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パラグアイのこどもの定期予防接種について

最終更新日 2018年8月27日

こどもの定期予防接種のパラグアイと日本との違いについて

本稿では、パラグアイ(巴羅貝: Republic of Paraguay)のこどもの定期予防接種について触れます。まず、パラグアイのこどもの定期予防接種と日本のこどもの定期予防接種との違いを見てみましょう。

両国とも定期予防接種として実施している予防接種もありますが、一方の国でしか定期予防接種として実施していない予防接種もあります。表にまとめると、下の表1のとおりです。

表1. こどもの定期予防接種のパラグアイと日本との違い
 パラグアイのこどもの定期予防接種
実施実施せず
日本のこどもの定期予防接種実施結核(BCG)、
ジフテリア・破傷風百日咳
ポリオ
麻疹風疹
水痘
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症
B型肝炎、
肺炎球菌感染症
ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマ(*)
日本脳炎
実施せず流行性耳下腺炎(ムンプス)
インフルエンザ
ロタウイルスによる感染性胃腸炎
黄熱
A型肝炎
髄膜炎菌感染症
*: HPVワクチンについては、パラグアイ・日本とも女子のみ対象。

こどもの定期予防接種として、パラグアイで実施されず日本で実施されているものとしては、日本脳炎(JapEnc)があります。反対に、こどもの定期予防接種として、日本で実施されずパラグアイで実施されているものとしては、流行性耳下腺炎(ムンプス)インフルエンザロタウイルスによる感染性胃腸炎黄熱A型肝炎があります。

多数のワクチンを混合したワクチン製剤がパラグアイでは見られます。たとえば、ジフテリア・破傷風・百日咳のワクチン(DTwP)、B型肝炎のワクチン(HepB)、ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)のワクチン(Hib)を混合したワクチン(DTwP-HepB-Hib:[スペイン語:西語]DPT-HB-Hib)があります。三つのワクチンが混合されたワクチンがあれば、個々のワクチンではそれぞれ1回ずつだと3回の接種が必要なところ、三つのワクチンが混合されたワクチンでは1回の接種で済むことになります。接種回数が少なくなれば、こどもが注射で痛い思いをする回数も少なくなります。また、接種スケジュールの設定も容易になります。

日本でも混合ワクチンが見られます。ジフテリア・破傷風・百日咳の三種混合ワクチン(DTaP)、麻疹・風疹のMRワクチンなどです。ポリオの不活化ワクチン(IPV)についても、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの、四種混合ワクチン(DTaP/IPV)が2012年11月から新たに使われるようになりました。

パラグアイのこどもの定期予防接種スケジュールについて

パラグアイのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2017年)は、下の表2のとおりです。

表2. パラグアイのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2017年)
接種時期予防する感染症接種するワクチン(英字略語表記等)
出生時BCGワクチンBCG(1回接種)
生後2ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTwP(1回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(1回目)*
B型肝炎HepB(1回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(1回接種)
肺炎球菌感染症PCV10(10価肺炎球菌結合型ワクチン、1回目)
ロタウイルスによる感染性胃腸炎RV1(1回目)
生後4ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTwP(2回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(2回目)*
B型肝炎HepB(2回目)*
2価ポリオ経口生ワクチン2vOPV(1回目)
肺炎球菌感染症PCV10(10価肺炎球菌結合型ワクチン、2回目)
ロタウイルスによる感染性胃腸炎RV1(2回目)
生後6ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTwP(3回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(3回目)*
B型肝炎HepB(3回目)*
2価ポリオ経口生ワクチン2vOPV(2回目)
生後6-35ヶ月インフルエンザIIV(初年度は4週間以上の間隔で2回接種。次年度からは毎年度1回接種)
生後12ヶ月麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(1回目)
黄熱YFV(1回接種)
肺炎球菌感染症PCV10(10価肺炎球菌結合型ワクチン、3回目)
生後15ヶ月水痘Varicella(1回接種)
A型肝炎HepA(1回接種)
生後18ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTwP(4回目)
2価ポリオ経口生ワクチン2vOPV(3回目)
4歳ジフテリア・破傷風百日咳DTwP(5回目)
麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(2回目)
2価ポリオ経口生ワクチン2vOPV(4回目)
10歳破傷風・ジフテリア・百日咳Tdap(1回接種)
10歳[女子のみ]ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマHPV(1回目)
HPV(2回目:1回目の1ヶ月後)
HPV(2回目:1回目の6ヶ月後)
妊婦インフルエンザIIV(1回接種)
破傷風・ジフテリア・百日咳Tdap(1回接種:妊娠20週以後に接種)
60歳以上インフルエンザIIV(毎年1回接種)
肺炎球菌感染症PPSV23(23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン、1回接種)
*:パラグアイでは、DTwP-HepB-Hib([西語]DPT+HB+Hib)という5種混合ワクチン([西語]Pentavalente)で接種されます。

