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横浜市立脳卒中・神経脊椎センター クリニカルインディケーター

最終更新日 2019年4月10日

 クリニカルインディケーターとは、病院の医療実績を指標として表したものであり、これを分析し、改善することにより医療の質の向上を目的とするものです。
 当院のクリニカルインディケーターは、次の6指標について過去3年度分(平成27~29年度)のデータを掲載しています。

退院後6週間以内の救急医療入院率

退院後6週間以内の救急医療入院率

分母の定義:退院症例数
分子の定義:前回の退院日が42日以内の救急医療入院症例数
値の解釈:より低い値が好ましい
使用データ:厚生労働省提出用のDPC データ(様式1ファイル)を基に作成しています。
全国平均値は日本病院会「QIプロジェクト結果報告」から引用しています。

指標の説明:
 当院を退院後、6週間以内に予定しない再入院となった割合です。
 医療の効率化の一つとして、平均在院日数の短縮が図られるなかで、初回入院時に提供されていた医療サービスが低下していないかどうかなどを、再入院の頻度やその理由を指標として検証する必要があります。
 前回と同一疾患の悪化、再発、合併症の発症などといった再入院の理由のなかで、予期しない、予定のないものの原因を解明することが、医療の質を高める取組につながると考えます。

脳梗塞の診断で入院し、入院2日目までに抗血栓療法を受けた症例の割合

脳梗塞の診断で入院し、入院2日目までに抗血栓療法を受けた症例の割合グラフ

分母の定義:脳梗塞またはTIAの診断で入院した症例数(18歳以上、脳卒中の発症時期が3日以内)
除 外:t-PA治療を受けた症例
分子の定義:分母のうち入院2日目までに抗血栓療法を受けた症例数
値の解釈:より高い値が好ましい
使用データ:厚生労働省提出用のDPC データ(様式1・EFファイル)を基に作成しています。
全国平均値は日本病院会「QIプロジェクト結果報告」から引用しています。

指標の説明:
 脳梗塞は脳血管が何らかの原因で詰まって血流が悪くなり、酸素や栄養が不足して脳の細胞が壊死することで発症します。
 抗血栓療法とは、脳の血管に詰まっている血栓を薬によって溶かして、血流を回復させる治療法です。
 脳血管がつまって脳梗塞が再発することを防止するために、『脳卒中治療ガイドライン2015』では、48時間以内に抗血栓療法を開始することが推奨されています。
 脳梗塞の発症後4時間30分以内に行う、t-PAという薬の治療を受けた場合は、治療開始後の24時間は抗血栓療法が制限されるため、分母から除外しています。

脳梗塞の診断で入院し、退院時に抗血小板薬を処方された症例

脳梗塞の診断で入院し、退院時に抗血小板薬を処方された症例グラフ

分母の定義:脳梗塞またはTIAの診断で入院した症例数(18歳以上、在院日数が120日以下)
除 外:退院時に抗凝固薬を処方された症例、死亡した症例、他の病院等に転院した症例
分子の定義:分母のうち、退院時に抗血小板薬を処方された症例数
値の解釈:より高い値が好ましい
使用データ:厚生労働省提出用のDPC データ(様式1・EFファイル)を基に作成しています。
全国平均値は日本病院会「QIプロジェクト結果報告」から引用しています。

指標の説明:
 脳梗塞は、その原因により、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、心原性脳塞栓症の3つのタイプに分けられます。
 アテローム血栓性脳梗塞は、頚動脈(首の左右にあって、頭部に血液を送る動脈)など比較的太い動脈の内側の壁にアテローム(コレステロールがおかゆ状にたまった状態)が形成され、血管を狭くして血流を悪くしたり、アテロームが破れて血小板が集まり血栓(血管内で凝固した血液の塊)を作り、それが流れて脳の血流を塞いで発症します。
 ラクナ梗塞とは、脳の内部にある細い血管(穿通枝)が詰まることで発症します。まひなどの後遺症が残ることはあっても命にかかわるような重症例はまれな脳梗塞です。
 これらの、非心原性脳梗塞(アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞など)は、再発予防のために抗血小板薬の投与が推奨されています。

