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ウエストナイル熱(西ナイル熱)について

■この記事は教科書的、文献的な内容についてまとめ、多くの方が参考にしていただけるよう掲載しています。必ずしも最新の知見を提供するものではなく、横浜市としての見解を示すものではありません。■なお、本件に関して専門に研究している職員は配置されていないため、ご質問には対応しかねます。また、個別の診断や治療については医療機関へご相談ください。

最終更新日 2019年7月12日

流行は?

ウエストナイルウイルス感染症の発生時期と吸血する蚊の活動時期とには明らかな関連が見られます。1999-2001年のアメリカ合衆国において報告された患者の発病日の統計によれば、夏の7月13日から(2002年の場合は6月10日から)患者が発生し始め、8月下旬から9月上旬にかけてピークを示し、10月以降は少なくなりますが12月7日まで患者の発生はありました。アメリカ合衆国を訪れようと考えている人で、ウエストナイルウイルス感染症となる確率を少しでも下げたい人は、蚊の活動時期である4-10月、特に7-9月の時期の訪問ではウエストナイルウイルス感染症の予防について特に注意した方が良いでしょう。但し、年中温暖な地域では年中蚊が活動している可能性があります。アメリカ合衆国では、1999年に1州(ニューヨーク州)で62人、2000年に3州(ニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州)で21人、2001年に10州で66人、2002年には合衆国の東半分を中心に2003年7月7日現在の集計で39州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)とで4156人と、ウエストナイルウイルス感染症の発生患者数と患者の所在州とが拡大してきました。2002年の患者の所在州の分布を図示すると、下の図2のとおりです。なお、2002年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2003年7月7日現在の集計で284人です。

図2.アメリカ合衆国州別ウエストナイル熱患者年間発生報告数(2002年)。


2003年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生患者数については、2004年5月21日現在の集計で、45州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)とで9862人です。なお、2003年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2004年5月21日現在の集計で264人です。

2004年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生については、2005年6月21日現在の集計で、40州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)とで2539人です。なお、2004年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2005年6月21日現在の集計で100人です。

2005年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生については、2006年5月5日現在の集計で、43州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)とで3000人です。なお、2005年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2006年5月5日現在の集計で119人です。

2006年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生については、2007年5月22日現在の集計で、43州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)とで4269人です。なお、2006年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2007年5月22日現在の集計で177人です。また、米国西海岸最北端でカナダと国境を接するワシントン州については、2005年までウエストナイルウイルス感染症の発生の報告がありませんでしたが、2006年になって初めてウエストナイルウイルス感染症の発生の報告がありました。

2007年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生については、2008年5月20日現在の集計で、43州で3630人です。なお、2007年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2008年5月20日現在の集計で124人です。

2008年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生については、2009年4月10日現在の集計で、45州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)とで1356人です。なお、2008年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2009年4月10日現在の集計で44人です。

2009年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生については、2010年4月13日現在の集計で、37州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)とで722人です。なお、2009年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の報告数は2010年4月13日現在の集計で33人です。2009年までで、ウエストナイルウイルス感染症の発生が報告されていないアメリカ合衆国の州は、日本に近いアラスカ州・ハワイ州、および米国東海岸最北端でカナダと国境を接するメイン州の3州です。1999-2009年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症による死者の年間報告数の推移は、下の図3のとおりです。

図3.アメリカ合衆国ウエストナイル熱患者年間死亡報告数推移(1999-2009年)。


アメリカ合衆国と国境を接するカナダでもウエストナイルウイルス感染症の患者発生が見られています。患者発生についての2002年からのサーベランスにおける患者発生の年間報告数の推移は下の図4のとおりです。
2009年のカナダの年間患者発生報告数は8人で、死亡した患者は0人でした。8人のうち、麻痺などの神経学的徴候が見られたのは2人(25%)でした。また、2人(25%)については居住地以外で旅行中に感染したものでした(参考文献10)。
2009年にカナダで死んだ鳥387羽について検査したところ、9羽(2.33%)についてウエストナイルウイルスが検出されました。ウエストナイルウイルスが検出された鳥は、アメリカカラスが6羽(66.67%)、アカオノスリが2羽(22.22%)、コチョウゲンボウ(小長元坊;ハヤブサ科)が1羽(11.11%)でした。家畜については、2009年には6匹の馬がウエストナイルウイルスに感染しました。

