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2005(平成17)年度のインフルエンザワクチンについて

■この記事は教科書的、文献的な内容についてまとめ、多くの方が参考にしていただけるよう掲載しています。必ずしも最新の知見を提供するものではなく、横浜市としての見解を示すものではありません。■なお、本件に関して専門に研究している職員は配置されていないため、ご質問には対応しかねます。また、個別の診断や治療については医療機関へご相談ください。

最終更新日 2019年7月17日

2004(平成16)年度の北半球世界でのインフルエンザ流行状況

2004-2005年冬季について、北半球世界におけるインフルエンザの流行は、2004年10月から2005年1月まででは、前年度より低調でした。A香港(H3N2)型インフルエンザの流行が多く見られました。カナダ、アメリカ合衆国、台湾、アイスランド、ポルトガル、スペイン、ニュージーランドで流行が見られました。A(H1)型インフルエンザについては、流行は少なかったです。アフリカのチュニジアで流行が見られました。A(H1N2)型インフルエンザウイルスは、ヨーロッパでわずかに分離されました。B型インフルエンザの発生は少なかったです。スリランカで流行が見られました。
2004-2005年冬季について、日本では、A香港(H3N2)型とB型のインフルエンザの流行が見られました。
2004-2005年冬季について、横浜市でも、A香港(H3N2)型とB型のインフルエンザの流行が見られました。流行の前半においてはB型が優勢で、流行の後半においてはA香港(H3N2)型が優勢でした。
2004-2005年冬季に海外で見られたAソ連(H1N1)型インフルエンザウイルスは、HA抗原については抗原的にA/New Caledonia/20/99(H1N1)株と同様のものが大部分です。横浜市衛生研究所では、Aソ連(H1N1)型インフルエンザウイルスとA(H1N2)型インフルエンザウイルスとは、分離されませんでした。

2004-2005年冬季について、A香港(H3N2)型インフルエンザウイルスは、2004-2005年のワクチン株であったA/Wyoming/3/2003株からは抗原的に離れてA/California/7/2004株に近い株が流行してきました。横浜市で分離されたA香港型(H3N2)インフルエンザウイルスについても同様の結果でした。

2004-2005年冬季に見られたB型インフルエンザウイルスは、B/Hong Kong/330/2001株(Victoria系統)に抗原的に同様のものが少なく、大部分(75%)はB/Shanghai/361/2002株(山形系統)に抗原的に同様のものです。横浜市で分離されたB型インフルエンザウイルスについては、B/Shanghai/361/2002株(山形系統)に抗原的に同様のものでした。

2005年11月-2006年4月の北半球世界でのインフルエンザワクチン推奨株を2005年2月に世界保健機関(WHO)が提示しています(外部サイト)。これは、2004年10月-2005年2月の北半球世界でのインフルエンザの流行で多く流行したインフルエンザウイルスに抗原的に一番近いインフルエンザワクチンウイルスの株を、A香港(H3N2)型、Aソ連(H1N1)型、B型の中から一つずつ選んだものです。2005-2006年冬季のWHO(世界保健機関)による北半球世界におけるインフルエンザワクチンの推奨株は、Aソ連(H1N1)型とB型については、2004-2005年冬季のWHO(世界保健機関)による北半球世界におけるインフルエンザワクチンの推奨株と同一のものとなりました。Aソ連(H1N1)型は、A/New Caledonia/20/99(H1N1)様株です。B型は、B/Shanghai/361/2002様株です。A香港(H3N2)型については、2004-2005年冬季と違います。A香港(H3N2)型は、A/California/7/2004(H3N2)様株が推奨されています。なお、A/New York/55/2004(H3N2)は、A/California/7/2004(H3N2)様株です。また、B/Shanghai/361/2002、B/Jiangsu/10/2003とB/Jilin/20/2003とは、B/Shanghai/361/2002様株です。

2005(平成17)年度の日本のインフルエンザワクチン製造株

*Aソ連型:A/New Caledonia(ニューカレドニア)/20/99(H1N1)

*A香港型:A/New York(ニューヨーク)/55/2004(H3N2)

*B型:B/Shanghai(上海)/361/2002

2005年度の日本のインフルエンザワクチンは、上記3株のHA蛋白を含むもの(インフルエンザHAワクチン)となっています。これは、2005年2月に世界保健機関(WHO)が提示した、2005年11月-2006年4月の北半球世界でのインフルエンザワクチン推奨株と一致しています。また、2005年度の日本のインフルエンザワクチンは,Aソ連型(H1N1)とB型については、2004年度と同一の株が選定されていますが、A香港型(H3N2)については、2004年度と違う株が選定されています。

インフルエンザワクチンの接種法

小さいこどもたちを除けば、大部分の人たちは、今までに生涯の中で、Aソ連型(H1N1)インフルエンザ、A香港型(H3N2)インフルエンザ、B型インフルエンザに感染したことがあると考えられます。以前に感染したことがあれば、弱い基礎的な免疫を持っていると考えられ、インフルエンザワクチンの1回の接種によりその冬を持ちこたえる免疫を獲得すると考えられます。以前にインフルエンザに対する免疫を獲得したことがない、小さなこどもたちについては、短くとも4週間以上の間隔を空けてのインフルエンザワクチンの2回の接種をするべきだと、世界保健機関(WHO)は、勧奨しています。

日本におけるインフルエンザワクチンの接種法は、0.5mlを皮下に、1回または約1-4週間の間隔を空けて2回注射します。ただし、6-12歳は0.3ml、1-5歳は0.2ml、0歳は0.1mlを皮下に約1-4週間の間隔を空けて2回注射します。なお、2回接種を行う場合の接種間隔は、免疫効果を考慮すると4週間おくことが望ましいとされています。

(参考)各年度のインフルエンザワクチン

* 2000年度のインフルエンザワクチン

* 2001年度のインフルエンザワクチン

* 2002年度のインフルエンザワクチン

* 2003年度のインフルエンザワクチン

* 2004年度のインフルエンザワクチン

* 2005年度のインフルエンザワクチン

* 2006年度のインフルエンザワクチン

* 2007年度のインフルエンザワクチン

* 2008年度のインフルエンザワクチン

参考文献

  1. WHO; Recommended composition of influenza virus vaccines for use in the 2005-2006 influenza season. ; Weekly Epidemiological Record. No.8, 25 February 2005. p.71-75.
    http://www.who.int/wer/(外部サイト)
  2. 川上千春、糀谷敬子「2004/2005シーズンのインフルエンザの流行について(PDF:203KB)」、横浜市衛生研究所 「検査情報月報」2005年7月号、p.8-10.
  3. 速報「<通知>平成17年度インフルエンザHAワクチン製造株の決定について」、国立感染症研究所 「感染症週報」2005年第24週(6月13日-6月19日):通巻 第7巻 第24号、p.16.

2005年10月12日掲載

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