No.299 港南区版 令和4年 9月号 8-9面 地震特集 地震のときの被災者生活支援拠点「地域防災拠点」  港南区中学校地域防災拠点の運営委員をしているAさんのところに、近所に住んでいる、孫の港南区中学校3年生のBさんが遊びに来ました。Bさんは学校の防災授業で「今後30年以内に区内で震度6弱以上の地震が発生する確率は約70%※」、「市内で震度5強以上の地震が起きたら学校に地域防災拠点が開設される」と教わったようです。 ※J-SHIS 地震ハザードステーション(防災科学技術研究所)ホームページより出典 問合せ 区役所危機管理・地域防災担当(電話:045-847-8315 FAX:045-841-7030) Bさん:今日、学校で防災授業があったんだけど、地震が起きたら港南区中学校が地域防災拠点になるんだね Aさん:そうよ。 おばあちゃんは港南区中学校の地域防災拠点の運営委員なのよ Bさん:知らなかった!でも、地域防災拠点って何をするところなの?  →地域防災拠点(以下「防災拠点」)とは、地震で住む場所がなくなった人が、一定の期間避難生活を送る場所です。 Bさん:「防災拠点」って避難所なんだね。でも、学校で暮らすのは大変そう。 車いすの人や赤ちゃんがいる人とか避難してくるでしょ?そういう人達はどうするの?  →障害者や高齢者、乳幼児など支援を必要とする人への配慮や、性別を考慮したレイアウトの検討が必要です。 【みんなが安心できる避難所運営を目指しましょう】 ・専用スペース  発熱などがある人は専用のスペースに誘導します。乳幼児や高齢者など配慮が必要な人は別にスペースを確保します。 ・受付 ・食事ブース  衛生面に気を付け、食事専用スペースを設けます。 ・キッズスペース ・授乳室 ・介護・介助が必要な人のスペース  車いすが通れる動線を確保します。 ・男性優先スペース ・女性優先スペース ・男性更衣室 ・女性更衣室  犯罪防止のため壁側を出入口にします。 ・掲示板 ・男性用トイレ ・女性用トイレ  トイレ掃除は当番制で交代に行います。犯罪防止のため周辺の暗がりをなくし、女子トイレは女性用品を常備します ・ペット一時飼育場所  一時飼育場所をあらかじめ決めます。ケージやペットフードは、各自で準備します。 ・物資集配  日用品は体育館内に集め、女性用品は女性が配付します。 ・洗濯物干し場  設置場所や管理ルールを決めます。 Aさん:みんなが安心して避難生活を送るため、運営委員会と避難した人が一緒に協力して運営することが大切なのよ Bさん:前にニュースで見た避難所では、避難してきた人たちでルールを決めて生活していたね。僕たちと同じ中学生も、避難所の掃除や救援物資の集配を手伝っていたよ Bさん:危なくなければ自宅のほうが安心だね。だけど、近くで火事が発生していたりすると心配だな Aさん:安全を確認したり、火事から身を守るため、状況に応じた避難先に早めに避難して様子をみるのが一番ね 【状況に応じた避難先】 ●いっとき避難場所  安全確保や様子確認のための一時的な避難場所 ●自宅(在宅避難)  自宅に倒壊や火災の危険がないときは、あえて避難する必要はなし ●親戚友人宅  親戚や友人宅への避難が出来るか事前に相談 在宅避難できないとき ●地域防災拠点  区内は32か所の小・中学校(磯子区洋光台第三小を含む)  ※自家用車での乗り入れは禁止です。徒歩で避難しましょう 特別な配慮を要するとき ●福祉避難所  高齢者や障害者などのうち、避難生活で特別な配慮が必要な人の二次的な避難所 大規模火災時 ●広域避難場所  大規模火災による熱や煙から身を守るために一時的に避難する場所  ※汐見台団地及び久良岐公園一帯、日野公園墓地及び日野中央公園一帯、野庭団地、こども医療センター一帯、下永谷市民の森、港南台団地一帯 Bさん:「防災拠点」に来ないで自宅で生活している人への支援はどうなっているの? →在宅被災生活者(自宅で避難生活を送る被災者)など「防災拠点」以外で被災生活を送る避難者も、「防災拠点」で物資や情報の提供を受けます。「防災拠点」は物資やボランティアのニーズを取りまとめ、行政に要望する窓口にもなっています。 【災害時にけがや病気になったら】 Bさん:テレビで見た被災地の病院は大変そうだったね。けがや病気の時はどうしたらいいのかな Aさん:軽いけがや発熱は自分や周りの人で手当てしましょうね。 災害時に開いている病院や薬局は、黄色い旗が目印になるのよ ●軽いけがや発熱は自分や周りの人で手当をしましょう  薬や応急手当用品を用意しておきましょう。(水、包帯・滅菌ガーゼ・バンダナ等の布、湿布、常備薬・持病の薬など) ●自分や周りの人で手当ができないときは近くで開院している医療機関へ行きましょう  災害時に診療可能な病院や薬局の目印を知っておきましょう。けがなどの状況に応じた診療科を受診しましょう。 【重症】 災害によるけがなどで [歩行できない]、[生命に危険がある] →災害拠点病院へ  済生会横浜市南部病院 赤色の「診療中」の旗が目印 【中等症】 災害によるけがなどで [歩行できない(生命に危険はない)] →災害時救急病院へ  済秋山脳神経外科病院 長田病院 港南台病院 横浜東邦病院 黄色の「診療中」の旗が目印 【軽症】 [歩行できる]が、医師の診察が必要 →診療所へ 黄色の「診療中」の旗が目印 【極めて軽度のけがなど】 →区民の自助・共助による応急手当  けがの応急手当が記載されたバンダナを訓練などで配布しています 災害時に薬が必要なとき  黄色の「開局中」の旗が調剤可能な薬局の目印 港南区では、「診療中」「開局中」ののぼり旗の掲出訓練を行っています。(4年度は9月1日、5年3月11日) Aさん:来月、港南区中学校で「防災拠点」の運営訓練をやるのよ。「防災拠点」の運営は避難者全員に関わることだから、訓練には積極的に参加して欲しいと思っているの。参加してみたら?  各家庭で最低でも3日分の備蓄は必要だから家族で点検したり、地震が起きた時の連絡や避難方法を話し合うのも良いわね Bさん:そうだね、出来ることから始めてみるよ 地域防災拠点の開設運営訓練  5〜12月に各「防災拠点」で行います。訓練日は広報物や区ホームページでお知らせします。 港南区 地域防災拠点訓練 で検索