ることを大切にしてください。 本人のためを思ってのことでも、本人の意思を確認せずに上司や人事担当者と共有することはアウティングにあたります。一部の人にカミングアウトをしていたとしても、自ら打ち明けることと、一方的に暴露されることは全く異なります。 「カミングアウト」と「アウティング」は特に職場で覚えておきたい言葉。 特にアウティングの意味と、それを防がなければならない理由を理解しておく必要があります。 ここに画像があります。 人差し指を立てる、指差し確認マークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 コラム 知っていますか?通称名のこと 通称名とは、戸籍上の名前ではなく、日常生活や職場などで使用しており、通用している名前のことです。もしかしたら、あなたは戸籍上の名前や性別を他人に知られることに違和感はないかもしれません。しかし、自らの性別に違和感のあるトランスジェンダーの人は、戸籍上の名前を他の人に知られることを嫌がることもあります。そのため、通称名を使用できる制度づくりなど配慮も大事です。このことは、結婚後に旧姓を使用している人にも言えます。通称名の使用はトランスジェンダー以外の人にとっても身近な問題です。 6LGBTに関する差別的な言動 言葉遣い ここに画像があります。 ストップ、禁止の表す手のひらマークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 ホモ ゲイを指すことが多い言葉(ホモセクシュアルの短縮形)。 歴史的に侮蔑的な意味合いで使われてきたため避けるべき言葉です。 ここに画像があります。 ストップ、禁止の表す手のひらマークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 レズ レズビアンの短縮形。 歴史的に侮蔑的な意味合いで使われてきたため避けるべき言葉です。 ここに画像があります。 ストップ、禁止の表す手のひらマークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 オネエ 「女性的に振る舞う男性」を指す言葉。 当事者によって使われることもありますが、侮蔑的な文脈で用いられることもあるので、注意が必要です。 ここに画像があります。 ストップ、禁止の表す手のひらマークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 オカマ いわゆる「女っぽい男」等を指す言葉。 当事者によって使われることもありますが、侮蔑的なニュアンスが強いので注意が必要です。 「男らしさ」「女らしさ」、異性愛の価値観の強要 「女の子なのに化粧しないの?」「いつ結婚するの?」「子供はいつなの?」 うわさ話 「○○さんってオネエっぽいよね」「ずっと独身だけどゲイなの?」 7職場におけるパワーハラスメント対策-事業主の義務化- 令和2年6月1日施行の「労働施策総合推進法」の改正により、パワーハラスメント防止措置が事業主(大企業)の義務となりました。中小企業でも令和4年4月1日から義務化されています。 性的指向や性自認に関する侮辱的な言動や、他人の性的指向や性自認を勝手に他人に暴露することは、ハラスメントにあたります。 この職場にゲイなんていないよな。 男なのか、女なのか、はっきりしない人はお客さんの前に出せない。 オネエタレントなんて気持ち悪い。 職場における「パワーハラスメント」の定義(職場で行われる、①~③の要素をすべて満たす行為) ① 優越的な関係を背景とした言動 ② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの ③ 労働者の就業環境が害されるもの ※詳細は厚生労働省のウェブページをご覧ください。 8市内企業の取組 横浜市内で取り組む企業の実践事例をご紹介します! 会社の概要 ここに画像があります。 株式会社ファンケルの会社ロゴマークの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 株式会社ファンケル(FANCL CORPORATION)《横浜市中区》 創業理念:正義感を持って世の中の「不」を解消しよう 経営理念:「もっと何かできるはず」 ファンケルの事業は、“ 世の中の不安や不便などの「不」を解消したい”という想いに根ざしています。化粧品、サプリメント、発芽米、青汁といった現状の事業は、日々の「不」を見極め続けるファンケルの歩みそのものです。「お客様に喜んでいただくこと」を考え、現状を否定し、「もっと何かできるはず」という想いで常に挑戦し続けています。 取組に至った経緯 創業当時から女性や障がい者の活躍など積極的に取り組んでいて(女性管理職比率47.1%、障がい者雇用率4.29%など※2021年度)、もともとダイバーシティ&インクルージョンに取り組む風土があります。