図4.カナダにおけるウエストナイル熱患者年間発生報告数推移(2002-2009年)。


日本では、ウエストナイルウイルス感染症の患者発生が2005年に一人見られました。川崎市によれば、2005年10月3日(月曜日)、川崎市内の医療機関から、ウエストナイル熱患者発生の届出があったとのことです。患者は、神奈川県川崎市在住の30歳台の会社員です。患者は、2005年8月下旬から9月上旬までアメリカ合衆国に渡航していました。帰国直後に発疹・頭痛・発熱・腰痛が見られ、9月10日(土曜日)に川崎市内の医療機関を受診、通院治療を受けました。髄液、血液の検体が採取され、抗体検査陽性の検査結果が2005年10月3日(月曜日)に確定し、医療機関からのウエストナイル熱患者発生の届出となりました。2005年10月3日(月曜日)現在では、患者は回復して元気とのことです。アメリカ合衆国に渡航中に蚊に刺されたことが原因として考えられるとのことです。日本における、ウエストナイルウイルス感染症の患者発生の報告は、2005年に1人の報告があった以後は、2006年、2007年、2008年、2009年と0人です。

日本では、ウエストナイル熱は感染症法の4類疾患です。ウエストナイル熱を診断した医師は、ただちに保健所(横浜市では各区の福祉保健センター)に届け出る必要があります(ウエストナイル熱の届出基準はこちらのページから)。

1996-1997年には、ルーマニアでウエストナイル熱の流行が起こりました。500人以上の患者が発生し、患者の致死率は、ほぼ10%でした。ルーマニアのような温帯でもウエストナイル熱の流行が起こることがあります。

アフリカでの最大の流行は、1974年に喜望峰付近の不毛地帯で大雨の後に起こったもので、約3000人の患者が発生しました。1994年には、アルジェリアで約50人の患者が発生し、そのうち8人が死亡する流行がありました。

2000年の8月1日から10月31日にかけて417人のウエストナイル熱患者が発生する流行がイスラエルでありました。326人(78%)が入院患者でした。死者は35人であり患者の致死率は、8.4%でした。すべての死亡患者は50歳より高齢で、患者の年齢層別致死率は、年齢が高いほど高かったです(参考文献3)。

アフリカのウエストナイル熱がよく見られる地域では、こどもたちの約5割、大人たちの約9割がウエストナイルウイルスにすでに感染したことがあって免疫を持っているとされています。しかし、ウエストナイルウイルスに対する免疫を持っている人の割合は、ヨーロッパではたいへん低く、また1998年以前のアメリカ合衆国では皆無に近かったと思われます。1999年のニューヨークでの流行後の調査(参考文献7)によると、ニューヨークのクィーンズ地区では、感染したことがあって免疫を持っている人の割合は3%でした。

