令和４年度第２回横浜市障害者施策検討部会会議録
日時　令和５年２月20日（月）午後３時02分～午後４時45分
開催場所　市庁舎18階みなと１・２・３会議室
出席者　赤川真委員、飯山文子委員、内嶋順一委員、岡村真由美委員、坂田信子委員、鈴木敏彦委員、須山優江委員、奈良﨑真弓委員、堀内哲也委員
欠 席 者　佐藤秀樹委員、野中裕美委員、安富英世委員
開催形態　公開
議題
（１）第４期横浜市障害者プランの見直しについて
報告事項
（１）令和５年度新規拡充事業（案）について	

議事　開会
（田辺係長）ただいまから令和４年度第２回横浜市障害者施策検討部会を開催いたします。本日進行を務めます健康福祉局の田辺でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、本日のご出席委員の人数を確認させていただきます。本会議は委員12名のうち６名ご出席で、あと２名遅れていらっしゃると伺っておりますが、現時点で６名のご出席となっております。横浜市障害者施策推進協議会条例第５条第２項に規定されております委員の過半数を満たしていることをご報告させていただきます。

障害福祉保健部長あいさつ
（田辺係長）開会に先立ちまして、障害福祉保健部長の西野からご挨拶を申し上げます。
（西野部長）皆様、こんにちは。障害福祉保健部長の西野均でございます。どうぞよろしくお願いいたします。事務局を代表しまして一言ご挨拶申し上げます。本日はご多忙の中、本部会にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。委員の皆様におかれましては、日頃から横浜市政、とりわけ障害施策の推進に多大なるお力添えを賜り、厚く御礼申し上げます。
　本日は、第４期横浜市障害者プランの見直しについて事務局から提示させていただきたいと考えております。第４期障害者プランは構成する３つの行政計画がございますが、そのうちの障害福祉計画と障害児福祉計画、これが来年度、令和５年度をもって３年間の計画期間の終了を迎えることになりますので、内容の見直しを行っていきます。本日は、この見直しのためにそれぞれ団体にインタビューという形でご意見をお伺いさせていただいたその報告や見直しの方向性について皆様にご説明差し上げたいと思っております。委員の皆様はご案内のとおりだと思いますが、国の社会保障審議会の部会で、やはり国としても計画の見直しの議論――特に今回は、事業を実施した成果をどのように測るのかということで、成果目標や活動指標、こういったものをどのように設定するとよりよい計画の推進に結びつくかというところでかなり細かい議論がされているようですので、そういった国の動向も含めながら、今後、計画の見直しをしていきたいと思っております。またこの後もいろいろな機会に皆様からもご意見を頂戴したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
　また、時節柄、令和５年度の予算の関係でございます。今、市会で議論いただいておりますけれども、今日はその中で新規拡充予定の事業につきましてご報告を予定しております。各事業を推進していくために委員の皆様からもいろいろなご意見を頂戴できればと考えております。多岐にわたる内容となりますが、忌憚のないご意見を頂戴したいと思っております。限られた時間ではございますが、今日もよろしくお願いしたいと思います。以上で私の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
（田辺係長）それでは、ここからは内嶋会長にご挨拶いただき進行をお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
（内嶋会長）皆様、こんにちは。会長の内嶋でございます。早くも年度末が近づいてくる。ついこの間、除夜の鐘を聞いたかなと思ったらこのありさまで、外などを見ますとちょっと春がすみというような感じですが、今日の議題も障害のある方々の生活に関わる施策についてのご議論となりますので、円滑な議事進行に皆様ご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。

議　題
（１）第４期横浜市障害者プランの見直しについて
（内嶋会長）それでは、早速ですがお手元の次第をご用意いただけますでしょうか。まず、３、議題（１）第４期横浜市障害者プランの見直しについてということで、これは資料１という物がお手元にあると思います。これをご準備されながら、事務局のご説明をお聞きください。では、事務局のご説明をお願いします。
（佐渡課長）健康福祉局障害施策推進課長の佐渡がご説明させていただきます。資料１をご覧ください。「第４期横浜市障害者プランの見直しについて」とありますが、中身というよりも、本日は今後のスケジュールと、今年度は何を行ってきたかというご報告をさせていただきたいと思います。先ほど部長の挨拶でもご説明させていただきましたとおり、この第４期横浜市障害者プランは令和３年度からスタートしております６年間の計画でございますが、真ん中の５年度で数値目標的な計画を見直しする予定にしております。社会の動きに合わせて改定していく部分について、まずは障害のある当事者の皆さんや支援者の皆さん、ご家族の皆さんに、どのように今の生活が変わってきたかということをグループインタビューで確認させていただき、改定の案をつくっていこうと思っております。
　２番のこれまでの進捗状況（進み具合）にあるとおり、１つ目には、障害者関係団体、当事者の皆様へのグループインタビューを行いました。昨年12月から今年の２月上旬にかけていろいろな団体にご意見を聞いたところです。ご意見を聞いた団体は全部で12団体あります。全部の団体合わせて延べ約250人の方にご参加いただきました。下の内訳にあるとおり、横浜市身体障害者団体連合会、横浜市心身障害児者を守る会連盟をはじめ、12の団体になっています。ＹＰＳ横浜ピアスタッフ協会、ここは100人ぐらいの当事者の皆さんが集まってくださいました。それと、横浜市グループホーム連絡会の入居者の方々で構成する当事者部会、それから、一番上の横浜市身体障害者団体連合会が当事者の皆様の会になっております。
　（２）インタビュー内容についてですが、主に横浜市が力を入れていきたい取組、この横浜市障害者プランの中に出ている７つの視点に基づき事業を進めるようにしていますが、その視点に基づくもの、例えば障害のある人の人権を保障するという視点や、必要なサービスの情報提供体制を確保し続けていくというようなことに取り組んでいきたいと思っているのですが、その取り組んでいきたい取組のことや、４年度の障害者プランの市民説明会――昨年夏に行った説明会で、３年度の実績を×とか△で報告したなかなか進んでいない事業について主にご意見を頂きました。また、放課後等デイサービス自主勉強の会という事業所の皆様からは、障害児福祉計画に関して、支援の現場から見た今の放課後の現状や課題、必要な取組についてご意見を頂きました。直近までいろいろな団体のご意見をたくさん頂きましたので、皆様に今日は速報でペーパーがお渡しできればよかったのですが、まだまとめ切れておりません。大変申し訳ございませんが、少しだけ口頭でご紹介させていただきたいと思います。
