令和7年度第1回横浜市障害者後見的支援制度検証委員会会議録 日  時 令和7年8月27日(水)午前9時00分〜午前11時47分 開催場所 横浜市健康福祉総合センター 大会議室8A・8B 出 席 者 麦倉委員長、坂田副委員長、佐伯委員、野村委員、浮貝委員、品川委員 欠 席 者 八木委員、村山委員 開催形態 公開(傍聴者5人) 議  題 (1)横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について【資料1】 (2)横浜市障害者後見的支援制度の現況について【資料2】 (3)各区障害者後見的支援室の運営状況報告について【資料3】 (4)各区障害者後見的支援室の取組状況、全市的な課題について 決定事項 議  事 開 会 (事務局)それでは、令和7年度第1回横浜市障害者後見的支援制度検証委員会を開会いたします。本日、進行を務めます、私、健康福祉局障害施策推進課の渡辺でございます。よろしくお願いいたします。本日は傍聴人がおられまして、傍聴人の皆様にお願いになりますが、受付にて注意事項等はお伝えしているかと思いますけれども、ご発言に関しましてはお控えいただきますよう、よろしくお願いいたします。  それでは、健康福祉局障害福祉保健部長の片山よりご挨拶申し上げます。 (片山部長)皆様、おはようございます。4月に障害福祉保健部長で参りました片山と申します。今日はお暑い中、お集まりいただきありがとうございます。私は来て間もないというかまだ半年というところですけれども、先日、後見的支援室で後見的支援の取組のお話を聞かせていただきまして、まさに地域で暮らしていくためには大変重要な取組だと思ったところでございます。各区で多分、地域の実情は様々であろうかと思いますが、そうした取組が展開されているということで大変頼もしく思いますし、本当に皆様には大変ご協力いただいてありがとうございます。お礼申し上げます。  本日は各区の取組、この後、報告等あろうかと思いますが、ぜひ今日は皆様から忌憚のないご意見も頂きながらよりよい取組にさらにつながっていければと思っておりますので、今日はよろしくお願い申し上げます。 (事務局)続きまして、出席委員数の確認をいたします。本日の会議は、委員8名のうち6名ご出席いただいております。横浜市障害者後見的支援制度検証委員会設置運営要領第6条第3項に規定されております委員の過半数を満たしていることをご報告いたします。  それでは、ここからの議事進行を麦倉委員長にお預けします。よろしくお願いいたします。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、時間も限られておりますので、早速議事に入ってまいりたいと思います。 議 題 (1)横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について【資料1】 (2)横浜市障害者後見的支援制度の現況について【資料2】 (麦倉委員長)まず、議題1と2に入ります。資料1「横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について」、資料2「横浜市障害者後見的支援制度の現況について(令和7年6月末時点)」、こちら2点についてのご報告をお願いいたします。 (事務局)それでは、まず、議題1ですね。横浜市障害者後見的支援制度検証委員会についてのご説明になりますけれども、委員の皆様は昨年度から特に変更もございませんので、ここの検証委員会のご説明は割愛させていただければと思うんですが、よろしいでしょうか。  では、私から続いて議題2の横浜市障害者後見的支援制度の現況をご報告申し上げます。こちらは令和7年度6月末時点の統計数値になっております。全体的な傾向を最初に申し上げますと、前回、12月末時点でのご報告をさせていただきましたけれども、大きく傾向としては変わりはございませんでした。その中で皆様にお伝えしておこうと思う項目をピックアップしてお伝えしていきたいと思います。  まず、1の利用登録者について。(1)の登録者数でございますが、18区合計で2129人となっておりまして、何と前回報告と全くぴったり同じ登録人数で変わらなかったという奇跡的なことでした。18区の内訳を表でご覧いただけるようにしておりますが、前回、この検証委員会でのご意見を受けまして、新たに区別の人口を入れております。人口から見て登録者数が分かるようにしております。そこが前回と表としては変わっているところです。増減の大きい区に理由をお伺いしたところ、登録者が増えているところは、地道に周知活動に取り組んできた結果が出てきているのかなという理由が大体どの区も出ておりました。減少している区に関しては、登録者さんの意向確認を改めて全件丁寧に行ったところ、終結でよいというご意思を確認できたとことが大きい理由になっております。  続きまして、9ページをご覧いただきまして、(9)の成年後見制度の利用の項目になります。この制度は権利擁護を目的としているところも大きく、必要な方に成年後見制度の利用をお伝えしていくという役割も持っております。こちらは18区合計で利用者が175人おりまして、前回報告からお二人増えたという結果になっております。後見人の内訳に関しては前回と変わらないという状況でございます。  続きまして、めくって10ページの(10)キーパーの有無のところです。登録者さんにマッチングされたキーパーさんがいるかという項目になります。こちらも大きく変化はないんですけれども、キーパーさんがいますという方は登録者全体の25%いまして、前回が24%だったので少し増えたかなといったところになります。キーパーの種類の表のところでは、前回より地域キーパーさんが増えたという結果になっておりまして、今回は43%なんですけれども、前回は41%だったので、ここが2%ほど増えている形になっています。  続いて、次の11ページのあんしんキーパーさんについての統計なんですが、キーパーさんの登録者数は18区合計で1598人いらっしゃいまして、ここは前回報告から10人ほど減少しております。減少の大きい区に理由をお伺いしたところ、キーパーさんは皆さんもご存じのとおり支援者キーパーと呼ばれる方と地域キーパーというふうに種類が分かれているところでございますが、支援者キーパーさんに積極的に登録の意向確認を行い、そこの減少が大きかったというのが大きな理由になっております。その下の(2)にキーパー登録者の内訳とございますが、ここの内訳を見ていただくと、地域のキーパーさんは前回報告より31人増加しているんですけれども、支援者キーパーが41人減というのでつじつまが合っているかなというのが分かるかと思います。ざっとご説明は以上になります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、ただいまの事務局の説明につきまして、質問やご意見、実績を見て感じたことなどがありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。  私から、今回は区別の人口比と利用登録者、キーパーさんの数を出していただいたことで、それぞれの区で特徴もあるかと思いますけれども、どれぐらいの密度で支援を行っているのか、地域づくりが進んでいるのかというところがある程度見えたのかなと思っています。この中で、人口が少ないにもかかわらずあんしんキーパーさんの登録者が人口比でかなり多いというところもありますので、そうしたところがどういう工夫をしているのかとか、そういうものはぜひ共有していけたらと思っています。そのほか実態に合わせた整理というか、意向確認も含めてこの統計は実態に合わせたものに修正したということですので、これでよろしいのではないかと思っています。  ほかに何かお気づきの点はございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、この点につきましてはこれで終了ということで、次に議題3に移ってまいりたいと思います。 (3)各区障害者後見的支援室の運営状況報告について【資料3】 (麦倉委員長)各区障害者後見的支援室の運営状況報告です。ここからは、本日出席している委員全員で、運営法人の事業計画書兼自己点検シートに基づいて運営状況等の確認を行います。本日は、A区、B区、C区の3区の後見的支援室の運営状況報告を実施いたします。まずはA区から始めます。委員の皆様は、お手元のA区と記載されている資料3−1事業計画書兼自己点検シートとヒアリングシートをご準備ください。A区の後見的支援室には、この資料3−1事業計画書兼自己点検シートに基づく取組について、達成状況及び取組項目の(1)(2)(5)(6)を中心にご説明いただきます。その後、ヒアリングの時間といたします。お手元にあるヒアリングシートに基づいて質問し、運営法人から回答していただく形で進めてまいりたいと思います。委員の皆様は、このヒアリングの内容を議題3で意見交換しますので、ヒアリングシートのメモ欄をご活用ください。ヒアリングシートは検証委員会終了後に事務局が回収いたします。  それでは、A区後見的支援室は運営状況の説明を3分程度でお願いいたします。 (A区)皆さん、おはようございます。(1)(2)(5)(6)について、管理者からまず報告します。(1)(2)は、登録者の方の個別の定期的な面談を通してご本人やご家族の思いを聞き取っていく中で、見守りの体制だったり、生活の実現に向けた支援ということでの取組というか、6年度やってきた上での課題点を含めてお話しします。  後見的は、ご本人との関係づくりと地域のつながりという2つの柱がありますが、この2つの柱が別々の柱になりがちな部分が6年度やってきた中で見えてきた、そこはちゃんと意識的にというか意図的につなぎ合わせていかなければいけないと感じました。具体的にどういうことかというと、面談を通して、例えばご本人の地域のつながり具合だったり、もしくはご本人が知られるのが嫌だということでキーパーを求めないという方もたまにいらっしゃるのですが、どう考えても状況的に何かしら見守りが必要だというご家庭はよくいらっしゃいます。そういうときに、ご本人やご家族がそういうつながりを拒否されたとしても、例えば近隣の地域地域ケアプラザや民生委員さんと後見的がきちんとつながりを持って、さりげなく見守りをつくっていくというつながりも必要だと思われますし、そういったご本人のニーズをきちんとサポーターなりが、後見的支援室の中で地域づくりを担当している担当職員と日常的に情報共有していかないと、その2つの柱がつながっていかないなということに、やっていく中で気づきました。ということで、支援室の中での情報共有のあり方ということを6年度、主に後半ぐらいから意識的に取り組んできております。  それから、(2)のところに行くと、後見的の中で何か課題がなくてもつながっていくというメリットが、特徴が後見的にはあるんですけれども、とはいえ、つながっていく中で課題が、これは後見的だけでつながっていくだけでは難しいというか、何も始まらないよねというケースもたまにいらっしゃいます。そういうときに後見的は、自分たちは課題介入の役割ではないので、どうもそのままにしてしまいがちなところがあるんですね。