第5章、計画の推進体制 1、関係主体に期待される役割 本計画を推進するためには、身近な支援者、民間支援団体等、医療機関、行政などの多くの関係主体がそれぞれの役割を果たしながら、連携し、一体となって取り組むことが必要です。 また、個々の団体・機関等ごとに一次支援・二次支援・三次支援の各フェーズにおいて取り組めることがあり、それぞれの専門性を発揮して支援を行うとともに、自団体・機関が専門とする支援領域以外でも可能な支援・活動のあり方を模索していくことが重要になります。 カッコ、1、行政(依存症関連施策の実施者として) ア、こころの健康相談センター(依存症相談拠点)・健康福祉局精神保健福祉課 こころの健康相談センター(依存症相談拠点)や健康福祉局精神保健福祉課においては、専門的な医療機関や民間支援団体等と緊密な連携を図りながら、依存症に関する普及啓発、依存症の本人や家族等を対象とする相談対応や回復支援、民間支援団体等の職員や身近な支援者を対象とする人材育成、関係機関同士の連携促進、民間支援団体等の運営支援、事業者に対する協力の要請など、依存症の問題解決に向けた幅広い施策を立案し、実行する役割をにないます。 イ、区役所 精神保健福祉相談 区役所の精神保健福祉相談において、依存症の本人やその家族等からの相談に対して、区役所の関係各課(高齢・障害支援課、生活支援課、こども家庭支援課、福祉保健課等)や身近な支援者と連携して、回復に向けた支援、適切に専門的な医療機関や民間支援団体等へのつなぎを行うことが求められます。 また、区内における依存症に関する普及啓発を実施するとともに、民間支援団体等と連携して施策を実施する役割をにないます。 ウ、依存症に関連した施策を実施する部署 本市の依存症に関連した施策を実施する各部署においては、担当する領域において依存症の予防等に向けた関連施策を展開することが求められます。 また、依存症への対応は、福祉・保健・医療・法律・教育などの幅広い領域における連携が重要であることから、庁内外の関係機関・団体と連携を図り、施策を展開していく役割をにないます。 カッコ、2、身近な支援者 ア、身近な支援者としての行政 身近な支援者としての行政については、依存症に関する情報収集・理解促進によって啓発の担い手になるとともに、所管する業務に関連して依存症の本人等が相談に訪れた際には、依存症の問題に対して気付き、適切に専門的な支援者へのつなぎを行うことが期待されます。このため、依存症への理解を深め、対応することが求められます。 また、本市連携会議等により依存症の回復支援を行う専門的な支援者と連携を図りながら、各種福祉サービスの利用に向けた調整、生活困窮やDVからの保護など、本人が社会生活を送る上で必要な支援を提供する役割をにないます。 イ、福祉 福祉団体・機関、福祉事業所などについては、依存症に関する情報収集・理解促進により、啓発の担い手となるとともに、実施する福祉サービスに関連して対象者の依存症の問題に対して気付き、適切に専門的な支援者へのつなぎを行うことが求められます。 また、本市連携会議等により依存症の回復支援を行う専門的な支援者と連携しながら、相談支援や福祉サービスの提供などを通じ、依存症の本人が社会生活を送る上で必要な支援を提供する役割を担うことが期待されます。 ウ、医療(一般医療機関) 一般医療機関については、依存症に関する情報収集・理解促進により、依存症の本人等が診療・相談に訪れた際には、依存症の問題に対して気付き、適切に専門的な支援者へのつなぎを行うことが求められます。 また、依存症の回復支援を行う専門的な支援者と連携しながら、本人が抱えている障害や疾患などの治療を行う役割を担うことが期待されます。 エ、法律 法律関係の団体・機関については、依存症に関する情報収集・理解促進により、啓発の担い手となるとともに、依存症の本人等が相談に訪れた際には、依存症の問題に対して気付き、適切に専門的な支援者へのつなぎを行うことが求められます。 また、依存症の回復支援を行う専門的な支援者と連携しながら、法律相談や多重債務問題への対応、再犯防止支援など、法律の観点から本人が社会生活を送る上で必要な支援を提供する役割を担うことが期待されます。 オ、教育 教育機関においては、教職員等が依存症について学ぶとともに、学びを踏まえて児童・生徒・学生に対して依存症の予防教育を実施することが求められます。 また、児童・生徒・学生やその保護者等に依存症の問題が見られた場合には、教員が異変に気付き、適切な相談支援機関へ情報共有などを行う役割が期待されます。 カッコ、3、専門的な医療機関 専門的な医療機関においては、身近な支援者や民間支援団体等と連携しながら、依存症の本人に対する治療に取り組むほか、民間支援団体等や身近な支援者、一般医療機関、市民などを対象とした、依存症の問題に関する普及啓発や支援者のスキル向上などにも積極的に関与していく役割が期待されます。 カッコ、4、民間支援団体等(回復支援施設、自助グループ・家族会) ア、回復支援施設 回復支援施設においては、依存症の本人や家族等に対し、専門性と各団体の特性を生かしながら、「その人に合った回復支援」を提供していくことが求められます。 また、市民や身近な支援者、一般医療機関等を対象として依存症に関する理解促進に向けた啓発活動を行うことや、本市連携会議等を通じて、たの民間支援団体等及び行政や身近な支援者との連携を通じた情報共有を行うことも重要な役割になります。 イ、自助グループ・家族会 自助グループ・家族会においては、同じ問題や悩みなどを抱えた人たち同士が出会い、相互に援助し、分かち合うことで、それらの問題からの回復を目指します。 また、市民等に向けた啓発活動を行うことや、本市連携会議等により他の民間支援団体等及び行政や身近な支援者との連携を通じた情報共有を行う役割も期待されます。 図表ごのいち:依存症の本人等の支援者と期待される役割 (図表ここから) 期待される役割のうち主要なものに二重丸、それ以外に一定の役割を担うことが期待されるものに丸を記載しています。 支援者として期待される役割として、一次支援では、依存症の情報収集、支援施策の企画・立案、依存症啓発の担い手が該当します。 支援者として期待される役割として、二次支援では、依存症の情報収集、支援施策の企画・立案、依存症啓発の担い手、依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ、依存症周辺問題への支援が該当します。 支援者として期待される役割として、三次支援では、依存症の情報収集、支援施策の企画・立案、依存症周辺問題への支援、治療・回復支援が該当します。 