　１つには、先ほど情報提供に取り組んでいきたいとお話ししましたが、福祉サービスの支援制度やサービスそのものについて相談する相手は誰ですか、または相談する先、相談が分からなかったことはありますかということを聞いています。そのときに、主に当事者の方のご回答をご説明しますが、通所先やグループホームの職員さんにちゃんと相談できて解決は大体できていますという声が非常に多かったです。それはすごくありがたいことですし、支援者の皆様方からも職員が勉強してかみ砕いて説明するという声が多かったので、その両者がうまくつながっているのかなと思っています。ただ、まだ課題はありまして、制度そのものが分かりにくいので、そこは行政が責任を持って分かりやすいものをつくってほしいというご意見はあります。
　もう一つは、元年度にプランをつくったときのアンケートとの比較で、この２年、３年の間に大きく変わったことはありますかとお聞きしたところ多かったのは…この３年間といいますと、新型コロナで外出をストップさせられる状況にありました。なので、３年前との比較ができない、できる状況ではないというご意見を頂きました。また、併せて外出のことですが、外出、移動の情報提供をする場所として、18区に１か所ずつ移動情報センターを横浜市では設けていますが、ここを知っていますか、使ったことはありますかと聞いたところ、知らない、利用したことがないとお答えになった方が非常に多かったです。これはちょっと残念なことなので、我々としてもきちんと考えていかなければいけないなと思いますし、コロナの影響もあってガイドヘルパーさんが少なくなってしまい、そもそも相談してもすぐに移動のお手伝いの人が見つからないというお声も頂きました。
　もう一つだけご紹介します。災害、防災、減災も横浜市が力を入れていこうと思っていることですが、配慮してほしいこと、またはご自身がやっていることは何ですかとお聞きしました。水や食料を用意しているという方は、グループホームにお住まいの当事者さんも含めて非常に多かったです。個人的には自分がちゃんとやっていないのでちょっと胸が痛くなったりしましたけれども、ご家族の方も当事者の方もきちんと用意している方が非常に多かったです。ただ、一方で、自分は地域防災拠点、避難所で生活ができるのだろうか、避難所の生活というのはどういう生活なのだろうか、自分の障害に対して周りにどんな配慮をしてもらえるだろうかというご意見も多く頂きました。
　口頭でのご説明になりますので、主なところだけ今ご説明させていただきました。資料１にお戻りいただきまして２ページ目、裏のページです。今後の取組についてですが、５年度中に見直し版、改定版をつくる予定でおりますので、皆さんから頂いた意見を踏まえてこれから案をつくっていきます。（２）にあるとおりスケジュールは、５月ぐらいまでに案を作成し、それを素案という形で少し皆さんに意見をもらえるような形に直していきます。９月から10月にパブリックコメント（市民の皆様にご意見を頂くこと）を実施し、年度内、６年３月に最終的にはつくろうと思っています。なので、この間の素案、案のもとをつくるときや、パブリックコメントが終わってどんな意見が出てきたのか、このあたりに部会の皆様にはお集まりいただいてご意見を頂いていく予定にしておりますので、来年度もご議論いただければと思います。ご説明は以上でございます。
（内嶋会長）ご説明ありがとうございました。第４期横浜市障害者プランの見直しについて、速報的なことを口頭でもちょっとご説明いただきましたが、委員の皆様、この点に関しご質問・ご意見があれば伺いたいと思います。いかがでしょうか。赤川委員どうぞ。
（赤川委員）赤川です。今回の見直しということではないのですが、今回の見直しに当たって数値目標を再検討するという話になっているかと思いますが、もう少し数値目標の中身を細分化してもよろしいのではないかと最近思っています。例えばグループホームに関して言いますと、毎年200人分を整理するというざっくりとした内容になっているかと思います。ただ、グループホームを利用したいという中には本当にいろいろ様々な方がいらっしゃいます。毎年200人分ぐらい整理されているかもしれませんが、傾向としては支援の難しい人が暮らせるグループホームがどのぐらい増えているのか、支援の難しい人がちゃんと入居できているのだろうかということがちょっと不安に思っています。なので、数値目標を立てる際に、例えば重心の方や高度行動障害のある方を一定数整理することも必要ではないかと思っているのが一つと、同じことが日中活動にも言えるのではないかと思っています。特別支援学校の卒業生、毎年これから卒業なさって進路を選ぶかと思いますが、例えば生活介護事業所や作業所型など、日中活動に進路を決める方でなかなか決まらないという話が最近すごく増えています。特に先ほど言いました重心の方や行動障害の方を受けられる事業所がなかなか見つからず、特に南部方面が厳しいという話を聞いています。本当であれば本人も１か所のほうが落ち着くのだけど、１か所で週５日受けられる事業所がないから、２か所、３か所、今日はここ、明日はここという形でないと５日埋まらないと。重心の方もなかなか決まらない。人数としてはそれほど、毎年20人前後だと思うのですが、毎年、相当厳しくなっているという話を聞いていますので、例えば日中事業所も毎年何か所整備するというだけではなくて、難しい障害の人が通えるような、利用できるような数をどのぐらい数値として設定するかというのも必要ではないかと思っています。今回の見直しには間に合わないと思いますが、次回のプランのときにはぜひその辺を検討していただければと思っています。以上です。
（高橋課長）障害施設サービス課でございます。今頂戴したようなご意見を今回もたくさんいろいろな形でお伺いしております。特に今、委員からお話しいただいたような重度・重複障害のある方や行動障害のある方々にとっての支援の不足、計画的な設置の管理という点をいろいろな形でお伺いしております。グループホームと併せて今後どのような形で指標、計画を立てていくのかといったところを、皆様のご意見をお聞きしながら考えてまいりたいと思います。ありがとうございました。
（内嶋会長）赤川委員、よろしいですか。ありがとうございます。ほかの委員の方でご質問・ご意見のある方はいらっしゃいますでしょうか。それでは須山委員、お願いします。
（須山委員）浜難聴の須山です。今、移動支援が知られていないということで、利用者も少ないのですが、移動支援と聞くと、私たち聴覚障害者にとっては足とかが不自由な方のみが対象かと思っていたのですが、今後、高齢社会になって私たち聴覚障害者でも歩くことが不自由になってくると、私たちのつどいの会にも参加できなくてひきこもり状態になっていくんですね。ですから、身体障害者全体の中で移動支援が利用できるような形になっていってほしいなと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。お聞きしたいと思います。
（今井課長）ご質問ありがとうございます。障害自立支援課の今井です。移動支援については先ほど須山委員がおっしゃっていたとおりで、身体障害の方ですとか優先順位の高い方からというような形になっております。ただ、先ほどのご発言のとおり、身体障害だけでなく移動が難しい方はほかにもいらっしゃると思いますので、移動支援に活躍いただけるようなヘルパーさんを増やすとともに、対象の拡大についても今後、状況を見ながら検討していきたいと思います。以上です。
（内嶋会長）今のご回答でよろしいですか。何か追加でご質問とかありますか。どうぞ。
