令和3年度第1回横浜市障害者後見的支援制度検証委員会会議録 日時 令和3年8月30日(月)午後1時30分〜午後3時30分 開催場所 横浜市庁舎18階会議室みなと1・2・3(WEB会議形式) 出席者 麦倉委員長、坂田副委員長、佐伯委員、浮貝委員、細川委員、品川委員、野間委員 欠席者 コ田委員 開催形態 公開(傍聴者1人) 議題 (1)横浜市障害者後見的支援制度の現況について (2)横浜市障害者後見的支援運営法人現場訪問に係る報告について (3)横浜市障害者後見的支援制度業務運営指針(案)について (4)その他 議事 開会 (根岸係長)では、定刻となりましたので、令和3年度第1回横浜市障害者後見的支援制度検証委員会を開会いたします。本日の進行を務めます、健康福祉局障害施策推進課の根岸です。どうぞよろしくお願いします。  では、開会に先立ちまして、障害施策推進課長の佐渡からご挨拶申し上げます。 (佐渡課長)障害施策推進課の佐渡です。お世話になっております。  今現在、コロナ禍で、感染拡大が非常に我々の生活に影響がある状況だと思います。現場の皆さんやご家族の皆さん、本当に大変な中で感染拡大防止の策を練りながら、障害のある方々の生活に寄り添ってくださっていると思います。この後見的支援制度も障害のある方々の一番身近なところにあるものということで、コロナ禍においても止めることのできない仕組みだと思っております。今回は初めてのオンライン開催ということで、感染拡大防止のためにオンラインという形で開催させていただくことを決めさせていただきましたが、いつもどおり忌憚のないご意見を皆さんから頂ければと考えております。  本日は、昨年度の検証の結果報告もありますけれども、この2年間してきました指針を策定するための議論がまとまったものをご報告させていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。簡単ではございますが、以上でございます。 (根岸係長)では、次に委員のご紹介に移ります。まず、今期から新たに参画いただきます委員をご紹介いたします。YPS横浜ピアスタッフ協会副会長の野間慎太郎委員でございます。よろしくお願いいたします。  では、議事進行を麦倉委員長にお預けいたします。よろしくお願いします。 (麦倉委員長)それでは、これより私のほうで議事を進行させていただきます。 議 題 (1)横浜市障害者後見的支援制度の現況について (麦倉委員長)まず、議題1についてです。50代の登録者数が増えていますが、コロナ禍の影響で今年度も広報周知の件数はあまり伸びなかったことが分かります。一方で、成年後見制度を利用する方は、半期前の利用者数と比べて増えていることが分かります。この間に、横浜成年後見推進センターとして取り組んでいることなどがございましたら、細川委員からご紹介いただきたくお願い申し上げます。いかがでしょうか。 (細川委員)横浜成年後見推進センターということで、昨年の4月から横浜市の成年後見制度利用促進のための中核機関という位置づけで取組を進めています。ただ、障害者の方々に対する支援、障害者の方々の制度利用というのは、認知症の高齢者の方々に比べるとなかなか進んでいない実態は実際問題ございますので、私どもとしては、障害者の方と日頃接する機会の多い施設の従事者の方、あるいは管理者の方々に特別の研修をして、制度についてご理解いただいて、ご本人あるいは保護者の方々の相談に応じていただくような取組を進めてまいりました。そのことですぐに結果が出て、後見的支援制度を利用されている方の成年後見制度利用が進んだということはなかなか言えないと思いますけれども、いろいろな機会に私どもも広報・PR等しておりますので、それが今後結果として表れてくればうれしいと思っております。 (麦倉委員長)よろしいでしょうか。ありがとうございます。  そのほか、ご質問等がありましたら、ほかの委員の方からもお願いいたします。 では、私から1つご質問なのですが、登録者について、50代の方の登録者数が伸びたということでご報告がありましたけれども、これは何か理由があるのでしょうか。 (佐渡課長)50代の新規の方というよりも、その以前から登録していた方々が一定数年齢が上がってきていることもあるかと思います。相変わらず20代、30代の方が非常に多い傾向は昨年と変わっていないところではあります。今年に50代が20人と結構大きく増えたのは、40代からそのまま年齢が加わった方が多いのかなと考えているところではあります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。