- 28頁 - 第3章 本ビジョン策定の過程 - 29頁 - 概要 市民の皆様や有識者のご意見を伺いながら、本ビジョン(原案)を策定しました。 令和4年度 調査・検討開始庁内(教育委員会事務局・政策局)で、調査・検討を開始 〇市民アンケート ・ ヨコハマeアンケート(1,335人) ・ 子育て世代向けアンケート(2,233人) ・ 団体利用者・ボランティア向けアンケート(405人) 〇有識者意見聴取 〇先行事例調査 令和5年度 令和5年 5月 策定予定について報告 第2回市会定例会で策定予定について報告 〇市民ワークショップ(6〜7月) 〇有識者意見聴取 9月 基本的な方向性を公表 第3回市会定例会で基本的な方向性を報告  12月 素案の公表 第4回市会定例会で素案を報告 〇市民意見募集(12月14日〜1月21日)(273通の意見提出) 〇有識者意見聴取 令和6年 2月 原案の公表 第1回市会定例会で原案を報告 (イラスト。) - 30頁 - 市民アンケート〜実施概要  図書館の利用実態や市民ニーズを把握するため、全3回の市民アンケートを実施しました。約3,900人の方に回答をいただきました。結果は市ホームページをご覧ください。 【表 アンケートの種類と実施概要】 ヨコハマeアンケート 実施期間 令和4年11月11日(金曜日)〜11月25日(金曜日) 回答者数 1,335人 対象 市内在住・在勤・在学の15歳以上の事前登録したメンバー 団体利用者・ボランティ向けアンケート 実施期間 令和4年12月15日(木曜日)〜令和5年1月15日(日曜日) 回答者数 405人 対象 図書館の利用登録をしている団体・グループ、図書館で活動しているボランティア 子育て世代向けアンケート 実施期間 令和5年1月4日(水曜日)〜1月31日(火曜日) 回答者数 2,233人 対象 未就学児の保護者 【表 各アンケートにおける年代別構成比】 種別 eアンケート 10代 1人(0.1%) 20代 15人(1.1%) 30代 78人(5.8%) 40代 238人(17.8%) 50代 384人(28.8%) 60代 339人25.4% 70以上 280人(21.0%) 計 1,335人(100.0%) 種別 団体・ボランティア 10代 0人(0.0%) 20代 13人(3.2%) 30代 28人(6.9%) 40代 76人(18.8%) 50代 80人(19.8%) 60代 120人(29.6%) 70以上 87人(21.5%) 計 405人※(100.0%) ※405人:年代無回答の方1人を含む 種別 子育て 10代 3人(0.1%) 20代 109人(4.9%) 30代 1,378人(61.7%) 40代 707人(31.7%) 50代 29人(1.3%) 60代 5人(0.2%) 70以上 2人(0.1%) 計 2,233人(100.0%) 市民アンケート〜結果概要 (1)主な質問項目と回答 質問項目 より魅力的な図書館にするために必要な環境・設備 種別 ヨコハマeアンケート ・静かに調べものや読書ができる環境(70.4%) ・地域の情報を知ることができるコーナー(31.6%) 種別 団体利用者・ボランティア向けアンケート ・静かに調べものや読書ができる環境(57.0%) ・高齢者、障害者が利用しやすい設備や機器(36.3%) 種別 子育て世代向けアンケート ・子どもから大人まで談話しながら利用できる環境(64.8%) ・子どもが遊べるスペース(66.2%) 質問項目 より魅力的な図書館にするために必要なサービス・機能 種別 ヨコハマeアンケート ・所蔵資料(図書・雑誌・新聞)の充実(63.6%) ・身近な場所で本の貸出・返却ができるサービスの充実(50.1%) 種別 団体利用者・ボランティア向けアンケート ・所蔵資料(図書・雑誌・新聞)の充実(64.0%) ・身近な場所で本の貸出・返却ができるサービスの充実(50.9%) 種別 子育て世代向けアンケート ・身近な場所での本の貸出・返却ができるサービスの充実(66.6%) ・子育て支援サービス(子育て相談・託児サービスなど)(39.3%) - 31頁 - 市民アンケート〜結果概要 (2) 子育て世代向けアンケートの図書館利用者・未利用者の分析 ■利用者・未利用者(未利用者:1年に一度も図書館を利用しなかったと回答した人)の比較 Q 最寄りの図書館、取次所、移動図書館のステーションまでの所要時間 【利用者】85%以上の人が30分以内と回答している。 15分以内 42.8% 16〜30分 42.3% 31〜45分 9.5% 45〜60分 2.7% 61分以上 0.5% わからない 2.1% 【未利用者】30分以内の人は44%。 15分以内 16.4% 16〜30分 27.9% 31〜45分 18.4% 45〜60分 4.5% 61分以上 2.0% わからない 30.8% ■未利用者(未利用者:1年に一度も図書館を利用しなかったと回答した人)の分析 Q 回答者の読書習慣 紙の本や雑誌を読む 43.0% 電子書籍を読む 9.2% 両方読む 36.1% どちらも読まない 11.7% Q 子どもの読書習慣 ほぼ毎日 47.4% 週に3〜4回 21.8% 時々読む程度 15.1% 週に1回程度 11.3% ほとんど読まない 4.0% わからない 0.3% Q 最寄りの図書館等までの交通手段(複数回答) 自転車・徒歩が多いが、公共交通機関、自家用車を使用する割合も高い 電車・バスなどの公共交通機関 33.9% 自家用車・自動二輪車 23.6% 自転車・徒歩 38.5% 家族による送迎 3.6% その他 0.4% - 32頁 - 市民ワークショップ〜実施概要  各地域で市民ワークショップを実施し、本ビジョン策定に向けて、横浜市の図書館の未来について語り合いました。  「行ってみたくなる図書館」「子育てと図書館」「まちの魅力づくりと図書館」の3つのテーマに分かれてグループディスカッションを行いました。 ■目的 多様な人々が集まり、ありたい「横浜市の新たな図書館」の姿を、ともに学び、ともに考え、ともにつくる。 ■対象 横浜市内在住・在勤・在学の方(中学生以上) ■概要 第1回 開催日 令和5年6月11日(日曜日) 場所 ウィリング横浜(港南区) 参加者数 33人 第2回 開催日 令和5年6月18日(日曜日) 場所 都筑区役所(都筑区) 参加者数 35人 第3回 開催日 令和5年6月24日(土曜日) 場所 神奈川公会堂(神奈川区) 参加者数 34人 第4回 開催日 令和5年7月1日(土曜日) 場所 二俣川地域ケアプラザ(旭区) 参加者数 32人 計 134人 ■参加者年代別内訳 参加者数 10代 12人 20代 7人 30代 18人 40代 26人 50代 27人 60代 27人 70代以上 17人 計 134人 (写真。ワークショップの様子 4枚) - 33頁 - 市民ワークショップ〜結果概要 当日の発表から共通する事柄等をまとめました。蔵書充実など本を借りることを前提とし、更なる機能の充実について多くの話し合いがされていました。 テーマ1 行ってみたくなる図書館 居場所としての図書館 ・気軽に行けるアクセスの良さ ・行く目的となる魅力的な空間や居心地の良い場 ・不登校の子どもや障害者の方、誰にとっても安全で安心して過ごせる場所 学ぶことができる図書館 ・専門的な知識の学び ・答えのない問いやこれまでにない視点からはじまる新しい学びの展開 ・市民の知識や経験のシェア ・デジタル化による利便性向上 交流することができる図書館 ・交流スペースと静寂なスペースが共存するゾーニングの工夫 ・ブックトーク等本を介した交流イベントや、料理教室、コンサート等、本や読書にとらわれない多様なイベントや設備 ・様々なアイデアを交換し合う場 テーマ2 子育てと図書館 安心して子どもを連れていける場所 ・清潔、安全、安心 ・声を出しても大丈夫、注意書きが少ないなど子どもや保護者を許容する空間 ・多様な子育て環境に対応した、利用しやすい立地・時間の図書館 ・公園の近くなど一日過ごせる環境 親子で楽しめるサービス・イベント ・おはなし会等本を介したイベント ・子どもと実社会がつながる学びの機会やイベントや専門家・企業とのマッチング ・親や家族にとっても図書館を利用しやすくなるサポート 子育て・子育ちにいい資料・メディア ・実物に触れたり、体験できる場 ・本と体験が相互に連携した取組 ・子どもが一人で探しやすい配架や検索システム テーマ3 まちの魅力づくりと図書館 まちの魅力づくりと図書館 ・建築的にも魅力的な図書館 ・他の公共施設等の連携による身近で、かつ地域性のある図書館 ・障害のある方や一人暮らしの高齢者の方等、支援が必要な人へのサポート 地域資源と図書館 ・横浜で活動する様々な人や団体そのものが重要な地域の資源 ・本や人、情報、活動をつなぐ司書 ・図書館運営に関わる市民の存在 つながりづくりと図書館 ・インプットも、アウトプットもできる場 ・共通の趣味や目的での学習会やコミュニティ活動 ・子育てや仕事を通じて生まれ、広がるつながり ・多世代、インクルーシブ、さらに大学、企業、団体との交流の場であり学びを社会還元できる - 34頁 - 有識者の意見聴取 本ビジョンの策定にあたり様々な分野の有識者に意見をお聞きし参考としました。 学識経験者(図書館情報学) 吉田 右子 氏(筑波大学図書館情報メディア系 教授) 桑原 芳哉 氏(尚絅大学現代文化学部 教授) 小泉 公乃 氏(筑波大学図書館情報メディア系 准教授) 学識経験者(コミュニティ政策) 石井 大一朗 氏(宇都宮大学地域デザイン科学部 准教授) 開館立ち上げ・組織経営 豊田 高広 氏(フルライトスペース株式会社) 空間設計(建築・まちづくり) 牛込 具之 氏(株式会社佐藤総合計画) 子育て支援実務経験者 東田 信子 氏(神奈川区地域子育て支援拠点かなーちえサテライト 現場責任者) 鳴神 美穂子 氏(西区地域子育て支援拠点スマイル・ポート 施設長) 横田 美和子 氏(南区地域子育て支援拠点はぐはぐの樹 施設長) 島 美奈子 氏(青葉区地域子育て支援拠点ラフール 施設長) コミュニティ形成実務経験者 大塚 朋子 氏(認定特定非営利法人こまちぷらす ウェルカムベビープロジェクト・こよりどうカフェ マネージャー) 細井 綾 氏(認定特定非営利法人こまちぷらす ウェルカムベビープロジェクト サブマネージャー) - 35頁 - 有識者の意見聴取〜調査・検討での主なご意見 1 図書館のあり方 主なご意見 ・図書館は、みんなが知っていて、理由なく気軽に入れる公共施設 ・本・読書を核とし、知識と情報・メディアへのアクセスを保障する場 ・文化の継承や社会貢献、リテラシーも重要 ・図書館を新設する場合、賑やかで会話ができる北欧型の図書館が志向される ・共創(人と出会い、共につくる)をベースにした、社会とかかわる場/創造の場 2 機能 主なご意見 ・異なる機能が図書館にあることで、担当者間の連携促進や相互送客の効果を見込める ・子育て支援に加え、幅広い視点から若者へのサポートが見える形が望ましい ・将来を見据え、今後主流となる電子的資源の提供(電子書籍や電子化した地域資料の公開等)や電子的サービス(AI、デジタルレファレンス、オンラインプログラム等)を積極的に展開することが望まれる 3 施設(ハード) 主なご意見 ・中央図書館に行けない利用者に対して、図書館に親しんでもらうために分館の役割は非常に重要 ・ハード面の整備については、図書館の数を増やせばよいということではなく、利便性の向上に資する整備を進めることが大切 ・まちのアイコンになるためにデザインも重要 4 空間 主なご意見 ・図書館空間の最大の特徴は間仕切りのないオープンな「ワンルーム空間」。 