（須山委員）須山です。ありがとうございます。できれば、移動支援のＰＲというのでしょうか、そういうのをもうちょっと具体的に、どんな方が利用できるかとかそういうのをＰＲしていただければ私たちにも情報が入ると思うので、その点をよろしくお願いいたします。
（内嶋会長）事務局のほうでは強くうなずいていらっしゃるので、今のご意見は届いていると思います。須山委員、よろしいでしょうか。ほかの委員の方、ご意見・ご質問はございますか。いかがでしょうか。それでは鈴木委員、お願いします。
（鈴木委員）鈴木でございます。まず、遅れて参りましたことをおわび申し上げます。３点お伺いさせていただきます。まず１つは、先ほどの赤川委員のお話とも関係しますが、今回の計画の中で強く書き込んでいただきたいといいましょうか強化していただきたいのは福祉人材の確保の部分だと思っております。いわゆる相談支援の人材から、実際にサービス提供してくださる最前線の職員の方々まで、この人材がなければ、先ほど重度の方々の支えをということでしたが、本当に全国的に見ても人材の少なさによって結果的に最も支援が必要な人に行き渡らないという状況が生じております。ぜひそこのところを一歩踏み込んだ形でお書きいただきたいというのが要望でございます。
　また、２つ目ですが、神奈川県として、県の条例がこの４月１日から施行と聞いております。神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例ということですが、これはもちろん神奈川県の条例ですから、横浜は横浜独自の考え方を持っていいわけですが、内容的には当然この県条例と横浜市の取組が連携・協働していくことが欠かせないと思っています。このあたりのところはどのような調整ができるのかお教えいただきたいと思います。
　３点目です。その県条例の中でも非常に大きく取り上げられているものの一つとして、障害のある方々の意思決定支援の推進、これはもう既に横浜市の計画の中でも強い取組として取り上げていただいておりますが、さらに一歩進めた形がますます求められるのではないかと思っています。これは言うまでもございませんが、昨年夏に国連障害者権利条約の対日審査がございましたけれども、そこでやはりいろいろなことが出ました。一つ大きなものは学校の問題がございます。もちろんそれはそれで大事だと思っていますが、私はそれとともに、障害のある人が自分の暮らしを自分でコーディネートしていくという意思決定支援のことについては、横浜市がより率先して神奈川をリードしていただきたいと思っております。これは要望といいましょうか、推進の方向性をお聞きするようなことで発言いたしました。以上です。
（佐渡課長）鈴木委員、ありがとうございます。障害施策推進課長の佐渡です。１点目、福祉人材の確保をしっかりプランに書き込んでいただきたいというご要望でございました。それは私どもも非常に大きな課題だと思っております。なかなか厳しいのも現状でございまして、委員の皆様もご存じのとおり有効求人倍率は低いと言われている福祉分野の中でも障害福祉分野がさらに低く、３倍以上だったと思いますがそういう状況でございます。そういう中で、昨年度から支援者の団体の皆様に手弁当でお集まりいただき、行政と一緒にどういうことをやると人材確保につながるのかという検討会を立ち上げさせていただきました。横浜では３連絡会と言っていますけれども、地域作業所連絡会、グループホーム連絡会、地域活動ホーム連絡会、それから、市精連（横浜市精神障害者地域生活支援連合会）の皆様と、横浜知的障害関連施設協議会の皆様からお一人ずつ代表に集まっていただき、お仕事が終わった後に本当に手弁当で集まっていただいてご意見を頂きました。その中で、やはり若者に障害福祉の仕事の魅力を伝えていこうというご意見を非常にたくさん頂きましたので、市内の大学や専門学校に、インターンシップ、アルバイト、ボランティアのマッチングといいますか引き合わせるお手伝いを行政としてさせていただきました。アルバイトを募集している事業所さん手を挙げてくださいということで、事業所のＰＲとともにエントリーシートを出していただき、それを学生さんたちに周知するということを、ボランティアもインターンシップもアルバイトもやりました。それともう一つは、横浜市内に岩崎学園という専門学校があるのですが、そこの福祉分野ではないアート分野の専門学校生の皆さんにお願いして、我々の障害福祉の魅力を、福祉を目指しているわけではない方にも伝わるような魅力の発信の仕方って何があるだろうということで、一緒に考えてもらって動画とポスターをつくりました。地道かもしれませんが、そのような現場の皆さんの声を聞きながらいろいろな策を１つずつつくっていくことが大事かなと思っております。
　これらと併せて、お仕事フェアという人材確保の就職相談会みたいなものを７年ぶりに開催したり、福祉医療機構、国の外郭団体のＷＡＭといわれているところに登壇いただいて、経営者向けの人材確保のセミナー――施設長さんや理事長さんクラスの方に来ていただいてどのようにアピールしていくかということをやったりしています。少しずつではありますがそんなことをやっていますので、今まで取り組んだことと併せてこれから取り組まなければいけないことも改定プランにしっかり入れていきたいと思います。
　すみません、自分が担当しているのでちょっと力が入ってしまって長くなりましたが、２点目の当事者目線の神奈川県の条例は、政令市も当然、県下、県の中に入りますので対象となりますと神奈川県には言われております。まだ今、具体的なことは細かく詰めておりませんが、神奈川県が向かっている、当事者の意見を中心に施策を動かしていくということは一緒に考えていきたいと思います。もともと横浜は、横浜の福祉人材の人材育成ビジョンでも、鈴木委員もご存じのとおり本人中心という考え方を取っておりますので、それを神奈川県とどのように一緒にやっていけるかということかなと思っています。
　３点目の意思決定支援につきましても今お話しした横浜市の福祉人材の人材育成ビジョンの中に意思決定支援のコメントを昨年追加しましたし、本人の意思があって当然、支援も成り立つものと思っておりますので、理念としては当然、記載しておりますが、これを具体的にどのようにご本人の生活に生かしていくのかというのは、まだこれからの部分はあるかと思います。委員の皆様にご意見を頂きながら、そこは具体にやっていきたいと思っています。以上でございます。
（内嶋会長）詳細なコメントありがとうございました。鈴木委員、よろしいですか。ありがとうございます。大分ご意見・ご質問を頂きましたが、ほかの委員でまだご発言されていない委員の方。では、奈良﨑委員、お願いします。
（奈良﨑委員）奈良﨑です。３点あります。まず、福祉サービスについて相談できる支援者とか言うのですが、実際にサービスを受けている人や、支援者とかそのサービスを知っている人は相談できると思うのですが、軽度の知的障害という私の仲間ではサービスを全然受けていない人も多いので、その人たちはどうするのかというのを具体的に書いてほしいなと。実際ここに来たらこんな相談ができるというのを、表でもいいのでつくってほしいのがお願いです。
　もう一点は、グループホームの職員の話を支援者がよく聞いて分かりやすい言葉でつくってくれるというのですが、実際、私が横浜市グループホーム連絡会の当事者の一部の仲間に聞いても、職員さんが何を言いたいのか、職員さんのペースでつくられていると聞いています。グループホームの職員さんや支援者さんたちの役割が見えていないのかなと私たちの仲間がよく言っています。というのは、神奈川県が条例をつくったときも、言葉が難し過ぎて分かりにくいからもっと分かりやすいものをつくってほしいと、私は神奈川県に言っています。各障害者の人が委員として、私も出させてもらいましたが、やはり知的は知的のレベルが違うので、そのレベルに合ったものでつくってもらわないと意味がないよねという話を先週しています。