複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、複数のワクチン製剤を同じ注射器に吸い上げて混合して用いるようなことをしては、いけません。それぞれのワクチン製剤を別々の注射器に吸い上げて、できるだけ離れた部位に接種します。たとえば、一方のワクチンを右腕に接種したら、もう一方のワクチンを左腕に接種するというように接種します。限られた部位に接種しなければならない場合でも、接種部位は2.5cm以上離します。複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、接種部位が区別できるように、それぞれの接種部位について、接種の記録に、より詳細な記述が必要です。

パラグアイにおけるスペイン語のワクチンの略語表記について

スペイン語、グアラニー語がパラグアイの公用語です。パラグアイにおけるスペイン語のワクチンの略語表記については、下の表3のとおりです。英語のワクチンの略語表記と一致するものもあれば一致しないものもあり、スペイン語(西語)の接種の記録を見るときなどには注意が必要です。

表3. パラグアイにおけるスペイン語のワクチンの略語表記
西語略称西語表記(vacuna contra ---)日本語表記英語略称
DT(Doble bacteriana)toxoide doble, contra difteria y tetanos (infantil)細菌二種混合トキソイド(ジフテリア・破傷風;幼児用)DT
dT(Doble bacteriana)toxoide doble, contra difteria y tetanos (adolescente, adulto)細菌二種混合トキソイド(破傷風・ジフテリア;思春期、成人用)dT
DPTvacuna contra difteria, pertussis(tos ferina) y tetanos三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳[全菌体]・破傷風)DTwP
TdpaVacuna combinada contra la difteria, el tetanos y de la tos ferina acelular細菌三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳[無菌体]・破傷風)Tdap
IPV(Salk)またはPolio IMvacuna de poliovirus inactivado (parenteral) (tipo Salk)ポリオ(不活化、筋肉内注射;ソーク-ワクチン)IPV
OPV(Sabin)またはPolio Oralvacuna oral de poliovirus (tipo Sabin)ポリオ(経口、弱毒・生;セービン-ワクチン)OPV
HibVacuna contra Haemophilus influenzae tipo bヘモフィルス-インフルエンザb型菌Hib
VHBまたはHEPAT Bvacuna (recombinante) contra la hepatitis BB型肝炎(リコンビナント)ワクチンHep B
VHAまたはHEPAT Avacuna contra la hepatitis AA型肝炎ワクチンHep A
neumococoまたはPCVVacuna conjugada contra el neumococo肺炎球菌結合型ワクチンPCV
VPHVacuna recombinante tetravalente contra el Virus del Papiloma Humano - VPH(Tipos 6, 11, 16 y 18)(4価)ヒト-パピローマウイルスワクチンHPV(4)
SPRvacuna contra sarampion, parotiditis(paperas) y rubeola麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹(ウイルス三種混合ワクチン)MMR
SR(doble viral)vacuna doble viral, contra sarampion y rubeola麻疹風疹(ウイルス二種混合ワクチン)MR
VARIまたはVVZvacuna contra varicela水痘ワクチンVar
AAvacuna contra la fiebre amarilla(vacuna antiamarilica)黄熱YFV
ROTAVacuna contra el rotavirus(Vacuna monovalente de rotavirus vivos atenuados humanos)ロタウイルスワクチンRV1
BCGVacuna BCG(Bacilo de Calmette y Guerin)[TBC: tuberculosis]BCGワクチン[結核]BCG
Influenzavacuna contra la influenzaインフルエンザワクチンIV
pentavalente(DPT+HB+Hib)vacuna pentavalente (de celulas completas)五種混合ワクチン(全菌体)DTwP-HepB-Hib

パラグアイは、南アメリカ大陸の中央の南部に位置します。海洋に面しない内陸の国です。北東方でブラジル、南方でアルゼンチン、北西方でボリビアと国境を接します。

関連事項

各国の予防接種

予防接種法とインフルエンザ予防接種(日本)

参考文献

  1. WHO Vaccine Preventable Diseases Monitoring System: Immunization schedules by antigen.
    全世界の国々の予防接種スケジュール(外部サイト)(WHO) : (英語)。
  2. 世界の医療事情(外部サイト) - 日本国外務省; パラグアイ(外部サイト):(日本語)。
  3. パラグアイ公衆衛生・社会福祉省(外部サイト)(MSPBS: Ministerio de Salud Publica y Bienestar Social.):
    Programa Ampliado de Inmunizaciones(外部サイト)(PAI) (拡大予防接種プログラム): (スペイン語).

2017年5月31日初掲載

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電話:045-370-9237

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ファクス:045-370-8462

メールアドレス:kf-eiken@city.yokohama.jp

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