そのときに、結局、何か大きなことになって区役所とか基幹とか計画とかが入っていくということもたまにあるので、そういう意味では、後見的で気づいた、これはちょっとやばいんじゃないかというときに、早め早めに基幹なり区役所なりにつなげていくというケースも、これも意識的に事例検討とかやりながら行ってきております。以前、後見的が始まったときに、後見的はある意味、ほかの機関と同じような情報共有をすることについて、同じように情報共有してはいけないみたいなところがあったんですけれども、今は後見的も支援チームの一機関として同じように情報共有していくということにガイドライン上なっていますので、その辺を踏まえてそういった動き出しをしております。  あとは、(5)(6)のことに関しては、A区もキーパー開拓が課題だったものですから、今のところ56名のキーパーさんがいますけれども、後見的が働きかけてマッチングしたというキーパーさんは少ないです。それよりは、ご本人やご家族がこの人がキーパーになってくれたらということでつなげたキーパーさんがほとんどです。そういう意味ではきちんとマッチングできるような働きかけをしていかなきゃいけないよねということで、6年度は改めて地域ケアプラザさんに働きかけたり、それを通して民生委員さんにも働きかけたりということを、担当職員を中心に精力的に行っていました。ある区では民生委員さんがまとまって9人ぐらいキーパー登録してくれたり、それなりにキーパーの数は6年度、例年に比べると増えたかなと思われるんですけれども、そこからマッチングという課題があるので、他区とかの取組を参考にしながら、楽しく出会える場ということで交流会みたいな、例えば6年度は絵手紙教室とか、何かそういった楽しみになるようなことを共有しながら、地域のキーパーさんと登録者の方が出会える場ということで行ってきています。すぐに効果が出るようなものではないかもしれませんが、それを踏まえて7年度も計画を立てているという状況です。7年度もお話したほうがよろしいでしょうか。 (麦倉委員長)今のところは今年度までの振り返りで大丈夫だと思います。 (A区)おはようございます。4月から担当職員をさせていただいております。まだ担当職員になって数か月なのでご容赦いただければと思うんですが、私は今、管理者からお話ししたことプラス、現場にいますので実践的なところ、実践で行えていることを中心にお話しさせていただければと思います。  6年度のところは今年度も引き継いで行っていくということを目標に、自己点検シートを作成いたしました。6年度でやれていることはそのまま継続という目標がありましたので、6年度で達成できていることはあえて点検シートには載せていないのですが、今年度は、@の意思表出と意思決定のところですね。私たちの支援室もほかもそうでしょうけれども、日中活動のご本人の場とかご自宅にも訪問をこまめにさせていただいています。身近な支援者の方からお話を伺っていくというのも、ふだんの面談とは違うお話も伺えたりするので、ご本人の意思決定のところにつなげていけるかなと思っています。  あと、ご家族と意向が異なる場合は、ご本人、ご家族、それぞれに確認しています。これをご家族にお話ししてもよろしいでしょうかとか、ご本人にお伝えしてもよろしいでしょうかなどの確認をして、ご本人主体の制度でありますのでご本人の意向に沿うことがメインかなと思うんですが、そのように日々行っています。先ほど管理者が言っていた早めに区役所や基幹につなぐというところも、現状、課題がなくても、そういうところがありますということをご本人やご家族に情報提供した後、ご連絡してみてはいかがですかというような促しをしたり、私たち支援室のほうでお話したほうがよろしければご連絡入れておきますよなどの言葉もかけています。  あと、キーパーさんのところについては、昨年度増えたのですが、今年度は楽しく交流できる場というものを今年度も継続して行っていくために楽しい企画を、上期は準備期間でほとんど終わってしまったのですが、下期に向けて交流会の予定や制度説明の予定も着々と入っております。各地域ケアプラザさんで開催することによって、地域ケアプラザさんにも打合せの中で制度説明を地域交流の担当の方や所長さんにさせていただいたり、その辺も行えているかなと思っています。なので、今年度は全体的に前年度のことを引き継ぎつつ、6年度で達成できていることは必須として行っているという状況になっております。以上です。 (A区)今年度のことで1点だけ補足します。今年度から体制を変えました。後見的支援はうちの地域活動ホーム連の事業として受託しているんですけれども、基幹相談、計画相談、後見的を同じ地域支援課という枠組みにしました。意図としては、後見的支援に従事している職員が、自分たちのポジションというか、自分たちの仕事が障害のある方の地域生活の中のどういうところに求められているのか、どういうところが役割なのかというポジションがいま一つ分かりにくいというところがあって、そういう意味では、相談支援というちょっと広義的な意味合いの中で、基幹がやることと計画がやることと後見的が担うところの、ある意味ポジションが、こういうふうな役割があるよねというような整理をしながら、個別ケースを通してだったり、事例検討を通して後見的な役割はこういう部分で意味があるよねということを、実際に職員たちが実感していくことが必要だと思いまして、そういう枠組みにしております。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。最後の、地域支援課にまとめたというのをもう一回、この中に、法人の中での基幹と計画と後見的支援室が入っている部署ということですか。 (A区)はい。 (麦倉委員長)なるほど。分かりました。体制を法人の中で変えたことによってかなり効果が出ているということですかね。 (A区)法人というか、A区の連という地域活動ホームの事業の中での地域支援課と、日中活動とか生活支援をやっている地域活動ホームのほうは施設支援課という形で整理しました。それぞれ課長を置いて管理していくという形にしております。 (麦倉委員長)分かりました。ありがとうございます。それでは、6年度と7年度と今ご説明いただきまして、重複してお伺いする部分も出てきてしまうかと思いますけれども、ヒアリングシートの項目がございますので、記録も含めて改めてお伺いしていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。  それでは、まず(1)と(2)ですね。事業計画書兼自己点検シートの該当箇所としては、身近な地域での登録者の見守り体制の構築、それから、登録者の意思に基づく生活の実現に向けた支援ということで計画が立てられている項目ですけれども、まず1つ目、共通してお伺いしている内容ですが、意思表出支援と意思決定支援をどのように進めていますかということでお伺いいたします。いかがでしょうか。 (A区)意思表出支援と意思決定支援ですか。後見的につながる場合には、ご本人の了解を得て登録するという形ですので、ご本人の了解が得られない場合は継続相談という形でいる方もいらっしゃいます。意思表出をするに当たっては、基本的な考えとしては意思表出の前に意思形成というのがあるんでしょうけれども、意思形成のところに後見的が何か関わることって難しいと思うんですよね。経験を積み重ねるということと面談を通してなので。ただ、面談を通していろいろなお話をしていく中で、それなりに関係性がつくられていく中での意思表出という意味合いがありますので、できるだけ信頼関係をどうつくっていくのかが非常に課題になっているかなと思います。ただ一方で、後見的のあんしんサポーターの方たちは、例えば相談支援のように面談スキルを継続的に学ぶという機会が、僕らもそういう意味ではその必要性の優先度を上げて何かやってきたわけではないんですが、先ほどお話した地域支援課という枠組みになってから、そこの意思表出とか、信頼関係をどうつくっていくのかに当たっては、やはり面談スキル、技術が必要だよねということで、そういった研修とかもサポーター向けにやっていくことを今始めている状況です。それがあって、ご本人が自分の思いだったりをきちんと表出することによって意思決定につながっていくと考えておりますので、その辺の、支援者の底上げといいますか、スキルアップはやはり必要なところだと考えております。 (麦倉委員長)ありがとうございます。サポーターの方が1名退職されて新しく入られたということですけれども、こうしたサポーターの方の入替えというところで相談スキルとか面接スキルというものの継承をきちんと確保していくということが大事かと思うんですけれども、そのあたり、研修というのはどれぐらい、どのような頻度でどのような内容で行っているんでしょうか。 (A区)まだ始めたばかりですので、もちろん面談スキルということだけではない、登録者の方の全体像をどう見ていくのかとか、そういった事例を通しての学びも必要ですけれども、基本的には月1回、合同の事例検討といいますか、情報共有をする場は定期的に持っている状況で、その中で、今回はどういう学びの内容にしようかということを、課長を含めて担当職員と相談しながら決めているという状況です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、同じく項目の2つ目として、本人と家族の意向が異なる場合、どのように対応していますかということで、先ほどご説明いただいた中身と重複すると思いますが、もし何か補足があればお願いいたします。 (A区)特にないです。 (麦倉委員長)分かりました。それでは、(5)(6)の制度の周知とあんしんキーパーの開拓及び活動定着というところにつきまして、まずBですけれども、支援室は区内の関係者及び区民それぞれにどのくらい認知されていると感じていますかについてはいかがでしょうか。 (A区)認知に関しては、A区ではまだまだ不十分だと思っています。うちももう10年ぐらいたちますけれども、始まった頃に全地域ケアプラザに周知活動をしているんですけれども、やはり数年たつと後見的って何だっけというようになってきてしまうので、周知すればいいわけではなくて、あんしんキーパーさんというアイテムといいますか、そういった取組を通して具体的な個別の登録者の方を通してのつながりを地域の中に広げていくようなことをしていかないと、制度の周知だけで理解が広まるということは難しいんだなと実感しています。その中の一つの取組としては、先ほどあったキーパーさんと登録者の方が出会える場づくりを今、地域ケアプラザ単位で始めています。今年度は白根地区と若葉台で地域ケアプラザのほうと話をして計画しているんですけれども、地域ケアプラザ単位でやることによって、その地区の登録者の方とキーパーの方が出会える場を、地域ケアプラザの方にも協力していただきながら、一緒にやりましょうということで取り組んでくれているんですけれども、そういう形で、制度の特徴みたいなことを一緒に広げていくようなことをやっていければと思っています。 (A区)私のほうからも1つ補足させていただくんですけれども、先ほどお伝えした地域支援課というチームの中で、その課の中でも私たちの制度のことが、基幹と計画相談の方にさらに浸透したかなという印象がとても強いです。なので、そこを同じ拠点の中で地域支援課の一員として私たちの業務の内容をよく理解していただけたので、基幹からつないでもらうケースとか、計画相談からつないでもらうケースなども増えていると思います。 (麦倉委員長)ありがとうございます。