　あともう一点、絶対お願いしたいのは、皆さんが今、18区の情報と言いますが、私も知りませんでした。今はスマホとかZoomとかいろいろなところで見えているので、できたらテレビで情報を流してもらうことがみんなにとって必要なのかなと。例えばこういうところでこういう情報が見られますとか、この前、黒岩知事の番組に私も意見アンケートを出していますが、横浜も誰か知事みたいな人に番組をつくってもらって流してもらうと、本人さんが情報はここで見るといいのかなというのをお願いしたいです。以上です。
（佐渡課長）奈良﨑委員、ありがとうございます。サービスを使っていない方がどこに行くといろいろな情報をもらえたり相談ができたりするのかということは、なかなかアピールが足りていないと思います。ただ、区役所はもちろんですが、これも18区にあります基幹相談支援センターなど相談できるところはありますので、それをしっかりＰＲしていきたいと思います。
　それから、グループホームの職員の皆さんの対応とか、必要な支援、必要な情報、かみ砕き方、どんなものがいいのかというのは一人一人違うと思いますので、それをどこまで丁寧にやっていけるかということかなと思います。どこまでできるかも含め考えてみたいと思いますし、３点目の移動情報センターのことも含め、動画で発信するというのは、皆さんが分かりやすいのかな、いろいろな人が分かりやすいのかなと思いますので、これからいろいろなことをＰＲしていくのに動画を活用していく、使っていくことは考えていきたいと思います。
（内嶋会長）奈良﨑委員、今のご説明で分かりましたか。分からなければ追加でも。大丈夫ですか。いいですか。分かりました。ここで解決というか収束する問題でもないので、引き続きよろしくお願いします。ほかの委員の方はよろしいですか。ありがとうございます。
　会長なので発言は控えていましたが、先ほど意思決定支援という話が出ました。今、情報に絡めて奈良﨑委員が鋭いご質問をされたのは、情報提供も実は意思決定支援の入り口の部分に入るのです。入り口というか中間部分か、まずは当事者の話を聞かなければいけないので。意思決定支援というのは、本気でやろうとするとかなり個別性が高いです。まさに障害のある方個々の事情を深く理解をしなければいけないので。そうなると、先ほど赤川委員がおっしゃった福祉人材の確保、これは数の確保だけでなく、センスのいい支援者の確保というのが非常に重要なのです。お勉強ができるできないではないのです。やはり当事者と接するセンスがどこまで優れているのかと。多分、奈良﨑委員なんかはそこはもう痛切に感じておられると思いますが、このあたりのことは政治という、基本、人とお金だけで動いていくというものと必ずしもマッチングするものではないのですが、今日来てくださっている市の皆さんは多分、私の申し上げていることはご理解いただけるかなと期待しまして、引き続き第４期横浜市障害者プランの見直しについて、この点も含めてお考えいただければと思います。
　それでは、結構長くなりましたので、取りあえず議題の１はここでおしまいにします。

報告事項
（１）令和５年度新規拡充事業（案）について
（内嶋会長）４番目の報告事項、令和５年度新規拡充事業（案）について、これをまず、事務局からご説明いただいた上で一旦休憩を入れ、その後、委員の皆さんから報告事項についてご質問やご意見を伺おうと思います。それでは事務局、ご説明をお願いします。
（佐渡課長）障害施策推進課の佐渡です。資料２をご覧ください。２月３日に横浜市健康福祉局をはじめ、各局の予算案が発表になりました。この中から全てをご説明すると非常に長くなってしまいますので、幾つか重要な部分をチョイスして皆様にご説明したいと思います。
　それでは、資料２をご覧ください。それぞれ事業ごとに表になっております。１つ目は、拡充、充実させますということで、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築推進です。これは、単位を千円にしてあって非常に桁が読みにくいのですが、3700万円です。精神障害の方々、その障害があるなしにかかわらず、誰もが安心して生活できる地域を目指すということで入院した方の退院後の支援などをやっているのですが、それに加えて、精神障害者のピアスタッフ推進事業というのをスタートします。このピアスタッフというのは何かというと、障害や病気、疾病による経験を生かして事業者に雇用されて働く方々のことです。この方々を雇用して、自分の経験を生かしながら支援に当たることを推進していこうと思っております。
　２つ目は新規事業です。重度障害者等就労支援特別事業ということで、予算額は4321万6000円です。これは、重度の障害の方が使える重度訪問介護というホームヘルプサービスの一種があるのですが、その決定を受けている重度の障害の方が働いている場合、通勤や職場でも使えるという支援を新しくつくっていきます。今の重度訪問介護は、通勤とか職場の中での支援というのは使えないのですが、新しい事業として立ち上げ、法律上の対象外となっている仕事で働いている時間中のサービスが提供できるようにしていきたいと思います。
　３つ目は、これも新規事業です。短期入所施設設置費補助、1200万円です。介護していらっしゃる方、ご家族の方の病気や事故、急用など、短期入所のニーズは非常に増加しております。そのため、短期入所施設の定員を増やすために、新設する事業所に費用の一部を補助するものです。
　４つ目は、医療的ケア児・者等支援の促進。近年、非常に増えております医療的ケアが必要な子どもたちや大人、重症心身障害児・者の方を対象にした事業です。予算額は23億6624万4000円。日常生活や社会生活を支えるための取組をやっていきますということで、これは少し細かくページを割いて書いてありますが、こういう対象の方々が非常に増えているということと、横浜市の中期計画にも重要事業として載せておりますので、少し細かく出ています。
　１つ目の黒丸では、保育園、保育所における支援ということで幾つかポチがついておりますが、看護師さんを複数配置して、いつも医療的ケアが必要な方々を受入れ可能にしていく医療的ケア児サポート保育園というものを新たに市内に12か所認定する予定です。さらに、ほかの保育園にも看護職、看護師さんの雇用費を拡充するなどしていきます。また、医療的ケアのある方々を受け入れる保育所、保育園に対して、施設改修費や駐車場の整備などにかかるお金を助成します。さらに、新しく雇用する方々だけではないですが、保育の質を高めるために研修したり、普及啓発したりということをやっていきます。
　それから、ちょっと飛ばして次の黒丸ですが、学校における支援ということで、医療的ケアが必要な子供たち、児童生徒への対応のために、横浜市内には肢体不自由の特別支援学校が６校ありますが、ここの看護師体制を拡充、充実させます。さらに、普通校の小中学校で日常的に医療的ケアが必要な子供たちがたくさん入学してきていますので、訪問看護師を派遣するということを開始します。
