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強壮用健康食品とシルデナフィル(いわゆるバイアグラ)

最終更新日 2019年7月29日

 「危険ドラッグ」がインターネットを中心に売られていることが問題になっている中で、無承認無許可医薬品の強壮用健康食品もインターネット販売が中心であり、健康被害が出ているにもかかわらず同じような商品が売られています。強壮用健康食品の中に混入されている医薬品は、主に男性ホルモン(メチルテストステロン)ヨヒンビン、局所麻酔薬(リドカイン)であり、最近ではシルデナフィル類などが挙げられます。
 シルデナフィル類とは、シルデナフィル(いわゆるバイアグラ)と類似した薬理作用のある物質のことです。最初に医薬品として承認されたものは、シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ)で、本来は男性用性機能障害治療薬として使用します。また薬理作用がサイクリックGMPを分解する酵素であるホスホジエステラーゼ5(PDE5)を阻害するのでPDE5阻害薬といわれています。このPDE5阻害薬は次々と研究開発され、バルデナフィル塩酸塩の水和物(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)が医薬品として承認されています。最近、シルデナフィル類が混入された強壮用健康食品(錠剤、カプセル、ドリンク)が相次いで見つかり、問題となっています。
 当所で強壮用健康食品を検査したところ、1カプセル中に20mg(シアリス1錠分)以上のタダラフィルが検出された事例がありました(写真参照)。

タダラフィルが混入していた強壮用健康食品の一例の写真

 この検体はインターネットで販売されていたもので、それぞれ東京都と佐賀県でも検出されたという報告がありました。そのうちの1検体は輸入販売業者が横浜市内であったため、医療安全課ではこの業者に対し、商品の回収等を命じました。また、新たな問題として、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィル等と化学構造が類似し、かつ強壮効果のある物質が混入されている商品も増えてきました(各物質の構造式は図を参照)。これらの物質は医薬品ではないので、安全性や毒性について調査されていないため、注意が必要です。
 シルデナフィル類の分析は、主に液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)で確認・定量します。しかし、先に述べたシルデナフィル等と類似構造を持った物質の分析は標準品が無いので、その物質の構造決定をしなければなりません。構造決定にはMSスペクトルだけの情報では足りず、核磁気共鳴(NMR)スペクトル、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)、赤外線吸収(IR)スペクトル及び元素分析も必要になり、時間とコストがかかります。
 シルデナフィル類の副作用は、頭痛、ほてり、視覚障害等があると報告されています。シルデナフィルと狭心症治療薬の硝酸剤あるいは一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン等)を併用すると、血圧が過度に降下し、心停止することがあり、死亡例も出ています。狭心症で硝酸剤を使用している場合は、バイアグラ類を服用しないようにし、狭心症でなくても強壮用健康食品の乱用を避けましょう。また、バイアグラ類を服用したい場合は服用する前に必ず専門医に受診することが大切です。


強壮用健康食品から検出されたシルデナフィル類の構造式

2000年7月現在、日本を含め81カ国で発売されている国内外承認済のシルデナフィルの構造式


未承認のヒドロキシホモシルデナフィルとホンデナフィル別名アセチルデナフィルの構造式


2004年4月現在、日本を含め73カ国で発売されている国内外承認済のバルデナフィルの構造式


未承認のプソイドバルデナフィルの構造式


国外のみ承認のウデナフィルの構造式


未承認のニトロデナフィルの構造式


2003年11月現在、約50カ国で発売されている国外のみ承認のタダラフィルの構造式


未承認のアミノタダラフィルとキサントアントラフィルの構造式



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