制度自体もスタートして、利用者の方も年を重ねていかれているということかと思います。 (2)横浜市障害者後見的支援運営法人現場訪問に係る報告について  事務局から説明 (麦倉委員長)今回、現場訪問に野間さんは初めて参加されたということで、いろいろ感想や、こうしたほうがいいのではないかというご意見など持たれたのではないかと思いますが、少しお話を伺ってもよろしいでしょうか。 (野間委員)横浜ピアスタッフ協会の野間慎太郎です。今回、都筑区に初めて訪問させていただきまして、この制度としては初めての参加だったのですが、とても連携の取れている事業所だったので、課題を皆さんが洗い出せていて、そこに向けてどうしていくかという非常に前向きな形の支援をされていたので、そこがすごく印象的でした。ほかの事業所はどうかというのはまだ分からないのですが、少なくとも私が今回訪問した都筑区の状況というのはとてもこの制度に理想的というか、ある意味ロールモデル的になるのではないかと思うところもあって、非常に私自身勉強になって、良い訪問でした。 (麦倉委員長)ありがとうございます。私も野間さんと同じところに訪問させていただいて一緒にお話を伺いました。親御さんとご本人との意向が少し違っているというような事例だったのですが、あくまでも本人中心で解決していこうという、また継続的に関わっていこうという取組の事例で、本当に今、野間さんがおっしゃったようにロールモデルというふうに感じました。  ほかには、佐伯さんも同じくここの事業所に一緒に訪問させていただいたかと思いますが、いかがでしょうか。 (佐伯委員)親としてすごくうらやましい環境だと思って、うちもそんな周りの人がフォローできている立場ではなく、してもらう立場でもないので、すごくうらやましいと感じました。その後いろいろと感じることは、本人と地域との連携の中で格差といいますか、これから地域の人とうまくやっていかなければいけない、あとは今まで都筑区みたいにすごく連携ができているという場合と、いろいろなケースが出てきて、このお子さんにどういうレベルで、どういうふうにやっていくのかというのは千差万別ということで、フォローするのも大変だなと。一概にみんなで地域でといっても、本人に対しての個人差が出てくると感じました。でも、うらやましい地域ですね。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。そうですね。どれぐらい本人が求めていらっしゃるのかというところと、どれぐらい必要性があるのかというところと、なかなか見極めるのが難しいと思います。  ほかには皆様方。 (坂田副委員長)私は緑区に行ってまいりました。本当に久しぶりにお伺いしたのですが、メンバーさんはマネジャーさん以外全部変わっていましたのでびっくりしました。マネジャーさんは同じなのですが、担当職員も全員が変わっていまして、この制度はずっと長くお付き合いすることによって関係性ができて本人とサポーターさんの信頼関係ができるかと思いますので、この報告にも書いてありますけれども、長く勤めていただければと思いました。 (麦倉委員長)ありがとうございます。確かにそこはすごく難しい課題で、ぜひ長く同じサポーターさんに担当していただいて、安心できる関係性をつくっていってもらうというのが望ましいとは思うのですが、同時に、制度の持続可能性ということを考えると、どうしてもメンバーの入れ替わり、メンバーというのはスタッフのほうですけれども、職員さんの入れ替わりというのは、ある程度制度が長期になってくるとしょうがない部分もあると思うのです。このあたりと、どういうふうに引き継いでいくのかというところは課題かと思います。信頼関係があるというのは、あなただから信頼できるというところもあって、それはお互いにすごくいいところというか、この人がいるから相談しに行こうかなと思える部分でもあるのですが、この人がいなくなってと惜しむ気持ちと、新しい人と出会えるというような楽しむ気持ちと、同じぐらい持っていくことができるといいのかなと思うのです。そういう意味では、制度の利用者の方、ご本人、ご家族の方にも、制度を成熟して使っていくというか、楽しむというか、メンバーシップの新しいなり方を楽しむような成熟も求められるのかなと、個人的には思っています。 (坂田副委員長)確かにそうだと思います。 (麦倉委員長)すみません、出過ぎた意見ですが。 (坂田副委員長)いえいえ、やはり人が変わることによって理解者を増やすという部分ではいいのかなと思っています。ただ、やはり、本人の気持ちを何でも話せる関係になるのに、知的障害の人は時間がかかりますよね。