1999-2008年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の発生状況について、CDC(米国疾病管理・予防センター)がまとめています(参考文献11)。2009年のデータも追加してのアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の年間患者発生報告数の推移は、下の図5のとおりです。1999-2008年に、脳炎・髄膜炎といった神経侵襲性のウエストナイルウイルス感染症については、11822人の患者発生の報告がありました。男性が58%と多かったです。患者の年齢については、生後1か月から99歳までで、中位数は57歳でした。患者の約半数(46%)は、60歳以上でした。患者の91%は、7-9月の発病でした。脳炎・髄膜炎といった神経侵襲性のウエストナイルウイルス感染症の11822人の患者中、1045人(致死率9%)が死亡しました。致死率は、40歳未満では0.8%、40-59歳では3%、60歳以上では17%と高齢の方が高かったです。脳炎・髄膜炎といった神経侵襲性のウエストナイルウイルス感染症の11822人の患者の内訳は、脳炎7502人(63%)、髄膜炎3930人(33%)、急性弛緩性麻痺311人(3%)、その他79人(1%未満)でした。
2003年以来、ウエストナイルウイルスの蚊以外の感染経路の情報が収集されています。2003-2008年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の24656人の患者の内、11人(0.04%)は検査室で感染しました。36人(0.1%)は輸血あるいは臓器移植を受けて30日以内に発病しています。2003-2008年のアメリカ合衆国のウエストナイルウイルス感染症の11026人の女性患者の内、124人(1%)は発病時に妊娠中でした。2人の赤ちゃんが子宮内で感染したとして報告されています。母乳栄養の赤ちゃんが9人、患者として報告されていますが、多くは母乳ではなく蚊による感染であろうと考えられています。

図5.アメリカ合衆国ウエストナイル熱患者年間患者発生報告数推移(1999-2009年)。


どんな病気?

ウエストナイルウイルスに感染した蚊が、人の血を吸うことによって、血を吸われた人がウエストナイルウイルスに感染します。しかし、このようにしてウエストナイルウイルスに感染しても、大部分の人は、まったく症状がないか、突然の発熱(3-5日続く。通常、摂氏39度以上。二峰性となることもある。悪寒を伴うこともある。)・頭痛(しばしば前頭部痛)・咽頭痛・背部痛・筋肉痛・関節痛などの症状の後、全快するか、のいずれかです。症状が出る人が5分の1程度、症状がない人が5分の4程度とされます。発疹が出たり、リンパ節が腫れる人もいます。腹痛・嘔吐・結膜炎などの症状が出る人もいます。少数(感染した人140-150人に1人の割合)で脳炎・髄膜炎を起こし、中枢神経系の症状が出現し、死に至る人もいます。脳炎の症状としては、強い頭痛、高熱、首が硬くなる、嘔吐、精神錯乱、筋力低下、呼吸不全、意識レベルの低下(昏睡)などで、死に至ることもあります。筋力低下がウエストナイル脳炎で目立つことがあります。ルーマニアやロシアの流行では、不全麻痺や麻痺が患者の15-20%で見られました。1999年のニューヨーク市の流行では、入院患者の約半数で不全麻痺が、約10%で弛緩性麻痺が認められました。また、ニューヨークのクィーンズ地区では、ウエストナイルウイルスに感染した場合、脳炎・髄膜炎などの重症になるのが、65歳未満の人が300人に1人であったのに対し、65歳以上の高齢者の方が50人に1人と確率が高かったです(参考文献7)。蚊に刺されてから発病するまでの潜伏期は、2-15日(2-6日が多い)です。

ウエストナイルウイルスに感染した場合、1%未満の人がウエストナイルウイルスによる脳炎になります。そのようにして、ウエストナイルウイルスによる脳炎で入院した人のうち、致死率は3-15%です。結局、ウエストナイルウイルスに感染した場合、致死率は0.1%未満と考えられています。ウエストナイルウイルス感染症に対する予防接種(ワクチン)はありませんが、現在研究開発途上です。

残念ながらウエストナイルウイルス感染症に対する特効薬はありません。治療としては、症状に応じた対症療法が中心となります。

人の感染経路としては、感染した蚊による場合の他に、感染中の人からの輸血の場合(参考文献4)、感染中の人からの臓器移植の場合(参考文献12)、感染中の母親からの母乳による可能性(参考文献8)などが知られています。感染中の母親から子宮内で胎児が感染したと考えれる例も報告されています(参考文献13)。人から蚊が感染することはないと考えられています。ウエストナイルウイルス感染症の患者・感染者を隔離する必要はありません。

病原体は?

