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コスタリカ共和国のこどもの定期予防接種について

■この記事は教科書的、文献的な内容についてまとめ、多くの方が参考にしていただけるよう掲載しています。必ずしも最新の情報を提供するものではありません。■なお、本件に関して専門に研究している職員は配置されていないため、個別相談には対応しかねます。 ■渡航等に際して、当該国の最新情報や、接種対象、接種方法等の詳細が必要な場合は、外務省ホームページや大使館などで事前にご確認ください。

最終更新日 2019年8月21日

こどもの定期予防接種のコスタリカ共和国と日本との違いについて

本稿では、コスタリカ共和国のこどもの定期予防接種について触れます。まず、コスタリカ共和国のこどもの定期予防接種と日本のこどもの定期予防接種との違いを見てみましょう。

両国とも定期予防接種として実施している予防接種もありますが、一方の国でしか定期予防接種として実施していない予防接種もあります。表にまとめると、下の表1のとおりです。

表1. こどもの定期予防接種のコスタリカ共和国と日本との違い
実施状況コスタリカ共和国で実施コスタリカ共和国で未実施
日本で実施結核(BCG)、
ジフテリア・破傷風百日咳
ポリオ
麻疹風疹
水痘
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症
肺炎球菌感染症
B型肝炎
日本脳炎
ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマ(*)
日本で未実施流行性耳下腺炎(ムンプス)
ロタウイルスによる感染性胃腸炎
髄膜炎菌感染症(MenC)、
A型肝炎
黄熱
インフルエンザ

*: HPVワクチンについては、日本では女子のみ対象。

こどもの定期予防接種として、コスタリカ共和国で実施されず日本で実施されているものとしては、日本脳炎(JapEnc)、ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマがあります。反対に、こどもの定期予防接種として、日本で実施されずコスタリカ共和国で実施されているものとしては、流行性耳下腺炎(ムンプス)ロタウイルスによる感染性胃腸炎があります。

多数のワクチンを混合したワクチン製剤がコスタリカ共和国では見られます。たとえば、ジフテリア・破傷風・百日咳のワクチン(DTaP)、ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)のワクチン(Hib)、ポリオの不活化ワクチン(IPV)を混合したワクチン(DTaP-Hib-IPV:[スペイン語]DTPa-Hib-VIP)があります。三つのワクチンが混合されたワクチンがあれば、個々のワクチンではそれぞれ1回ずつだと3回の接種が必要なところ、三つのワクチンが混合されたワクチンでは1回の接種で済むことになります。接種回数が少なくなれば、こどもが注射で痛い思いをする回数も少なくなります。また、接種スケジュールの設定も容易になります。

日本でも混合ワクチンが見られます。ジフテリア・破傷風・百日咳の三種混合ワクチン(DTaP)、麻疹・風疹のMRワクチンなどです。ポリオの不活化ワクチン(IPV)についても、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの、四種混合ワクチン(DTaP/IPV)が2012年11月から新たに使われるようになりました。

コスタリカ共和国のこどもの定期予防接種スケジュールについて

コスタリカ共和国のこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2016年)は、下の表2のとおりです。

表2.コスタリカ共和国のこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2016年)
接種時期予防する感染症接種するワクチン(英字略語表記等)
出生時BCGワクチンBCG(1回接種)
B型肝炎HepB(1回目)
生後2ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(1回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(1回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(1回目)*
B型肝炎HepB(2回目)*
肺炎球菌感染症PCV13(13価肺炎球菌結合型ワクチン、1回目)
ロタウイルスによる感染性胃腸炎RV1(ロタウイルスワクチン、1回目)
生後4ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(2回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(2回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(2回目)*
肺炎球菌感染症PCV13(13価肺炎球菌結合型ワクチン、2回目)
ロタウイルスによる感染性胃腸炎RV1(ロタウイルスワクチン、2回目)
生後6ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(3回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(3回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(3回目)*
B型肝炎HepB(3回目)
生後15ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(4回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(4回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(4回目)*
肺炎球菌感染症PCV13(13価肺炎球菌結合型ワクチン、3回目)
麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(1回目)
水痘Varicela(1回接種)
4歳ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(5回目)**
ポリオ不活化ワクチンIPV(5回目)**
7歳麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(2回目)
10歳ジフテリア・破傷風dT(1回接種)
妊婦ジフテリア・破傷風百日咳dTap(1回接種)
60歳以上肺炎球菌感染症PPSV23(23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン、
1回接種)