だから、せっかく関係ができたのに変わってしまうと残念な感じはあります。 (麦倉委員長)そうですね。 (麦倉委員長)保佐人と数年連絡が取れていないケースなども見られて、なかなか重要な人と連絡が取れないというようなケースもあるのかなと思って、ちょっと気になっているところです。  ほかにはいかがでしょうか。どうぞ、浮貝さん。 (浮貝委員)先ほど都筑区の話が出ていて、僕は都筑区でグループホームをやっているもので都筑区事情を少しお話ししますと、地域格差があるというお話がありましたけれども、これは多分、後見的支援室だけの問題だけではなくて、後見的支援室がどんなに頑張っているということだけではなくて、都筑区だと自立支援協議会が非常に活発なのです。全体会だと100人以上集まったり、そこに必ず後見的支援室の人も入っていたりという意味では、顔の見える関係がつくられているということが、後見がうまく機能する一つの要因でもあるかなと思いました。ですので、支援室だけの問題ではないと感じています。  あとは、先ほどご意見が出ていましたけれども、後見的支援室の役割として、やはり同じ人がずっと長く関わってほしいという思いがあります。これは運営法人の考え方にもよるかもしれませんが、後見的支援室の職員になった職員はどこからか異動してきたということもあり得ると思いますし、今までの通常の支援者という視点でいくと変わっていくこともあり得るのですが、支援室のスタッフというのは基本的にはそういう立場ではない。なぜなら、伴走型であり、家族的な立場で寄り添っていくということなので、その辺の考え方から少し見直すというか、考えないといけないのかなというのはあるのですが、運営法人としては、同じ人を同じところにずっと配置し続けるというのは組織としてどうなのかという問題と両方あると思っていて、その辺がある程度確立しないと難しいと思っています。プラスして、担当者が変わるというのは、基本的には変わらないという路線なのだとは思うのですが、どうしても諸事情によって変わることはあると思います。その部分については、原則2人対応、複数対応、担当、副担当、主担当みたいな感じでついているのかもしれませんが、それがマネジャーとサポーターなのか、担当職員とサポーターなのか、サポーターとサポーターなのか分かりませんが、複数で対応していくということで、1人が変わってもという体制をつくっていけると成り立つと思いました。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。できるだけ同じ方に継続して見ていただきたいということはもちろんあると思います。それを実現するためにどういう配置をしていくかというところで工夫していかなければいけないと思うのですが、マネジャーとサポーターが一気に2人変わらないというところでつくっていければと思います。さっきの坂田さんのお話だと、それも全て変わってしまっていたということでしょうか。 (坂田副委員長)マネジャーさんは変わりませんでした。サポーターさんと、あとは担当職員とか、全て変わっていました。 (麦倉委員長)ありがとうございます。この件に関してでも構いませんが、ほかにご意見はありますでしょうか。よろしいでしょうか。  ありがとうございます。それではまたご質問等ありましたら最後にお伺いしたいと思います。 (3)横浜市障害者後見的支援制度業務運営指針(案)について  事務局から説明 (麦倉委員長)業務運営指針は、今までの制度開始以降の知見を積み重ねて本当にすばらしいものができたと思っています。後見的支援という一つの制度についての業務指針なのですが、障害がある方の支援というところで、非常に普遍的に言えるような内容が詰め込まれていたと思います。この中でご意見、ご質問がありましたら皆様からお願いいたします。特に、品川委員から、先ほど地域ケアプラザの部分でいかがですかというお話もありましたが、いかがでしょうか。 (品川委員)本牧原地域ケアプラザの品川です。お世話さまです。ケアプラザはまさに地域に関わっていて、地域の情報がたくさん得られますけれども、今改めて私はこれを考えていて、障害者後見的支援制度というもの自体、恐らくケアプラザの職員が何人ちゃんと理解できているかなと感じています。私は中区なのですが、中区にも後見的支援室があって、すばらしい広報誌を出しています。本当に分かりやすいですし、それをつくりましたよと持ってきてくださるし、私たちも受け取ったりしているのですが、広報誌をもらい、入り口のところに置いてあるけれども、もっと連携して共催で何かをやっていくとか、飽きるようなほど毎年必ず研修をしてお互いに理解していくというふうにしていかないといけないかなと、ずっと今日お話を聞いたり内容を読んで改めて感じました。  