トピックス 第5期計画の策定にあたって 第4期計画では、基本理念「誰もが安心して健やかに暮らせるまち港北」のもと、3つの推進の柱「ひろがる」「つながる」「とどく」に沿って、区民と区役所、区社協、地域ケアプラザが連携して福祉保健課題に取り組みました。特に子どもや子育て世帯を地域活動につなげることを目的とした事業を行いました。 なお、港北区の特徴として住民の転出入が多く、地域活動につながり参加できるよう働きかけを行っていきます。 (1)区計画の推進について 推進の柱1 「ひろがる」 理解と参加のひろがりによる活発な地域づくり 多くの人々が地域活動を知り、参加することにより魅力や必要性の理解が進み、地域活動を行う人を増やす取り組みを進めました。 未来を担う子どもたちや親の世代と地域のつながりをつくり、子どもや青少年の健全育成のために地域としてできる支援を行うとともに、あわせて世代間交流を進め、地域の活性化を図りました。 これまで地域活動に接点の少なかった世代や団体が地域とのつながりを持つきっかけとなりました。また、開催後に公開した団体紹介の動画を通じて、幅広い区民に取組を届けることができました。 重点目標1。幅広い住民の地域活動への参加促進。 重点目標2 未来を担う次世代育成 具体的な取り組み 「区民フォーラム」の開催を通じた地域の活動事例の紹介 「まちの素敵な取組コンテスト」による活動団体紹介 コンテスト受章団体の事例を題材にした YouTube 広告を作成 ボランティアセンターの運営によるボランティア情報の発信とコーディネート 小中学校や企業への福祉教育や福祉啓発活動の推進 推進の柱2 「つながる」 人とのつながりで進める安心なまちづくり 地域での交流を推進し、同じ地域で暮らす仲間という意識を育むことで地域の支えあいの基盤づくりを行いました。 年齢や障害の有無にかかわらず地域社会に参加できるよう、多様性の理解を進め、誰でも参加できる機会を増やしました。 住民一人ひとりが健康づくりや地域とつながる重要性を理解し、自分の能力を活かしながらできるだけ長く自立して暮らせるよう、健康づくりの取組や環境づくりを進めました。 映画会や講演会などの啓発活動を通じて、障害理解を深めるとともに社会参加への関心を高めることができました。 重点目標1。人と人とのつながりづくり 重点目標2。年齢や障害の有無にかかわらず誰もが参加できる場づくり 重点目標3 健康寿命を延ばす取組の推進 具体的な取り組み 助成金による福祉保健活動団体の支援 障害啓発を目的とした映画上映 移動情報センターの運営によるガイドボランティアのコーディネート 年齢にとらわれない 生きかたをテーマとした講演会 介護予防講座の開催を通じた住民の健康維持の推進 推進の柱3 「とどく」 支援がとどく仕組みづくり 支援が必要な人を確実に把握し、適切な情報や支援を届けていく仕組みの構築を進めるため、日頃から住民同士の顔の見える関係や支援の仕組みづくりを支援しました。 区役所、地域ケアプラザ、区社協等関係機関が協働し権利擁護に関する啓発を進めました。また、講演会を通じ、災害の備え等について広く周知することができました。 重点目標1 支援が必要なかたを発見し支援につなげる仕組みづくり 重点目標2 災害に備えた要援護者支援の取組の推進 具体的な取り組み 成年後見サポートネットの取組による権利擁護活動の周知と事業の利用促進 災害をテーマとする区民フォーラムの開催による福祉保健活動の啓発 自治会町内会による要援護者宅訪問支援 災害ボランティアセンター運営に向けた体制の整備 (2)検討部会の開催 第4期計画の推進結果の振り返りを受けて、より効果的に次期計画の策定を進めるため、区内の地域福祉保健活動団体や関係機関をメンバーとする検討部会を開催し、子ども、障害、高齢、分野横断(防災、生活困窮)をテーマとした意見交換を行いました。 どの検討部会の意見交換においても、参加者の減少や担い手の不足、対象に応じた情報発信や場の提供について課題としてあげられました。 (3)第5期計画に盛り込む視点 これまでの取組や検討部会での結果を受け、港北区における福祉保健活動の現状や取組の課題を確認することができました。これらを参考に次期計画の重点目標の作成に活かすとともに、積み重ねてきた取組をさらに充実発展させていきます。 1 人材の確保養成 港北区は、古くから地縁組織を中心とした地域活動が活発です。地域福祉の推進や地域課題の解決には住民主体の取組が欠かせません。一方、地域活動の担い手不足について大きな課題となっています。社会の変化や価値かんの多様化に合わせ、幅広い住民が参加しやすい活動のありかたを検討するとともに、また、NPO法人や企業との連携など、さまざま担い手の発掘確保が求められています。 2 子育て支援の充実 港北区は、子どもや子育て世帯が多く、また転入世帯も多くなっています。子育てをする上で、地域とのつながりは重要です。誰もが子どもを産み育てやすいと実感でき、また、子どもたちは地域のかかわりの中で安心して育つよう、地域全体で子どもや子育て世帯を見守っていく風土づくりが必要です。 3 地域包括ケアシステムの構築と推進 高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるような仕組み(地域包括ケアシステム)の構築に向けた取組が進められています。 誰もが 他者 から支援されるだけでなく、積極的に役割をもって地域活動に参加でき、また、できるだけ長く健康で自立した生活を送ることができるよう、地域の理解と環境整備が必要とされています。 4 生活困窮者への支援や多様性の理解促進 生活に困っている人を早期に必要な相談支援につなぐため、困りごとを抱えている人に気づき、支援につなげることが大切です。なお、「支える、支えられる」という一方的な 関係 性ではなく、「相互に支えあえる」意識の醸成も求められています。また、外国人、性的 少数しゃなど、様々な立場や背景、価値観の違いといった多様性を理解し参加できる、日常的につながる機会や場づくりが必要です。 5 防災を通じた顔のみえる つながりづくり 単身世帯の増加などから、近隣関係の希薄化が進んでいます。また、災害時に要援護となる高齢者世帯が増加傾向にあることから、日ごろからの近隣での交流や顔のみえるつながりづくりといった取組が重要になっています。