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ブルセラ症について

最終更新日 2019年6月13日

流行は?

ブルセラ症は、ブルセラ属( genus Brucella )の細菌によって起こされる感染症です。このブルセラ属( genus Brucella )の細菌は、主として、いろいろな脊椎動物に感染し病気を起こします。ブルセラ属( genus Brucella )の細菌は、種によって、主に感染する動物が違います。Brucella abortus (ブルセラ-アボルタス)がウシ・野牛に、Brucella melitensis (ブルセラ-メリテンシス)がヒツジ・ヤギに、Brucella ovis (ブルセラ-オビス)がヒツジに、Brucella suis (ブルセラ-スイス)がブタに、Brucella canis (ブルセラ-カニス)がイヌ・コヨーテに、Brucella neotomae がネズミ( wood rats )に、Brucella maris (ブルセラ-マリス)がクジラ・アザラシなどの海洋の哺乳類に、主として感染します。ヒトはこれらの感染した動物との接触によって、あるいは、ブルセラ属( genus Brucella )の細菌によって汚染された動物由来の製品との接触によって感染します。ですから、これらの動物のブルセラ症が多く見られる場所でヒトのブルセラ症もよく見られます。ヒトのブルセラ症で1番重症なのは、Brucella melitensis によるものです。2番目が Brucella suis、3番目が Brucella abortus 、4番目が Brucella canis の順番です。ブルセラ属( genus Brucella )の細菌はまず動物では生殖器官の炎症を引き起こし、感染した動物の最初の症状は、メスでは流産、オスでは睾丸炎です。その結果、不妊となる動物もあります。ですから、獣医学の分野でもブルセラ症は、予防すべき病気であり、動物用のワクチン(予防接種)が開発されています。また、1954年に、Brucella suis をアメリカ合衆国は生物兵器としましたが、1969年にその保持は中止されました。アメリカ合衆国以外にも、ブルセラ属( genus Brucella )の細菌を生物兵器とした国があると考えられています。バイオテロ(生物兵器を用いたテロ)において、このブルセラ属( genus Brucella )の細菌が噴霧されるなどして生物兵器として使われることが心配されています。

表1.ブルセラ属の主要菌による動物の感染の有無(参考文献9中の表を一部改変)
動物Brucella abortusBrucella melitensisBrucella suisその他
まれ 
バッファロー 
バイソン(野牛) 
オオジカ 
まれまれ 
まれBrucella canis
まれありえるBrucella ovis
ヤギまれ 
ラクダまれ 
まれまれ1型,2型,3型
(biovar 1,2,3)
 
ネズミまれまれ5型(biovar 5) 
トナカイ4型(biovar 4) 

ブルセラ症は、アメリカ合衆国ではありふれた病気ではありません。アメリカ合衆国では、毎年、年間100-200人の患者の発生報告があります。アメリカ合衆国では、カリフォルニア州・フロリダ州・テキサス州・バージニア州からの報告が多いです。公衆衛生や家畜の健康管理が進歩していない国では、ブルセラ症は、よく見られます。発生が多い国は、地中海沿岸の国々(ポルトガル・スペイン・南フランス・イタリア・ギリシア・トルコ・北アフリカの諸国)、南アメリカ、中央アメリカ、東ヨーロッパ、アジア、アフリカ、中東、カリブ海の諸国です。これらの地域で殺菌されていない現地のチーズを食べることで、旅行者がブルセラ症となることがあります。

日本では、平成13(2001)年6月中旬、「獣医師ら5人がブルセラ症の疑い」という新聞記事が掲載されました。ある市営動物公園で日本生まれのシベリアヘラジカの出産介助に立ち会った5人の人たちが発熱を主症状とする共通の症状を示し、ブルセラ症の疑いがあるとのことでした。平成11(1999)年4月以降、感染症法の4類感染症としてのブルセラ症の届け出はこの時まで全国において0件である日本では珍しい感染症であることも紹介されていました(ブルセラ症の届出基準はこちらのページから)。当分の間、休園するとのことでした。この新聞記事の掲載から約1ヶ月後に動物園の再開にあたって市当局の原因調査の結果等が発表されましたが、動物たちからブルセラ属( genus Brucella )の細菌は検出されず獣医師ら5人の検査からも獣医師ら5人のかかった感染症が何であるか不明であるとのことでした。