地域ケアプラザと基幹、計画相談との連携というところでは、すごく進んでいるというか、有機的に連携しているなという印象を非常に受けました。個別の登録者についても知っていただくという、こういう登録者の方がいらっしゃるという情報を地域ケアプラザの方たちとも共有していくという、そういう形でしょうか。 (A区)そうですね、参加者の募集を地域ケアプラザさんにもお願いしていて、私たちとつながっていない障害をお持ちの方で地域ケアプラザにいらっしゃる方とか、私たちのあんしんキーパーのことについてご存じない地域の方をお誘いしてくださいというお願いをしています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。地域ケアプラザの方たちにとってもどこに働きかけをしたらいいのかということがより明確になってよろしいかと思いました。  それでは、Cですけれども、地域福祉保健計画の参画状況について教えてくださいということですが、いかがでしょうか。 (A区)地福計画のほうには後見的として何か関わりを持っているというよりは、自立支援協議会のほうから代表者が1人、地福計画の推進会議のメンバーになっていることと、委員の名前は忘れましたけれども、具体的な計画を立てていく作業部会の中にも2人ほど、精神部会と日中連絡会のほうからも出ていただいたりしています。自立支援協議会の中には後見的支援も入っていますので、そういう意味では自立協を通しての地福計画への参画という形ですね。 (麦倉委員長)分かりました。ありがとうございます。それでは、次に、地域とのつながりづくりをどのように行っていますか。これはもうお答えになったところですかね。 (A区)そうですね。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでEですが、ちょっとピンポイントですが、区社会福祉協議会との関係づくりはどのようにしたらもっとうまくいくと思いますかという質問なんですけれども、いかがでしょうか。 (A区)これは何か課題があるということなんですかね。 (麦倉委員長)もしこういうつながりがあればもっとうまくいくというような提案があればということかと思います。 (A区)確かにそうですね、例えばキーパー開拓とか周知活動をするときに、後見的は、先ほどまだまだ認知度がうちは課題だというお話をしましたけれども、そのときに、推進法人である社協さんで区社協が区にはあるよなというようなことを思ったときに、一緒に何かできないかということは考えたりとか、相談したことも以前ありました。じゃあ、何かこういうことを一緒に動いてほしいという働きかけをそのときにしたかというと、具体的には僕らもあまりしていないのと、僕ら自身が運営法人としてまずは具体的にアクションを起こしていかないと、社協さんに頼ってもしようがないなというところはありますけれども、今、特にA区でやりにくさを感じているとか、そういうことはないです。自立協にも社協さんは毎回、事務局メンバーとして、うちは社協さんが事務局に入ってくれているんですよ。市社協として自立協の事務局に入ることは何年か前に、それは否定されたんですね。ただ、区によっては事務局に入ってくれている区社協もいるんですけれども、事務局長さんで変わったりするんですけれども、今のA区は自立協にも積極的にメンバーを出してくれていますので、そういう中で区のことを一緒に考えるような立場になってくれています。なので、後見的も何か具体的なことを一緒にやりませんかと言えば、快く一緒に考えてくれる位置づけというか、そういう距離感なのかなと思っています。 (麦倉委員長)分かりました。自立支援協議会に参画することで情報とか要望が伝えられているということですね。  そのほかにですけれども、スタッフ間の連携状況を教えてくださいということですが、いかがでしょうか。 (A区)新しく前年度末に入職した新人職員に関しては、うちは運営法人が5名、推進法人1名のスタッフ体制なんですけれども、全員でサポートを行えているかなと日々感じております。運営法人のほうで行っている研修に参加したり、あとまたこの福祉という業界が初めての方なので、支援センターのほうの新入職者向けの研修にも参加していただいたりしていて、面談に関しても新入職者の方の不安をまず取り除いてあげるというところで事前準備とか一緒に行ったり、引継ぎに関しても前担当が一緒に事前準備を行ったり、また、それをやりっ放しにしないように振り返りも行っています。あと、運営法人のほうに出す研修報告書にも、出た研修に関して今後の業務に今日の研修のどこを役立てますかという項目があるので、主体的に研修も参加できているかなと思っています。そこは運営法人、推進法人関係なく一緒に行えているかなと思っています。また、交流会などのイベント的なことも全員で話し合い、手の空いている者が準備をしたりとか積極的に行えているので、支援室内の雰囲気は良好と私は感じております。 (A区)あと、職員の中で内部研修でしたり、例えば職員同士の親睦会のような場に派遣されているあんしんマネジャーさんにも同じように声をかけたり、参加するような働きかけを4月からはちゃんとしていこうということで動き始めています。今までは別所属なので内部研修とか親睦会というとマネジャーさんどうしようかみたいなところがあったんですけれども、声をかけるときとかけないときがあったりしたもんですから、4月以降は同じように同じ仕事をする仲間としてやっていこうということを始めています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、最後、全般的に制度運営に当たって困っている点はありますでしょうか。 (A区)困っているというのは、どういう困っているかという意味では、こういうことをお願いしたいみたいなのが困っているの意味合いですかね。 (麦倉委員長)そうですね、まあ全般的に。予算については決まっていることですので。 (A区)何か制度的な提案をということでは、そこまで自分たちもきちんと、さっきの周知活動的な意味合いだとか、まだまだ道半ばなところがありますので、ある意味、地域支援課という枠組みの中で後見的が孤立しない、きちんと広義的な相談支援の役割を強化していくということを、足元を固めながら広げていくことをやっていきたいと思いますので、何か制度的な気になることがないかというとそんなことはないかもしれませんが、まずは自分たちのやれることをやっていきたいと思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。共通してお伺いしているヒアリングの項目については以上ですけれども、ほかに委員の皆様から追加で質問等ございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。 (浮貝委員)私も明確な答えを持っているわけではないのですが、お伺いしたいのは、今、意思表出支援、意思決定支援というのはどの立場の人にも言われて、ブームと言ったらあれなんですけど言われていますけれども、意思決定支援と言われても幅広くて、後見的支援室として担える部分、管理者もおっしゃっていたように相談支援が担う部分と、今回、計画と基幹と後見的の3つを地域支援課にまとめることによってそれぞれの役割が明確になる、差別化も図れるということですごくいい取組だなと思って聞かせていただいていたんですが、その中でさらに同じ意思決定支援という言葉をどこでも扱うじゃないですか。その中で後見的が担う部分、担うべき部分というのはどんなところだと考えていらっしゃるか、教えていただきたいです。 (A区)ありがとうございます。非常に後見的の役割の、何といいますか、そこを自分たちがどういうふうに自覚というか実感していくかというところだと思うんですけれども、大まかに言うと、とにかく後見的は何もなくてもつながっていく。相談支援のように濃く関わるところと薄く関わるところと終結があったりという強弱があるのとは違って、とにかくどんなときでもつながり通すというところで、そういう意味では、何でもないときのご本人はどんな日常生活をして、どんな思いを持ちながら暮らしているのかという、平時のときのほうも知っていたりとか、そうじゃない苦しいときとか悲しいときのご本人も知っている。いろんな意味でご本人の姿を幅広く知っているというのが、後見的の一つの特徴なのかなと思っています。そういう意味では、人生を長く俯瞰的に見ながら、今、どういう思いなのかという後見的の役割と、ある意味、しんどいときに一緒に乗り越えていきながら課題解決していく相談支援のようなものと、その辺の見方が違ってくるのかなというところが、すみません、漠然とした答えですけれども、意思決定支援の意思を酌み取る上での役割としてはそんなところがあるかなと思います。 (浮貝委員)ありがとうございます。唯一、本人と一喜一憂していい立場の人という感じですかね。 (A区)そうですね。 (浮貝委員)ありがとうございます。 (麦倉委員長)ありがとうございます。私も今のお話を聞いてとても大事なポイントだなと思ったんですけれども、平時のお話を聞いていくというときに、ややもすると受動的な、ただお話を聴くということに終始してしまうと、確かに意思形成というところまで後見的支援が関わらないということかもしれないんですが、例えばちょっと朗報が、こういうイベントがあるよとか、こういう集まりがあるよとか、そういう情報提供をすることで意思形成の芽になるような何か働きかけというか、行ってみたらいいんじゃないということまで踏み込まなくてもいいかもしれないんですけれども、例えばそういうことはしていらっしゃるんでしょうか。 (A区)うちの登録者さんで平時のときから面談を重ねて人間関係ができている私たちと、平時の中にも何か困り事が起きたときに、私たちの基幹相談支援センターにつながっていらっしゃる方がいて、基幹の相談員、担当の方から支援室のほうにご連絡をいただいて、いついつ面談があるそうですけれども、こういう部分を聞いてほしいとか、ここについてのご本人の今のお気持ちはどうなのか伺ってほしいというようなご連絡があるので、面談のときは、日々の面談プラスアルファで計画相談や基幹相談支援センターのほうのご依頼のクエスチョンもご本人にお伺いすることが多々あります。 (麦倉委員長)分かりました。ありがとうございます。ほかにご質問のある方、いらっしゃいますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、時間もありますのでA区さんのヒアリングはここで終了としたいと思います。どうもありがとうございました。 (事務局)すみません、事務局から1点、お話があります。部長なんですけれども、本日この後公務がございまして、ここで退席させていただきますのでご了承ください。よろしくお願いいたします。 (片山部長退席) (麦倉委員長)それでは、次にB区のヒアリングを行っていきたいと思います。まずはB区後見的支援室から、資料3−2事業計画書兼自己点検シートの内容に基づき運営状況の説明を3分程度でお願いいたします。 (B区)では、よろしくお願いいたします。令和6年度の終了時点というところで、当事者の見守り体制の構築であったり、施策の実現に向けた支援というところにつきましては、傾向としては、就労企業等で行われているとか、仕事の部分ではなくて将来の生活というところに目を向けていく中で、この制度に関心を持っていただいてつながってくださるというような傾向にあるかなと思っています。