　それから、放課後における支援。小学校のうちは学童保育とか学校が終わってからの居場所があるのですが、放課後児童健全育成事業というのは、いわゆる学童クラブのことです。横浜には学童クラブや、学校にある放課後キッズクラブがありますけれども、そこでも医療的ケアのある子供たちの受入れをしていくために、看護師を配置したり、施設の改修費を出したりします。
　次の黒丸ですが、地域生活における支援・その他ということで、これは平成30年から実施しておりますけれども、医療的ケア児・者等コーディネーター――医療的ケアのある方々のご相談に乗って必要なところにつないでいくコーディネーターさんというのが市内に６人いるのですが、その方々を中心に関係機関と連携したり、地域で、先ほどご説明した保育園や学校のように受入れをさらに進めていくために、支援者養成研修というのも実施しています。それから、保育所や学童クラブで医療的ケアを担う看護師さんの確保・育成を目的に、研修なども５年度から実施していきます。また、次のポチにあるとおり、これは大人・子供合わせてですが、常に医療的ケアを必要とする重症心身障害児・者とそのご家族の地域生活を助けるために、多機能型拠点、これは障害者プランにも載せていますけれども、３か所の運営を引き続きやっていくとともに４か所目の整備を進めていきます。４か所目は港北区の菊名にできる予定ですが、６年度ですから来年開所の予定です。
　それから、次の拡充は、要電源障害児者等災害時電源確保支援事業と漢字ばかりの長い事業名ですが、災害が起きたとき、停電になってしまったときに、電源が必要な医療機器を使っている方に蓄電池や発電機を給付するという事業です。予算は2600万円で、インバーター発電機や蓄電池の給付というのは４年度から新規事業で実施しておりましたが、５年度は対象者を広げます。今まで24時間人工呼吸器を使っている方は少しでも停電になると命に関わるということでその方々を対象にしておりましたが、夜間だけ人工呼吸器を使っている方や日中の数時間だけ必要な方も長期の停電は大変なんだというお声を頂きまして、５年度からは時間にかかわらず人工呼吸器を使っている方は対象とすることにいたします。
　次の新規ですが、障害児・者歯科医療状況調査、100万円です。これは調査費用になりますが、障害のある方々が歯科、歯医者さんに口の中、虫歯や歯周病など、そういうものをきちんと見てもらうためにどんな仕組みが必要なのかということを調査するためにアンケート等を取っていく予定にしております。
　次の拡充、充実させていきますという情報保障の取組は、障害者差別解消法の推進の一つです。予算額は764万4000円です。令和５年度には情報保障のためのガイドラインを作成し、横浜市役所の中ももちろんですが、事業者の皆様の取組を支援していきます。これをなぜ５年度にやるかといいますと、差別解消法の改正法がもうできているのですが、施行、実際に運用されるのが６年６月になりますので、それに向けて民間事業者さんにも情報保障をしっかりやってもらいたい、合理的配慮の一つですということで宣伝していきたいと思っています。
　最後に４ページ目ですが、拡充ということで、先ほども話題になりました人材確保でございます。これは、予算額的には330万ということでそんなに大きくはないのですが、今までご意見を頂きながら先ほどご説明したようなことをやってまいりましたけれども、これの中身を見直してさらに充実させていこうということを書かせていただいています。ご説明は以上です。
（内嶋会長）ご説明ありがとうございました。それでは、先ほど申し上げたとおり、ここで10分間の休憩を挟みたいと思います。休憩後、委員の皆さんから今の報告についてご質問・ご意見を伺いたいと存じます。それでは、今ちょうど55分なので、あの時計で16時５分まで休憩したいと思いますので、よろしくお願いします。
（休憩）
（内嶋会長）後半もよろしくお願いいたします。先ほど事務局から説明がありました次第の４、報告事項、令和５年度新規拡充事業（案）についてということで、かなり詳細な資料をお手元にお配りしています。この事業案についてご質問・ご意見がある委員の方、ご発言をお願いします。ではまず、岡村委員からよろしくお願いします。
（岡村委員）いつも精神障害者のことについてご協力いただいて感謝しております。さっきの資料２の一番上に、精神障害者の有無にかかわらず誰もが安心して暮らせる地域包括支援ということで、ピアスタッフを推進する事業をしてくださるというお話なのですが、具体的にどのような内容なのか知りたいです。
　それと、ピアスタッフの方を事業所に迎えて一緒に働くというのはすごく、ほかの職員の資質がないとできないということでほかの職員の負担が大きいということもありますし、それをどうやって支えていくのか、お金もどのように使われるのか、そこも知りたいです。
　それと、さっきの前半のことにも関わると思いますが、身近な相談窓口というのでここ１～２年、私たちはいろいろ地域包括ケアシステムのことを区でもいろいろ考えてやってきたのですが、自立支援などでも退院促進や地域計画というところでいろいろ考えると、やはり民生委員さんなどの活躍も大きいかなということで、一番行きやすい相談窓口はこの頃はケアプラザが、神奈川区ですと６か所ぐらいあると思うのですが、そこの職員さんたちに精神障害者のことをもうちょっと理解してほしいと。せめて電話があったときに、そのお話ならここで承れるとか、そのことだったらどこに行きなさいぐらいの知識をつけてほしいということで大分検討してきましたが、そういう具体的な、精神に対してどうしたらいいんだろうというような相談を受けてもらえる窓口を充実してほしいなとすごく思います。
　権利条約についても、夏に国連から来られて秋に随分厳しい裁定があったと思いますが、医療のことだけでなく地域生活をする精神障害者に対して横浜市はもっと過ごしやすい、８０５０対策などもぼろぼろ出てきますけれども、今後も具体案を持ってお願いしていきたいと思います。やはり偏見がまだすごく強いので、医療と切り離すのではなく、精神に対する理解を市民の皆さん方に広めていただきたいという思いが強いので、そういうことも含めてやっていただければと思います。よろしくお願いします。
（中村課長）精神保健福祉課の中村でございます。ご質問ありがとうございます。ピアスタッフの推進事業で、今のお話の中でもご指摘がありましたが、雇用する事業所の資質といいますか力量を上げていくところが必要ということもありますので、実際に何か所か生活支援センターに先ほど言ったピアの方を雇っていただいて、ピアの方向けの研修ともう一つ、雇った事業者側の研修を併せてやっていきます。実際に雇用してみて、いろいろな相談事業に従事する中で見えてきた課題を今後の事業の広がりにつなげていきたいという事業となっております。なので、同じような経験をした人がまずはいろいろな相談を受けながら、実際には事業所のスタッフにもいろいろと相談しながらやっていくというところがポイントになると思っております。
　あと、ケアプラザに関して言いますと、一部の区ではケアプラザのほうに区から働きかけをしながらいろいろな相談に巻き込むという取組がもう始まっている区もあります。ただ、実際にまだそこまで追いついていない区というのもございます。そのあたりをどうやって引き上げていくか、このあたりは我々のほうでもちょっと仕掛けを考えていかなければいけないと認識しております。ケアプラザ自体も今、いろいろな事業が横浜市やいろいろなところから来ているという中で、なかなか人員体制的にも厳しいというお話も伺っているので、まずはやれるところからやっていくことも考えていかなければいけないと思っております。