主体 行政(依存症関連施策の実施者として) こころの健康相談センター(依存症相談拠点)、精神保健福祉課 役割 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 二重丸 依存症啓発の担い手 二重丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 二重丸 依存症周辺問題への支援 丸 治療・回復支援 丸 主体 行政(依存症関連施策の実施者として) 区役所 精神保健福祉相談 役割 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 丸 依存症啓発の担い手 二重丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 二重丸 依存症周辺問題への支援 丸 治療・回復支援 丸 主体 行政(依存症関連施策の実施者として)  依存症に関連した施策を実施する部署 役割 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 丸 依存症啓発の担い手 丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 該当なし 依存症周辺問題への支援 丸 治療・回復支援 該当なし 主体 身近な支援者 身近な支援者としての行政(高齢・障害支援課、生活支援課、こども家庭支援課、福祉保健課など) 役割 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 該当なし 依存症啓発の担い手 丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 二重丸 依存症周辺問題への支援 二重丸 治療・回復支援 丸 主体 身近な支援者 福祉 役割 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 該当なし 依存症啓発の担い手 丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 二重丸 依存症周辺問題への支援 二重丸 治療・回復支援 丸 主体 身近な支援者 医療(一般医療機関) 役割 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 該当なし 依存症啓発の担い手 該当なし 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 二重丸 依存症周辺問題への支援 二重丸 治療・回復支援 丸 主体 身近な支援者 法律 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 該当なし 依存症啓発の担い手 丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 二重丸 依存症周辺問題への支援 二重丸 治療・回復支援 丸 主体 身近な支援者 教育 役割 依存症の情報収集 二重丸 支援施策の企画・立案 丸 依存症啓発の担い手 二重丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 丸 依存症周辺問題への支援 二重丸 治療・回復支援 丸 主体 専門的な医療機関 役割 依存症の情報収集 丸 支援施策の企画・立案 該当なし 依存症啓発の担い手 二重丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 丸 依存症周辺問題への支援 丸 治療・回復支援 二重丸 主体 民間支援団体等 回復支援施設 役割 依存症の情報収集 丸 支援施策の企画・立案 該当なし 依存症啓発の担い手 二重丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 丸 依存症周辺問題への支援 丸 治療・回復支援 二重丸 主体 民間支援団体等 自助グループ・家族会 依存症の情報収集 丸 支援施策の企画・立案 該当なし 依存症啓発の担い手 二重丸 依存症の問題への気付き・治療・回復支援等の専門的な支援へのつなぎ 該当なし 依存症周辺問題への支援 丸 治療・回復支援 二重丸 (図表ここまで) 2、計画の進行管理 カッコ、1、PDCAサイクルの考え方に基づく進行管理 本計画では、計画に位置付けられている各施策の効果を検証し、定期的な見直しにつなげていくため、PDCAサイクルの手法を活用し、計画全体の進行管理を行います。 計画期間中の年度ごとに、重点施策に位置付けられている個々の施策の進捗状況を把握・確認するとともに、検討部会に報告し、そこでの議論を通じて事業の達成状況や計画の進捗状況などの点検や評価を行います。 また、点検や評価の結果を踏まえ、計画期間中であっても必要に応じて事業の見直しや改善、新規事業の追加などを実施していきます。 図表ごのに:PDCAサイクルに基づく進行管理 (図表ここから) PLAN(計画の策定) ○目標の設定 ○目標の実現のための計画の設定 DO(計画の実行) ○計画に基づき各施策の事業を推進 CHECK(点検・評価) ○事業の実施状況を点検・評価 ACTION(見直し・改善) ○計画の点検・評価を踏まえ、計画の見直しや改善を実施 PLANに戻る のサイクルを繰り返すことが示されています。 (図表ここまで) カッコ、2、施策の効果の点検・評価 施策の効果の点検・評価に当たっては、各取組の方向性ごとに実績等の振り返りを定期的に行います。 カッコ、3、継続的な現状把握 依存症の本人を取り巻く環境や本人が置かれた状況は、目まぐるしく変化することが予想されます。また、それに伴い、国や県における政策なども見直しが行われるものと考えられます。 本市においては、国や県における最新の政策動向や研究動向を常に把握するとともに、依存症の問題に関する調査研究を継続的に行い、必要に応じて計画内容の見直し等に活用していきます。 第2期 横浜市依存症対策地域支援計画 素案 令和7年10月発行 発行 横浜市健康福祉局精神保健福祉課 〒にいさんいちのれいれいれいご 横浜し中区本町2丁目22番地京阪横浜ビル10階 電話:045-662-3554 FAX:045-662-3525 E-メール:k,f,ハイフン,i,z,o,n,@,c,i,t,y,ドット,y,o,k,o,h,a,m,a,ドット,l,g,ドット,j,p