33ページを見ていただきますと、ケアプラザの職員たちの具体的な取組があります。先ほど課長が読んでくださったケアプラザのページなのですが、右のほうで上から相談や地域活動交流などがありまして、障害のところを見ると、相談・助言・調整等のところに丸がしてあり、地域活動交流事業のところに丸がしてあって、これを見るとこの2つしか関係ないかなと感じます。ところが、例えばその下の生活支援体制整備事業というのは、高齢者相手なのだけれども、そこのご家族に障害者がいるかもしれないですし、もっと下に行って居宅介護支援、ケアマネジャーですよね、介護保険事業、要介護、こちらでも左のページにもある8050問題などがあります。ケアマネジャーは介護保険を利用しているお客様たちのプランを立てていくのですが、その人だけを支えてもどうにもならなくて、そこにもし障害者の方がいれば、そちらの人も含めた生活全てを支えていくというようなこともしていますので、本当に改めて、もっとケアプラザはこの事業自体をちゃんと知らなくてはいけないし、お互い後見的支援室ともっと協力して、お互いがもっと理解を深めていかなければいけないと改めて感じました。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。お互いの研修の共催の可能性等々、様々あると思うのですが、事務局の方に振ってしまいますけれども、ほかの区も含めてこういったケアプラザとの協働で何か行事を開催するとか、そうした事例はありますでしょうか。 (佐渡課長)個々のケアプラでは障害関係の例えば余暇支援的なものを区内の事業所と一緒に実施したり、個々にはつながっているところはもちろんありますけれども、後見的支援制度とケアプラザが組織的に何か仕組みとしてつながっているというのがないので、これからもっとつながっていかなければいけないなというふうには感じているところです。 (麦倉委員長)ありがとうございます。そうした個々の取組事例なども少し共有できると、こういうやり方もあるのかということでアイデアにはなると思いますが、事例としてはなかなか入手しづらいところで難しいなと思います。課題かなと思います。  ほかにはいかがでしょうか。どうぞ、お願いいたします。 (坂田副委員長)ケアプラザとの関係なのですが、私は地域のケアプラザの運営協議会という会議に年に2回ですけれども参加しております。ただ、そこの中のメンバーには、やはり支援室の方がいません。支援室をやっているところの地活の所長は参加しています。そこまで地活の所長もまだ考えられていないのかもしれませんが、これからそういうことも進めていくことは可能かなと思っています。私は一応、障害者団体の代表として参加しています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。そうすると、ケアプラザに働きかけて運営の場に後見的支援室にも関わってもらうと。そうですね、それはできそうですね。 (坂田副委員長)これから進めたいと思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。オブザーバーでの参加を呼びかけるということは、全区対象でできるとは思いますが。 (坂田副委員長)それはできるのではないでしょうか。 (麦倉委員長)そうですね。 (坂田副委員長)区役所の方は大勢来ていますし、オブザーバーで入って。 (麦倉委員長)オブザーバー参加なら、むしろ積極的に進めていただいたほうがいろいろいいことがあるかなと思います。ありがとうございます。  では、品川委員、お願いします。 (品川委員)今お話を聞いて、確かに年に2回運営協議会をやっておりまして、必ずどこのケアプラザでも障害者団体という形で代表の方がお一人来てくださっています。それはどこもそうなのですが、後見的支援室とかそういうところの代表は恐らくいないのではないかという気がします。うちのケアプラザでも視覚障害者の方が障害者団体の代表で来てくださっているのですが、障害者ではあるけれども、もっと後見的支援室と協力するためにも、地域の人にも知ってもらうためにも、運営協議会に出ていただくというのは、オブザーバーどころか一員として出たらいいかなと。今まで考えたこともなかったのですが、それはすごいアイデアだと思うので、私も区に聞いたり、できることがあったらそういうふうにしていきたいと思います。 (麦倉委員長)建設的な意見が出て本当によかったです。