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ブルネイのこどもの定期予防接種について

最終更新日 2019年7月11日

こどもの定期予防接種のブルネイと日本との違いについて

本稿では、ブルネイ・ダルサラーム国(Brunei Darussalam)のこどもの定期予防接種について触れます。ブルネイは、東南アジアで西太平洋上のボルネオ島(カリマンタン島)の北部に位置します。北方は南シナ海に面し、北方以外は陸上でマレーシア(東マレーシア地区:Malaysia Timur)と国境を接します。まず、ブルネイのこどもの定期予防接種と日本のこどもの定期予防接種との違いを見てみましょう。

両国とも定期予防接種として実施している予防接種もありますが、一方の国でしか定期予防接種として実施していない予防接種もあります。表にまとめると、下の表1のとおりです。

表1. こどもの定期予防接種のブルネイと日本との違い
実施状況ブルネイで実施ブルネイで未実施
日本で実施結核(BCG)、
ジフテリア・破傷風百日咳
ポリオ
麻疹風疹
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症
ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマ(*)
日本脳炎
肺炎球菌感染症
水痘
日本で未実施流行性耳下腺炎(ムンプス)
B型肝炎
髄膜炎菌感染症
A型肝炎
ダニ媒介脳炎
インフルエンザ
ロタウイルスによる感染性胃腸炎

*: HPVワクチンについて、ブルネイ・日本とも、女子のみ対象。

こどもの定期予防接種として、ブルネイで実施されず日本で実施されているものとしては、肺炎球菌感染症水痘日本脳炎(JapEnc)があります。反対に、こどもの定期予防接種として、日本で実施されずブルネイで実施されているものとしては、流行性耳下腺炎(ムンプス)、B型肝炎があります。

多数のワクチンを混合したワクチン製剤がブルネイでは見られます。たとえば、ジフテリア・破傷風・百日咳のワクチン(DTaP)、ポリオの不活化ワクチン(IPV)、ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)のワクチン(Hib)、B型肝炎のワクチン(Hep B)を混合したワクチン(DTaP-IPV-Hib-HepB)があります。四つのワクチンが混合されたワクチンがあれば、個々のワクチンではそれぞれ1回ずつだと4回の接種が必要なところ、四つのワクチンが混合されたワクチンでは1回の接種で済むことになります。接種回数が少なくなれば、こどもが注射で痛い思いをする回数も少なくなります。また、接種スケジュールの設定も容易になります。

日本でも混合ワクチンが見られます。ジフテリア・破傷風・百日咳の三種混合ワクチン(DTaP)、麻疹・風疹のMRワクチンなどです。ポリオの不活化ワクチン(IPV)についても、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオの、四種混合ワクチン(DTaP/IPV)が2012年11月から新たに使われるようになりました。

ブルネイのこどもの定期予防接種スケジュールについて

ブルネイのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2015年)は、下の表2のとおりです。

表2.
ブルネイのこどもの定期予防接種の標準的なスケジュール(2015年)
接種時期予防する感染症接種するワクチン(英字略語表記等)
出生時B型肝炎HepB(1回目)
結核BCG(1回接種)
生後2ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(1回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(1回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(1回目)*
B型肝炎HepB(2回目)*
生後4ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(2回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(2回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(2回目)*
B型肝炎HepB(3回目)*
生後6ヶ月ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(3回目)*
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(3回目)*
ポリオ不活化ワクチンIPV(3回目)*
B型肝炎HepB(4回目)*
生後12ヶ月麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(1回目)
ヘモフィルスインフルエンザb型菌(Hib)感染症Hib(4回目)
生後18ヶ月麻疹流行性耳下腺炎(ムンプス)風疹MMR(2回目)
5歳ジフテリア・破傷風百日咳DTaP(4回目)**
ポリオ不活化ワクチンIPV (4回目)**
12-13歳(7学年、女子のみ)ヒトパピローマウイルス16型・18型による子宮頸部癌、外陰癌、膣癌、肛門癌および6型・11型による尖圭コンジローマHPV(1回目:女子のみ)***
HPV(2回目:1回目の1-2ヶ月後)***
HPV(3回目:1回目の6ヶ月後)***
*:ブルネイでは、DTaP-IPV-Hib-HepBという6種混合ワクチンで接種されます。2012年4月24日からブルネイの定期予防接種に導入されました。
**:ブルネイでは、DTaP-IPVという4種混合ワクチンで接種されます。
***:2012年1月からブルネイの定期予防接種に導入されました。

上の表2には含まれていませんが、日本脳炎弱毒生ワクチンについて、患者発生地域優先で接種されることがあります。生後9か月から接種でき、一年以上の間隔での2回接種です。生後9か月から15歳までのこどもが優先で接種されます。

複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、複数のワクチン製剤を同じ注射器に吸い上げて混合して用いるようなことをしては、いけません。それぞれのワクチン製剤を別々の注射器に吸い上げて、できるだけ離れた部位に接種します。たとえば、一方のワクチンを右腕に接種したら、もう一方のワクチンを左腕に接種するというように接種します。限られた部位に接種しなければならない場合でも、接種部位は2.5cm以上離します。複数のワクチン製剤を同じ日に接種する場合には、接種部位が区別できるように、それぞれの接種部位について、接種の記録に、より詳細な記述が必要です。

なお、ブルネイにおける公用語はマレー語です。しかし、英語も使われていて、ブルネイ国政府のホームページには英語表記のページもあります。

関連事項

各国の予防接種

予防接種法とインフルエンザ予防接種(日本)

参考文献

  1. WHO vaccine-preventable diseases: monitoring system. Global summary.
    全世界の国々の予防接種スケジュール(外部サイト)(WHO):(英語)。
  2. WHO(西太平洋地域)(外部サイト)
    : ブルネイ(外部サイト)
    : Expanded programme on immunization(外部サイト):(英語)。
  3. 欧州CDC(外部サイト)(ECDC); Vaccine schedule platform(外部サイト)(欧州各国の定期予防接種スケジュール) :(英語).
  4. 日本国外務省:世界の医療事情(外部サイト)ブルネイ(外部サイト):(日本語).
  5. ブルネイ保健省(外部サイト)(Ministry of Health :MOH)
    保健サービス部(外部サイト)
    ; 地域保健サービス(外部サイト):(英語).
  6. The Brunei Times(外部サイト)(ブルネイ・タイムス[新聞]); 6 new JE cases reported(新たに日本脳炎患者6人報告); Friday, November 15, 2013.(2013年11月15日[金]):(英語).

2016年4月26日初掲載

このページへのお問合せ

健康福祉局衛生研究所感染症・疫学情報課

電話:045-370-9237

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ファクス:045-370-8462

メールアドレス:kf-eiken@city.yokohama.jp

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