ダイバーシティ推進スローガン『みんな違ってあたりまえ』のもと、様々な価値観や考え方を持つ多様な人材が新しい価値を生み出し続けることを目指しており、「誰もが働きやすい職場づくり」のために、2021年LGBTQ 理解度アンケートを全従業員対象に実施、2022年LGBTQアライ活動を開始しました。 ここに写真があります。 複数の人がLGBTに関する冊子を持っている写真です。 写真の説明はこれで終わりです。 具体的な取組 ①従業員向けの研修 2018年1月以降、毎年ダイバーシティ研修を実施(VR 研修、映画上映会+ワークショップ、オンライン動画学習、当事者講師を招いた研修など) 2021 年12月 LGBTQ 理解度アンケート ②社内環境の整備 2022 年4月~ LGBTQアライ活動 2022 年4月に、「パートナーシップ規程」を新設。 (事実婚・同性婚においても、法律婚と同様とみなし、育児休業、家族の看護休業、慶弔見舞金の支給など各種福利厚生制度を適用する。) ③社内の機運醸成 本社1F受付へレインボーフラッグの掲出 本社1Fだれでもトイレの設置 PRIDE 指標の取得(2020年=ブロンズ、2021年=シルバー、2022年=ゴールド) ここに写真が2つあります。 1枚めはレインボーフラッグの置かれた会社受付の写真です。 2枚めはレインボーフラッグを拡大した写真です。 写真の説明はこれで終わりです。 従業員の声 ・自分の周囲にはLGBTQの人はいない、という人もいますが、いないのではなく、気が付かない、当事者の方が言えていないだけ。 ・自分の周りにも必ずいることを前提に、無自覚なハラスメントを防ぐためにも、認識をアップデートしていこうと思います。 今後も様々な取組を進めていき、LGBTQの方を含め、誰もが自分らしくイキイキと活躍できる職場づくりを進めていきます。 9横浜市の取組 個別専門相談「よこはまLGBT相談」 相談無料、事前予約 性的少数者支援に携わっている臨床心理士による相談です。個室にて対面で、ご相談いただけます。 対象 主に青少年(39歳まで)であり、性的少数者の方、性的少数者なのかわからない方、迷っている方。ご家族の方、教員、企業の従業員など。 予約・問い合わせ 特定非営利活動法人 SHIP(事業委託先) 予約専用番号045-594-6160 ファクシミリ045-594-6150 水曜日、金曜日、土曜日 16時から20時まで、日曜日 14時から18時まで 交流スペース「FriendSHIPよこはま」 参加無料、予約不要、入退室自由 性的少数者であることを隠すことなく、安心して過ごすことができるスペースです。性的少数者に関する図書があり、性的少数者に理解のあるスタッフも常駐しています。 場所 男女共同参画センター横浜(JR・市営地下鉄 戸塚駅 徒歩5分)、男女共同参画センター横浜北(市営地下鉄・東急田園都市線 あざみ野 駅 徒歩5分) 問合せ 特定非営利活動法人 SHIP(事業委託先) 電話045-577-2150 ファクシミリ045-594-6150 水曜日、金曜日、土曜日 16時から20時まで、日曜日 14時から18時まで及び交流スペース開館時間 詳細は個別専門相談と交流スペースのウェブページをご覧ください。 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/jinken/lgbt/ パートナーシップ宣誓制度 事前予約 お互いを人生のパートナーとして、相互に協力し合う関係であることを宣誓した、性的少数者や事実婚の方に対して、横浜市が「パートナーシップ宣誓書受領証」及び「パートナーシップ宣誓書受領証明カード」を交付する制度です。 宣誓には事前予約が必要です。予約方法や必要な書類等の詳細はお問い合わせいただくか、ウェブページをご確認ください。 ここに画像があります。 パートナーシップ宣誓書受領証明カードの画像です。 画像の説明はこれで終わりです。 予約・問い合わせ 横浜市市民局人権課 電話045-671-2718 電子メールsh-partnership@city.yokohama.jp 平日9時から17時まで 土曜日、日曜日、祝日、年末年始を除く 詳細はウェブページをご覧ください。 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/jinken/lgbt/yokohamapartnership.html 人権啓発研修用教材の貸出・配布資料 横浜市では、DVDや図書の貸出し、啓発記事を掲載した広報紙や啓発冊子等の配布を行っています。ぜひご活用ください。 詳細はウェブページをご覧ください。 横浜市 人権研修 教材の貸出で検索 発行 横浜市市民局人権課 電話045-671-2718 電子メールsh-jinken@city.yokohama.jp 協力 認定特定非営利活動法人SHIP 令和5年(2023 年)1月発行