脳梗塞患者の退院時スタチン処方割合

脳梗塞患者の退院時スタチン処方割合グラフ

分母の定義:脳梗塞で入院した症例数(在院日数が3日以上)
除 外:死亡した症例、他の病院等に転院した症例
分子の定義:分母のうち、退院時にスタチンが投与された症例数
※アレルギーなどの適用外の患者も含まれてしまうため、値が低く算出される可能性があります。
値の解釈  :より高い値が好ましい
使用データ:厚生労働省提出用のDPC データ(様式1・EFファイル)を基に作成しています。
全国平均値は日本病院会「QIプロジェクト結果報告」から引用しています。

指標の説明:
 脳梗塞再発予防には、抗血栓療法と内科的リスク管理が重要です。
 内科的リスク管理の一つとして、脂質異常症のコントロールが推奨されており、薬剤、特にスタチンを用いた脂質管理は血管炎症の抑制効果も期待できます。
 スタチンとはコレステロールの合成を抑えることで、血液中のコレステロール(主にLDLコレステロール)を減らす薬剤であり、脂質異常症の治療薬として世界各国で使用されています。
 脳卒中治療ガイドライン2015でも「高容量のスタチン系薬剤は脳梗塞の再発予防に勧められる。」と推奨されています。

心房細動を合併する脳梗塞の診断で入院し、退院時に抗凝固薬を処方された症例

心房細動を合併する脳梗塞の診断で入院し、退院時に抗凝固薬を処方された症例グラフ

分母の定義:脳梗塞かTIAの診断で入院し、かつ心房細動と診断を受けた症例数(18歳以上、在院日数が120日以下)
除 外:退院時に抗凝固薬を処方された症例、死亡した症例、他の病院等に転院した症例
分子の定義:分母のうち、退院時に抗凝固薬を処方された症例数
値の解釈:より高い値が好ましい
使用データ:厚生労働省提出用のDPC データ(様式1・EFファイル)を基に作成しています。
全国平均値は日本病院会「QIプロジェクト結果報告」から引用しています。

指標の説明:
 心房細動とは、心臓の拍動が乱れ血液が心臓内に停滞する状態のことです。
 心房細動により心臓の中に血栓ができ、それが流れて脳の血管を塞いでしまうことがあります。
 これを心原性脳梗塞と呼び、一般に広範囲の脳梗塞を起こすことが多く、脳梗塞の中では最も症状が重いのが特徴です。
 心原性脳梗塞の再発予防には、抗凝固薬の投与が推奨されています。
 脳卒中治療ガイドライン2015では、「心原性脳塞栓症の再発予防は通常、抗血小板薬ではなく抗凝固薬が第一選択薬である。」とされており、弁膜症を伴わない心房細動のある脳梗塞または一過性脳虚血発作(TIA)患者の再発予防に、血液凝固因子に作用して血栓を防ぐワーファリン等の抗凝固薬を処方することを推奨しています。

死亡退院患者率

死亡退院患者率グラフ

分母の定義:退院患者数
分子の定義:分母のうち死亡退院患者数
値の解釈:より低い値が好ましい
使用データ:厚生労働省提出用のDPC データ(様式1ファイル)を基に作成しています。
全国平均値は日本病院会「QIプロジェクト結果報告」から引用しています。

指標の説明:
 この指標は退院された患者数のうち、死亡退院された患者数の割合を示したものです。
 地域の特性や病院の役割、機能、ベッド数、入院患者の疾病や重症度などにより、死亡退院患者率は変わってきます。
 数字だけで他医療機関との単純な比較はできませんが、死亡退院患者率の経時変化を追っていくことで、医療の質が変化していないかを知るのに役立ちます。

このページへのお問合せ

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター医事課

電話:045-753-2500(代表)

電話:045-753-2500(代表)

ファクス:045-753-0000

メールアドレス:by-no-iji@city.yokohama.jp

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