確かにこれは可能性としてはすごくありそうですね。障害者団体の方ということで、後見的支援室に入ってもらうという働きかけですね。ありがとうございます。  ほかにはいかがでしょうか。 (佐渡課長)事務局からいいですか。チーム支援について、少しどなたか委員からご意見を頂きたいと思います。 (麦倉委員長)チーム支援のあり方についてですかね。チーム支援のあり方について、業務運営指針でいうと41ページの部分で、先ほど来、スタッフの異動・退職というところで課題があるだろうというお話がたくさん出ていますけれども、いかがでしょうか。理念として、同じ方がずっと見ていくというところでスタートしてきた制度であると思いますし、そこをできるだけ確保していくことは大事だろうと思うのですが、現実問題として辞めてしまう方がいるのも確かに仕方がないことですので、ここをどういうふうに確保していくかというところですね。最後の取組事例の48ページのところで、支援者が交代したことで私を見守る人が4人に増えたというような非常に前向きな受け止めがあって、課長からもこういうふうに言葉が出るためには積み重ねがあったのだろうというご説明がありましたが、このあたりに関してはいかがでしょうか。 (浮貝委員)チーム支援とは少しずれてしまうかもしれないですし、個人的な意見で、あと、これがガイドラインなのか運営の手引きなのかどちらなのかは分かりませんが、チーム支援というふうに考えたときに、本人中心とか意思決定支援というのは後見的支援室の中でも言われていることだと思いますが、これをそんなに打ち出さないほうがいいのではないかと個人的には思っています。これは支援者がやればいいと思っていて、後見的支援室の役割で一番大きなものは権利擁護だと思うのです。支援することとか意思決定とかを本人中心としてというのは当たり前の話なのですが、ほかの支援機関との一番の違いは権利擁護の視点を強く持っているということなのではないかと思っています。グループホーム職員だろうが、生活介護の職員だろうが、就労支援だろうが、本人中心の意思決定支援を計画相談であれば考えると思います。もちろん権利擁護の視点も持って関わるのですが、後見的支援室の強み、強さというのは、権利擁護の視点を強く持っているということだと思っていて、それは縦の支援型というよりも伴走型だからと言われているゆえんだと思いますし、ずっと僕が言っている家族的立場というのが、この後見的の役割だと思っています。制度に詳しかったり、本人の障害特性のことも知っていたりして理解があり、かつ、支援機関と連携できる親みたいな、たまに全て自分でコーディネートして連携を取っていて、やれてしまうすごい親御さんがいるわけで、そういう立場なのかなと思っているのです。家族的であるので、いわゆる支援機関に対して、グループホームの職員や生活介護の職員は、家族の立場からすると人質に取られているような感覚というのがあると思うのです。そこに対して親だとなかなか言えないことを逆に言える、文句も言えるし感謝も言えるというのは、家族側に立っているからこそ言える立場だと思っています。ですので、運営法人の立場だと難しいかもしれませんが、マネジャーの立場だったらそういうこともがんがん言えるのではないかと思っていて、家族の立場に立って、逆に我々支援機関に文句を言えるということが、すごく権利擁護になるのではないかと思っています。家族が言いにくいことを家族的な立場の人が言える。チーム支援ということに関しても、支援者のチームというよりは、家族的な立場でチームに加わっているという感じのイメージかなと思っています。  ですので、資料のもう一枚で出てきたあんしんキーパーについても、個人的には支援者キーパーはNGだと思うのです。だって支援者じゃんという話だし、伴走型ではないし、バイアスかかるよねと。それは後見的支援室の理念と違うことなのに、それをキーパーにするというのは、僕もずっと考えてきたことなのですが、やはりなしなのではないかと個人的に思っています。元職員さんとかそういう人だったらいいのかなと思いますが、チームづくりの要になるというわけでもなくという意味では、家族的であるということが、支援チームの中の内部監査的であったりモニター的な意味合いも持てる。なぜなら唯一、権利擁護的な視点を持った立場だからですと。いろいろな制度や支援との差別化を図るとガイドラインで紹介していただいていますけれども、絶対的に違うのはそこなのかなと思って、ある意味、支援機関を脅かすような存在であることが大事な視点、それが権利擁護ではないかと思いました。すみません、個人的な意見です。ちょっと言い過ぎたかもしれません。