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2007(平成19)年度のインフルエンザワクチンについて

■この記事は教科書的、文献的な内容についてまとめ、多くの方が参考にしていただけるよう掲載しています。必ずしも最新の知見を提供するものではなく、横浜市としての見解を示すものではありません。■なお、本件に関して専門に研究している職員は配置されていないため、ご質問には対応しかねます。また、個別の診断や治療については医療機関へご相談ください。

最終更新日 2019年7月9日

2006(平成18)年度の北半球世界でのインフルエンザ流行状況

2006-2007年冬季について、北半球世界におけるインフルエンザの流行は、2006年9月から2007年1月まででは、ここ数年では低調でした。A香港(H3N2)型インフルエンザの流行がマダガスカル、カナダ、チェコ、ギリシア、イスラエル、ルクセンブルグ、ノルウェー、スウェーデンで見られました。Aソ連(H1N1)型インフルエンザについては、アメリカ合衆国で流行が見られました。A(H1N2)型インフルエンザウイルスは、分離の報告がありませんでした。B型インフルエンザの流行は見られませんでした。
2006-2007年冬季について、日本では、A香港(H3N2)型とB型のインフルエンザの流行が、例年より遅く3月をピークとして見られました。
2006-2007年冬季について、横浜市でも、A香港(H3N2)型とB型のインフルエンザの流行が、例年より遅く3月をピークとして見られました。

2006-2007年冬季に海外で見られたAソ連(H1N1)型インフルエンザウイルスは、HA抗原については、抗原的に、2006-2007年冬季のワクチン株であったA/New Caledonia/20/99(H1N1)株に近いものが多く見られました。しかし、抗原的に、A/New Caledonia/20/99(H1N1)株から遠く、A/Solomon islands(ソロモン諸島)/3/2006(H1N1)により近いウイルスの割合が増加してきました。横浜市衛生研究所でも、分離されたAソ連(H1N1)型インフルエンザウイルスは、HA抗原については抗原的に、A/New Caledonia/20/99(H1N1)株から遠く、A/Solomon islands(ソロモン諸島)/3/2006(H1N1)により近いウイルスの割合が多かったです。
なお、Aソ連(H1N1)型インフルエンザウイルスでは、抗A型インフルエンザウイルス剤であるアマンタジン・リマンタジンが有効でない耐性ウイルスが見られましたが、その割合は国によりまちまちでした。横浜市では、アマンタジン耐性が約半数に増加しました。

2006-2007年冬季に海外で見られたA香港(H3N2)型インフルエンザウイルスは、2006-2007年冬季のワクチン株であったA/Wisconsin/67/2005(H3N2)株に抗原的に近い株が多かったです。横浜市で分離されたA香港型(H3N2)インフルエンザウイルスについてもA/Wisconsin/67/2005(H3N2)様株であるA/Hiroshima(広島)/52/2005(H3N2)に抗原的に近いものが大部分でした。
なお、A香港(H3N2)型インフルエンザウイルスでは、抗A型インフルエンザウイルス剤であるアマンタジン・リマンタジンが有効でない耐性ウイルスが世界的に高率に見られました。横浜市でも、アマンタジン耐性が高率に見られました。

2006-2007年冬季に海外で見られたB型インフルエンザウイルスは、大部分は、2006-2007年冬季のワクチン株であったB/Malaysia(マレーシア)/2506/2004株(Victoria系統)に抗原的に近いものです。横浜市で分離されたB型インフルエンザウイルスについても、大部分は、2006-2007年冬季のワクチン株であったB/Malaysia(マレーシア)/2506/2004株(Victoria系統)に抗原的に近いものです。