　あと、啓発という部分ですが、ここは本当に我々として重視していかなければならない内容だと思っております。実際、我々のところに来る話でも、なかなか理解されていないんだなというようなご相談なども結構あったりしています。それを解消するのにどのようなやり方が効果的かというのは、我々としてもまだ見えていないところではあります。そこをやっていかないことにはなかなか先に進まないと思っておりますので、やり方についてはまたご相談させていただければと思っているところです。
（内嶋会長）岡村委員、今のご説明でお分かりになりましたか。私が伺っていてもちょっと抽象的だなと思います。どうぞ、ご発言ください。
（岡村委員）今すぐできますという問題ではないと思うのです。ですから、市の役所の方たちも少しずつでもいいので精神のことを理解してくださる機関とかそういうところを増やしていただいて、そこに属する人たちがせめて精神障害者に対する偏見を持たないでほしいと思います。あと、やはり民生委員さんたちが結構、直接的に地域と関わることが多いと思うのですが、彼らはとても悩むことが多いみたいなので、その辺の偏見を取り除くような研修をしていただけるようにお願いできればと思います。一生懸命いろいろとおっしゃっていただいたのは分かりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
（中村課長）抽象的で失礼しました。
（内嶋会長）引き続き鋭意ご努力いただければと思います。では、坂田委員、お願いします。
（坂田委員）坂田と申します。よろしくお願いします。質問ですが、新規事業で短期入所施設設置費補助とあるのですが、これは新しくつくるのですか。それとも、今ある施設に増築とかいうことなのでしょうか。
　あともう一つは、障害児・者歯科医療状況調査というのがあるのですが、これは何でしょうか。歯科に通っている人が対象なのか、それともお医者さんなのか、具体的にどういうことをお聞きするのかというのをお聞きしたいです。
（高橋課長）障害施設サービス課の高橋です。それでは、先にご質問いただきました短期入所施設設置費補助の新規事業についてご案内させていただきます。こちらは今回初めて誕生した事業なのですが、これから短期入所の事業を始める事業所に対する補助ということになります。市内でも短期入所の事業所が幾つかありますが、これから新しい場所で短期入所を始めようという事業所に対して、その設置にかかる費用の一部を補助させていただき、短期入所の利用ができる環境が少しでも促進されるように行うものでございます。以上です。
（佐藤部長）私は健康福祉局の健康安全部担当部長で歯科を担当しております。障害児・者歯科医療状況調査のことで説明させていただきたいと思います。この調査は医療局を中心に行っていく調査になります。今まで歯科の部分につきましては、協力医療機関をつくるとか、皆様方の身近なところでかかっていただけるような体制ができればという形で進めてきているのですが、なかなか実際、皆様方がそこを本当に活用していただけているのか、何か困ったことがあるのかとか、そういう実態が見えていない部分がございます。そういうことがありますので、来年度の予算をつけていただき、実際に皆様方がどういう形で活用しているのか全然知らないというのもあるかもしれませんし、そういう生の形で実態を知りたいという調査で、詳細につきましてはこれから設計していくところです。実際に今、計画で考えているのは、歯科の医療機関にもさせていただきたいと思いますし、皆様方にもいろいろな形で何か意見を頂けるようにしたいと思っています。具体的になりましたらまた皆様方にお願い等もあると思いますので、そのときにはよろしくお願いしたいと思います。以上です。
（内嶋会長）坂田委員、今の回答でよろしいですか。大丈夫ですか。ありがとうございます。ほかの委員の方、それでは、先に須山委員、ご発言をお願いします。
（須山委員）浜難聴の須山です。私は３ページの情報保障の取組についてご質問と意見を言わせていただきます。情報保障の取組でガイドラインを作成したり、普及啓発を図るとともに、情報を伝えるための気配りの方法を書いた本をつくったりして事業者や行政機関にお配りするという方法は大変ありがたいと思うのですが、それだけではちょっと駄目だと思うのです。情報保障がなされない事業者とか、そういうところに対して横浜市として何か働きかけとか、そういうことは考えていらっしゃるのでしょうか。そういうことをしなければ、こういう情報保障の取組はなされないと思うのです。ただ啓発の本とかそういうのを与えるだけではなく、さらに一歩踏み込んで、されない事業者などにはどういう対策をするのかというところまで横浜市として考えていらっしゃるのでしょうか。その辺をお聞きしたいと思います。
（佐渡課長）須山委員、ありがとうございます。障害施策推進課の佐渡です。ガイドラインだけでは駄目というのは本当にそのとおりだと思います。ガイドラインをつくっても、それをちゃんと必要なところに届ける、隅々までＰＲするということも大切ですし、配ってもそのとおりやってくれないところが出てきたときに、次に何をするかということを今おっしゃられたのだと思います。現時点では、やらないところにどんな指導ができるか、まだ具体的な取組までご議論いただいたり庁内でできておりませんが、ガイドラインをつくりましたらまた、差別解消支援地域協議会や調整会議等で委員の皆さんにご意見を頂きながら、なるべく全ての事業者、もちろん行政機関も必要な配慮ができるように進めていきたいと思っています。すみません、今のところ具体策まではできていないのが現状です。
（須山委員）分かりました。ありがとうございます。もしそういう取組を行うときには、当事者も入れて当事者の意見も入れていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
（内嶋会長）須山委員、ご発言ありがとうございました。差別解消に関しては、横浜市は実務部隊を擁しておりますし、そこには須山委員もご参加されているので、ぜひそういうセクションも、縦割りにしないでお使いいただければ有意義な議論ができるのではないかと思います。それでは、奈良﨑委員もご発言を希望されていましたので、奈良﨑委員、お願いします。
（奈良﨑委員）奈良﨑です。精神障害のピアサポートの推進というのですが、できたら知的も入れてほしいなと。というのは、今、３つの障害のピアサポートを国は要請しているのに、何で横浜だけは精神だけをアピールしているのかなと。実際、知的障害も、その資格を取りたい仲間がいると、私たちの仲間が本人活動やいろいろなところでも役に立てるのかなと思っています。お願いしたいです。以上です。
（中村課長）ご質問ありがとうございます。精神保健福祉課の中村です。今回このようなアピールの仕方というお話を頂いたところではありますが、あくまでも今回の事業としてはモデル的なものという位置づけで考えております。なので、先ほども申し上げましたが、ピアとして活動される人材ですとか、事業所の育成というところに力点を置いて進めさせていただきまして、この事業をやった結果としてほかの分野への拡充を考えていきたいと考えているところでございます。
（内嶋会長）奈良﨑委員、今のお答えで理解されましたか。大丈夫ですか。ほかにまだ発言されていない、それでは、堀内委員から先にご発言をお願いします。
