このページの先頭です

スロベニア共和国のこどもの定期予防接種について

最終更新日 2018年8月27日

こどもの定期予防接種のスロベニア共和国と日本との違いについて

本稿では、スロベニア共和国(スロヴェニア共和国) のこどもの定期予防接種について触れます。まず、スロベニア共和国のこどもの定期予防接種と日本のこどもの定期予防接種との違いを見てみましょう。

両国で定期予防接種として実施している予防接種もありますが、一方の国でしか定期予防接種として実施していない予防接種もあります。表にまとめると、下の表1のとおりです。

表1. こどもの定期予防接種のスロベニア共和国と日本との違い
 スロベニア共和国のこどもの定期予防接種
実施実施せず
日本のこどもの定期予防接種実施ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症
ジフテリア・破傷風百日咳
ポリオ
麻疹風疹
肺炎球菌感染症
B型肝炎、
ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマ(*)
日本脳炎
結核(BCG)、
水痘
実施せず流行性耳下腺炎(ムンプス)髄膜炎菌感染症
A型肝炎
インフルエンザ
ロタウイルスによる感染性胃腸炎
ダニ媒介脳炎
*: HPVワクチンについて、日本、スロベニア共和国とも女子のみ対象。

こどもの定期予防接種として、スロベニア共和国で実施されず日本で実施されているものとしては、日本脳炎、結核(BCG)、水痘があります。反対に、こどもの定期予防接種として、日本で実施されずスロベニア共和国で実施されているものとしては、流行性耳下腺炎(ムンプス)があります。

多数のワクチンを混合したワクチン製剤がスロベニア共和国では見られます。たとえば、ジフテリア・破傷風・百日咳のワクチン(DTaP)、ポリオの不活化ワクチン(IPV)、ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)のワクチン(Hib)を混合したワクチン(DTaP-IPV-Hib)があります。三つのワクチンが混合されたワクチンがあれば、個々のワクチンではそれぞれ1回ずつだと3回の接種が必要なところ、三つのワクチンが混合されたワクチンでは1回の接種で済むことになります。接種回数が少なくなれば、こどもが注射で痛い思いをする回数も少なくなります。また、接種スケジュールの設定も容易になります。

日本でも混合ワクチンが使われてきました。ジフテリア・破傷風・百日咳の三種混合ワクチン(DTaP)、麻疹・風疹のMRワクチンなどです。ポリオの不活化ワクチン(IPV)についても、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの、四種混合ワクチン(DTaP/IPV)が2012年11月から日本でも新たに使われるようになりました。

なお、日本国外務省では、日本国からのスロベニア共和国赴任者に対して、ダニ媒介脳炎の予防接種を推奨しています(参考文献4)。日本国内ではダニ媒介脳炎ワクチンが入手困難として、スロベニア共和国現地でのダニ媒介脳炎ワクチン接種を勧めています[合計3回(2回目:初回接種の1-3ヶ月後,3回目:2回目接種の9-12ヶ月後)。
スロベニア共和国では、国内のダニ媒介脳炎流行地の居住者や滞在者に対してダニ媒介脳炎ワクチン接種が推奨されています。ワクチン接種の時期については、初回接種・2回目接種は、ダニの活動開始前の冬の間に済ましておくのが好ましいです。4回目接種は、3回目接種の3年後。5回目接種以後は5年毎に一回接種を繰り返します。但し、ワクチン製剤により、FSME-IMMUN(商品名)は60歳以上で、Encepur(商品名)は50歳以上で、3年毎の一回接種繰り返しとなります。

スロベニア共和国のこどもの定期予防接種スケジュールについて

スロベニア共和国のこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2016年)は、下の表2のとおりです。
2014年9月、スロベニア共和国のこどもの定期予防接種におけるヒトパピローマウイルスワクチン(HPV)の接種スケジュールが3回接種(0, 1-2, 6ヶ月)から2回接種(0, 6ヶ月)へと変更になりました。

