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令和元年度病院指標

最終更新日 2020年9月25日

年齢階級別退院患者数

年齢階級別退院患者数
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1 36 32 46 117 284 426 642 534 102

 当院は、脳卒中を中心とした脳血管疾患や脊椎脊髄疾患等に対して、高度な治療を行う専門病院です。脳血管疾患および脊椎脊髄疾患は、高齢者の発症が多いと考えられており、当院でも70代以上が全体の57.6%を占めています。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

整形外科(院内標榜科は、脊椎脊髄外科及び膝関節疾患センター)

DPCコード

DPC名称

患者数

平均
在院日数
(自院)

平均
在院日数
(全国)

転院率

平均年齢

患者用パス

070343xx01x0xx

脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2なし

107 25.43 20.93 0.00 69.71

070343xx99x1xx

脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等21あり

61

3.02 2.73 0.00 69.48

070180xx97xxxx

脊椎変形 手術あり

50 29.94 22.78 0.00 46.20

070230xx01xxxx

膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等

45 33.36 23.56 2.22 75.93

070350xx97xxxx

椎間板変性、ヘルニア その他の手術あり

38 16.03 15.61 0.00 53.34

 脊椎脊髄外科では、脊柱管狭窄で入院される患者さんが最も多くなっています。脊柱には神経の通り道である脊柱管と呼ばれる管があり、長い年月で脊柱が変形し脊柱管が狭くなってきます。
 脊柱管狭窄は、運動療法・内服薬・神経ブロックなどの保存療法で改善の得られない症例では、除圧術や脊椎固定術などの手術が必要となることがあります。
 脊柱側弯症などの脊椎変形は、脊柱管狭窄に次いで入院患者さんが多く、特に若年層が多いため平均年齢が低くなっています(46.20)。脊柱側弯症に対する診断および治療には専門的な知識・技術・経験が必要となります。
 また、放射線被ばくによる健康被害が重大な関心事となっている昨今、側弯検診でも不必要なレントゲン撮像を減らすことが重要です。
 当院では、脊椎、腰、股関節の形体・配列の評価を行うことができるX線撮影装置「sterEOSイメージングシステム」を導入しており、この装置では放射線量を従来のX線撮影の1/10以下、CT撮影の1/20~1/170にまで低下させて全脊柱を撮影することができます。 さらに当院では、側弯症の診療機能を強化するため、専門医による診療を行っています。
 膝関節疾患センターが対象とする運動器は骨、関節、神経、筋肉から構成される器官であり、加齢に伴って各組織に退行性変化をもたらし、様々な疾患を発症します。膝や腰の痛みにより、歩行だけではなく日常生活に支障をきたし、内臓疾患や精神疾患を併発する可能性も高まります。
 運動器退行性疾患の中でも膝の疾患、特に「変形性膝関節症」の頻度は高く、現在2500万人が罹患しており、そのうち800万人が痛みのある患者さんであると言われています。超高齢化社会を迎えた本邦では、今後更に患者さんの増加が予想され、介護予防、健康寿命の延伸という政策的医療の視点から「膝関節疾患」の治療にあたっています。

脳神経外科(院内標榜科の脳神経外科、脳神経血管内治療科及び血管内治療センターの3科合算)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 39 9.23 9.67 2.56

77.10

 
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 53.68 18.81 22.73 63.77  
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 21 2.52 3.01 4.76 59.71  
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 21 37.81 16.13 0.00 66.33  
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 6.67 7.34 4.76 72.05  

