No.301 港南区版 令和4年 11月号 8-9面 特集 11月は児童虐待防止推進月間です 「ひ」ろげよう こどもを「ま」もる みまわりの「わ」 つなが「り」のわ 「子どもの権利」について考えてみませんか 子どもが子どもでいられる街に 「子どもは元気に健やかに育ってほしい!」子育て中の人も地域の皆さんもそう願っていますよね。今月は「子どもの権利」について考えてみましょう。 子どもの権利とは、「世界中のすべての子どもが、心身ともに健康に、自分らしく育つための権利」であり、1989年11月の国連総会で採択された「子どもの権利条約」に定められています。条約には18歳未満の全ての子どもの権利と、その権利を守るために国や大人たちがしなければならないことが書かれています。現在、世界中で196の国と地域がこの条約を守ることを約束(批准)しています。大きく分けて「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」の4つがあります。 問合せ 区役所こどもの権利擁護担当(電話:045-847-5612 FAX:045-842-0813) 《生きる権利》 :「子どもの権利」はみんな守られているのかな? :少し考えてみましょう。皆さんの周りで、こんなことありませんか? ●たたかれる・蹴られる ●外に閉め出される ●宿題をしないので食事をさせてもらえない 《育つ権利》 :子どもが外に出されているのを時々見かけるね。僕も小さい頃は叱られて外に出されたけれど… :これらは全て「体罰」といって、今は法律で禁止されていることなのよ。それではこんなことはあるかしら? ●無視される ●きょうだいと比べてけなされる ●産まれてきたことを否定される 《守られる権利》 :お店で子どもを怒鳴っている人を見かけることがあるわ。子どもが泣いていてもそのまま置いていく人もいるわね :このようなことも、子どもの権利が守られていないことになるの。最近、心配されているこんなことはどう? ●障害や病気のある家族に代わり、買い物や料理などの家事をしている ●家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている ●障害や病気のある家族の身の回りの世話をしている :ヤングケアラーと言われている人たちだね。家族の手伝い・手助けをするのは「普通のこと」ではないのかな? :一般に、本来大人が担うと想定されている家事などを日常的に行っている子どもをヤングケアラーというわ。学校生活に影響が出て、心や身体に不調を感じるほどの重い負荷がかかっている場合は、少し注意が必要なの :大変なのだから、誰かに相談して助けてもらうのはどうかしら? [大人になった当事者からはこんな声が聞かれます] :当時はどこに助けを求めればいいのか分からなかったけれど、もっと助けを求めても良かったんだと今は思っています :どの家も同じだと思い込み、大人になるまで虐待されていることに気づきませんでした 《参加する権利》 :ヤングケアラーや虐待を受けて育った人も、子ども時代には「自分の環境が当たり前のこと」で、「誰に何を相談すればいいのか分からなかった」と聞くわ :自分のことや家のことを話すのは勇気がいることですよね :話を聞いて、サポートしてくれる人は必ずいます。学校の先生・友達・相談機関など、信頼できる相手に相談してみましょう。こんな相談先もあるから、困っている様子を見かけたら、伝えてほしいわ 【こどもの相談先】 ・かながわ子ども家庭110番相談LINE ・ヤングケアラー等相談LINE ・よこはま子ども虐待ホットライン 0120-805-240(24時間フリーダイヤル) ・港南区役所 こども家庭支援課  045-847-5613 :「子どもが困っている」ってことは、子育て中の保護者も実は困っているってことかしら? :そうなの! イライラせずに子育てしたいのに悩んでいる保護者は多いのよ。そんな時のポイントがあるので、参考にしてみてね。また、障害や介護で大変な場合には相談機関に相談してほしいわ [子育てのポイント] ●触れられたくないものは  手の届かない場所へ 叱らないでよい環境を ●気持ちの切り替えが難しい時は  場面を移して、注意の方向を変えてみる ●「いい子にして」や「ちゃんとして」では伝わらない  肯定文でなにをするかを具体的に ●やる気が増すように  楽しめる工夫を ■子育てはいろいろな人の力と共に  子育てを頑張るのは、とても大変なことです。少しでも困ったことがあれば、相談しましょう。心が少し軽くなると思います。  落ち着いているときから、地域子育て支援拠点などに、子どもを連れて出掛けてみることも一つの方法です。子育ての不安を話すことで気分転換になり、気になることなどを気軽に相談できる関係ができるかもしれません。 ■地域の皆さま  心配な様子があれば、ためらわずご連絡ください  保護者は一生懸命に子育てをしています。ただ、時には疲れたり、イライラしたりすることもあります。また、子育てにプラスして介護なども抱えているのかもしれません。心配な様子が見られたら、相談先をお伝えください。もしくは、相談機関へご連絡ください。  また、子ども自身からのSOSは難しいことがあります。いつもと違う様子が見られたら、子どもに声を掛けて話を聞いてあげてください。子どものSOSを感じたら、相談機関へご連絡ください。  皆さまの連絡が、その子や家族を助け「子どもの権利」を守ることにつながります。 子育てに関する相談機関 [子育ての相談やちょっと話を聞いてほしいとき] ・こども家庭相談(区役所) 電話:045-847-8439 ・地域子育て支援拠点はっち 横浜子育てパートナー 電話:045-844-0112 ・のばこども家庭支援センター 電話:045-840-5092 [未就学児と親の居場所] ・地域子育て支援拠点はっち 電話:045-840-5882 [この子が心配。虐待では?と思ったら、虐待しそうなときは] ・区役所こども家庭支援課 電話:045-847-5612 ・南部児童相談所 電話:045-831-4735 ・よこはま子ども虐待ホットライン 電話:0120-805-240(24時間365日)