No.280 港南区版 令和3年 2月号 8-9面 特集 生活の変化による不調はありませんか? コロナ時代の健康づくり  在宅勤務やリモート授業、外出自粛などで生活リズムが変わり、気付かないうちに健康に影響が出ている人が増えています。「with コロナ」でも体調を整えて、この冬を乗り切りましょう。 問合せ 区役所健康づくり係(電話:045-847-8438 FAX:045-846-5981) ●コロナ太り、大丈夫? 1つでも当てはまる人は要注意です。 □最近、おなか回りがきつくなった □外出が減り、歩く時間(または歩数)が減った □家でお酒やおやつを楽しむ時間が増えた □体操やスポーツなど、体を動かす機会が減った □健診結果が前回よりも悪くなった。または、受けていない ハッ!と気付いた今こそ実践 3ステップお家(うち)エクササイズ @【スクワット】20回  椅子を使い、立ち上がる時と座る時に上半身を倒すことで膝や腰への負担が軽減される筋トレです。 足の幅は握りこぶし2個分 ↓ 背は丸めない浅めに座る ↓ おじぎして立つ(上半身と下半身の重心が同じ位置になり立ち上がりやすくなる) ↓ おじぎして座る A【ホームジョグ】5分間  2〜3mあれば自宅でできる有酸素運動。外でウォーキングできないときにお勧めです。テレビを見ながらでもOK! ・視線は前 ・体の後方に腕を振る ・歩幅は10cmくらいリズミカルに ・体はやや前傾肩の力を抜いてジョグ ・足指の付け根で着地  2〜3mの間を往復する B【ストレッチ】片足20秒  仕上げにストレッチ。筋肉疲労の解消につながります。 ・背は丸めない浅めに座る ・視線は前 ・太ももと膝の裏をストレッチ ・つま先を上にかかとは床に着ける 東京医科大学八王子医療センター 糖尿病・内分泌・代謝内科 理学療法士 天川 淑宏(あまがわ としひろ) 先生に教えてもらいました!  運動は、エネルギーを消費するだけでなく、骨や筋肉への刺激を与えることで分泌される物質が、血糖値や血圧、脂肪肝、認知機能、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、免疫力に関与する臓器にメッセージを送って、正常な働きを促すことが分かっています。米国では、EIM(Exercise is Medicine 運動は薬)と称され、あらためて運動の効果が注目されています。日本でも、日本医師会と日本臨床運動療法学会がEIM Japanを設立し、予防医学や治療にも積極的に運動を取り入れています。  「3ステップお家エクササイズ」は、骨や筋肉に刺激を与え、短時間でも有酸素運動が効果的に行えるように構成されています。ぜひチャレンジしてみてください。 ●バランス良く食べて免疫力アップ  自宅で過ごす時間が増えた今、ふだんの家での食事を見直してみませんか。  免疫には、エネルギー、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など数十種類の栄養素が関わっています。それらをバランス良く食べるこつは、毎食の「主食・主菜・副菜」と毎日の「乳製品、果物」をそろえること。今こそ免疫力アップのために、ちょっとした「プラス」がお勧めです。 【Q 足りないものは?】 〈朝食〉 A たんぱく質が足りない!  主菜(肉・魚・卵・大豆製品)を食べることにより、筋肉や免疫物質などを作り出すたんぱく質とともに、さまざまなビタミンや鉄分などのミネラルも取れます。 ↓ 手軽なたんぱく質食材(ハム、チーズ)をプラス。ヨーグルトで「腸活」! 〈昼食〉 A 野菜が足りない!  副菜(野菜・海藻・いも類)は、身体の調子を整えるビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含みます。まとめて食べるのではなく、毎食食べることで、その効果が最大に発揮されます。 ↓ 麺のときは栄養が不足しがち。野菜や肉、卵を使った具をのせるだけでもOK。 〈夕食〉 A 主食が足りない!  主食(ご飯・パン・麺類)は、活動するためのエネルギーとなる炭水化物が豊富です。主食の量が少な過ぎると、身体が本能的に甘いもので不足分を補おうとし、菓子の量が多くなりがちです。 ↓ 主食を取った上で、お酒は適量に。 ●腸内環境の改善でますます免疫力アップ!  人の腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌、そのどちらでもない中間の菌の3グループあり、身体の健康には、善玉菌の割合を増やすことが重要です。善玉菌が腸内を酸性にすることによって、悪玉菌の増殖を抑えて腸の運動を活発にし、健康的な腸内環境を作ります。  善玉菌は、乳酸菌やビフィズス菌などで、ヨーグルトや納豆、味噌(みそ)、漬物などの発酵食品に含まれていますが、腸内にすみ着くことはないため、毎日続けて取り入れるのがお勧めです。 Q 発酵食品だけ取ればよい? A えさになる食品も欠かさずに。野菜類・果物類・豆類に多く含まれるオリゴ糖や食物繊維が、腸内の善玉菌のえさとなり、増やす作用があります。 Q 私の腸内環境はどんな状態? A 便を観察してみましょう。善玉菌がたくさん酸を作っていると、色は黄色がかった褐色で、においがあっても臭くありません。形状は軟らかいバナナ状が理想です。 Q たくさん食べると効果あり? A 特定の保健機能を表示した食品には、1日の摂取目安量が示されています。食べ過ぎるとおなかが緩くなることもあるので、表示を確認しましょう。 参考資料:厚生労働省 e-ヘルスネット 〈ほとんどの人が野菜不足=食物繊維不足〉 野菜摂取量の目標を達成している年代がない! 成人の目標は1日350g 【野菜の効果】 ●よくかむことで食べ過ぎ予防 ●コレステロールの吸収を抑える ●腸内の環境を整える ●糖質の吸収を緩やかに ●塩分の排せつ ●免疫力を高める 《腸内細菌のえさとなる食物繊維を取ろう!》 目標:毎食食べる & 1日5皿 野菜料理1日5皿の例 ・具だくさんみそ汁 ・おひたし ・野菜サラダ ・野菜炒め ・野菜の煮物  「1皿」の量の目安は、加熱した野菜で握りこぶし一つ分です。大人も子どもも自分の手のサイズを参考に。 港南区ヘルスメイト考案 寒い日も温まる 和風ミネストローネ 〈材料〉 野菜(使用する鍋の約半量)、ベーコン、サラダ油、和風だし汁、塩、こしょう *基本の野菜:ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ *家にあればプラス:ナス、インゲン、セロリ、ブロッコリー など 〈作り方〉 @野菜(ブロッコリー以外)は1p角に切る。ジャガイモは水にさらす。 A鍋にサラダ油を熱しベーコンを炒め、野菜を加えてさらに炒める。 B材料に油が回ったら、野菜がかぶるくらいの和風だし汁を加え、やわらかくなるまで煮る。 C小房に分けたブロッコリーを加えて少し煮たら、味を見て塩・こしょうで味を調える。 *季節の野菜でいろいろお試しください