病原体は、ウエストナイルウイルス(西ナイルウイルス:West Nile virus:WN virus:WNV)です。ウエストナイルウイルスは、フラビウイルス属(genus Flavivirus)に属します。フラビウイルス属に属するウイルスとしては、日本脳炎ウイルスデングウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、黄熱ウイルス等があります。ウエストナイルウイルスは、蚊によって媒介され、人に脳炎や髄膜炎を起こすことがあります。ウエストナイルウイルスに感染している鳥などの動物の血を吸うことにより、蚊はウエストナイルウイルスに感染します。ウエストナイルウイルスに感染した蚊が、人や動物の血を吸うことによって、血を吸われた人や動物がウエストナイルウイルスに感染します(図1)。ウエストナイルウイルスに感染しても無症状の鳥がいる一方で、アメリカカラス( Corvus brachyrhynchos )はウエストナイルウイルスに感染すると致死率が高く、アメリカ合衆国では、人のウエストナイルウイルス感染症患者発生の増加の直前に、カラスの死亡の増加が見られました。アメリカ合衆国では、ウエストナイルウイルスの蔓延状況を知るため、死亡したカラスの調査も行われています。

図1.ウエストナイルウイルス(西ナイルウイルス)の流れ


ウエストナイルウイルス( West Nile virus )は、日本脳炎ウイルスと同じフラビウイルスの仲間です。フラビウイルスには、主に脳炎を起こすことがあるウイルスが属していて、他にはセントルイス脳炎ウイルスも同じ仲間です。これらの脳炎を起こすウイルスの地理的分布は、日本脳炎ウイルスが日本から朝鮮、中国、東南アジア、インドまで、ウエストナイルウイルスがインドの西半分から中近東、ヨーロッパ、アフリカです。セントルイス脳炎ウイルスがアメリカ大陸です。Murray Valley (オーストラリア)脳炎ウイルスと Kunjin ウイルスがオーストラリアです。Rocio 脳炎ウイルスがブラジルです。ところが、この分布から外れて、1999年から、アメリカ大陸のアメリカ合衆国のニューヨークを中心にウエストナイルウイルス( West Nile virus )感染の多発が見られ驚かれています。ウエストナイルウイルス( West Nile virus )感染が多い土地から、感染している蚊あるいは鳥などの動物が飛行機などによってニューヨークに渡って来て、蚊が媒介してウエストナイルウイルス( West Nile virus )感染がニューヨークで広がっていったのかもしれません。1999年にニューヨークで見られたウエストナイルウイルスは、1997-2000年にイスラエルで見られたウエストナイルウイルスに遺伝子的には近いとされ、ウエストナイルウイルスは中東方面から渡米したとの説もあります。

1937年にアフリカのウガンダ北西部の西ナイル( West Nile:ウエストナイル)地区の女性発熱患者の血液から初めて分離されたため、ウエストナイルウイルス( West Nile virus )という名前となっています。ウエストナイルウイルス( West Nile virus )はアフリカ、東欧、西アジア、中東などで人、鳥、他の脊椎動物で見られることのある病原体です。1999年にニューヨークを中心にウエストナイルウイルス( West Nile virus )感染の多発が見られるまで、アメリカ大陸でのウエストナイルウイルス( West Nile virus )の感染は、報告がありませんでした。

アフリカのウガンダ西部国境上にアルバート湖があります。アルバート湖から北に向かってナイル川の源流の一つであるウエストナイル川(アルバートナイル)が流れています。西ナイル( West Nile:ウエストナイル)地区は、ウガンダ北西部で、東をウエストナイル川(アルバートナイル)、南をアルバート湖、北をスーダン国境、西をコンゴ国境で囲まれた地域を言います。農業と漁業が行われていますが、慢性的な貧困や健康問題なとが見られ、国際機関やNPOなどによる援助が行われています。

ウエストナイルウイルスは、西ナイルウイルスと呼ばれることがあります。また、ウエストナイル熱(西ナイル熱)もウエストナイル脳炎(西ナイル脳炎)もウエストナイルウイルス感染症(西ナイルウイルス感染症)を意味しますが、発熱が主症状の軽症のものをウエストナイル熱(西ナイル熱)、脳炎のような重症のものをウエストナイル脳炎(西ナイル脳炎)と使い分けている場合もあります。

