このページの先頭です

水道水中の異物を考える

最終更新日 2019年3月4日

 おいしい水と健康を考える場合、安全性は第一に考えなければならない問題です。最近、特に取りざたされる問題として、カビ臭・カルキ臭に代表される異臭味被害、トリハロメタン等に代表される有機化合物汚染があります。また、水道水中の異物についても関心が高まり、問題となっています。

 異物の原因となる物質はゴム、合成樹脂、グリース、金属片等の水道使用資材をはじめとした無機・有機化合物および微生物が考えられます。これら無機・有機化合物の混入は、水道施設や給水設備の老朽化あるいは工事のさいの混入が考えられます。微生物では、環境中に広く分布しているカビなどの真菌類および原生動物等の混入が問題となります。

 異物として衛生研究所にもちこまれる相談は、上記のように多岐に渡っています。これら異物の混入について原因が確認された場合は、衛生確保の観点から、受水槽や配水管等の洗浄を行う必要がある場合があります。

異物の分析方法について

異物の観察

 衛生研究所に持ち込まれた異物は、まずはじめに肉眼および実体顕微鏡(10~40倍)等で外観を確認します。この時点で形状に特徴のある場合は、異物は何であるか判断することもあります。
 また、異物をピンセットでつまみ、このときの硬さや弾力性等を調べ、どのような分析を行うか決定します。この時点で、無機・有機化合物か微生物かに大別します。

物性試験

燃焼試験

 異物を燃やして無機物か有機物かを判定します。また、燃やしたときのにおいや煙のでかた等を詳しく観察します。

酸溶解試験

 無機物を対象とした試験です。異物が、塩酸、硝酸等に溶解するか調べます。

有機溶剤溶解試験

 有機物を対象とした試験です。異物がどのような有機溶媒(アセトン、クロロホルム等)にとけるか調べます。

機器分析

 さらにどのような化合物かを確認するために特殊な分析機器(フーリエ変換赤外分光光度計、電子線マイクロアナライザー等)を用いて分析します。

異物の判定

 上記の試験結果を総合して判定します。

水道水栓から出た異物の例

水道水栓に使用されているパッキンの実体顕微鏡写真(水道水から採取された異物)

パッキンの実体顕微鏡の写真
パッキンの実体顕微鏡写真



受水槽から採取された原生動物の実体顕微鏡写真

受水槽から採取された原生動物の実体顕微鏡の写真
原生動物の実体顕微鏡写真


- 参考文献 -

(1)日本水道協会:上水試験方法(1993年度)
(2)アクア研究会:飲み水のはなし,技報堂出版株式会社,東京(1995)

このページへのお問合せ

健康福祉局衛生研究所理化学検査研究課

電話:045-370-9451

電話:045-370-9451

ファクス:045-370-8462

メールアドレス:kf-eiken@city.yokohama.jp

前のページに戻る

ページID:902-453-507

先頭に戻る