なお、この発表の後も、市当局と国立感染症研究所が協力して、原因調査が続けられました。獣医師ら5人は、Chlamydia psittaci に対する抗体価の上昇が認められ、シベリアヘラジカの胎盤から Chlamydia psittaci が検出されました。結局、獣医師ら5人はブルセラ症ではなく、Chlamydia psittaci によるオウム病に感染して発熱していたことが明らかになったとのことでした。

グラフ:日本の感染症発生動向調査におけるブルセラ症患者年間発生届出数推移(2000年-2008年)

日本の感染症発生動向調査におけるブルセラ症患者の年間発生届出数推移は上のグラフのとおりです。2000年-2008年の9年間で13人のブルセラ症患者が発生しています。13人の内、4人については、海外での感染(エジプト2人、シリア1人、ペルー1人)が考えられています。4人の内、Brucella melitensis 感染が2人(エジプト1人、シリア1人)、Brucella abortus 感染が2人(エジプト1人、ペルー1人)でした。残りの9人については、日本国内での感染が考えられ、いずれも犬などに感染するBrucella canis に対する抗体が陽性となっています(参考文献6)。

2008年8月、愛知県で、犬の繁殖・販売業の男性二人が、発熱・肝臓腫大・脾臓腫大を起こしました。二人の血液からBrucella canis が分離されました。また、繁殖施設の37頭の犬の内、5頭の血液からBrucella canis が分離されました。死産した子犬の取扱いにあたって、ゴーグル・マスク・ゴム手袋等の防護をしていなかったため二人は感染したものと考えられました(参考文献6)。
Brucella canis は、イヌ流産菌とも呼ばれます。犬が感染した場合、オスでは精巣炎・精巣上体炎を、メスでは胎盤炎や妊娠45-55日目(通常の妊娠期間は約63日)での死産・流産を起こすことがあります。その後も菌血症が数年続くと言われています。日本における抗体調査により、数パーセントの犬(一般の犬で2-5%)が感染歴があると考えられています。2003年に静岡県で、2007年に大阪府で、百頭以上の犬を飼育する繁殖施設で流産が発生し、約半数の犬でBrucella canis の感染が確認されたことがあります(静岡県の繁殖施設で114頭中51頭感染。大阪府の繁殖施設で263頭中139頭感染)。人が感染した場合、はっきりとした症状がない場合(不顕性感染)が多いとされますが、発熱・悪寒・倦怠感などで発病する場合もあります(参考文献7)。

日本では、2005年に海外(シリア)で感染したブルセラ症事例が報告されています(参考文献8)。35歳の事務職の女性です。2005年の4月28日から5月7日までシリア(ダマスカス、アレッポ)、ヨルダン(アンマン)を旅行しました。シリアの屋台で数回、羊肉のハンバーグ(ケバブ)を食べました。乳製品の摂取はしていません。6月2日から両膝関節が腫れ、熱感が出現しました。6月4日夜から37℃台の発熱、さらに6月6日から悪寒戦慄を伴う40℃の発熱が出現し、近医を受診しました。総合感冒薬を投与されたものの改善が見られず、6月13日に病院に入院となりました。その後、Brucella melitensis が患者の血液から検出され、ブルセラ症と診断されました。シリアの屋台で食べた羊肉のハンバーグ(ケバブ)による感染が考えられました。

エジプト北部の地中海沿岸の都市アレキサンドリアで、ブルセラ症について、72人の確定患者群と144人の健康な対照群とを比較して、ブルセラ症となる危険因子(リスク・ファクター)を探った研究があります(参考文献10)。動物に関わる仕事をしていること(P=0.009)、ヤギを飼養していること、及び、街路で売られているアイスクリームを食べること(P=0.04)が、ブルセラ症となる危険因子(リスク・ファクター)でした。ここで、動物に関わる仕事とは、農夫、屠場従事者、肉屋従事者、獣医です。動物を飼養していること(P=0.006)はブルセラ症となる危険因子(リスク・ファクター)でしたが、動物の種類を考慮すると、牛、羊、ラクダ、豚、犬は関係なく、ヤギを飼養していることのみが大きな危険因子(リスク・ファクター)でした。街路で売られているアイスクリームを食べて感染することについては、感染源は明らかでないですが、ブルセラ属( genus Brucella )の細菌に感染した動物のミルクがアイスクリームの原料になっている可能性があります。ブルセラ症の発病は、季節では春に多く、次いで夏に多かったです。春は羊やヤギの出産(分娩)の季節であり、感染した羊やヤギの出産(分娩)により胎児・胎盤・膣分泌物といったブルセラ属( genus Brucella )の細菌によって汚染されたものとの接触が間接的にも直接的にも増加することによると考えられます。

