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淋菌感染症(淋病)について

■この記事は教科書的、文献的な内容についてまとめ、多くの方が参考にしていただけるよう掲載しています。必ずしも最新の知見を提供するものではなく、横浜市としての見解を示すものではありません。■なお、本件に関して専門に研究している職員は配置されていないため、ご質問には対応しかねます。また、個別の診断や治療については医療機関へご相談ください。

最終更新日 2019年7月11日

流行は?

淋菌感染症は、よく見られる性感染症( STD : Sexually transmitted disease : 性交渉によって感染する病気)です。

アメリカ合衆国では、毎年、65万人の人が感染しています。

性的に活発な人が、淋菌感染症に感染する可能性が高いです。アメリカ合衆国では、淋菌感染症の全報告例の75%が15-29歳の若い人たちです。また、アメリカ合衆国で淋菌感染症の感染の率が高い年齢層は、女性では、15-19歳、男性では、20-24歳です。

横浜市感染症発生動向調査においては、淋菌感染症の報告数は、男性の患者報告数が女性の患者報告数よりかなり多いです。これは、淋菌感染症に初めて感染した場合に、最初は男性の方が女性より症状が出やすいためと考えられます。この男性の患者報告数については「横浜市感染症発生動向調査における淋菌感染症の男性患者の年齢分布(2000年)【別窓:図】」で見ると、25-29歳が28%と多く、次いで、30-34歳が23%、20-24歳が21%の順となっています(下線部をクリックするとグラフを見ることができますのでごらん下さい)。

どんな病気?

性的接触によって淋菌感染症は広がります。また、出産の間に、母親から赤ちゃんへの感染も起こりえます。

初めて淋菌感染症に感染したときには、男性の約50%で何らかの症状や徴候が見られます。排尿時の熱感や尿道からの黄白色の分泌物です。睾丸が腫れて痛むこともあります。精巣上体炎を起こし、放置すると不妊に至ることもあります。また、放置すると、前立腺に炎症を起こし、尿道内部に瘢痕が形成され、排尿が困難になることがあります。男性では、症状は通常、感染の機会から2-5日後に出現します。しかし、30日後になって初めて症状が出現するような場合もあります。自分に症状があろうが、なかろうが、淋菌感染症に感染すれば、性交渉において、コンドームが最初から最後まできちんと使用されなければ、相手を淋菌感染症に感染させる可能性があります。

女性の場合、淋菌感染症の最初の症状はしばしば軽く、多くの女性は感染しても無症状です。症状があっても淋菌感染症に特徴的な症状ではなく、単なる膀胱炎や膣炎と診断されることがあります。症状が出る場合、最初の症状は、排尿時の痛みや熱感、そして黄色や血液が混じった膣分泌物です。症状の有無にかかわらず、重大な合併症が続発する可能性があります。治療を行わないで放置した場合、子宮頚管炎となる可能性があります。

女性では、淋菌感染症は、子宮頚管炎の原因としてよく見られるものです。アメリカ合衆国では、毎年、約百万人の女性が子宮頚管炎となります。子宮頚管炎では症状や徴候が見られないことがあります。症状や徴候が現れるときには、重症で強い腹痛や発熱であったりします。治しづらい膿瘍を形成したり、長く続く子宮の痛みや不妊の原因になったりします。卵管を損傷し、子宮外妊娠の原因となり、命にかかわる場合もあります。

妊娠中の母親の淋菌感染症への感染は、早産や流産を起こすことがあります。出産中に産道の中で赤ちゃんを感染させてしまいます。このようにして赤ちゃんが淋菌感染症に感染すると、目、関節、血液の炎症を起こし、命にかかわる場合もあります。こういった合併症の危険性は、早期に発見し、早期に治療することで減らすことができます。少しでも淋菌感染症などの性感染症の可能性があれば、産婦人科医師にすぐに相談しましょう。

直腸の淋菌感染症の症状としては、肛門のかゆみ、痛み、出血、分泌物、ときには腹痛が見られることがあります。

のどの淋菌感染症では、あまり症状は見られません。

淋菌感染症を治療するために、抗生物質が使われます。ペニシリンはよく知られる抗生物質ですが、耐性を持ってペニシリンが効かなくなっている淋菌が多くなっているため、現在ではもはや淋菌感染症に対してはペニシリンは使用されません。淋菌感染症に感染している人が、性器クラミジア感染症にも感染していることもよくあるため、淋菌に対する抗生物質とクラミジアに対する抗生物質とが同時に投与されることもあります。淋菌感染症になった人は、他の性感染症についても、検査を受けるべきです。症状がまったくなくなっても、副作用が出ない限り、抗生物質は医師に処方された分をきちんと服用しきることが大切です。途中で服薬を中止すると、再び淋菌が勢いを盛り返し、完治しない可能性があります。抗生物質は、細菌を殺すことはあっても、炎症により生じた傷害を修復するものではありません。性感染症においては、早く検査を受けて早く治療することが大切です。

病原体は?

淋菌感染症は、淋菌( Neisseria gonorrheae )という細菌によって起こされる性感染症です。淋菌は、湿った部位を好み、主として人体の粘膜で増殖します。淋菌は、女性の場合には、膣・子宮・卵管といった生殖器官で増殖しますし、男女とも尿道・口の中・のど・肛門の中・目の結膜などでも増殖します。

予防のためには・・・

性交渉においては、最初から最後まできちんとコンドームを使用しましょう。ただし、コンドームは、すべての性感染症を完全に防ぐものではありません。破れたり、はずれたりする可能性があります。また、性感染症の感染部位がコンドームにおおわれない部位にあった場合には、その感染部位から感染してしまう可能性があります。

自分が淋菌感染症あるいは、他の性感染症であることがわかった場合には、自分の性交渉の相手に告げて、性感染症の検査を受けることを勧めましょう。相手も重い合併症となる危険性を減ずることができますし、自分も相手から再び感染させられる危険性を減ずることができます。

2001年4月23日掲載

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ファクス:045-370-8462

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