その一方で、やはり既存の登録者の方については、ご本人の年齢、ご家族の年齢も上がっていく中で、特に世帯の基盤の脆弱性というところで心配のある方につきましては、より具体的に将来についての備えを一緒に考えていく必要があるという中におきましては、基幹相談と連携する中で、緊急時業務対応プランの観点から、必要なときに役割を分担しながら必要な関わりができるようにという連携も昨年から行えるような取組をしています。  成年後見制度の推進や権利擁護に関する普及啓発につきましては、公開講座という形で毎年、情報提供をさせていただいているほか、後見的支援制度の活用にもつながるように、多方面で制度説明の機会を持たせていただいたりというような取組もさせていただいております。  制度の周知につきましては、まだまだ取組の途上であるというところもありますけれども、今年度につきましては、さらなる課題ということで実施させていただくというところで動いているところであります。  あんしんキーパーの開拓及び活動定着ですが、あんしんキーパーの開拓は、地域ケアプラザとの連携の中で、各地区の地区社協の定例会ですとか、民児協の定例会というところにお声がけいただいて顔を出させていただいて、その中でこういった役割があるというのを説明させていただいているのと、今、登録していただいている方でまだマッチングの状況にない方のうち、そういったつながりが必要であろうという見立てのある方、あるいは面談での意向確認の中でそういったことの必要性というのをご自身が感じられるようになってきた方が増えてきておりますので、地域ケアプラザなどにも相談の上で、お住まいの地域の中での顔の見える関係づくりというのを具体的に進められるようにご相談させていただいて、実際に顔の見える関係をつくるということが必要な方も何名かいらっしゃるというような状況になっています。  日々の面談に関しては、コミュニケーションの方法を工夫しながら、登録者の方のいろいろな思いや表情を引き出すということと同時に、ご本人だけでなくご家族でありますとか、あるいはこれまでなかなかお会いする機会がなかった兄弟やご親族の方とも顔合わせをさせていただく機会を持てるようになったりということで、将来、何かあったときのよりよい連携という動きが少しずつ進められているような感じになっています。雑駁ではありますが以上となります。 (麦倉委員長)ヒアリングに入る前に、今ご報告いただいた中身で確認なんですけれども、(6)のあんしんキーパーの開拓及び活動定着に関しては、交流会を行ったのが初めてということですかね。今まで交流会がなかった事情というのは何かありますでしょうか。 (B区)なかなか具体的にそういった交流の機会をつくるということがずっと課題ではありながら実施できていなかったんですが、昨年度からそういった交流の機会というのを持てるような形になって、前年度は2回、今年度も6月に1回実施させていただいて、下半期にもう一度実施させていただく予定になっています。昨年度については確かに参加の偏りがありましたけれども、今年度の当初に改めて、これまで登録していただいているあんしんキーパーの方に個別にお会いするなどしていろいろとお話を聴かせていただく中で、6月の交流会のときにはこれまでご参加のなかったキーパーの方にも参加していただけたりというようなところで、広がりが少しずつできてきたかなと思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございました。それでは、これからヒアリングに入りたいと思います。B区のヒアリングは浮貝委員にお願いいたします。 (浮貝委員)よろしくお願いいたします。では、この項目に沿ってヒアリングを行っていきたいと思います。まず、意思表出支援と意思決定支援をどのように進めていますか。教えてください。 (B区)意思表出支援としましては、日々の面談において登録者がご自身の意思を伝えられる機会として話をしやすいようなサポーター等の職員との距離感とか、あるいは面談の時間帯、面談を行う場所、そういった環境設定にも配慮させていただいているというところはあります。また、サポーター職員等との関係性の積み重ねによって、何でも話してよいところであるという安心感を持っていただけるように、例えば相手の話を否定するようなことはしないということであったり、また、言葉が出てくるのをゆっくり待つという姿勢を持つなど、受け止める姿勢というところを全体で重視しています。登録者の中には当然、重度の知的障害者もいらっしゃいますけれども、例えばオリジナルのカードを作成して活用するとか、あるいはこれまでの積み重ねで得られた情報を基にその方が好きなもの、例えば電車であるとか、好きな物であるとか、そういった題材を利用してコミュニケーションを取るという関わりをしながら広げていけるようにということですね。そういった中から出てくる表情とか態度からその時々のお気持ちを受け止め、引き出せるように、個々に合わせたコミュニケーションの仕方は施設内でもいろいろ話し合いながら、試行錯誤しながら工夫しているというような状況にあります。  意思決定支援につきましては、まず大切にしているのは、登録者の方の自己肯定感が高められるような接し方ですね。それから、正しく意図が伝えられるような情報提供の仕方というところにも配慮していて、それが意思決定支援ということになると思うんですけれども、意思表出を前提としながら関わって意思を最大限に尊重できるようにというところは、意識しながらという部分と、それを自然体で行う部分とを組み合わせながら日々関わっているような状況です。 (浮貝委員)ありがとうございます。今のお話を伺うと、特性アセスメントもされているという感じになると思うんですが、後見的のサポーターがそこまでやるのは難しくないですか。これがいわゆる福祉のほうの、グループホームでも、生活介護でも、就労支援でも何でも、意思決定支援とかやったらそんなに変わらなくなるんじゃないですか。その辺はどのようにお考えですか。 (B区)ちょっともう一回いいですか。 (浮貝委員)先ほどA区にも質問させていただいたんですけれども、いわゆる支援者と呼ばれている基幹だったり計画だったりという人たちとの差別化を図る意味でも、後見も同じ意思決定支援をするのか、そうじゃないのかというところについて何かお考えがあれば教えていただきたいです。 (B区)後見的支援においては、あくまでも何かをその場で決定していくとか、指導・助言をするという役割ではありませんので、登録者の中にはもちろん基幹相談や計画相談と併せて活用されている方もたくさんいらっしゃるわけですけれども、やはり何かを決断していくというプロセスの中でいろんな揺らぎがあったり、そうは言ったけどやっぱりというような心情だったりがあると思うんですけれども、ここは何かを決定する場ではないフラットな関係性な分、そういったことをいい意味で気楽に表出してお話をしていただけるような場であるということは全体的に意識できているかなと思います。 (浮貝委員)ありがとうございます。これは質問を変えたほうがいいかもしれないですね。この質問は難しいですよね。すみません。続けて、本人と家族の意向が異なる場合がよくあると思うんですが、どのような感じで対応されていますか。 (B区)どの支援室でもやはりそういったことがあって、よくあるパターンとしては、将来の生活像、生活の場というところで、一人暮らしというような思いと、いやいや、それは難しいのではないかという思いとが重なることがよくあると思っています。後見的支援の立場・役割としまして、家族側の意向への同意に偏り過ぎない中立的なスタンスを取るということ、主役はあくまでも当事者本人であるということは全体的に意識できているかなと思っています。ただ、それぞれのご意向はもちろんお聞きしますし、それと併せてご本人の思いというのは、たとえ反する部分があったとしても、ご家族にもその意向をちゃんと理解していただけるように、また、ご家族もある意味では本人の支援者になっていただけたらなという思いもありますので、否定するのではなく、逆に気持ちの後押しをしていただけるようにということで、何とかご家族にもうまく伝わらないかというところに配慮しながらお話をさせていただくということはこれまでにもあったかなと思います。ただ、そういうのってすごくやはり重たいですので、面談者が関わり方に迷うときなんかは会議等の場で共有して、どういうふうにそれを伝えていけるかということは検討させていただいています。 (浮貝委員)ありがとうございます。この質問も難しいですね。相談支援の意思決定支援と、家族と本人の意向が異なる場合って、相談のどの研修でも必ず出てくると思うんですけれども、後見とそことの違いは何なんですかね。違いがあるのか、全く一緒だったら同じじゃないかという話になっちゃうじゃないですか。どんなふうに捉えていますか。基幹相談でも計画相談でも同じ質問ができるじゃないですか。それが、相談員のあるべき考え方として相談員が答える答えと、後見が同じ質問を受けて答える答えが一緒でいいのか、違っていいのか、違うべきなのか、その辺で何かお考えはありますか。 (B区)非常に難しいところだと思います。ただ、やはり後見的支援というのはどこまでもご本人のお気持ちを重視していくということだと思いますので、例えばその方の多機関が集まるようなカンファレンスみたいなものがあったときにはご本人のお気持ちを率直にお伝えして、それが実際にそのとおりいくかどうかというのはまた別のプロセスになってしまうかもしれませんが、そこを共有していただけるようにというところは、面談等でお話を聴いたことをどう出していくかという部分ではすごく大切な役割を持っているのかなと思っています。 (浮貝委員)ありがとうございました。続けて、制度の周知、キーパーの開拓のところですが、区内の関係者及び区民にどのぐらい認知されているという実感がありますでしょうか。 (B区)関係者とはこれまでの自立支援協議会のネットワークでのつながりでありますとか、過去を含めて制度説明をさせていただいた経緯のつながり、また、実際に今、登録という形で活用していただいている方との連携などによって認知はしていただいていると思っています。ただ、これはもしかすると支援機関としての名前ということでの認知であるかもしれなくて、認知度と制度の理解が一致しているかと問われますと、よりよくこの制度のことを勧めていただくためにも、ここはまだまださらなる努力が必要だなとすごく感じています。相談事業所とか通所系の事業所もそうなんですけれども、新規で開設されたところがあったり、あるいは長くやられているところでも担当の方が変更になったりすることもあるので、以前にいろいろお話させていただいた経緯があるところも、改めてそこは個別に働きかけを行っている状況です。  区民の方においては、様々な機会で制度説明を行ったり、公開講座という形で成年後見制度の普及啓発につながるような活動はしているわけですけれども、認知度と、そこが一体どんな支援をしているところなのかという理解については、関係者と同じくまだ一致していないというのはやはり否めないのかなと思っています。積極的な働きかけを行うことはもちろんなんですが、理解が進んでいないのかもしれないと反省しつつ、その機会をということだけではなく、内容ですとか伝え方のアップデートにも努めていきたいと思っています。 (浮貝委員)ありがとうございます。