活動の連鎖、経験の連続性により、読書や体験、サービスが豊かになる ・複合から融合へ。図書館を媒体とし各機能が空間的・機能的に有機的に繋がっていく ・環境配慮。ZEB※。グリーンインフラとしての図書館 ※ZEB:Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称 5 効率化 主なご意見 ・欧米では、デジタルなど新しい技術の導入や物流等のバックオフィスの効率化により、市民のためのサービス提供に注力している ・デジタル化を踏まえて、アウトソーシングの枠組を見直しても良いのでは ・地元企業と連携し、図書館業務のDX化を推進できるのでは。実証実験に取り組んではどうか 6 交流・コミュニティ形成 主なご意見 ・図書館は、誰もが行って何でも語っていい、呟けるという場所であり、それは市民自らがデザインする、主体形成に寄与する場所になりやすい ・地縁のない人の増加、未婚化の進展を想定すると、図書館が、子どもを持たない人たち、結婚を選択しない人たちと地域とのハブとなることもできる ・参加と協働を生み出すコーディネーター人材が必要 ・図書館は、コミュニティが自然に育まれていく環境をつくる。触媒的な役割を図書館員が担う ・図書館が、利用者と対等であり一緒に場を作っていくイメージを持つことが重要 7 居心地の良さ・居場所 主なご意見 ・子育てをしていて、気分転換したいときに過ごせるような、居心地の良い空間が図書館にできると良い ・静かに過ごしたい方、小さいお子さんがいるなど静かに過ごすことが難しい方が交わり、それぞれが安心して過ごせることが大切である ・スタッフとの会話や利用者同士の会話を促すためにも、掲示物等はできる限り減らす 8 子育て支援 主なご意見 ・図書館は静かにしなければいけない雰囲気があり、行きづらいと感じる方もいる。子どもと一緒に居やすい、周囲の温かい眼差しと寛容な雰囲気が重要。ハードにもそれが表れているとよい ・図書館の子育て支援は、図書館ならではの絵本があるからできる役割を担ってほしい ・ベビーカーで利用できることは基本。子育て世代に向けた設備も大切 ・子どもから話しかけやすい環境にしてほしい、わからないことがあったら聞ける、あるいは司書などに本を読んでほしい、解説してほしい、などの要望が言いやすい - 36頁 - 有識者の意見聴取〜素案への主なご意見 1 ビジョン全体・新たな図書館像 主なご意見 ・21世紀の公共図書館に必要となる要素が十分に含まれている。 ・図書館の基本的な機能・役割は重視しつつ、非常に幅広い内容で完成度が高い。 ・親しみやすい。あまり役所の計画らしくない感じで、とてもよい。市民に伝わりやすい言葉で表されている。 ・図書館が他の機能と連携しようとする場合は、他の機能に対して何を提供できるのか、他の機能が図書館に何を提供できるのか検討することが重要。 ・新しい図書館をつくる中で創出された新たな価値やコミュニティというものが、再度図書館に蓄積され、再価値化されるような成長軸を示してもよい。 ・様々な事情で学ぶ体験、学ぶ機会に制限がある方もいらっしゃる中で、図書館は生涯学び続ける場として、とても大切な場になっていく。 2 基本方針1 主なご意見 ・近年の子どもたちの不登校に関する状況も踏まえ、そういった側面でも図書館は非常に重要な場所になってくる。 ・読書は21世紀においても、大事なことである。 ・子どもたち自身が図書館運営の担い手になったりすることや、子どもに関わる取組をしている他の主体と連携して取り組めると良い。 ・遊びや体験、まちとつながり交流しながら読書などをすることにより、読書・遊び・つながり、それぞれの質を向上させることができる。 ・保護者はイベント等に一緒に参加するが、子ども自身が好きなものを見つけられるようなゆっくりした時間が持てていない面がある。図書館だからできる、次に続く学びの機会が得られるものなども含めて構成されると良い。 3 基本方針2 主なご意見 ・子どもの貧困や低所得者層の方はスマートフォンやタブレットPC等を購入できない場合もあるため、社会的包摂という視点からあらゆる市民が新しいデジタルメディアを活用できる機会の創出について、記述したほうが良い。 ・社会全体で教育を支援していく中で、市民の学習を支えられるのは図書館である。 4 基本方針3 主なご意見 ・地域課題の掘り起こしや支援だけではなく、各地域の特性や課題に配慮した図書館のあり方を検討することが重要である。 ・しゃべりあいながら議論するラーニングコモンズという場は、学習や対話のあり方として重視すべき観点である。 ・地域と関わるきっかけとして、図書館に関わりを持つこと、ボランティアをすることで、自分が社会の一員であるという認識が高まるような場であると良い。 5 基本方針4 主なご意見 ・移動図書館に市民が利用できるWi-Fiを搭載できれば、社会的包摂、災害時の利用といった面で有効である。 ・読書会のような取組では、対面コミュニケーションをインターネットでもできるようにするなどハイブリットでの活用も考えられる。 6 基本方針5 主なご意見 ・横浜市にはさまざまな施設や団体があるため、司書はそれらをつなぐ役割が特に重要である。 ・図書館のリソースには財源だけではなく、場や人、情報・資料などがある。どのように市民とリソースをシェアしていくか考えていくことが重要である。 ・図書館の活動を通じてどのような質・量の社会関係資本が生み出されたかについても評価していくことが必要なのではないか。 - 37頁 - 有識者の意見聴取〜素案への主なご意見 7 第2章-1 主なご意見 ・「蔵書」は図書だけなので、「コレクション」という言葉を使った方が良いのではないか。 ・蔵書やレファレンスの充実に加え、メディア情報リテラシーが21世紀においては重要になっていくと考える。 ・子どもや子育てという観点からも、紙の本があることに価値があると考える。 8 第2章-2 主なご意見 ・まずは設備の改修や耐震性の確認など、安全にすることが第一。その後、什器や書架の更新などを工夫し、新たな機能を向上させる方法もある。 9 第2章ー3 主なご意見 ・全て靴を脱ぐスペースにするのではなく、ベビーカーに乗せたまま子どもと過ごせるスペースも必要である。 ・ゾーニングにおいて、効果的にスペースを活用する手立てとして、時間や目的に応じてさまざまな使い方をする「空間の重ね使い」を積極的にしていくとよい。 ・学習室、会議室等は、ガラスウォールを用いる等、活動の様子が外から見えることが非常に重要である。 10 第2章ー4 主なご意見 ・サービスポイントの整備について、交通結節点への再整備という選択肢も提示されていることは大いに意義がある。 11 第2章-5 主なご意見 ・ICタグを利用した自動貸出機は、新しい図書館であれば当たり前に導入されている。10〜20年後を見据えた新しいツールというのであれば、ロボットの活用なども考えられる。 12 第2章ー6 主なご意見 ・司書は情報を集めて、ここにこんな人がいる、ここでこんなことやっているというのを取りまとめてつないでいくことが重要な役割になる。 ・変化の激しい時代であることを踏まえると、組織・施設の役割分担というより、他の組織・施設と重複しても良いから様々なサービスを実施していく必要がある。 ・デジタルアーキビストとして専門化が進みつつあるようにも感じるが、司書がスキルとして備えていることが望ましい。 ・スタッフだけで何とかするのではなく、一緒にどう作っていくかを考えていくことが大切。 ・利用者との日々の関わりを言語化して、振り返ることを繰り返すなかで、スタッフに組織のビジョンが根付いていく。 ・常にそこに関わっている人達だけではなく、関わりが薄い人達にもアプローチしていくことは、視野を広げる上で大切。 - 38頁 - 市民意見募集実施概要 本ビジョンの策定にあたり、令和5年12月に公表した素案の内容について、市民意見募集を実施しました。 いただいたご意見は原案策定の参考としたほか、今後の事業や取組の参考にさせていただきます。 なお、いただいたご意見は本ビジョンのホームページに掲載しています。 【URL】 https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kyoiku/plankoho/plan/libvision.html 1 実施期間  令和5年12月14日(木曜日)〜令和6年1月21日(日曜日)  2 意見提出方法  ・横浜市電子申請・届出システム  ・電子メール  ・郵送  ・FAX 3 周知方法 (1) 素案(概要版)の配布   市立図書館・図書取次所、区役所、市民情報センター、 地区センター、地域ケアプラザ、地域子育て支援拠点、 行政サービスコーナー (2) 広報手段   記者発表、広報よこはま(令和6年1月号)、 横浜市教育委員会ホームページ、X(旧Twitter)、 市立図書館メール登録者への一斉メール等 - 39頁 - 市民意見募集〜結果概要 1 意見提出状況 273通、637件のご意見が寄せられました。 投稿手段・年代別内訳 電子申請 10代 0件 20代 1件 30代 17件 40代 17件 50代 36件 60代 24件 70代 18件 80代以上 1件 不明・団体 0件 合計114通 メール 10代 0件 20代 0件 30代 3件 40代 3件 50代 4件 60代 6件 70代 10件 80代以上 3件 不明・団体 10件 合計39通 郵送・手渡し 10代 54件 20代 0件 30代 0件 40代 0件 50代 0件 60代 1件 70代 2件 80代以上 1件 不明・団体 6件 合計64通 FAX 10代 0件 20代 0件 30代 0件 40代 2件 50代 4件 60代 8件 70代 31件 80代以上 10件 不明・団体 17件 合計56通 年代別内訳 10代 54件 20代 1件 30代 20件 40代 22件 50代 44件 60代 39件 70代 61件 80代以上 15件 不明・団体 17件 合計273通 住居地別内訳 市内 253通 市外 7通 未回答 13通 合計273通 2 項目別意見数 ビジョン全体 意見数88件 はじめに、位置づけ 意見数5件 第1章 新たな図書館像・基本方針(全体) 意見数49件 基本方針1 意見数60件 基本方針2 意見数34件 基本方針3 意見数24件 基本方針4 意見数60件 基本方針5 意見数34件 第2章 新たな図書館像の実現に向けて(全体) 意見数20件 取組1 蔵書・レファレンス 意見数60件 取組2 施設整備 意見数72件 取組3 空間づくり 意見59件 取組4 サービスポイント 意見数30件 取組5 ツールの充実/サービスの最大化 意見数12件 取組6 協働・共創 意見数12件 第3章、第4章 意見数6件 その他 意見数12件 合計637件 3 ご意見への対応状況 修正(ご意見の趣旨を踏まえ、原案に反映したもの) 意見数38件 全体割合6.0% 包含・賛同(ご意見の趣旨が既に素案に含まれるもの又は素案に賛同いただいたもの) 意見数73件 全体割合11.5% 参考(今後の取組等の参考とさせていただいたもの) 意見数519件 全体割合81.5% その他(本ビジョンに関連しない意見・要望等) 