動物のブルセラ症については、家畜伝染病予防法では「ブルセラ病」と呼ばれ、家畜伝染病の一つです。家畜伝染病の「ブルセラ病」の対象である牛、水牛、しか、めん羊、山羊、豚、いのししで患畜が発生した場合については、殺処分等、徹底した対策がとられます。このため、家畜の、牛、水牛、しか、めん羊、山羊、豚、いのししの「ブルセラ病」は近年、日本では、ほとんど発生がありません。2008年1月から2009年12月まででは、牛について、2008年3月に福井県で1頭、2009年6月に千葉県で1頭、「ブルセラ病」の発生が届け出られています。

どんな病気?

発熱・発汗・頭痛・背部痛・体力消耗というような症状をヒトのブルセラ症では起こします。発熱は夕方から夜に見られることがあり、40-41度に達することがあります。多量の発汗とともに朝には熱は下がります。このようなパターンの発熱(間欠熱)が1-5週間続いた後、2-14日の症状の好転が見られますが、再び同様のパターンの発熱が見られることがあります(波状熱)。重症の場合には、脳炎・髄膜炎などの中枢神経系の炎症や心内膜炎や骨髄炎を起こすことがあります。成人の患者の70%近くで胃腸症状(食欲不振・吐き気・嘔吐・下痢・便秘)が見られますが、こどもの患者ではそれほどではありません。患者の60%近くが、腰痛や腰の張りを訴えますが、これはしばしば脊椎の種種の骨関節炎の症状である場合があります。呼吸器症状(咳・胸膜性の胸痛)が患者の20%で見られますが、通常は肺炎は見られないことが多いです。肝臓や脾臓が腫れることがあります。男性の患者では、睾丸炎・精巣上体炎を起こすことがあります。長期にわたって、発熱の繰り返しや関節痛・疲労感を持続することがあります。ブルセラ症は「波状熱( undulant fever )」の別名もあります。治療がなかった場合の致死率は約5%で、心内膜炎が死因となることがあります。

ブルセラ症の感染経路としては、主として三つあります。第一は、ブルセラ属( genus Brucella )の細菌に汚染されたものを飲食する場合です。三つの感染経路の中で一番多いです。ヒツジ・ヤギ・ウシ・ラクダがブルセラ属( genus Brucella )の細菌に感染していると、そのミルクはブルセラ属( genus Brucella )の細菌で汚染します。そのミルクが殺菌されていないと、そのミルクやミルクから作ったチーズなどを飲食した人がブルセラ属( genus Brucella )の細菌に感染することになります。第二は、ブルセラ属( genus Brucella )の細菌を吸い込む場合(吸入)です。ブルセラ属( genus Brucella )の細菌を培養するような検査室・実験室でブルセラ属( genus Brucella )の細菌の吸入が起こることがあります。テロで生物兵器として使われてブルセラ属( genus Brucella )の細菌が噴霧されたようなときには、ブルセラ属( genus Brucella )の細菌の吸入が心配されます。ヒトの場合、10-100個のブルセラ属( genus Brucella )の細菌の吸入で感染が起こると考えられています。第三は、皮膚の傷や眼の結膜などからブルセラ属( genus Brucella )の細菌が侵入する場合です。獣医・猟師や家畜を扱う人が動物の内臓等を扱ってブルセラ属( genus Brucella )の細菌に感染することがあります。

Brucella melitensis (ブルセラ-メリテンシス)に感染したラクダはミルク中に病原体を出しますが、感染したラクダに症状が出現することはまれなようであり、深刻な公衆衛生上の課題となっている国もあります(参考文献9)。

ヒトからヒトへの直接の感染は、極めてまれです。感染している母親が母乳を与えている赤ちゃんを感染させることがあります。感染している妊婦が胎盤を通じて胎児を感染させることもあります。また性交渉による感染も報告されています。ブルセラ属( genus Brucella )の細菌に汚染された臓器の移植(骨髄移植など)や輸血による感染も報告されています。