現在、アメリカ合衆国では、アルボ・ネット( Arbo NET )により、ウエストナイルウイルスの蔓延状況が把握されています。アルボ・ネットは、米国CDC(疾病管理・予防センター)と米国内の州などが協力して作ったウエストナイルウイルス監視体制です。ウエストナイルウイルスに感染した蚊・人・馬・死んだ鳥などの数を把握しています。州の下の郡のレベルで集計がされました。2001年と2002年について、報告があった郡において、ウエストナイルウイルスに感染した死んだ鳥の報告が最初にあった日と、その郡においてのウエストナイルウイルスの患者の報告の有無との関係を検討した研究(参考文献9)があります。それによると、8月の初旬(第31週の末)を境として、感染した死んだ鳥の報告がそれ以前にあった郡の方が、それ以前になかった郡に比べ、ウエストナイル脳炎の患者の報告がある傾向が見られます。ウエストナイルウイルスに感染した死んだ鳥が春や初夏に発見された地域では、ウエストナイル脳炎の患者発生の予防に、より強力に取り組む必要があります。日本においては、2003年から、各地の地方衛生研究所および国立感染症研究所等が協力して死んだカラス等のウエストナイルウイルス検査などの実施体制が進められています。2001年のアメリカ合衆国においては、ウエストナイルウイルスに感染した死んだ鳥が、最初に見つかったのが4月8日で、最後に見つかったのが12月26日でした(参考文献9)。

予防のためには・・・

1. 蚊に刺されないようにしましょう。ある香水をつけたときに蚊によく刺されたというようなことがあれば、その香水は蚊にとって魅力的なのかもしれません。そのような香水をつけるのは止めましょう。暗い色の着物の方が蚊は好きです。明るい色の着物を着ましょう。明るい色の着物の方が、とまった虫を見つけるのも楽です。刺されないように肌の露出は少なくしましょう。裸足よりも靴下が、スカートよりもズボンが、半袖よりも長袖の服が、良いです。せっかく肌をおおっても、薄手の肌にピッチリな服だと、服の上から刺されてしまう可能性があるので、肌にピッチリではない、厚手のゆとりのある服を着ましょう。夕方・夜間・明け方に吸血蚊の活動が活発です。夕方・夜間・明け方の戸外への外出時には蚊に刺されないように注意しましょう。昼間でも茂みやヤブには蚊が多いので茂みやヤブに近づくのは控えましょう。虫除け剤については、アメリカ合衆国のCDC(疾病管理・予防センター)は、DEET(N,N-diethyl-meta-toluamide、N,N-diethyl-3-methylbenzamide、N,N-ジエチル-m-トルアミド、ジエチルトルアミド、あるいは、ディートなどと表示されることもあります。)という成分を含むものを推奨しています。DEETを成分として含む虫除け剤は日本でも市販されています。開ける可能性のある窓には網戸を整備して家の中への蚊の侵入を防ぎましょう。網戸の穴や裂け目は修繕しましょう。

2. 蚊は、水たまりや水のよどみに卵を産みます。また、産卵時に水たまりでなくても雨がふれば雨水などがたまって水たまりを作るような場所に卵を産み付ける蚊もいます(そのような卵は水たまりができたときに一斉にかえります)。私たちの身の回りから水たまりや水のよどみを少なくすることで蚊の発生を少なくできます。戸外の空き缶、空きビン、空の器、古タイヤなどは、雨水などがたまって水たまりを作ります。戸外の空き缶、空きビン、空の器、古タイヤなどは、片付けましょう。

横浜市におけるウエストナイル熱対策

横浜市におけるウエストナイル熱対策の主要なものに、次の二つがあります。また、横浜市ウエストナイル熱対応指針[第1版](平成16年3月31日現在。)(PDF:187KB)が定められています。