2007年11月-2008年4月の北半球世界でのインフルエンザワクチン推奨株を2007年3月に世界保健機関(WHO)が提示しています(外部サイト)。これは、2006年10月-2007年2月の北半球世界でのインフルエンザの流行で多く流行したインフルエンザウイルスに抗原的に一番近いインフルエンザワクチンウイルスの株を、A香港(H3N2)型、Aソ連(H1N1)型、B型の中から一つずつ選んだものです。2007-2008年冬季のWHO(世界保健機関)による北半球世界におけるインフルエンザワクチンの推奨株は、A香港(H3N2)型とB型については、2006-2007年冬季のWHO(世界保健機関)による北半球世界におけるインフルエンザワクチンの推奨株と同一のものとなりました。A香港(H3N2)型は、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)様株が推奨されています。B型は、B/Malaysia(マレーシア)/2506/2004様株が推奨されています。なお、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)とA/Hiroshima(広島)/52/2005(H3N2)とは、A/Wisconsin/67/2005(H3N2)様株です。Aソ連(H1N1)型については、2006-2007年冬季と違います。Aソ連(H1N1)型は、A/Solomon islands(ソロモン諸島)/3/2006(H1N1)様株です。

2007(平成19)年度の日本のインフルエンザワクチン製造株

*Aソ連型:A/Solomon islands(ソロモン諸島)/3/2006(H1N1)

*A香港型:A/Hiroshima(広島)/52/2005(H3N2)

*B型:B/Malaysia(マレーシア)/2506/2004

2007(平成19)年度の日本のインフルエンザワクチンは、上記3株のHA蛋白を含むもの(インフルエンザHAワクチン)となっています。これは、2007年3月に世界保健機関(WHO)が提示した、2007年11月-2008年4月の北半球世界でのインフルエンザワクチン推奨株と一致しています。また、2007年度の日本のインフルエンザワクチンは、A香港型(H3N2)とB型については、2006(平成18)年度と同一の株が選定されていますが、Aソ連(H1N1)型については、2006(平成18)年度と違う株が選定されています。

インフルエンザワクチンの接種法

小さいこどもたちを除けば、大部分の人たちは、今までに生涯の中で、Aソ連型(H1N1)インフルエンザ、A香港型(H3N2)インフルエンザ、B型インフルエンザに感染したことがあると考えられます。以前に感染したことがあれば、弱い基礎的な免疫を持っていると考えられ、インフルエンザワクチンの1回の接種によりその冬を持ちこたえる免疫を獲得すると考えられます。以前にインフルエンザに対する免疫を獲得したことがない、小さなこどもたちについては、短くとも4週間以上の間隔を空けてのインフルエンザワクチンの2回の接種をするべきだと、世界保健機関(WHO)は、勧奨しています。

日本におけるインフルエンザワクチンの接種法は、0.5mlを皮下に、1回または約1-4週間の間隔を空けて2回注射します。ただし、6-12歳は0.3ml、1-5歳は0.2ml、0歳は0.1mlを皮下に約1-4週間の間隔を空けて2回注射します。なお、2回接種を行う場合の接種間隔は、免疫効果を考慮すると4週間おくことが望ましいとされています。

(参考)各年度のインフルエンザワクチン

* 2000年度のインフルエンザワクチン

* 2001年度のインフルエンザワクチン

* 2002年度のインフルエンザワクチン

* 2003年度のインフルエンザワクチン

* 2004年度のインフルエンザワクチン

* 2005年度のインフルエンザワクチン

* 2006年度のインフルエンザワクチン

* 2007年度のインフルエンザワクチン

* 2008年度のインフルエンザワクチン

参考文献

  1. WHO; Recommended composition of influenza virus vaccines for use in the 2007-2008 influenza season. ; Weekly Epidemiological Record. No.9, 2 MARCH 2007, 82nd year, p.69-76.
    http://www.who.int/wer/(外部サイト)
  2. 検査研究課 ウイルス担当 川上千春、感染症・疫学情報課「横浜市における2006/2007シーズンのインフルエンザウイルス流行株の解析について」、横浜市衛生研究所「検査情報月報」2007年8月号、p.1-4.

2007年9月6日初掲載
2007年9月10日増補

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電話:045-370-9237

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