 脳神経外科領域(院内標榜上の脳神経外科、脳神経血管内治療科、血管内治療センター)では出血性疾患及び脳梗塞予防のための手術を主な対象としています。
 MRI、CT、三次元脳血管撮影装置(3D-DSA)などの医療機器を用いて正確な診断を行い、必要に応じて脳神経内科やリハビリテーション科による神経機能評価を加えて手術適応を決定し、外科的治療に携わっています。
 また当院では従来から、血管の中からカテーテルと呼ばれる細い管を病変に到達させて治療する血管内治療も積極的に取り組んでいます。身体を切り開くことがない負担の少ない治療として近年急速に普及し、その適応の拡大とニーズの増大に応えて2019年に血管内治療センターを開設しました。未破裂脳動脈瘤、急性期脳梗塞の治療を行っています。

神経内科(院内標榜科は脳神経内科)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401

脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2

87 29.53 16.13 0.00 68.43  
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 72 2.79 5.01 0.00 70.38  
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 59 10.85 7.10 8.47 62.61  
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 56 55.16 18.81 14.29 68.43  
010160xx99x00x

パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし

41 28.44 17.72 4.88 75.98  

 脳神経内科では、頭痛、めまい・ふらつき、しびれ、半身不随(片麻痺)、意識障害などの、中枢神経(脳、脊髄)、末梢神経、筋肉の病気を診療しています。
 代表疾患である脳卒中には、脳卒中集中治療室を設置し、24時間365⽇診療できる体制を整え、超急性期⾎栓溶解療法の治療にも対応しています。
 また、前庭機能障害を含む、めまいの診療を積極的に⾏っています。電気眼振計、頭位センサー付きビデオ眼振計、回転刺激椅子、エアーカロリック装置、反復経頭蓋磁気刺激装置(rTMS)等を導入し、めまい平衡障害の科学的分析と治療において実績を上げています。
 そのほか、てんかんや、パーキンソン病等の神経難病の診療を多く行っています。
 当院は地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟を有しており、急性期〜亜急性期〜回復期まで治療の段階に応じた適切な医療を⼀貫した環境で提供することが可能となっているため、平均在院⽇数が⻑めになっています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  初発 再発 病期分類
基準
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - - -
大腸癌 - - - - - - - -
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - - -

 当院は、脳血管疾患や脊椎脊髄疾患等に対しての治療を行う専門病院のため、初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数は、全て10人未満でした。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

成人市中肺炎の重症度別患者数等
  患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -

 市中肺炎とは、普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことを言います。
 各重症度の患者数は全て10⼈未満でした。
 

脳梗塞の患者数等

脳梗塞の患者数等
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 438 38.97 73.63 8.85
その他 59 39.31 74.14 1.41

 令和元年度の脳梗塞(ICD10 I63$)の患者さんは、合計497⼈で退院患者全体の22.4%を占めています。
 当院は、脳卒中集中治療室を設置し、24時間365⽇診療できる体制を整え、超急性期⾎栓溶解療法の治療にも対応しています。
 ICD10 とは 「疾病および関連保健問題の国際統計分類︓International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems」の略であり、異なる国や地域から、異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録、分析、解釈および⽐較を⾏うため、世界保健機関(WHO)が作成した分類です。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

整形外科(院内標榜科は脊椎脊髄外科及び膝関節疾患センター)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 162 3.72 27.90 0.00 69.11  
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 45 1.47 30.89 2.22 75.93  
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定) 32 4.16 42.78 0.00 72.16  
K142-21 脊椎側彎症手術(固定術) 23 2.65 9.17 0.00 18.00  
K1342 椎間板摘出術(後方摘出術)

