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イスラエルのこどもの定期予防接種について

■この記事は教科書的、文献的な内容についてまとめ、多くの方が参考にしていただけるよう掲載しています。必ずしも最新の情報を提供するものではありません。■なお、本件に関して専門に研究している職員は配置されていないため、個別相談には対応しかねます。 ■渡航等に際して、当該国の最新情報や、接種対象、接種方法等の詳細が必要な場合は、外務省ホームページや大使館などで事前にご確認ください。

最終更新日 2019年8月13日

こどもの定期予防接種のイスラエルと日本との違いについて

本稿では、イスラエル国(State of Israel)のこどもの定期予防接種について触れます。まず、イスラエルのこどもの定期予防接種と日本のこどもの定期予防接種との違いを見てみましょう。

両国で定期予防接種として実施している予防接種もありますが、一方の国でしか定期予防接種として実施していない予防接種もあります。表にまとめると、下の表1のとおりです。

表1.こどもの定期予防接種のイスラエルと日本との違い
実施状況イスラエルで実施イスラエルで
未実施
日本で実施ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症
ジフテリア・破傷風百日咳
ポリオ
麻疹風疹
肺炎球菌感染症
水痘
B型肝炎、
ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌
および6型・11型による尖圭コンジローマ
(*)
日本脳炎
結核(BCG)
日本で未実施インフルエンザ
ロタウイルスによる感染性胃腸炎
A型肝炎
流行性耳下腺炎(ムンプス)
ダニ媒介脳炎
髄膜炎菌感染症

*: HPVワクチンについて、日本では女子のみ対象ですが、イスラエルでは男女とも対象です。

こどもの定期予防接種として、イスラエルで実施されず日本で実施されているものとしては、日本脳炎、結核(BCG)があります。反対に、こどもの定期予防接種として、日本で実施されずイスラエルで実施されているものとしては、A型肝炎インフルエンザ流行性耳下腺炎(ムンプス)ロタウイルスによる感染性胃腸炎があります。

多数のワクチンを混合したワクチン製剤がイスラエルでは見られます。たとえば、ジフテリア・破傷風・百日咳のワクチン(DTaP)、ポリオの不活化ワクチン(IPV)、ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)のワクチン(Hib)を混合したワクチン(DTaP-IPV-Hib)があります。三つのワクチンが混合されたワクチンがあれば、個々のワクチンではそれぞれ1回ずつだと3回の接種が必要なところ、三つのワクチンが混合されたワクチンでは1回の接種で済むことになります。接種回数が少なくなれば、こどもが注射で痛い思いをする回数も少なくなります。また、接種スケジュールの設定も容易になります。

日本でも混合ワクチンが使われてきました。ジフテリア・破傷風・百日咳の三種混合ワクチン(DTaP)、麻疹・風疹のMRワクチンなどです。ポリオの不活化ワクチン(IPV)についても、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの、四種混合ワクチン(DTaP-IPV)が2012年11月から日本でも新たに使われるようになりました。

イスラエルのこどもの定期予防接種スケジュールについて

イスラエルのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2017年)は、下の表2のとおりです。

表2.イスラエルのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2017年)
接種時期予防する感染症接種するワクチン(英字略語表記等)
出生時に病院でB型肝炎HepB(1回目)
生後1ヶ月B型肝炎HepB(2回目)
生後2ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(1回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(1回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(1回目)*
ロタウイルスによる感染性胃腸炎RV5(1回目)
13価肺炎球菌結合型ワクチンPCV13(1回目)
生後4ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(2回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(2回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(2回目)*
ロタウイルスによる感染性胃腸炎RV5(2回目)
13価肺炎球菌結合型ワクチンPCV13(2回目)
生後6ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(3回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(3回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(3回目)*
2価ポリオ経口生ワクチン2vOPV(1回目)
ロタウイルスによる感染性胃腸炎RV5(3回目)
B型肝炎HepB(3回目)
生後6ヶ月~7歳
(第2学年)
インフルエンザ