そうしましたら、次にC、D、Eをまとめてお願いしてもよろしいですか。 (B区)地域福祉保健計画への参画は、先ほどのA区さんもそうだったんですけれども、自立支援協議会の中に区社協さんが事務局で入っているということもありまして、今ちょうど来年度からの第5期の素案をつくる中で、パブリックコメントを区民に広く募集しているタイミングで自立支援協議会があって、そこに後見的支援室ももちろん参加しておりますので、そこで第5期の目標設定や内容を確定していくに当たっての議論ですね、そういった中でいろいろとお話をさせていただく機会を持つことができました。現在、第4期というところなんですが、その基本目標の一つに、様々な人が地域で生活していることをみんなが気づき、支える側・支えられる側を分けることなく、孤立している人がいない、みんなで支え合うお互いさまの地域づくりを目指すというものがあるんですが、8050問題など、地域には様々な事情を抱えていながら障害福祉サービス等の利用のない方というのもやはりいらっしゃると見立てています。ですので、包括支援センターさん等との連携において後見的支援制度に緩やかにつながっていただくことをきっかけとして、将来の地域生活継続に向けた検討を一緒に考えていくという役割が持てる相談機関であるというところも引き続き働きかけていきたいと思っているところです。  あわせて、地域とのつながりづくりというところなんですが、区内に5つ地域ケアプラザさんがありますので、それぞれの地域ケアプラザの地域活動交流コーディネーターさんでありますとか生活支援コーディネーターさんが中心に窓口になって、地域とのつながりをご支援いただけるように対面での定期的な地域情報についての情報交換を行っておりまして、何かの際に相談できるように、顔の見える関係づくりということに努めている状況です。登録者がお住まいの地域の企画などの情報をそういった機会に得たり、また、地域との関係性をつくりたいと希望されている登録者について、マッチングを前提とした相談をさせていただいたりということで、先ほどもお話ししましたが実際に実現した例も複数あります。実際に紹介していただいた地域の行事を登録者の方に紹介させていただいて、サポーター活動の一環で一緒に行ってみたりというような事例もありました。コーディネーターの紹介で地区社協の定例会とか民児協の定例会など、制度紹介をさせていただく機会にも少しずつですが恵まれている状況にあります。以上です。 (浮貝委員)ありがとうございました。そうしましたら、その他のF、G、Hなんですけれども、支援室の運営ということになると、人・物・支援、その三位一体みたいなのが運営組織に求められると思うんですけれども、後見的支援室を運営していく特に難しさとか、スタッフ間の連携だったり、体制づくりだったり、運営自体どんなところに難しさを感じていてここが課題だなと思うところとか、制度自体こうあったらいいなと思うこととか、その辺のお考えをまとめてお聞かせいただければと思います。 (B区)支援室の体制上のところで言えば、本当にスタッフの定着率も良くて、それぞれが非常に、先ほどの例えば重度の方のコミュニケーションもそうですし、集いですとか公開講座のような何か催しを企画するときもそうなんですが、皆さんすごくアイデアマンで、また、それぞれの特技を生かしながら、これは担当職員の役割ですよねとか、これはマネジャーですよねということではなくて、一体的に目的から一緒に考えていきながら準備をしていくというところの強みはあるかなと思っています。ただ、個々の関わりというところにおいては、先ほど来、皆さんがおっしゃっているとおり、やはり後見的支援としての難しさというんですかね、あるいは、話は聴いたけれども中身の重さというところにどうリアクションしていけばいいんだろうという悩みであったり、やはり基幹とか計画とは違う立ち位置、聴きはするけれどもそれに対するアクションの仕方というのがあり過ぎてもいけないみたいな難しさというのは、会議はもちろんなんですけれども、日々の中で例えば面談が終わったり、訪問から帰ってきたときにどうだった?というような声がけをすることを意識しているんですけれども、その話の中で共有したりもするんですけれども、限界とまでは言わないですが、やはりご本人の意思を将来のためにどういうふうに出していけばいいんだろうというところは日々悩みながらやっているかなと思っています。 (浮貝委員)ありがとうございます。後見的に関わるスタッフは立場がすごく難しいじゃないですか。難しいというのは、通常、我々支援者と呼ばれている人はスキルも含めて支援力を上げることを求められたりしますけれども、後見に関わる人の立場とか役割とか、そっちのほうが難しいなと感じていて、モチベーションを上げるのが難しいと思うんですよね。その辺で何か工夫されていることはありますか。 (B区)そこもやはりコミュニケーションだなと思っていまして、こういう対応をしたけれどもそれでよかったのかというところでそのままもやもやしていくのか、あるいは誰かと客観的に振り返りをすることができるのか、そこは非常に大事だなと。そこがあるかないかで、やはりモチベーション的なものが上がったり下がったりというところはあるのかなと。もう一つは、後見的支援室としての独自性というところはもちろん大事なんですけれども、やはり登録者お一人を支えていく中においてはいろいろなものが関わっているチームの中の一つなんだということで、後見的支援室としてのその方との関わり方をしていけばいいんだというところを意識できるように、いろいろな場面場面において皆さんで再確認したりしているかなと思っています。 (浮貝委員)ありがとうございました。私からの質問は以上でございます。 (麦倉委員長)ありがとうございます。今の質疑応答も含めて委員の皆様方から気になった点等ありましたらお願いいたします。  では、私から、B区のあんしんキーパーさんの登録者数が今こちらにあるのですが、6月末で17人ということで、内訳として支援者の方、地域の人とそれぞれあるかと思いますが、割合としてはどんな感じでしょうか。 (B区)全て地域の方です。 (麦倉委員長)それは、もともと支援者の方も入っていたけれども、地域の方に置き換わったというか、そういう形でしょうか。 (B区)その正解・不正解はちょっと置いておきますけれども、もともと開設したときからキーパーには地域の方になっていただきたいという初代の責任者の思いもあったりしまして、どちらかというと地域の方に理解していただいてご協力をお願いしていけるようにということでやらせていただいていたということが背景にはあるかなと思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。それでは、時間となりましたので、ここでB区のヒアリングは終了とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。  これから5分間の休憩に入ります。10時35分になりましたら席にお戻りください。 (休 憩) (麦倉委員長)それでは再開いたします。最後はC区後見的支援室から資料3−3事業計画書兼自己点検シートの内容に基づき運営状況の説明を3分程度でお願いいたします。 (C区)本日はよろしくお願いいたします。C区後見的支援室担当職員です。現在の活動につきましてご報告させていただきます。  まず、C区では、通常業務を安定させ、面談においては登録者本人やご家族の思いに寄り添い、丁寧な対応を心がけています。関係機関とは必要に応じて情報共有を行い、課題解決に向けて連携しております。情報共有や連携を重ねることで、関係機関との関係性は良好だと感じております。本制度や支援室の役割を熟知してくれる支援者が増えたと感じております。制度説明会は未実施ですが、必要に応じて関係機関の面談に同席し、対象者と支援者に制度説明をその都度行っております。あんしんキーパーに関しては、現在、改めて登録者に対して、地域とのつながりの意向を聞き取り確認をしているところです。ニーズが確認できたら、地域ケアプラザや区社協などの協力を得てキーパー候補者を探し、つなげていきたいと考えております。また、地域への障害理解、当事者の地域参加については、現在、地域ケアプラザの地域活動交流コーディネーター向けの制度説明を実施する予定となっており、区社協及び地域ケアプラザの担当者と準備を進めております。お互いの業務や役割を理解して、以後、どのような連携ができるかを考えていくきっかけにできればと考えております。現在の活動についての報告は以上となります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、ヒアリングに入りたいと思います。C区のヒアリングは野村委員にお願いいたします。 (野村委員)そうしましたら、ここから野村のほうからご質問させていただきます。よろしくお願いいたします。ヒアリング内容のまず@ですね。意思表出支援と意思決定支援をどのように進めていますかという質問について伺わせてください。 (C区)C区では、障害特性やそれぞれの価値観など、個人差を理解した上で、本人が課題についてどう考えているか、意思を酌み取ることのできるような伴走型支援、定期的であったり継続的であったりの実現に取り組んでいます。利害関係のない関係づくりの実現に向けて日頃から制度趣旨や目的、直接的支援を行う障害福祉サービスとの役割の違いを意識し、他機関との連携に関しても配慮しております。以上です。 (野村委員)意思表出支援と意思決定支援というところでは、それぞれの部分で何かありますか。 (C区)C区の責任者です。よろしくお願いいたします。表出支援というところでは、支援者がこういうお話を持ってくると、ご利用者やご家族がその支援者の言うことにどうしても引っ張られてしまうということが必ず起こるので、表出を求めるときは、そこは必ず気をつけてやっています。今、担当職員が言いましたように伴走型支援といいましても、伴走というのはご利用者やご家族より必ずちょっと引いたところにいるということを自覚して、本当にご本人の表出なのかどうか慎重に見極めております。決定支援に関しても同じような立ち位置で、支援者がこれがいいと思っても、さっきこれも担当職員が言いましたけれども、直接支援者ではないという自覚を持って、自分たちが手を出さない支援という自覚を持ちながら皆様に接しているところでございます。 (野村委員)ありがとうございます。そうしましたら、続きましてAの部分ですね。本人と家族の意向が異なる場合の対応について伺わせてください。 (C区)親亡き後を想定し、世帯としての方向性を見いだしていくことを目標に掲げ、課題を中心に考えながら本人やご家族と面談しております。意見が不一致のときは時間をかけてでもその状況を見守り、思いや環境の変化を察知できるようにしております。本人も家族も孤立しないよう、関わりを持ち続けることが大事なので、実際はいずれかに振れて支援することはありません。一方、社会とのつながりの中では、本人の思いが最大限に尊重されるよう支援しております。以上です。 (野村委員)ありがとうございます。そうすると、本人とご家族で話し合っていただいて、そこに同席して状況を見守るみたいな、そういうような形の支援といいますか、関わり合いが中心的というようなイメージになりますでしょうか。 (C区)補足させていただきます。あくまでも主語がご本人である場合とご家族である場合とで意見の不一致というか、違うことがあって当然だと思っております。