表2. スロベニア共和国のこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2016年)
接種時期予防する感染症接種するワクチン(英字略語表記等)
生後3ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(1回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(1回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(1回目)*
肺炎球菌結合型ワクチンPCV(1回目)**
生後4-5ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(2回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(2回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(2回目)*
肺炎球菌結合型ワクチンPCV(2回目)**
生後6ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(3回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(3回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(3回目)*
生後12-18ヶ月麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(1回目)
肺炎球菌結合型ワクチンPCV(3回目)**
生後12-24ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(4回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(4回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(4回目)*
5-6歳麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(2回目)
B型肝炎HepB(1回目、2回目)
6歳(小学校1年生)B型肝炎HepB(3回目)
8歳(小学校3年生)ジフテリア・破傷風百日咳dTap(1回接種)
11-12歳(小学校6年生女子のみ)ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマHPV(1回目:女子のみ)**
HPV(2回目:1回目の6ヶ月後)**
16-18歳破傷風トキソイドTT(1回接種:後は10年毎に1回接種繰り返し)
*:スロベニア共和国では、DTaP-Hib-IPVという5種混合ワクチンで接種されます。
**:スロベニア共和国では、上記の定期予防接種の内、肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)とヒトパピローマウイルスワクチン(HPV)とは任意です。他は必須です。

複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、複数のワクチン製剤を同じ注射器に吸い上げて混合して用いるようなことをしては、いけません。それぞれのワクチン製剤を別々の注射器に吸い上げて、できるだけ離れた部位に接種します。たとえば、一方のワクチンを右腕に接種したら、もう一方のワクチンを左腕に接種するというように接種します。限られた部位に接種しなければならない場合でも、接種部位は2.5cm以上離します。複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、接種部位が区別できるように、それぞれの接種部位について、接種の記録に、より詳細な記述が必要です。

スロベニア共和国におけるスロベニア語によるワクチン等の表記について

スロベニア共和国は、ヨーロッパにおいて、西をイタリア、北をオーストリア、東をハンガリー、南をクロアチア、南西を地中海のアドリア海のヴェネチア湾に囲まれた国です。このスロベニア共和国における公用語は、スロベニア語です。スロベニア共和国のこどもの定期予防接種のワクチン等のスロベニア語による表記については、下の表3、表4、表5、表6のとおりです。日本語の表記も併記しました。

表3 スロベニア共和国のこどもの定期予防接種のワクチン等(スロベニア語・日本語対照表記)

表4 スロベニア共和国のこどもの定期予防接種のワクチン等(スロベニア語・日本語対照表記)

表5 スロベニア共和国のこどもの定期予防接種のワクチン等(スロベニア語・日本語対照表記)

表6 スロベニア共和国のこどもの定期予防接種のワクチン等(スロベニア語・日本語対照表記)


関連事項

各国の予防接種

予防接種法とインフルエンザ予防接種(日本)

参考文献

  1. WHO Vaccine-Preventable Diseases: Monitoring System. global summary.
    全世界の国々の予防接種(外部サイト)(WHO):(英語)。
  2. 欧州CDC(外部サイト)Vaccine schedule platform(外部サイト)(欧州各国の定期予防接種スケジュール) :(英語).
  3. スロベニア共和国国立公衆衛生研究所(外部サイト)[Nacionalni institut za javno zdravje: NIJZ]
    予防接種のページ(外部サイト)
    国家予防接種計画(外部サイト)(2016年)
    :スロベニア共和国の定期予防接種スケジュール等の情報が得られます。:(スロベニア語).
  4. 外務省;渡航関連情報(外部サイト)在外公館医務官情報(外部サイト)スロベニア共和国(外部サイト)」:(日本語).

2014年3月17日初掲載
2015年2月2日改訂
2017年1月25日改訂増補

このページへのお問合せ

健康福祉局衛生研究所感染症・疫学情報課

電話:045-370-9237

電話:045-370-9237

ファクス:045-370-8462

メールアドレス:kf-eiken@city.yokohama.jp

前のページに戻る

ページID:510-331-975

先頭に戻る