1. 横浜市ウエストナイル熱等対策検討会の設置 : ウエストナイル熱対策に関する事業の立案に対する助言及び収集した情報の分析を目的とします。学識経験者(獣医学)及び、市の関係部局の課長を構成員としています。2003年6月26日に第一回の会議が開かれました。

2. 横浜市内における蚊及び鳥類(カラス)のサーベランス(監視)の開始 : 2003年7月に、蚊およびカラス死体のウエストナイルウイルスの監視を始めました。蚊については、横浜市内全18区で各区1箇所ずつの公園、つまり18箇所の公園及び、港湾部の公園等で定期的に蚊を採取し、ウエストナイルウイルスの検査を行います。また、ウエストナイルウイルスの感染も疑われるような死後間もないカラス死体について、ウエストナイルウイルスの検査を行います。

参考文献

  1. アメリカ合衆国のCDC(疾病管理・予防センター)のウェブ・ページ(外部サイト):最新のアメリカ合衆国でのウエストナイルウイルス感染症の発生状況・対応状況を知ることができます(英語)。
  2. Zdenek Hubalek and Jiri Halouzka ; West Nile Fever--a Reemerging Mosquito-Borne Viral Disease in Europe; Emerging Infectious Diseases ; Vol. 5, No. 5, September-October 1999, p. 643-650.
  3. Miriam Weinberger, et al. ; West Nile Fever Outbreak, Israel, 2000: Epidemiologic Aspects ; Emerging Infectious Diseases ; Vol. 7, No. 4, July-August 2001, p. 686-691.
  4. CDC. West Nile Virus Activity -- United States, October 10-16, 2002, and Update on West Nile Virus Infections in Recipients of Blood Transfusions ; MMWR / October 18, 2002/Vol. 51/No. 41;p.929-931.
  5. Lyle R. Petersen and Anthony A. Marfin ; West Nile Virus: A Primer for the Clinician ; Annals of Internal Medicine/6 August 2002/Volume 137 Number 3/p.173-179.
  6. Grant L. Campbell, et al. ; West Nile virus ; THE LANCET Infectious Diseases Vol 2 September 2002, p.519-529.
  7. Mostashari F, et al.; Epidemic West Nile encephalitis, New York, 1999: result of a household-based seroepidemiological survey. Lancet 2001; 358;p.261-264.
  8. Possible West Nile Virus Transmission to an Infant Through Breast-Feeding -- Michigan, 2002 ; MMWR / October 4, 2002/Vol. 51/No. 39;p.877-878.
  9. Stephen C. Guptill, Kathleen G. Julian, Grant L. Campbell, Susan D. Price, and Anthony A. Marfin ; Early-Season Avian Deaths from West Nile Virus as Warnings of Human Infection ; Emerging Infectious Diseases ; Vol. 9, No. 4, April 2003, p.483-484.
  10. Pubric Health Agency of Canada; Summary of 2009 WNV Season; West Nile Virus National Surveillance Report.
  11. CDC. Surveillance for Human West Nile Virus Disease -- United States, 1999-2008. Surveillance Summaries, MMWR / April 2, 2010/Vol. 59/No. SS-2;p.1-17.
  12. CDC. West Nile virus infection in organ donor and transplant recipients---Georgia and Florida, 2002. MMWR / September 6, 2002;Vol. 51(No. 35):p.790.
  13. CDC. Intrauterine West Nile Virus Infection --- New York, 2002. MMWR / December 20, 2002 /Vol. 51(No. 50);p.1135-1136.
  14. 横浜市内における蚊・カラス等のウエストナイルウイルス検査結果

2002年10月18日初掲載
2002年11月1日増補改訂
2003年4月17日増補改訂
2003年7月14日増補改訂
2004年7月14日増補改訂
2005年7月14日増補改訂
2005年10月4日増補改訂
2006年9月12日増補改訂
2010年5月6日増補改訂

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