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ハンガリーのこどもの定期予防接種について

最終更新日 2019年7月11日

こどもの定期予防接種のハンガリーと日本との違いについて

本稿では、ハンガリー(洪牙利)のこどもの定期予防接種について触れます。まず、ハンガリーのこどもの定期予防接種と日本のこどもの定期予防接種との違いを見てみましょう。

日洪両国で定期予防接種として実施している予防接種もありますが、一方の国でしか定期予防接種として実施していない予防接種もあります。表にまとめると、下の表1のとおりです。

表1. こどもの定期予防接種のハンガリーと日本との違い
実施状況ハンガリーで実施ハンガリーで未実施
日本で実施ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症
結核(BCG)、
ジフテリア・破傷風百日咳
ポリオ
麻疹風疹
肺炎球菌感染症
B型肝炎、
ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマ(*)
日本脳炎
水痘
日本で未実施流行性耳下腺炎(ムンプス)髄膜炎菌感染症
ロタウイルスによる感染性胃腸炎
A型肝炎
インフルエンザ

*: HPVワクチンについて、ハンガリー・日本では女子のみ対象。

こどもの定期予防接種として、ハンガリーで実施されず日本で実施されているものとしては、日本脳炎水痘があります。反対に、こどもの定期予防接種として、日本で実施されずハンガリーで実施されているものとしては、流行性耳下腺炎(ムンプス)があります。

多数のワクチンを混合したワクチン製剤がハンガリーでは見られます。たとえば、ジフテリア・破傷風・百日咳のワクチン(DTaP)、ポリオの不活化ワクチン(IPV)、ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)のワクチン(Hib)を混合したワクチン(DTaP-IPV-Hib)があります。三つのワクチンが混合されたワクチンがあれば、個々のワクチンではそれぞれ1回ずつだと3回の接種が必要なところ、三つのワクチンが混合されたワクチンでは1回の接種で済むことになります。接種回数が少なくなれば、こどもが注射で痛い思いをする回数も少なくなります。また、接種スケジュールの設定も容易になります。

日本でも混合ワクチンが使われてきました。ジフテリア・破傷風・百日咳の三種混合ワクチン(DTaP)、麻疹・風疹のMRワクチンなどです。ポリオの不活化ワクチン(IPV)についても、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの、四種混合ワクチン(DTaP/IPV)が2012年11月から日本でも新たに使われるようになりました。同様の四種混合ワクチン(DTaP/IPV)がハンガリーでも使われています。

ハンガリーのこどもの定期予防接種スケジュールについて

ハンガリーのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2016年)は、下の表2のとおりです。
乳幼児に対する肺炎球菌結合型ワクチンについては、7価ワクチン(PCV7)が2009年に生後2,4,15か月のスケジュールで導入されました。その後、2014年6月30日以降の出生の児には、13価ワクチン(PCV13)が生後2,4,12か月のスケジュールで接種されるようになりました。

表2.
ハンガリーのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2016年)
接種時期予防する感染症接種するワクチン(英字略語表記等)
出生時B型肝炎HepB(3回接種:B型肝炎に感染しているか、B型肝炎の免疫状態が不明の母親から生まれた児に誕生から12時間以内に接種。HBs抗原陽性の母親から生まれた児にはB型肝炎免疫グロブリンも投与。接種の1ヶ月後及び6ヶ月後にもB型肝炎ワクチン接種)
結核BCG(1回接種:生後0-4週)
生後2ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(1回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(1回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(1回目)*
13価肺炎球菌結合型ワクチンPCV13(1回目)
生後3ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(2回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(2回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(2回目)*
生後4ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(3回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(3回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(3回目)*
13価肺炎球菌結合型ワクチンPCV13(2回目)
生後12ヶ月13価肺炎球菌結合型ワクチンPCV13(3回目)
生後15ヶ月麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(1回目)
生後18ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(4回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)Hib(4回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV (4回目)*
6歳ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(5回目)**
ポリオ不活化ワクチンIPV (5回目)**
11歳(小学6年生)麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(2回目:小学6年生の9月に接種)
ジフテリア・破傷風百日咳dTap(1回接種:小学6年生の10月に接種)
12歳(小学7年生)B型肝炎HepB(2回接種:B型肝炎ワクチン接種済みでない者が対象。6ヶ月間隔で9月、3月に接種)
12歳(小学7年生、女子のみ)ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマHPV2(1回目:女子のみ。10月に接種)
HPV2(2回目:1回目の6ヶ月後、4月に接種)
60歳以上インフルエンザIIV(毎年1回接種)
60歳以上23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチンPPSV23(1回接種)
*:ハンガリーでは、DTaP-Hib-IPVという5種混合ワクチンで接種されます。
**:ハンガリーでは、DTaP-IPVという4種混合ワクチンで接種されます。

複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、複数のワクチン製剤を同じ注射器に吸い上げて混合して用いるようなことをしては、いけません。それぞれのワクチン製剤を別々の注射器に吸い上げて、できるだけ離れた部位に接種します。たとえば、一方のワクチンを右腕に接種したら、もう一方のワクチンを左腕に接種するというように接種します。限られた部位に接種しなければならない場合でも、接種部位は2.5cm以上離します。複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、接種部位が区別できるように、それぞれの接種部位について、接種の記録に、より詳細な記述が必要です。

ハンガリーにおけるハンガリー語によるワクチン等の表記について

ハンガリーにおける公用語は、ハンガリー語(マジャル語)です。ハンガリーのこどもの定期予防接種のワクチン等のハンガリー語による表記については、下の表3、表4、表5のとおりです。日本語の表記も併記しました。

表3 ハンガリーのこどもの定期予防接種のワクチン等(ハンガリー語・日本語対照表記)

表4 ハンガリーのこどもの定期予防接種のワクチン等(ハンガリー語・日本語対照表記)

表5 ハンガリーのこどもの定期予防接種のワクチン等(ハンガリー語・日本語対照表記)

関連事項

各国の予防接種

予防接種法とインフルエンザ予防接種(日本)

参考文献

  1. WHO Vaccine-Preventable Diseases: Monitoring System. global summary.
    全世界の国々の予防接種(外部サイト)(WHO):(英語)。
  2. 欧州CDC(外部サイト)Vaccine schedule platform(外部サイト)(欧州各国の定期予防接種スケジュール) :(英語).
  3. ハンガリー国立疫学センター(外部サイト)(Orszagos Epidemiologiai Koezpont
    [National Centre for Epidemiology: NCE(英語)(外部サイト)] : OEK);
    ワクチンの安全性(Vaccine safety, Attitudes, Training, Communication: VACSATS)ホームページ(外部サイト):
    ハンガリーのこどもの定期予防接種スケジュール(外部サイト):(ハンガリー語).

2014年2月12日初掲載
2015年1月22日増補改訂
2016年12月16日増補改訂

このページへのお問合せ

健康福祉局衛生研究所感染症・疫学情報課

電話:045-370-9237

電話:045-370-9237

ファクス:045-370-8462

メールアドレス:kf-eiken@city.yokohama.jp

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