（堀内委員）法人型地域活動ホーム連絡会の堀内です。よろしくお願いします。医ケア児・者等支援の促進の部分で２点ほど教えてください。１点目は、コーディネーターさん等について触れておられますが、今後の見通しというか、今、市内６か所で、僕はふだん都筑区なのですが、都筑区は非常に熱心で、医師会さんも歯科医師会さんも訪看さんたちもいろいろな取組に協力してくださっていて、うちのほうの体験実習で今年も１名いらっしゃいました。それで、質問その１は、６拠点を基にして各区１名配置とかそういう形での見通しなのか、何かそういう広がりの見通しがあれば教えていただきたいなと。すごく期待が大きいのです。期待するところが大きくすばらしい取組だと思うので、何かそういうのがあれば教えていただきたいのが１点です。
　２点目は、本当に成人も含めてなかなか居場所づくりが、学齢期はまだあるのですが学齢期前後が非常に薄い。最初から卒業時に完全在宅を選択される方もいたりして僕らのほうも努力していかなければいけないと思っているのですが、いろいろな整備対象が、保育園や学童などには注目していただいているかと思うのですが、成人の部分であるとか、あと、放デイで、都筑区に医療対応してくださるところが１か所あったのですが緑区のほうに移られて、そんな現状もあったりして、そのあたりも整備対象というか補助対象等のお考えがあるかどうかというのを教えていただければと思っています。よろしくお願いします。
（及川課長）こども青少年局障害児福祉保健課の及川と申します。ご質問ありがとうございます。医療的ケア児の関係でご質問いただきました。１点目はコーディネーターにつきまして、現在６拠点で活動していると思うが、今後の広がりについて計画的なものがあるのかというご質問だったと理解しております。当面は現行の６拠点で運営していきたいと考えております。一定の業務量についてデータを積み重ねているところですが、現行の業務量であれば現在の６拠点でカバーできると思っております。ただ、今後さらに医ケア児・者等が増えた場合に、当然、業務量等も増えてくると思いますので、そのときはその時点で考えていきたいと思っております。先ほど１名、コーディネーターの育成でお世話になっているというお話を頂きました。拠点としては６か所というのを当面は維持していこうと思っていますが、今、各拠点に１名ずつという配置になっておりまして、例えばコーディネーターさんがけがとか病気で活動できないというケースも実際これまでもありましたので、今年度は各拠点の代替のコーディネーターさんの育成を進めさせていただいているところです。ちょっと人員の関係で今年度は４名にとどまっていますが、４拠点については代替職員を来年度から配置できるという見込みになっております。
　２点目ですが、医ケア児の居場所の話だったと思います。先ほどおっしゃられたのは学齢前後、特に学齢後ということだったかと思います。学齢前につきましては先ほど言っていただいたように保育所で医ケア児の受入れを、サポート園という形で来年度以降、拡大していきたいと思っています。あと、学齢期、小学校以降ですけれども、例えば放課後児童健全育成事業などで医ケア児の受入れを、まだまだこれは来年度予算で４か所の想定で拡大はこれからかなと思っているところですが、やっとスタートしたというような状況でございます。
　最後に、放課後等デイサービスの重症心身障害児・者対応の施設ということで、今、直近で２月１日現在、24か所あります。今日も実は審査会というのがありまして、新たな重症心身障害児・者放デイの整備について建築局主催の会議が開催されまして、今のところ了承される予定と見込んでおりますので、徐々に徐々にではありますが増やしていこうと考えております。施策としては今のところこども青少年局としましては、重心放デイにつきましては当然、福祉車両ということで一般の車両ではなく改造費のかかる車両が必要になってきますので、重心放デイを開所する施設につきましては一定のそういった車両改造のための補助をしているような状況です。長くなりましたが以上です。
（内嶋会長）堀内委員、今の回答でよろしいですか。大丈夫ですか。ありがとうございます。それでは、鈴木委員もご発言を希望されていましたので、鈴木委員、お願いします。
（鈴木委員）鈴木です。１つご質問申し上げます。新規拡充事業（案）の２つ目の重度障害者等就労支援特別事業ということで、これは待望のスタートだなと思って見ておりました。この予算がついて、これはその根拠となる部分かもしれませんが、どれぐらいの方が利用する想定かということと、この制度をつくっていただいたのは僕自身、非常に大事なことだと思って評価したいと思っているのですが、例えばこの方々を支える重度訪問介護や同行援護、行動援護を担うサービス提供事業所が大丈夫なのだろうかと。仕組みをつくってくださったわけですが、一方でその担い手の問題、今日また私は人材のことを申しましたけれども、そのあたりのことも踏まえて少しこの事業の方向性をお教えください。以上です。
（今井課長）ご質問ありがとうございます。障害自立支援課の今井です。対象人数についてですが、来年度、令和５年度の当初からの開始という形にはならない見込みですので、初年度の対象人数としては18人くらいを想定しております。それから初年度の状況を見てまた増えていったりということがあるかなと考えております。それから、サービス提供事業所のほうは大丈夫かというようなご質問、どうもありがとうございます。実際に今、重度訪問介護や何かに入っていらして、本来であればそのまま就労のほうでも入りたいと思っているけれども、なかなかそこまでは手が出せないというような事業所さんにもご協力いただきながら進めていきたいと考えております。今の段階で重訪や何かの事業所をどのように増やすかというところまで検討が十分進んでいない状態ではありますが、まずは今、就労したいと考えていて重訪を利用されていらっしゃる方々が無事に就労できるような形で検討できればと思っております。以上です。
（鈴木委員）ご説明ありがとうございます。18名から始まるということでよかったなと思っています。今のお話は、要は今、重訪とか使っている人の中で就労を希望する人が18名程度だったという話だと思うのですが、この先のことになりますけれども、これができるということは、重いハンデキャップを持つ方々が働くことへの希望が開かれていくと思うのです。そうなってくると、人数が喚起されていくのは当然だと思っています。今、今後の方向性はまだ未知数だけれどもとおっしゃってくださいましたが、そこはぜひ率先して事業所にお願いしたいと思っています。これが本当に始まれば、重い障害を持っている人で働きたい人というのは必ずいるはずですので、ぜひとも充実をお願いいたします。以上です。
（内嶋会長）今の鈴木委員の発言はご意見と承ってよろしいでしょうか。ありがとうございます。では、事務局はご意見をよく承ってください。ほかにご発言はいかがですか。赤川委員、お願いします。