21

2.19 9.86 0.00 44.57  

 脊椎脊髄外科では、脊椎固定術を受ける患者さんが多くを占めています。
 ⼿術治療において、⾦属などを使⽤するインストゥルメンテーションは、術中・術後感染のリスクを最⼩限にすることを目的として、バイオクリーンルーム(空気清浄度クラス100︓約28L中に0.5ミクロン以上の微粒⼦が100個以下)の⼿術を基本としています。また最新鋭の3次元画像の構築可能なX線透視診断装置(Ziehm Vision FD)と、ナビゲーションシステムを組み合わせ、精度の⾼いインストゥルメンテーションを⾏います。
 脊髄疾患と側弯症などの脊柱変形の⼿術では、脊髄誘発電位による術中モニタリングという頭や脊髄に電気刺激をして下肢の神経筋に電気が正常に伝わっているかを確認する⽅法を⽤いて、安全に⼿術を⾏います。
 膝関節疾患センターでは、⼈⼯膝関節置換術(病態に応じて全置換術や単顆⽚側置換術)の⼿術療法を⾏っています。⼈⼯膝関節全置換術は、⾼齢者または重度の変形がある患者さんを対象とし、下肢アライメントの矯正や⼈⼯関節の各コンポートネントの設置に関して、コンピュータ⽀援機器を⽤いて精度の⾼い⼿術を実施しています。

脳神経外科(院内標榜科の脳神経外科、脳神経血管内治療科及び血管内治療センターの3科合算)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 43 1.28 9.21 0.00 77.51  
K1781 脳血管内手術(1箇所) 18 2.28 22.39 5.56 70.89  
K178-4 経皮的脳血栓回収術 16 1.06 43.75 18.75 71.06  
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) 12 7.17 10.75 0.00 71.50  

K1771

脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 11 11.09 92.36 18.18 66.73  

 脳神経外科領域の3科の外科的治療は、開頭手術(脳動脈瘤の根本にクリップをかける)及び血管内手術(血管の中からカテーテルを入れる)を行っています。
 脳神経血管内治療科、血管内治療センターで行う血管内手術では、脳動脈瘤(脳内の動脈にできたふくらみ)の破裂を防ぐため、コイルと呼ばれるプラチナ製のやわらかい糸状の⾦属を動脈瘤の中につめる「コイルによる脳動脈瘤塞栓術」や、 頚動脈狭窄(頚動脈が動脈硬化により狭くなってしまっている状態)などに対して、ステントと呼ばれる、網目状で拡張することのできる⾦属製の筒をいれて、血管を広げる「ステント留置術」などを⾏っています。
 急性期脳梗塞に対しては、カテーテルと呼ばれるビニール製の細い管を血管に挿⼊して、“ステントリトリーバー”という先端がメッシュになっているワイヤーで血栓をからめとったり、“ペナンブラ”という器具で血栓を吸い取ったりする「血栓回収療法」などを⾏っています。

 
 

神経内科(院内標榜科は脳神経内科)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 29 0.03 53.03 20.69 77.83  

K664


胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)

17 28.18 41.53 35.29 71.94  
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -  

K178-2

経皮的脳血管形成術 - - - - -  

K597-3


植込型心電図記録計移植術

- - - - -  


 脳神経内科では、血管内治療センターなどと連携して、急性期脳梗塞に対して、カテーテルと呼ばれるビニール製の細い管を⾎管に挿⼊して、“ステントリトリーバー”という先端がメッシュになっているワイヤーで⾎栓をからめとったり、“ペナンブラ”という器具で血栓を吸い取ったりする「血栓回収療法」などを⾏っています。
 胃瘻造設術とは、脳卒中などの後遺症で経⼝摂取ができない患者さんに、お腹から栄養剤を与えて全⾝状態を改善させることが目的で、胃の内視鏡を使って胃瘻を造設する⼿術です。当院では、経⼝摂取不能な患者さんには症例をよく検討したうえで、患者さん本⼈、家族の⽅との相談のうえ、胃瘻造設術を⾏っています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -

 当院では、令和元年度のDIC(播種性⾎管内凝固症候群)、敗血症、その他の真菌症および⼿術・処置等の合併症の発⽣数は、全て10件未満でした。

更新履歴

2020年9月28日 新規掲載

このページへのお問合せ

脳卒中・神経脊椎センター管理部医事課

電話:045-753-2500

電話:045-753-2500

ファクス:045-753-2859

メールアドレス:by-no-iji@city.yokohama.jp

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