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。チーム支援の範囲をどこに置くのかというところや、チーム支援は本人が中心にあって、その人を囲むチームだと私は思っていたのですが、もしかしたら●●位置づけになってしまっているのではないかと、お話を聞いていて、確かにここの範囲をはっきりさせたほうがいいのかなと思いました。どうぞ。 (細川委員)実は私もチーム支援というのを、ちょっと違和感を持ちながら聞いていました。チーム支援というのは、ここでは後見的支援室がワンチームとして対応していきましょうという意味合いで使われているのですが、先生も今おっしゃっていて、浮貝さんもそれに近いことをおっしゃっていましたけれども、要はご本人を中心に置いてその方を支援する人たち、事業者さんであったり、あるいは成年後見人を選ばれていれば後見人、保佐人もそのチームに入って、そのチームとしてご本人を支えていく、そういうチーム支援がいろいろなところで言われているし、私もイメージしていました。それで、後見的支援室の目的としては2つあって、一つは障害者の方が地域で安心して暮らすために必要な見守り体制を地域でつくりましょうと。来年度もキーパーさんをどうのこうのというお話がありましたが、そういうところをきっちりやっていきましょうということと、それから、本人の希望に沿って、希望に基づく生活が実現するように支援していきますというもう一つの目標があると思うのです。その後者の目標を達成するためには、先ほど2番目に言ったいわゆるチーム支援、個々の事業も含めて、事業サービスを提供しながら支援している人たちも含めたチーム支援というものがどうしても必要になってくるので、チーム支援と言ったときには、後見的支援室としてもそういったチームをにらんだ考え方をお持ちになっていたほうがいいのではないかと思います。そのときに、じゃあどういう立場なんだというのは、浮貝さんが結構一生懸命おっしゃっていたまさにそこのところかなと思っていて、意思決定支援のところでもチーム支援をしろということが盛んに言われていて、この前のガイドラインのところでも言われていますけれども、意思決定支援をするときに、後見的支援室はこの方の成育歴も含めてよく分かっていて、この方はこういう方で、こういう考え方をして、こういう育ち方をしながら、こういう人生を歩んできたんだということが、私たちは伴走しながら十分分かっているんだという立場でその方の意思決定支援などに対して働きかけたり、その方が最も意見を言いやすいような環境をつくってあげたり、そういったことに配慮させるような、そういう立場でチームの中に入ってくれれば、私はむしろ入ったほうがいいのではないかと思います。ですから、そういうことが浮貝さんの言っている権利擁護の視点で仕事をするということになるのではないかと思います。なので、ここで書かれているのは、地域支援というと後見的支援室がワンチームでというイメージですが、今盛んに後見制度利用促進みたいな観点から言われている、意思決定支援の中で言われているチームの中でも、私たちはこういう位置づけで、こういう基本的考え方を持っていますということは、共通の意識を持っていたほうがいいのではないかと私は感じました。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。事務局、何か。 (佐渡課長)いわゆるチーム支援というのは、多職種とかその方に関わる様々な機関がチームでその方に向き合って支援していくというときに使われる言葉なので、我々がここで使っているチーム支援というのは、まさに細川委員が今おっしゃってくださったように、後見的支援室がワンチームで関わるという意味だよねという、そのとおりなので、ちょっと表現を工夫したほうがいいかなと思っていました。 (麦倉委員長)意思決定支援もそうなのですが、チーム支援と言ったときに、障害がある人が真ん中にいて、その周りに支援者たちがいると。その中に家族もいたり友人もいたり、その中で今おっしゃったような、本人に近い形で後見的支援室の人たちがいて、さらにそのほかのサービス事業者たちもいると。本人はあくまでも真ん中で、支援の輪ということをよく言いますが、サークル・オブ・サポートということでジョン・オブライエンなどもよく言っているのですけれども、例えばその輪ということを考えると、39ページに地域、地域ということで、あんしんキーパーの理念図があります。これはキーパーさんの図なのですが、この真ん中に本人がいて、車輪のような形でキーパーさんがいて、後見的支援室のスタッフがいて、家族がいてということでできていくという概念図が一般的には使われるのかなと思います。