（赤川委員）赤川です。医療的ケア児・者等支援の促進の学校における支援についてというところで、私は不勉強なもので教えてほしいのですが、小中学校等で日常的に医療的ケアが必要な児童生徒に訪問看護師を派遣しますと書かれています。この訪問看護師というのは、児童生徒さんたちがふだん使っている訪問看護師さんが派遣されるのか、それとも別の、事業所として契約したところから小中学校等に派遣されるのかという仕組みを知りたいと思いました。というのは、特に成人期の重心の方の場所がなかなか見つからない課題があるという話をさせてもらったのですが、そちらを例えば受け入れる事業所を増やしていく、どうやったら増やせるのかという一つの課題の中で思ったのは、やはり看護師体制かなと思っています。看護師さんを雇用するハードルが高くなってきていて、しかも医療的ケアの人が数名いるところと、本当に一人、二人というところとでは、体制維持の労力もかなり違います。看護師さんが週５日いる体制を取れるときもあれば、この曜日は来られるけどこの曜日は来られないというところも結構あったりします。もう一つ、医療的ケアが必要な方は時々入院されたりすると思うのです。そうすると、生活介護事業所は日割りの報酬なので、入院期間中は報酬がない。ただ、一度雇用した看護師さんにお金を支払わなければいけないということで、かなり厳しい財政状況が事業所に生まれるという。お金の面と人の配置でかなり厳しいものがあると思うのですが、そこを打開していく方法として、例えば訪問看護師を日中事業所に必要なときに派遣できるような仕組みづくりというのが、これは福祉の制度と医療の制度で二重にお金がいかないような形のスキームとか必要になるだろうとは思いますが、そういうことをちょっとずつ考えていかないと行き場のない方が解消されないのではないかと思っていますので、その辺の今の状況とかお聞かせ願えればと思っています。
（高木課長）ご質問ありがとうございます。教育委員会事務局特別支援教育課高木です。よろしくお願いいたします。小中義務教育学校等における医療的ケア支援事業ということで、現在のスキームは、各区の医師会と契約して、区の中にある小学校に医師会と契約した訪問看護ステーションの方に行っていただく、それもスポットで行っていただくような形で契約しています。ですので、そのお子さんの主治医にどんな支援が必要か、それが学校の中でどのように対応できるかということを詳しく聞いて、審査会を経てスポット派遣しています。これは訪問看護の事業ではなくて教育委員会が単独でやっている事業なので、医療の中のスキームではないという。今、赤川さん委員がおっしゃったように、訪問看護ステーションから生活介護事業所だとか家庭でないところに、学校もそうですが派遣していけるのが私たち教育委員会としてもいいスキームだと思っていますが、現段階ではそのような形になっておりません。そこは国のほうにも市として要望していると思いますが、おっしゃる重心の方の卒業後の居場所、先ほど頂きましたようなことも含めて有効だと思いますが、多分、財政状況がそれだけだと厳しいかなという気がします。以上です。
（内嶋会長）赤川委員、今の回答でよろしいですか。
（赤川委員）仕組みも含めてありがとうございました。ただ、現状はそうだとしても、やはり行き場所を確保するということで言うと、どういう形ならできるのかというのを考えていかないと、結局、学校は卒業したけれども行き場所がないという方たちが増えてくるだけになってしまうので、ここは当事者の方、家族、事業所なども含めて、ぜひ具体的な検討をしていただきたいと思っています。以上です。
（内嶋会長）事務局からさらにコメントありますか。ご意見ということでいいですか。分かりました。委員の方、ほかにいかがでしょうか。大分いろいろご意見やご質問をいただいて、もっと具体的に政策を進めよという、厳しい励ましのお言葉を頂戴したいと思います。それでは、報告事項に関してはここまでとさせていただきます。ありがとうございました。

その他
（内嶋会長）その他、事務局から何かございますか。
（田辺係長）内嶋会長、ありがとうございます。最後にその他ということで、事務局から１つご報告がありますので、説明させていただきます。
（佐渡課長）障害施策推進課の佐渡です。資料３の最後に図解のようなものが出ておりますが、令和５年４月１日に横浜市役所内部で機構改革がございますので、これについてご報告させていただきます。
　資料３をご覧ください。健康福祉局と、医療をつかさどっております医療局の組織が一部変わります。これを見ていただければ分かるとおり、今まで健康福祉局にございました保健所機能の部分――新型コロナ感染対策をはじめがん検診ですとか、コロナ以外の感染症や食中毒、病院等での医療に関する苦情や相談を受け付ける医療安全支援センター、予防接種、食品衛生、こういった保健所の機能が全て４月から医療局に移管されることになり、これに合わせて職員もかなりの数が動くことになります。なぜこういう形に変えるのかといいますと、ここ３年、新型コロナだけではないのですが、様々な感染症対策を考えるときに、医療機関と保健所がより密接に関係することで、こういう感染症のような健康の危機管理体制をしっかり強化していく必要があるということで、医療部門を統括している医療局と、健康福祉局にあった保健所部分の連携強化を目的に、保健所機能を移すということになります。その中で、衛生研究所ですとか動物愛護センターといったものも、併せて医療局に移管されることになります。
　ちなみに、ここには書いておりませんが、もう一つ関連といいますか機構改革がございます。スポーツ関連が今、市民局というところにございますが、今度新しくできるにぎわいスポーツ文化局というところに移ります。これも、スポーツや文化を含めさらなるにぎわいの創出を、横浜市のＰＲを含め実施していく必要があるということで、スポーツと文化と、この景色に見えるような港近隣のにぎわい創出を１つの局に集めるということになっております。今まで障害者スポーツも市民局と一体的に進めてきているところですが、それもちょっと相方が変わるという状況になります。横浜市の機構が久しぶりに大きく変わりますので、ご報告でございました。以上です。
（内嶋会長）事務局からのご報告ありがとうございました。その他もう大丈夫ですか。ありませんか。それでは、審議・報告事項が全て終わりましたので、事務局にお返しします。
（田辺係長）皆さん、本日も活発なご議論いただきましてありがとうございます。議題でもそうですし、報告事項でもたくさん貴重なご意見を頂いたと思っております。議題の中でご説明しました障害者プランの改定の中で、あるいは改定後の第４期障害者プランの３年間の中で、今日頂いたご意見をどう検討してどう反映させていくのか、先ほどちょっとコメントにもありましたが、財政状況も厳しい中で必要なものにどうやって取り組んでいくのか、そういったところを今日は宿題という形でご意見を頂いたのかなと思っております。また今後も引き続き障害者プランや障害施策全般のお話はこういった場面でさせていただきますので、ぜひご協力いただけたらと思っております。
　それでは、次回のご案内です。まず、障害者施策推進協議会、本体の協議会は３月27日月曜日の午後に開催する予定となっております。来年度、令和５年度はこの障害者プランの見直しを行うという非常に重要な年度だと考えております。今日の議題の中にもありましたが、この障害施策検討部会の場におきましても節目ごとに皆様にご報告させていただき、また様々なご議論を頂いてご意見を頂く場面とさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。令和５年度の障害者施策検討部会の開催日程につきましてはまた別途、日程調整をさせていただきご連絡したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
　では、本日の検討部会は以上で終了させていただきます。皆様、どうもありがとうございました。
資料
・資料１：第４期横浜市障害者プランの見直しについて
・資料２：令和５年度新規拡充事業（案）