ブルセラ症の潜伏期は、通常5日-60日ですが、3ヶ月以上の場合もあります。

ブルセラ属( genus Brucella )の細菌に有効な抗生物質があります。単独の抗生物質の使用では再発が多い(10-20%)ため、2剤併用の治療が行われます。アメリカ合衆国では、ドキシサイクリン( doxycycline : 200mg/日、経口)とリファンピシン(15mg/kg体重[600-900mg]/日、経口)併用で6週間(あるいは45日間)というような治療(WHO専門委員会が1986年に推奨したもの)がなされることがあります。重症の場合には、3剤併用の治療が行われることがあります。ブルセラ症の発病した場合の致死率は2%未満です。心内膜炎あるいは髄膜炎を起こしての死亡が見られます。感染した可能性が高いと思われるとき、たとえば、動物用のワクチンを誤ってヒトに注射したような場合、検査室・実験室で曝露した場合、あるいは、バイオテロ(生物兵器を用いたテロ)において曝露した場合には、アメリカ合衆国では、ドキシサイクリン( doxycycline )とリファンピシン併用で3-6週間というような発病を予防するための投薬がなされることがあります。

ブルセラ症の患者の約10パーセントで再発が見られ、その再発の90パーセントは、薬物療法の終了から1年以内に見られます。ただし、再発までの期間は長期となることがあり、動物のブルセラ症が見られる地でブルセラ症となった人が、動物のブルセラ症が見られない地に移り28年後に再発したと思われる例が報告されています(参考文献5)。患者は1955年生まれで、動物のブルセラ症が見られるスペインのバレンシア付近に住んでいた1981年に殺菌処理されていない地元のチーズを食べブルセラ症となりました。その後は、1990年に動物のブルセラ症が見られないスイスに移り健康でしたが、2009年3月に気分不快と右上腹部痛で発病しました。胆石を伴ったMicrococcus melitensis による胆のう炎でした。

ブルセラ症の再発については、耐性株が出現しての再発でないことが通常なので、同一の薬剤を使っての治療が繰り返されることがあります(参考文献9)。

ブルセラ症が蔓延している地域では、子供たちや蔓延地域以外から新たに入ってきた人たちだけにブルセラ症の急性症状が見られることがあります。蔓延地域で生育した年長者は既に感染したことがあって、慢性的な感染状態にあるか免疫を持っているかいずれかである場合が多いと考えられるからです(参考文献9)。

ブルセラ属( genus Brucella )の細菌による潜伏あるいは不顕性の感染は、家畜において、子宮内あるいは周産期の出産間もない時期までの感染で起こることがあり、生涯を通じて感染を続けえますが最初の分娩・出産まで抗体検査でブルセラが陰性であることがありえます。このような潜伏感染は感染した雌牛の子孫の5パーセント程度で起こると概算されています。牛以外の種では、どの程度で見られるかはっきりしていませんが、羊では潜伏感染が報告されています(参考文献9)。

病原体は?

Marstonが、クリミア戦争(1853年-1856年 : 英国・フランス・トルコ・サルジニア対ロシアの戦争)中に地中海のマルタ島で英国兵の間で見られた「地中海胃性弛張熱」について記述しています。地中海熱委員会の働きで、ヤギが感染源となっていることが明らかにされ、未殺菌のヤギ乳製品の飲食の禁止により、たちまち軍人たちの「地中海胃性弛張熱」は減少しました。この「地中海胃性弛張熱」は、マルタ熱とも呼ばれ、Brucella melitensis によるブルセラ症です。同様なヒトの熱病は世界各地で見られ、マルタ熱のほか、ジブラルタル熱、テキサス熱、リオグランデ熱などと呼ばれていました。

ブルセラ属( genus Brucella )の名前は、イギリスの細菌学者Sir David Bruce(1855-1931)に因んだものです。Bruce は、1886年にマルタ島でブルセラ症患者からブルセラ属( genus Brucella )の細菌を分離し、翌1887年に報告しました。Bruce は発見した細菌を Micrococcus melitensis と呼びましたが、Bruce の発見の功績に因み1920年に Brucella melitensis に改められました。

ブルセラ属( genus Brucella )の細菌の培養には、他の細菌と比較して時間がかかります。通常の培養の結果でブルセラ属( genus Brucella )の細菌の存在を否定するためには最低でも21日間の培養を必要とします。
ブルセラ属( genus Brucella )の細菌は、ほこりの中では6週間、土や水の中では10週間生存します。ナチュラルチーズ中では数か月も生存することがあります。

ブルセラ属( genus Brucella )の細菌は、強い酸性には弱く、pH4未満ではかなり早く死滅し、pH3.5未満では迅速に死滅します。胃酸の分泌が乏しい無酸症の患者や制酸剤等の投与を受けていることなどで胃の中の酸度が低い人たちは、そうでない人たちに比べて、食物由来のブルセラ症にかかりやすいです(参考文献9)。