例えばご本人がグループホームに入りたくないとおっしゃっていて、ご家族が将来グループホームに入れたいと思っているところを、まあまあそうは言ってもねというふうなところで収めることはせずに、それぞれが安心できるのはどういうことか、ご本人がグループホームに入りたくないんだったらどういうのがいいかなということを一緒に考えます。ご家族がグループホームに入りたいとお話しされているのであれば、ちょっと一緒に見学してみますかというふうに、今の安心が継続できるような形を取りますので、意見が違うということに対して困るとか、そういうことはあまりないように、困らなくていいですよというふうにサポーターには伝えています。 (野村委員)ありがとうございます。続きまして3点目ですね。支援室は区内の関係者及び区民それぞれにどのくらい認知されていると感じていますかという質問についていかがでしょうか。 (C区)障害福祉関連機関や区役所担当外の認知は大分深まっていると感じております。しかしながら、高齢福祉などの分野への認知は浅いと感じております。障害のある方のいる世帯への認知は深まっていると感じていますが、そうでない世帯への認知はまだまだ進んでいないと感じております。以上です。 (野村委員)続きまして4点目ですね。地域福祉保健計画の参画状況について伺えればと思います。 (C区)自立支援協議会の事務局として関わっており、地域課題の把握や、時として事務局内で意見を求められたり、制度説明などを適宜行っております。以上になります。 (野村委員)ありがとうございます。さくさく進んでいますが5点目ですね。地域とのつながりづくりでどのような活動をされているのか伺わせてください。 (C区)C区ではキーパーの増減なしという状況が続いておりますが、これに関して地域との連携が薄いと感じております。現状、具体的な取組はありません。今後は地域の人たちが自分たちのこととして捉えられるよう、障害者を取り巻く実情や課題を理解していくような働きかけが重要だと考えております。現在、先ほども言いましたが地域活動交流コーディネーターとの連携を構築している最中で、お互いにどういった協力ができるかを模索していこうと話しております。以上です。 (野村委員)ありがとうございます。今、人数の増減がないというお話でしたけれども、これは人の入れ替わりもないような状況でしょうか。 (C区)地域キーパーに関しては入れ替わりはないんですが、支援者キーパーのほうは入れ替わりがかなりありまして、その都度、把握した時点で、退職されたりマイナスになった時点で新たな支援者の方にキーパーをお願いしているところで、そこで増減ゼロとなっております。 (野村委員)分かりました。そうしましたら、6番目の質問になります。区社協との関係づくりについて、どのようにしたらもっとうまくいくと思いますかというところで何か、より前向きなご意見とかあれば伺えればということでお願いします。 (C区)今、区の社会福祉協議会とどのような連携をしているかというと、大きな具体的な連携というのは、C区においてはしていません。ひょっとしたらうちのキーパーも区の社会福祉協議会との連携というものがあまり頭にないと思っているんですね。なぜかというと、あまり必要性を感じていなかったからだと思うんです。ただ、さっきからお話をさせていただくとおり、高齢の方々、ご利用者が高齢化していったり、地域の方々にもっと入っていくということを考えたときに、やはり区社協の方々との連携というものは必ず必要ですし、我々がそこに単身で入っていくよりも、顔見知りの区社協の方々のお力をかりて一緒に、例えばキーパーを紹介していただいたり、その地域の土壌を教えていただく、ここはこんな感じだよというふうに教えていただくことで、情報を頂いた上でご利用者の周辺にアプローチをかけていくということは、やはり今後、大切になっていくと思いますので、こちらから声をかけてその方々を動かしていければなと思っています。 (野村委員)ありがとうございます。今、具体的なご意見を頂いたので、そういうところも含めて今後、何か連携できたらいいのかなと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、その他の部分ですね。F、G、Hの質問に入らせていただきます。まずFの部分ですね。スタッフ間の連携状況をお伺いさせてください。 (C区)サポーターが面談なり訪問した後は、私のほうからねぎらいの言葉をかけると同時に、面談内容の把握をしております。そして、定期的にミーティングを開催して登録者の情報共有をスタッフ全員で行っております。以上です。 (野村委員)ありがとうございます。8番目、支援室の体制づくりのための工夫で何かございましたら伺わせてください。 (C区)特に大きな工夫はしておりませんが、地活本体の協力を得て、職員のスキルアップを目的とした研修や勉強会を開催しております。また、1か月に1回、こちらにいる管理者もしくは地活本体の副所長と面談を実施しておりまして、スタッフが一人で抱え込まないような状況をつくるように、今年度からすることになりました。スタッフ同士ではコミュニケーション不足にならないように、ささいなことでも話せる雰囲気づくりを心がけています。以上です。 (野村委員)ありがとうございます。2点目、9番目ですね。制度運営に当たってのお困り事とか、もし何かございましたら伺わせてください。 (C区)現在の社会情勢から、新たなキーパーの希望確認が取れた際に、本人とどのようにつながっていくか、キーパーの開拓が難しく感じることが私個人としてはあります。以上です。 (野村委員)ありがとうございます。そうしましたら、所定のヒアリング内容については以上となります。 (麦倉委員長)ありがとうございました。自己点検のシートについてとヒアリングについて全体的な理解をしていければと思いますが、まず私から、事務局も含めて質問なんですけれども、この自己点検シートに関しては、ここで評価確定ということですか。 (事務局)評価というよりも、PDCAサイクルでご自分の支援室は昨年度何ができていて次に向けて何を取り組んでいったらいいのかということを確認していただくものとしているので、それが昨年度のものと今年度の計画書という形になっています。ただ、確定という感じの意味合いではないですね。中間も今年度の計画を立ててもらっているので、どのくらい達成できているか、半年間の中間振り返りをしてもらって、できていないことがあれば残りの半年で計画実行に移してもらうというようなものとして利用しています。 (麦倉委員長)分かりました。令和6年末と令和7年当初の自己点検を見ていますと、やや空欄が多いということが気になっていまして、(6)なんかだと、上記@に準ずる、Aに準ずる、Bに準ずる、未実施、未実施というような記載でして、これだと検証のしようがないというふうにも感じております。特に取組項目としては、例えばキーパーの集う会を年1回以上実施するであるとか、広報誌を作成するであるとか、こうしたことは取組項目の具体的な内容として記載してあるところでありますが、昨年に関しては、例えば(5)の3−1の振り返りだと、「広報誌に関しては、登録者、ご家族などに影響が出ないよう、引継ぎ及び面談を最優先にしたため、8月発行は見送った」というような記載になっていて、ちょっと何というか、なぜ広報誌を作成すると登録者やご家族に影響が出るのか等々含めて、広報誌に関しては年1回以上になっていて2回はマストではないですけれども、理由として書かれていることがやや分かりづらいというか、それがもしかしたら制度の運用というところでやりにくさを感じているという部分にもつながるのかなと思うわけですけれども、このあたりについて補足の説明があればお願いいたします。 (C区)説明させていただきます。C区ではサポーターが現在3名なんですが、それまで全然サポーターが安定しない時期が長く続きまして、今、2年目のサポーターが全くパソコンができない状況で、本当に初めてパソコンを触りますというようなレベルだったんです。それで、パソコンに関してのスキルを広報誌発行では求められることもありますし、また、サポーターが安定しないというところで引継ぎを行う期間が長くなっていたり、あと、登録者が予想以上に増えたことでサポーターに対して負荷が結構かかる時期が続いていたというところで、まずは今抱えている登録者またはそのご家族他の面談を最優先にして、発行誌は申し訳ないんですけれども年1回、内容が充実したものをお届けしようということで支援室のほうで決まりました。 (麦倉委員長)分かりました。キーパーの集う会に関しては、今年は実施の予定ですか。もう既に、実施はまだですかね。計画はされていますでしょうか。 (C区)キーパーとの交流会ということで、私どもでは、交流会といいますとお話がメインになりまして、そうすると、キーパーさんの中でもお話をされる方とそうでない方が出てきてしまって、それよりもキーパーの方がキーパーに登録してよかったと思えるような時間を過ごしていただきたいということから、3年ぐらい前から交流会でなく勉強会ということで開催しております。その勉強会に出席していただければ、何かしら有益な情報をお持ち帰りいただけるようなお土産として取り組んでおります。毎年、年明けの2月もしくは3月、会場を押さえることができたら2月、そうでない場合は3月の年1回で、テーマを絞って勉強会を開催させていただいております。 (麦倉委員長)ありがとうございます。その勉強会というのは、(3)の2−2、3−1で書かれている遺言・相続に関する勉強会のことでしょうか。 (C区)はい。 (麦倉委員長)分かりました。遺言・相続に関する勉強会だと、確かに成年後見制度そのものにもあまり関わりということでは、ちょっと工夫をしないと、ただのまさに遺言・相続に関する勉強会になってしまうわけですけれども、この勉強会を開催する中で、例えば地域づくりであるとか、キーパーさんの地域参画とか見守りへの意識づけというのは、どのような形で工夫されているんでしょうか。 (C区)今回、この遺言・相続の勉強会には、残念なことではありますが、キーパーの参加はありませんでした。参加された方は、登録者本人が2名、そのほか13名がご家族の方になります。講師としましては、C区、それも支援室に近いところで活躍されている行政書士の方に講師をお願いしました。C区で活動されている方ですのでC区の実情などもよくご存じですし、地域に根づいた方ですので、すごく親身に私どもの要求にも応えていただいて、内容の濃い内容の勉強会を開催することができました。また、その行政書士の方は、いつでも無料で相談しても大丈夫ですよということで、参加された方にもお声をかけていただきまして、勉強会に参加された方の中から3名ほど、その行政書士の方につながって相談されております。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それから、マッチングシステムについての構築は未実施ということで記載が何か所かあるんですけれども、マッチングに関して、システムというようなそれほどかっちりしたものでなくてもいいと思うんですけれども、何か現状でこういう形の工夫でマッチングしていこうというような、そういうアイデアというのはお持ちでしょうか。 (C区)今のところマッチングシステムについては未着手の状況が続いております。