意見数7件 全体割合1.1% - 40頁 - 市民意見募集〜結果概要 4 いただいたご意見の例 図書館数の増 ご意見の例…図書館が少ない、1区1館を見直してほしい等 84件 本・蔵書の充実 ご意見の例…本が少ない、予約しても順番がなかなかまわってこない等 66件 学校図書館への支援の強化 ご意見の例…学校図書館への支援強化(学校向け本・セット数の充実、本の運搬)等 53件 サービスポイントの充実 ご意見の例…図書取次所・駅前等への返却ボックスの設置等 48件 ビジョンへの期待 ご意見の例…図書館が単に本を借りる場所だけではなく多様なスペースがあると行ってみたい、図書館は大好きで大切な場所なのでこのように市民の意見を聞いてくれることをうれしく思う等 41件 市民利用施設等との連携 ご意見の例…地区センタ−・コミュニティハウス等の図書取次所や分室としての活用等 34件 施設 ご意見の例…建物が古い、狭い、閲覧席が少ない、勉強できるところが欲しい等 33件 人材育成・配置 ご意見の例…人材育成が重要、多様なスキルを持った職員等の配置(多言語、デジタル、コーディネーターなど)等 16件 協働・共創 ご意見の例…市民の声を反映した図書館運営、民間による運営・委託への反対等 9件 芹が谷中学校(港南区)、釜利谷中学校(金沢区)、境木中学校(戸塚区)の図書委員の皆様が、ビジョンについてご意見をお寄せくださいました  ・本がたくさんある、参考書、マンガやゲーム(攻略本やゲームもできる)がある、音楽が聴ける ・閲覧席がない、勉強できるところが欲しい ・どうしたら皆がまた来てくれるかを、考えてくれていると感じた ・デジタルとリアルで本や情報を支えるところがいいと思う ・少子高齢化も進んでいるので高齢者も使いやすいようにする ・車いすの人も簡単に通れるように(通路の)幅を広くする ・読書をきっかけに、交流の輪が広がる図書館がいいと思う ・スペースを決めて話せる、声を出せる、のほうが良い ・理想がてんこ盛りでイマイチ現実味がなくて信じられないが、外国では既に取り入れられていると聞いて、10〜20年後、自分達が大人になった頃には実現できているかもと思った <行きたくなる・使いたくなる図書館へのアイデア> 【スペースについて】  くつろげる空間、グループで話していい、一人ひとりが使う仕切られた空間、飲食できる、屋外で本を読める、ビーズクッション・ハンモックがある等 【イベントについて】  来た人または応募した人が1ページずつ物語を書いて、1冊の本にするなどの参加型イベント、大人でも子どもでも参加できるイベント等 (写真。図書館ビジョンについて考える中学生の様子 3枚) - 41頁 - 各種基礎調査 本ビジョンの策定にあたり以下の項目について基礎的な調査を行い、参考としました。 横浜市の特色及び関連計画の精査 調査事項 市の関連計画の整理 市の社会動向の整理 市民利用施設の図書コーナーの状況 図書館を取り巻く環境 調査事項 国の図書館行政の動向 他都市の図書館行政の動向 図書館の役割の変化 将来の社会動向の整理 電子書籍の現況と今後の可能性 先進事例調査 調査事項 まちの賑わい創出、子育て支援や市民の活動・交流に貢献する図書館 未利用者への訴求(アウトリーチサービス含む) 業務効率化につながる取組 ICタグ導入による職員配置や運用変更の傾向 再整備のコンセプト、取組の方向性や複合施設の傾向 複数の図書館を有する他都市における管理運営手法と各館の役割の傾向 環境共生型の図書館 市立図書館の現状・課題・問題点 調査事項 横浜市立図書館の概況 施設規模の調査 市民アンケートの結果から見える課題整理 蔵書の特徴 運営体制の把握 管理運営手法 施設整備を伴う事業手法 財源の創出 司書に期待される役割と人材育成 各拠点の配置 業務量・物流量の今後の動向