Brucella suis (ブルセラ-スイス)は、生物型(biovar)により1型(biovar 1)から5型(biovar 5)まで分類されます(参考文献9)。1、2、3型は豚に関係しますが、2型については野ウサギにも関係します。2型は人に対する病原性は弱いですが、1、3型の人に対する病原性は強いです。4型(biovar 4)は、アラスカ、カナダ、北部ロシアのトナカイと関係しますが、人の病原体としての報告はまれなことです。5型(biovar 5)について人為的でない人の感染例は報告されていません。

予防のためには・・・

旅行中は、殺菌されていない牛乳・チーズ・アイスクリームを食べないようにしましょう。獣医・猟師や家畜を扱う人は、動物の内臓等を扱うときはゴーグル、マスクとゴム手袋をしましょう。ウシ用のワクチン( Brucella abortus RB51 )やヒツジ・ヤギ用のワクチン( Brucella melitensis REV.1 )といった動物用のワクチン(予防接種)はありますが、イヌ用のワクチン(予防接種)やヒト用のワクチン(予防接種)はありません。動物用のワクチン(予防接種)は生ワクチンであり、誤ってヒトに接種してしまった場合にはヒトに対して病原性があることから治療が必要です。なお、ウシ用のワクチンの Brucella abortus RB51 については、リファンピシンに耐性があります。

Brucella canis はイヌに主として感染します。Brucella canis がヒトにときとしてイヌから感染することがありますが、イヌが感染してもヒトは感染しないことが多いです。これは、獣医は別として、感染したイヌの感染源となる血液や精液、胎盤などに一般の人々は接触の機会がほとんどないことによるようです。

しかし、数週間にわたって感染力があるイヌの体液もあり、注意が必要です。ガン患者・HIV感染者・臓器移殖患者などで免疫が抑制されている人々は、Brucella canis に感染しているイヌと接触してはいけません。

一般の場所で汚染されたモノの表面の消毒には、0.5%の次亜塩素酸ナトリウム溶液が使われることがあります。

参考文献

  1. David R. Franz, et al ; Clinical Recognition and Management of Patients Exposed to Biological Warfare Agents ; JAMA, August 6, 1997, Vol 278, No5, pp399-411.
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  3. Basic laboratory protocols for the presumptive identification of Brucella species ; CDC ; 4/18/2001.
  4. Jinkyung Ko and Gary A. Splitter ; Molecular Host-Pathogen Interaction in Brucellosis: Current Understanding and Future Approaches to Vaccine Development for Mice and Humans ; CLINICAL MICROBIOLOGY REVIEWS, Vol. 16, No. 1, Jan. 2003, p. 65-78.
  5. Oender Oegredici, Stefan Erb, Igor Langer, Paola Pilo, Anna Kerner, Horst G. Haack, Gieri Cathomas, Juerg Danuser, Georgios Pappas, and Philip E. Tarr, Brucellosis Reactivation after 28 Years; Emerging Infectious Diseases, Volume 16, Number 12, December 2010, p. 2021-2022.
  6. 今岡浩一;[話題の感染症]ブルセラ症の最近の話題;モダンメディア 55巻3号, 2009, p. (18-27).
  7. 環境省自然環境局総務課動物愛護管理室、人と動物の共通感染症に関するガイドライン、平成19年3月。
  8. 菊池賢、瀧村剛、高瀬清美、藤純一郎、安並毅、井戸田一朗、平井由児、朴春成、山浦常、戸塚恭一、後藤亜江子、鵜澤豊、原田千絵、齋藤洋、高野加寿恵、石崎正明、佐藤周三; 海外(シリア)で感染したブルセラ症事例; 病原微生物検出情報月報 (IASR) Vol.26 No.10(No.308)October 2005, p 273-274.
  9. The World Health Organization, the Food and Agriculture Organization of the United Nations, and World Organisation for Animal Health; Brucellosis in humans and animals; World Health Organization(WHO Press, World Health Organization, 20 Avenue Appia, 1211 Geneva 27, Switzerland), 2006, p. 1-89.
  10. F.A. Meky, E.A. Hassan, A.M. Abd Elhafez, A.M. Aboul Fetouh and S.M.S. El-Ghazali; Epidemiology and risk factors of brucellosis in Alexandria governorate; Eastern Mediterranean Health Journal, Vol. 13, No. 3, 2007, p.677-685.

2001年11月12日初掲載
2002年9月24日増補
2005年3月3日改訂
2007年3月14日増補改訂
2010年12月2日増補
2011年1月17日増補改訂

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