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歴史の散歩道 5-8

最終更新日 2018年7月13日

第五章 早駆けの道から永谷川に沿って

八 芹が谷の武相国境標示の道標

風土記マップ
拡大図(画像:64KB)

バス停芹ヶ谷に近い車庫前の三叉路(地図1)から北へ400メートル程行くと、左に県立芹香病院があり、右に折れて更に200メートルばかり奥に同じくせりがや病院(地図2)がある。この付近はかつて「世界各種のブドウ樹を有し範を業界に示すのみならず、横浜にとっては一日の清遊地として最もふさわしい場所である。」とまでいわれた福本ブドウ園跡である。この園主、福本与四郎は米国でブドウ栽培を研究し、自分の郷里永野全村をブドウ村にしたいとの理想を持って実現に努めたが、経済界の不況で閉園したという。今その跡を尋ねても、古老の話すヒマラヤスギや赤い花の咲くサルスベリの大木も見い出せない。ただ、春の夜の夢のごとき虚しさがある。

西に坂を登ると、南区との境の道がある。更に、400メートル近く南へ向かうと、芹が谷1丁目15番に寛延元年(1748年)建立の道標(地図3)がある。右面に「右武州相州境道」、正面に阿弥陀仏が刻像され「弘明寺道」、左面に「左戸塚道」とある。この道標は、昭和63年に横浜市登録文化財に指定されている。「新編武蔵」に「国境にて、その境は山上をもって分かてり、山上の用水左右に流れ落ちるをもって、水流る境、または水走り境と呼べり」とあるが、古代に東海道と東山道を分けたこの武相国境の道は、多くの文化を伝播した役目を終えて、今ここに、静かに横たわっている。この道標の前に立って、上大岡駅から始まった「道ばたの風土記」の旅を振りかえるとき、港南区の持つ多彩さに感動し、胸にいくつかの思いが去来することであろう。



「こうなん道ばたの風土記」(改訂版)は「港南の歴史研究会」の編集により、平成11年10月に発行されたものです。

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