C区ではもともとキーパーさんに対してバンクという形を取っておりませんでしたので、ごめんなさい、ちょっとうまく説明が今できないんですけれども、私が担当職員になったときにキーパーバンクのシステムをつくったほうがいいんじゃないかと思って支援室のほうに投げかけたんですが、先ほども言いましたように、現状の社会情勢で詐欺があったり、防犯の意味から、キーパーバンクは難しいんじゃないかということで今、見直しをしている段階です。その見直しをしたところで新たな地域とのつながりに関して意向確認を取り、登録者のほうから新たな希望が出たところでそれをどうつなげるかということを支援室で今話をしているところで、その着手の一歩としまして、今まで特に一覧できるデータをつくってはいなかったんですが、Googleスプレッドシートというものを用いまして、登録者全員の現在のキーパー状況と、新たな希望を出された方、また、その希望はどういった方がいいですかということで、地域の方がいいとか近所の方がいいという希望が出てきますので、そういう詳しい状況も一覧で分かるようにして支援室全体で共有するように動きました。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。ほかの委員の皆様からご質問等、お気づきになった点であるとか、アイデアやご意見等ありましたらお願いいたします。 (品川委員)品川です。先ほどの質問につながってしまうんですけれども、ちょっと私の理解ができていなかったことなんですけれども、交流会はしていないということで、キーパーさんで話すのが苦手な方たちもいるから、交流会はしないで勉強会にした。でも、実際、勉強会にはキーパーが来なかった。となって、この勉強会はすごくよかったと思うんです。ご本人も家族も来られて、ましてやつながったというのですごくよかったと思うんですけれども、本来の交流会ができなかった。こちらとしてとても考えられて気を遣って勉強会にしたんだけれども、一人も来なかったというのは、やはりどうなのかなと思いました。じゃあその代わりに、ここで振り返りとかしたかと思うんですけれども、キーパーさんのために、交流するのはお話が苦手だからしなくていいものでもなく、その場にいるだけだって交流できたかもしれない。自分はしゃべらなくてもね。かもしれない。それは私が勝手に思っているだけなんですけれども。でも、その代わりに勉強会では誰も来なかった。じゃあ今後どうしようかということは何か考えられたりしたんですか。 (C区)今回、相続・遺言というテーマは、登録者とご家族の面談の中で結構質問が出てくるようになりまして、それに関しての知識といいますか、ものをお伝えできればなということで、テーマとして決めたんですね。キーパーさんのほうにもこういった勉強会をしますということでお伝えしたところ、ありがたいというお言葉は頂いたんですが、正直言って遺言・相続をナイーブに受け止める方もいらっしゃったみたいで、ちょっと敷居が高いと思う方もいらっしゃったりして、今回はつながりませんでした。それは反省として、私たちの伝え方にもうちょっと工夫があればよかったのではないかと思っております。今後も勉強会という形を取るつもりでいますが、やはり交流会も必要であるという意見が支援室内では出ておりますので、今後は交流会も開催できるように支援室内でもう少し詰めていこうと思っております。 (麦倉委員長)ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。 (坂田副委員長)ヒアリングの内容なんですけれども、Eの、区の社会福祉協議会との関係づくりはどのようにしたらもっとうまくいくと思いますかというのは、これはあれですか、各区からいろいろうまくいっていないという意見がたくさん出たんでしょうか。 (麦倉委員長)そもそもなぜこれが入っているかですよね。 (事務局)では、こちら事務局からお答えします。障害分野全体的な傾向にはなるんですが、社協さんとの連携づくり、関係づくりが進んでいないという部分が多々あります。A区さんが自立支援協議会の事務局に区社協も入ってくれているとおっしゃっていましたけれども、確かに一時期、区社協が障害分野から少し後退するようなことがありまして、それ以降、なかなか障害全体への関わりが薄くなってしまったことが正直、実際ございます。そこを踏まえて後見的支援制度は、担当職員を中心に地域づくりを行う制度でもありますから、区社協さんとの連携で進むこともたくさんございますし、この質問を入れたというのが趣旨になっています。 (坂田副委員長)分かりました。ありがとうございます。 (麦倉委員長)よろしいでしょうか。ほかにはご意見等いかがでしょうか。 (品川委員)先ほどの5つ目、地域とのつながりとかその辺の具体の中で、地域ケアプラザと地域活動交流コーディネーターと連携している最中ですというお話があったんですけれども、C区は何か所か地域ケアプラザがあったと思うんですが、その1か所とやっていたという感じなんですか。 (C区)C区は全部で8館あるんですが、8館の地域活動交流コーディネーターの方との研修を考えております。 (品川委員)これから先、その8か所と急には無理だとしても、研修してその後、より理解していただくみたいな感じで、私も地域ケアプラザなのでよく分かるんですけれども、なかなかみんなこのことを分かっているようで分かっていない。名前は聞いたことがあるけれども、じゃあ具体的に何をやっているかというのが分かっていないので、周知するということはとても大事なことだと思いますし、区によって全然ばらばらだと思うんです。なので、どんどん地域ケアプラザと関わって勉強会をしたり、何かの事業の一番最後に、うちなんかはそうなんですが、最後の5分、10分だけでも時間をもらってそこで説明して分かってもらうようにしているんですが、そういうのをもっともっとやってもらえたらなと思います。 (C区)ありがとうございます。やはり地区によって特徴とかも違いますので、その辺も勉強させていただきながら交流を続けたいと思います。 (麦倉委員長)ほかにはいかがでしょうか。 (浮貝委員)前任の管理者が支援者キーパー、先ほどのキーパーのマッチングとか開拓とかの話につながるんですけれども、支援者キーパーの必要性を強く訴えられていたのが印象的だったんですけれども、今回の先ほどの質問も踏まえて、キーパーの開拓やマッチングシステムとその支援者キーパーの重要性のところは、今でもその考え方は管理者の方が替わられても変わらないという感じでしょうか。意見をお願いします。 (C区)ありがとうございます。正直、前任がどういうことを考えてやっていたかというのは引継ぎをしてもらっていないんですけれども、この制度というのは支援者キーパーというのが必ず大切だと思うんですよね。ただ、支援者って、お願いされたらキーパーになりますよということで簡単に受ける。いいことではあるんですけれども、あまり制度の背景を知らずに受けてしまうということもあります。先ほどご質問があった区社協さんとの連携もそうなんですけれども、我々支援室がどこまで支援者キーパー含め区社協の方々にアプローチをすればよろしいか。キーパーの方々にもアプローチをしていくんですけれども、3人しかいないところでC区20万人の方、登録者の方も増えている。それで何を優先しているかというと、先ほど説明したように、登録の方のご利用希望に対応していると、広報誌にしてもですけれどもいろいろなことが、目の前で必要なことをされていることに対して、以外のことが後手後手になってしまって、必要だということは分かっているんですけれども、どうしても遅れてしまう。支援者キーパーというのは、簡単にいいですよ、やりますよと言っていただけるのでやりやすいし、その方を見守っていただくということの理解も早いので必要だし、言葉は悪いですけれども続けていただきやすいところになります。区社協の方に関して我々もアプローチをするんですけれども、できれば市社協さんなのか行政のほうから区社協のほうにアプローチをして、ちょっとこういうことを勉強しなさいではないですけれども、知っておいてねというふうに種をまいていただけると、我々もアプローチをしやすいかなと。今、地域ケアプラザの方がおっしゃったように、地域ケアプラザでは求めているよというふうにおっしゃっているのであれば、我々は行きやすい。いずれにしても、いいことか悪いことかは別として、今、支援者の数がいろいろと見られているところですよね。その数を増やすことと地域を開拓することというのが、今のC区だけではないかもしれませんが、3人の職員でここまで大切なこと、ここまで重要なこと、ここまで可能性があることをやれるかというと、かなり厳しいところです。なので、私どもはどんとこいがもう少し今後関わっていって、例えば地域のことを知っている相談員、地域開拓の相談員もいますので、そこと一緒になって動いていくとか、支援室がやる、後見的支援制度の中でやるということに関しては、かなりもうぱんぱんなようなのが私の実感ではありますので、行政の方のお力をかりながらだったり、地域ケアプラザの方のこういうふうなご希望をかりながら、地域を開拓していく。ちょっと土壌を柔らかくしておいていただけると、我々も種をまきやすいかなというのが現実で、ちょっとごめんなさい、答えになっているか分かりませんが、支援者キーパーは開拓を続けていこうと思います。 (浮貝委員)ありがとうございます。その辺、推進法人、マネジャーとかが動いてくれるとありがたいですよね。  あともう一点、ちょっと別の内容になるんですけれども、C区の法人はいろいろ事業を持たれていて、後見的支援室を持っていない法人とか支援者というのは、ああ何かそんなのもあったねぐらいしか知らない支援者がすごく多いんです。でも、支援室の事業を受託している法人であればいろいろな事業を持っていて、内部の人たちにはどれほど周知されていて、どれほど内部の支援室じゃない職員、スタッフがこの制度のことを知っているかが結構重要だと思っています。というのは、相談もやられていて、いろいろなところとつながりがあったりという中では、そこが適切に後見的支援室の役割とか情報を持っていれば、周知すると思うんです。周知したり、事業の紹介をしたりということをすると思うんです。要は知らない支援者がすごく多いということを言いたいんですけれども、まず、内部はどれほど認知されていたりする感じなんでしょうか。感覚的な話で申し訳ないですが。 (C区)感覚的な答えになってしまうかもしれませんが、例えば今、C区と他に2区を私ども運営させていただいていますけれども、そこの3館でも既に違うんですよね。違うと言うといろいろと問題があるかもしれませんが、支援室というものが、例えばC区以外の区というのは相談機能と一緒になって、結構マネジメントに近いところまで踏み込んでいるところもあります。一方でC区は、そこはしないということで、とにかく直接支援はしませんということでやっています。そういう意味では、同じ法人の中でも後見的支援室の中のイメージが、例えば地活職員からすると違うかもしれません。ただ一方で、例えばあした全体のミーティングがあるんですけれども、後見から報告は必ず毎月ありますし、担当職員あたりにしても元のところで日中活動にいた職員ですので行くと話がしやすいし、この人が何をやっているかというのは興味を持ってもらっています。そういう意味では、今のところC区においては、支援者が属人的というか、支援者同士で知っているというところでこの制度も興味を持ってもらっている。