本人を中心とする輪のところに支援室が一員で関わっていくのだけれども、その支援室の中で誰が入ってもいいような形で協力関係をつくっていくというような、そんなイメージなのかなと思いました。そういうことで、浮貝さん、細川さん、いかがでしょうか。 (細川委員)結構だと思います。私が言ったことは、決して今言ったような視点で何かここにまた付け加えるとかいう意味ではなくて、いわゆるよく言われているチームという中で自分たちの位置づけをどうするかということであれば、浮貝さんがおっしゃったようなことを踏まえた考え方をみんなで共有しておけばいいのかなと思っただけで、特に今の文章がどうこうということではございません。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。野間さん、お願いします。 (野間委員)先ほどからずっと読んで皆さんのご意見を聞く中で、前任の者からあまり説明がいっていないかもしれませんが、精神障害者はこの枠組みに入れるのはかなり難しいと感じております。理由としては、医療の力が非常に強いところですので、地域でとなると医療とけんかしなければいけないケースも出てきますし、本人と医療と支援者が全部ぶつかる可能性も出てきていまして、私自身精神障害者ですので、ピアサポートという形でいろいろな方とお話ししているのですが、多くの方がこうした支援で固められていることについて不満を持っています。恐らく支援者の方はこの不満はあまり存じていなくて、なぜかというと、支援者の意向に逆らうと支援してもらえないのではないかとか、医療に逆らうと治療してもらえなくなってしまうかもという、ある種の恐怖を抱いているので、言われるままにはしているのですが、実際、本人の話を聞くと、それがやはりつらいというところです。もっと緩やかな見守りが必要というのはよく聞いていますし、私自身も友人的な関わりで遊びに行ったり、そういう中で出てくる情報が非常に多いということがあるので、こうしたところに登録していない方のほうが情報を持っているというケースもありますし、そもそも福祉とつながっていない精神障害者が非常に多いですので、そうしたところから漏れをどう解決していく必要があるかというのが、精神の場合は恐らく課題になるかと思って皆さんの話を聞いておりました。 (麦倉委員長)ありがとうございます。必ずしもここの枠組みの中に乗らない人たちも話合いの場に参加できるような形が必要ということですかね。それも非常に重要な指摘だと思いますし、あんしんキーパーの開拓にもつながっていくのではないかと思います。例えば、そうした方にあんしんキーパーに登録していただくとか、そういう形もあり得るのかなと思います。貴重なご意見、ありがとうございました。 (4)その他  事務局から説明 (麦倉委員長)第4期障害者プランは、非常に面白い読み物になっていると思いますし、こういう気軽な声かけができると本当に安心だと思います。  それでは、資料4の説明や報告を受けて、何かご意見、ご質問などありましたらお願いいたします。  よろしいですか。それでは、全体を含めてのご意見、ご質問などがありましたらここでお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 (坂田副委員長)ガイドラインの10ページです。困りごとやサービス等利用の有無を問わず、本人と関わり続けられることとあるのですが、最近の話なのですけれども、今、ワクチンの接種が進んでいます。先日、登録されている方で、ここのご家族はきょうだいだけで住んでいて、お二人とも障害なのですが、お兄さんが自閉症で、妹さんがひきこもりです。私のところで40年ぐらい前からのお付き合いで、途中でご両親が亡くなられたので、時々電話がかかってきては相談に乗ったりしているご家族なのですが、ワクチンの接種ができていないということでお電話を頂きました。それで、地域によって違うので、後見的支援室にもし何か情報があったらお伝えいただきたいということでお願いしたのですが、何もなかったようなのです。そのうちに、リハセンターでやるという情報が入りましたので、すぐに佐渡さんのところにお願いして何とかなったのですが、後見的支援室は割と個人情報を持っていますよね。あそこのうちは両親もいないし、ワクチンはどうしてるかなとかいうことを担当のサポーターさんが分かるのではないかと私は思ってしまったのですが、今回は何もなかったのでちょっと残念に思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。