(4)飲酒 アルコールは、様々な健康障害との関連が指摘されており、過度な量・頻度の飲酒は、心身への悪影響があることが明らかになっています。特に20歳未満の健康への影響は大きく、飲酒のリスクを子どもの頃から理解し、将来も生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしないことが重要です。また、大人も飲酒に関する正しい知識を持ち、意識して自身や子どもの健康を守る行動を取ることが大切です。 市民の行動目標:①飲酒のリスクを学ぶ・飲み始めない 現状・課題: ○20歳未満はアルコールの分解が遅いため、急性アルコール中毒や臓器に対する悪影響を引き起こしやすいです。 ○飲酒開始年齢が若いほどアルコール依存症になりやすいです。 ○20歳未満の飲酒は、脳の発達や骨の成長、内分泌系などへの影響が20歳以上より大きくなります。 ○令和2年度の調査において、20歳代で習慣的に飲酒(週3日以上)をしている者の割合は、全体で14%、男性19.8%、女性10.8%となっています。習慣になる前の段階で飲酒のリスクに関する知識を得る必要があります。 ○子どもが飲酒のリスクを理解し、将来生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしないためには、関係機関・団体と連携した取組が必要です。 ○子どもは周囲の大人から受ける影響が大きいため、大人が周囲にいる20歳未満に対して飲酒を勧めないよう啓発する必要があります。 ○妊娠中の飲酒は、少量でも胎児に影響を及ぼす可能性があり、妊娠中の女性は飲酒を完全にやめる必要があります。 目指す姿:子どものうちから飲酒のリスクを理解し、20歳になってもお酒との付き合い方に気を付けています。 目標:20歳になっても習慣的に飲酒をしていない人を増やします。 指標(直接成果):習慣的に飲酒をしていない(週2日以下)20歳代の割合 直近値:全体86.0%、男性80.2%、女性89.2%(令和2年度) 目標値:全体92%以上、男性83%以上、女性96%以上(令和14年度) 取組を推進する10の視点の中で特に取り入れるもの: ①将来を見据えた健康づくり ②性差を踏まえたヘルスリテラシー支援 行政の取組 育ち・学びの世代への取組内容: ○関係団体と連携した20歳未満への飲酒の危険性に関する啓発(喫煙防止教育の場も活用)を実施します。 ○周囲の大人が20歳未満に対して不適切な飲酒を勧めないことの啓発を実施します。 ○妊娠中の飲酒が胎児に与える影響の周知と禁酒の必要性の啓発を実施します。 関係機関・団体の取組 育ち・学びの世代への取組内容: ○子どもの身近にいる保護者が飲酒の健康への影響について理解するためのセミナーや講演会、市民イベントを企画します。 ○20歳未満の飲酒リスクに関する勉強会を企画します。 ○若いうちからの飲酒は飲酒量やアルコール依存症等を増大させるといったアルコール摂取のリスクについて食育活動を通して伝えます。 ○「飲酒防止教室」の中で、「飲酒防止教育ヨコハマ型プログラム」により、アルコールによる成長期の身体及び脳への影響について説明します。 ○飲食店において20歳未満に飲酒をさせない、勧めない啓発を行えるように取り組みます。 ○アルコール飲料の販売について、20歳以上の年齢へ販売を「※これはお酒です。20歳以上の年齢であることを確認できない場合には酒類を販売いたしません。」などの店内表示等で明示します。 市民の行動目標:②適度な飲酒量を知る・「飲み過ぎない」を心がける 現状・課題: ○生活習慣病のリスクを高める量(1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上)を飲酒している人の割合は、令和2年度で男性16.4%、女性13.5%です。 ○令和2年度では、20歳以上の16.2%が毎日飲酒しています。 目指す姿:飲酒する場合は、適度な飲酒量以下に留め、生活習慣病のリスクを高める量の飲酒は控えています。飲酒する場合は休肝日を設けています。 目標:生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人を減らします。 指標(直接成果):飲酒する人のうち、1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上の者の割合 直近値:男性16.4%、女性13.5%(令和2年度) 目標値:男性12%以下、女性8%以下(令和14年度) 目標:毎日飲酒する人を減らします。 指標(直接成果):毎日飲酒する人の割合 直近値:全体16.2% (令和2年度) 目標値:全体14%以下 (令和14年度) 取組を推進する10の視点の中で特に取り入れるもの: ①将来を見据えた健康づくり ②性差を踏まえたヘルスリテラシー支援 ⑥誰も取り残さない健康支援 ⑩前計画からの継続課題 行政の取組 働き・子育て/稔りの世代への取組内容: ○飲酒習慣が及ぼす睡眠への影響の啓発を行います。 ○節酒(減酒)及び休肝日の推奨と「酒は百薬の長」といったイメージの払拭に取り組みます。 ○飲酒による悪影響等が出ている人への早期の相談勧奨や支援を行います。 稔りの世代への取組内容: ○高齢期の過度な飲酒習慣が及ぼす健康への影響の啓発を行います。 関係機関・団体の取組 働き・子育て/稔りの世代への取組内容: ○特定保健指導の対象者へ事業所や健診機関を通じて飲酒に関する保健指導が受けられるよう案内します。