*:コスタリカ共和国では、DTaP-Hib-IPV([西語]DTPa-Hib-VPI)という5種混合ワクチンで接種されます。
**:コスタリカ共和国では、DTaP-IPV([西語]DTPa-VIP)という4種混合ワクチンで接種されます。

複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、複数のワクチン製剤を同じ注射器に吸い上げて混合して用いるようなことをしては、いけません。それぞれのワクチン製剤を別々の注射器に吸い上げて、できるだけ離れた部位に接種します。たとえば、一方のワクチンを右腕に接種したら、もう一方のワクチンを左腕に接種するというように接種します。限られた部位に接種しなければならない場合でも、接種部位は2.5cm以上離します。複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、接種部位が区別できるように、それぞれの接種部位について、接種の記録に、より詳細な記述が必要です。

コスタリカ共和国におけるスペイン語のワクチンの略語表記について

コスタリカ共和国は、中央アメリカで東を大西洋(カリブ海)、西を太平洋(北太平洋)に挟まれ、北方でニカラグア、南方でパナマと国境を接します。スペイン語はコスタリカ共和国の公用語です。コスタリカ共和国におけるスペイン語のワクチンの略語表記については、下の表3のとおりです。英語のワクチンの略語表記と一致するものもあれば一致しないものもあり、スペイン語(西語)の接種の記録を見るときなどには注意が必要です。

表3.コスタリカ共和国におけるスペイン語のワクチンの略語表記
西語略称西語表記日本語表記英語略称
TDVacuna contra Tetanos y Difteria (pediatrica)二種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風;小児用)TD
TdVacuna contra Tetanos y Difteria (adulto)二種混合ワクチン(破傷風・ジフテリア;成人用)Td
DTPaVacuna contra la difteria, tetanos y pertusis acelular (pediatrica)三種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風百日咳;小児用)DTaP
VPIまたはVIPVacuna anti poliomielitica inactivada (Vacuna inactivada contra la poliomielitisまたはVacuna poliomielitis intramuscular)ポリオ(不活化)IPV
VOPVacuna oral contra la poliomielitis (atenuados)ポリオ(生、経口)OPV
HibVacuna contra Haemophilus influenzae tipo bヘモフィルス-インフルエンザb型菌Hib
VHBまたはHepBVacuna contra Hepatitis BB型肝炎HepB
VHAまたはHepAVacuna contra Hepatitis AA型肝炎HepA
neumococo conjugadaまたはVNCVacuna contra neumococo conjugada肺炎球菌(結合型)PCV
VPHVacuna contra el Virus del Papiloma Humanoヒト-パピローマウイルスHPV
SRPVacuna Triple Viral Sarampion Rubeola Paperas麻疹風疹流行性耳下腺炎(ムンプス)MMR
SRVacuna Doble Viral Sarampion Rubeola麻疹風疹MR
RotavirusVacuna contra rotavirusロタウイルスワクチンRV
BCGVacuna BCGBCGワクチンBCG
InfluenzaVacuna contra influenzaインフルエンザIV
DTPa-VIPVacuna Tetravalente contra Difteria, Tetanos, Pertussis acelular y Virus Inactivado de Poliomielitis四種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ)DTaP-IPV
DPT-HepB-HibVacuna Pentavalente contra Difteria, Pertussis, Tetanos, Hepatitis B, Haemophilus influenzae tipo b五種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・B型肝炎・Hib)DPT-HepB-Hib
DTPa-VIP-HibVacuna Pentavalente contra Difteria, Tetanos, Pertussis acelular, Virus Inactivado de Poliomielitis y Haemophilus influenzae tipo b五種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ・Hib)DTaP-IPV-Hib

関連事項

各国の予防接種

予防接種法とインフルエンザ予防接種(日本)

参考文献

  1. WHO Vaccine Preventable Diseases Monitoring System: Immunization schedules by antigen.
    全世界の国々の予防接種スケジュール(外部サイト)(WHO):(英語)。
  2. コスタリカ共和国保健省(外部サイト)(MINSA: Ministerio de Salud):コスタリカ共和国予防接種スケジュール(外部サイト).:(スペイン語)。
  3. 世界の医療事情(外部サイト) - 日本国外務省; コスタリカ(外部サイト):(日本語)。

2017年5月2日初掲載

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電話:045-370-9237

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ファクス:045-370-8462

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