ワクチンに関してはこれから2回接種が終了した後も何回も重ねて接種しなければいけないという話も聞きますし、いろいろ情報を入手するのが難しい方も多いのではないかと思いますので、これはぜひ力を入れて情報提供を進めていただきたいと思います。 (坂田副委員長)よろしくお願いします。 (麦倉委員長)ほかにはいかがでしょうか。  私のほうでちょっと、今ワクチンの話も出ましたけれども、コロナ関係でちょっと気になったところなのですが、あんしんキーパーの集う会の開催が年1回の開催ということで、集まっての開催が難しい中でオンラインでの開催なども含めて検討していく必要があるのかなと思います。各区で運営しているということなのでなかなか難しいところもあるかと思いますが、例えばオンラインでの開催であれば、区を超えて複数の区が合同して広報とかキーパーの集う会とか制度周知とか、そういう集まりはできるのではないかと思いますので、オンラインを活用した活動をぜひお願いしたいと思っています。 (坂田副委員長)過去にキーパーの集いをやっている支援室はどのぐらいありますか。 (麦倉委員長)いかがでしょうか。何か情報はありますか。 (河野)数値は集計していないので正確ではありませんが、大体半数ぐらいの区は集う会や集う会に類するものをやっている状況です。 (坂田副委員長)ありがとうございます。 (麦倉委員長)分かりました。そうすると、まだなかなか開催できていないところも多いというのが今の状況かと思いますが、キーパーさんに声をかけるというところと、野間委員からもお話がありましたけれども、キーパーに登録せずとも友人なら参加できるとか、緩い形で開催していただくというようなことで、今後も開催していただければと思います。広報等に関しては、オンライン等も利用していただければと思います。  それでは、ほかに何か皆様からご意見はありますでしょうか。 (細川委員)お聞きしたいことが1つだけあります。資料3−2の裏面で、参考で確定までの流れということで、今日ご報告いただいて、9月には指針の確定となりますが、この後、何か会議体をやるとかそういうことはなくて、事務局でまとめられるということでよろしいのでしょうか。 (麦倉委員長)いかがでしょうか。 (佐渡課長)そうです。今日頂いたご意見で、事務局で推進法人も含めて文言の変更が必要な箇所があるかどうかもう一回確認させていただいて、委員の皆さんに最終確認した上でゴーにしたいと思います。 (細川委員)特に会議はないということですね。分かりました。この指針を見せていただいて、特に他制度との関係で、成年後見制度とかいろいろな相談機関の制度のところでかなり今回いろいろご検討されて、思い切って踏み込まれた内容になっていると思って、私は大変すばらしいと思っていますので、ぜひこの形でまとめていただきたいと思ってお聞きしました。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。私もこの各制度と後見的支援制度との関連性というところで、非常にまとまっていて分かりやすいと思いました。 (佐渡課長)ありがとうございます。 (麦倉委員長)それでは、これがほぼ最後の確認ということになるようですので、ほかの委員の皆様からここは変えておいたほうがいいのではないかとか、ご意見がありましたらいかがでしょうか。よろしいですか。 (佐渡課長)ありがとうございます。もし、今日言いそびれたご意見がありましたら、事前にお読みいただいていることを踏まえ、非常にわがままなのですが、もしある場合には今週中にご意見を頂けるとありがたいと思います。金曜日の午前中ぐらいまでには頂きたいと思いますが、大丈夫でしょうか。 (麦倉委員長)それでは、ちょっと短い日程になりますが、連絡等、提案がありましたらよろしくお願いいたします。 (佐渡課長)よろしくお願いします。 (麦倉委員長)それでは、本日準備していた議題は終了いたしました。事務局にお返しいたします。 (根岸係長)麦倉委員長はじめ委員の皆様、活発なご議論ありがとうございました。それでは、以上をもちまして本日の会議を終了いたします。皆様、ありがとうございました。 資料 ・資料1  :障害者後見的支援制度の現況について(令和3年6月末現在) ・資料2  :検証委員の現場訪問を踏まえた委員会の報告について ・資料3−1:横浜市障害者後見的支援制度業務運営指針(案) ・資料3−2:「横浜市障害者後見的支援制度 業務運営指針」を受けた、今後の推進方針及び取組事項について ・資料   :第4期横浜市障害者プラン