IIV(毎年、秋に初年度は2回、次年度以降は1回接種)

生後12ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(4回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(4回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(4回目)*
13価肺炎球菌結合型ワクチンPCV13(3回目)
麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹水痘MMRV(1回目)
生後18ヶ月A型肝炎HepA(1回目)
2価ポリオ経口生ワクチン2vOPV(2回目)
生後24ヶ月A型肝炎HepA(2回目)
6歳(第1学年)麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹水痘MMRV(2回目)
7歳(第2学年)ジフテリア・破傷風百日咳(減量)dTap(1回目)**
ポリオ不活化ワクチンIPV (5回目)**
13歳(第8学年)ジフテリア・破傷風百日咳(減量)dTap(2回目)
ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマHPV(1回目:男女とも)
HPV(2回目:1回目の6ヶ月後)
18歳以上ジフテリア・破傷風dT(前回の接種から10年毎に1回接種繰り返し)
妊婦ジフテリア・破傷風百日咳(減量)dTap(1回接種: 妊娠27-36週で)
インフルエンザIIV(1回接種)
65歳以上23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチンPPV23(1回接種)
インフルエンザIIV(毎年1回接種)

*:イスラエルでは、DTaP-Hib-IPVという5種混合ワクチン(5-in-1)で接種されます。
**:イスラエルでは、dTap-IPVという4種混合ワクチン(4-in-1)で接種されます。

複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、複数のワクチン製剤を同じ注射器に吸い上げて混合して用いるようなことをしては、いけません。それぞれのワクチン製剤を別々の注射器に吸い上げて、できるだけ離れた部位に接種します。たとえば、一方のワクチンを右腕に接種したら、もう一方のワクチンを左腕に接種するというように接種します。限られた部位に接種しなければならない場合でも、接種部位は2.5cm以上離します。複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、接種部位が区別できるように、それぞれの接種部位について、接種の記録に、より詳細な記述が必要です。

イスラエルにおけるヘブライ語によるワクチン等の表記について

イスラエルにおける公用語は、ヘブライ語、アラビア語です。イスラエルのこどもの定期予防接種のワクチン等のヘブライ語による表記については、下の表3, 4のとおりです。日本語の表記も併記しました。なお、イスラエル国政府のウェブページには、ヘブライ語、アラビア語の他、英語表記のページがあります。また、イスラエル国健康省(外部サイト)のウェブページには、その他、ロシア語、フランス語、スペイン語の表記のページがあります。

表3 イスラエルのこどもの定期予防接種のワクチン等(ヘブライ語・日本語対照表記)

表4 イスラエルのこどもの定期予防接種のワクチン等(ヘブライ語・日本語対照表記)


関連事項

各国の予防接種

予防接種法とインフルエンザ予防接種(日本)

参考文献

  1. WHO Vaccine-Preventable Diseases: Monitoring System. global summary.
    全世界の国々の予防接種(外部サイト)(WHO):(英語)。
  2. 欧州CDC(外部サイト)Vaccine schedule platform(外部サイト)(欧州各国の定期予防接種スケジュール) :(英語).
  3. イスラエル国健康省(外部サイト)[State of Israel, Ministry of Health]
    イスラエルの予防接種(外部サイト)
    イスラエルのこどもの定期予防接種スケジュール(外部サイト):(英語).
  4. イスラエル国健康省(外部サイト)
    イスラエルの予防接種(外部サイト)
    イスラエルのこどもの定期予防接種スケジュール(外部サイト):(ヘブライ語).
  5. 日本国外務省;渡航関連情報(外部サイト);在外公館医務官情報「イスラエル(外部サイト)」:(日本語).

2017年8月4日初掲載

このページへのお問合せ

健康福祉局衛生研究所感染症・疫学情報課

電話:045-370-9237

電話:045-370-9237

ファクス:045-370-8462

メールアドレス:kf-eiken@city.yokohama.jp

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