担当職員さん何やっているのとか、担当職員さん何であそこに行くの、そうか後見で行くんだ、後見でどんな話をするのということで、勉強として体系立てて知るということよりも、知っている人が動いているということから、仕事だったり後見の内容を知っているという職員は多くいると思います。 (浮貝委員)ありがとうございます。この制度は地域ケアプラザだったりいろいろなところに周知啓発をするじゃないですか。そもそも内部でどれほどやられて法人さんがしているのか、まずそこをみんなが知っていればもうちょっと次に持っていけるんじゃないかななんていう私の印象を持ったということです。 (C区)そうですね。 (麦倉委員長)ほかにご意見等いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、ここでお時間となりましたので、C区のヒアリングを終了いたします。どうもありがとうございました。 (4)各区障害者後見的支援室の取組状況、全市的な課題について (麦倉委員長)それでは、続いて議題4に移ります。議題2や議題3から見えてきた各区後見的支援室の取組状況や全市的な課題について意見交換をしていきたく思います。いかがでしょうか。皆様のほうからご意見をお聞かせください。 (佐伯委員)佐伯です。今日の3区と、前回もそうですけれども、各支援室でいろいろとできていることとできていないことがあるんですけれども、一番根本的なところで意思決定支援ですね。それと、本人の意思と親の意思をどう整合させるかというところがすごく懸念になっていて、本人の意思がジェスチャーでも手話でもいいですけれどもちゃんと出る人はいいんですが、知的の重度とか意思が表出できない人。親としては、今じゃなくて5年後、10年後、20年後、親亡き後を考えて自分の子供はこういうふうにやっていきたいという思いがあっても、本人はそんな5年先とか分からないですよね。今がいいという。そうすると全然ギャップが出ちゃうということで、どの方向に進めていけばいいのかということをすごく感じています。資料6ページの知的障害の手帳別の上から2番目ですね。これを見ても、A1の人が少ないんですね。意思がうまく伝わらなくて、いろいろと相談なんかもできない。親としても分からないことがあるので、年に1回とか月に一遍でもいいですけれども来る人に、キーパーさんなりサポーターさんなりに話してもちょっと分からないという部分があるので、そこら辺は今後どうするのか。正解はない、永久的に考えていかなければいけないことなんですけれども、というのをすごく感じました。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。今日の議論の中でも最初にお伺いしていた部分ですけれども、そうですね、A1の人が少ないということと、今日のヒアリングの中でも、そうした方と面談する際の工夫というのは本当に細かくそれぞれされているなというのは感じましたが、それぞれ手探りでやっていらっしゃるのかなというところもあります。この意思決定支援、意思表出支援というところについてでも、ほかの部分に関してでも構いませんが、ほかにご意見等ございますでしょうか。今日お伺いしたところだと、やはりどういう立ち位置でご本人に関わっていったらいいかというところですごく悩まれているなという。後見的支援の立ち位置の問題というのですごく悩まれているなという印象を受けました。一方で、伴走的支援ということが基本なので、積極的に働きかけるということはするべきではないというふうに考えていらっしゃる方たちも多かったと思うんです。それほど禁欲的にならずに、もうちょっといろいろな情報提供をすることで人生の幅が広がったりもするんではないかというふうにも思ったところであります。  ほかにはいかがでしょうか。佐伯委員から、もうちょっと重度の知的障害の人に対して、後見的支援としてこういう形で関わってほしいというようなアイデアとかご希望があれば教えていただきたいんですけれども、どうでしょう。 (佐伯委員)重度といっても障害個性なので一概にこうすればいいんじゃないかという回答はないんですが、とにかく会う頻度を多くする必要があると思いますね。たまにしか会わないと結局、相手のことを、言い方は悪いんですがばかにしちゃうような、相手にしないような形になっちゃうので、頻繁に会って話しかけるとかいうようなことから始めるしかないんじゃないかなと思います。さっき出ましたが絵カードみたいなものでやるのも一つのツールとしてはいいと思いますけれども、本人に何が合うかによって、やはりツールも変わってきますので。そのためには、まず会って本人を知るということからじゃないかなと思うんですけれども。 (麦倉委員長)ありがとうございます。本人に会う頻度というところでは何かしら基準があったかと思うんですけれども、事務局のほうで大体この頻度という把握しているものはありますでしょうか。 (事務局)明確に基準というのは制度として設けているわけではなくて、あくまでご本人さんの状況に合わせて、ご希望に沿って会う回数とか間隔とかは決めているのかなという感じですね。それが支援計画に乗ってきている。それで計画が立てられて、サポーターさんが直接コンタクトを取っているというのが今の現状かなと思います。 (麦倉委員長)目安として何かしらの年3回は会ってくださいとか、そういうものを決める必要というのはないんでしょうか。それぞれの支援室任せですと、例えば年1回でもいいというような、そういうことにもなってしまいがちなんですが、今日お伺いしていると、一応、目安としてきちんと出ているものに関してはやらなきゃいけないということでPDCAも回せると思うんですけれども、そこが決まっていないとなかなか検証もできないのかなというのは気になりました。 (事務局)状況確認をどのくらいの頻度で行うかは、支援室で会議を開いて決めていたりというのが今かなと思います。例えば計画相談のように必ず何か月に1回か会いましょうというふうに決めてしまうと、ご本人様がそれを望んでいないのに無理やり決まりがあるから会わなきゃいけませんという形になってきて、かなりそこは多分、ルールづくりをすると、緩い後見的支援制度の制度の趣旨をちょっと事務局としては損ねてしまうかなと感じている部分がございます。佐伯委員がおっしゃったのは重度の知的障害の方で、ご本人様の意思の確認が支援者側で難しい方と、例えば最近ご登録が伸びている精神障害のある方とかだと、関わり方が全く違うかなと思うんですよね。その方に応じて関わっていくというのが、我々のこの制度も含め役割かなというのは感じています。ただし、ほっておくということとは違うので、私どもも3年に1回は必ず運営指導というもので直接、支援室を訪問して記録とか確認をしますけれども、計画が数年放置されていてご本人の意向の確認もできていないとか、そういったものに関しては、きちんとアプローチするように指導はしております。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、ほかにご意見がある方はお願いいたします。 (浮貝委員)ちょっととりとめもない感じになってしまうかもしれませんが、この事業計画書兼自己点検シートは、この検証委員会でヒアリングをするということで、何というか検証基準が分からないというか、これを読んで何と言っていいのか分からないというか。これで良い悪いとか、できているできていないという判断も何を基準にしていいのか結構難しくて、つい感想、印象ベースなやり取りになってしまいがちで、これは改善すべきなのか、この支援室はこれでいいとするのかという基準がちょっと分かりにくいなと思っていて、何をこの検証委員会で担えばいいのか難しいなと思っているんですけれども、皆さんどうでしょうか。委員の感想を聞きたいんですが。 (野村委員)同じところが気になっていて、初めの3分間程度で事業計画書兼自己点検シートを報告いただいていて、恐らくこの内容について報告いただいているんだろうなとは思うんですけれども、正直、どの部分の話なのかというのが分からないです。そこがうまくリンクしていないところもあって、これを当日見てということになってくると、若干、何をポイントとされているのかというところも、恐らく報告者の方によっても違う部分があるとは思うので、うまくそこがリンクするような形で進められたほうが、より検証に導きやすいのかなというのは感じたところです。中間振り返りのあたりを中心に報告していただいたほうがいいんですかね。そういうことを感じながらお話を伺いました。感想です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。品川委員、お願いいたします。 (品川委員)せっかく出たので一緒なんですけれども、家で読んできても、ここに来ると目が泳いでしまって、どこを見たらいいのかなというのがありまして。恐らくこちら側ではちゃんとまとめてきて、これを全部まとめて言ってくださっているんだけれども、どこを見ていいのか分からないというのがあります。私は地域ケアプラザなんですけれども、地域ケアプラザのPDCAシートというのがあって区に出さなきゃいけないんですけれども、それが良いとか悪いとかではなく、それを私はこれを見ていて思い浮かべて、できたかできないか、簡単に○×△、○は12345みたいなのが昔あったような気もするんですけれども、それを自分がやって一番最後に区に出してから、区がこれができていますできていませんでしたというコメントを下さるんですけれども、その前の段階として、これがただの文章ではなくて、例えば簡単に○×△、×って普通ないと思うんですね、みんな一生懸命やっているから、◎○△とかね。頑張るつもりだったけどできなかったとかあるじゃないですか。人が足りないから、やりたいけどできなかったとか、簡単なものでも何かあって、これを書いてくださっている方が、それがあった上でこの(1)(2)(5)(6)を上から説明してくださったら、どれほど分かりやすいかなという感じはします。一緒です。すみません、以上です。 (佐伯委員)ついでに、今回のようなやり方の前、我々が支援室に行ってお話ししたときも、○だ×だ△だということで、人によって×だったり○だったり、要は基準がないんですね。そういうことがあって、判断がすごく難しいというようなことがありましたので、同じような意見です。あと、説明が分からないというのは私もよく分からなかったんですけれども、普通、福祉の業界はちょっと私も分からないんですが、一般の企業ですと、例えばISOの認定とかいうときはこういったシートを出して、例えば1番の項目がこういうふうにできていますといったら、資料を見せるんですよ。この資料に基づいてこうこうこうだからできています、じゃ大丈夫ですねとなるんですけれども、何もなくてできていますできていませんということになると、ちょっと判断がしづらいなと思いました。ただ、それをやると10分、20分じゃ全然終わらなくて、1つの支援室で半日とか1日かかちゃうので、どこまでどうするかというのは事務局のほうの判断になると思うんですが、そんな印象でした。 (麦倉委員長)ありがとうございます。説明の際に、せっかく一覧表をつくってくださっているので、何番の何ですということをきちんと補足しながらお話ししていただくというのを原則にしてほしいなと思います。去年だったか、私も何番の幾つを今おっしゃっているのか、それぞれその都度示しながらお話をお願いしますというふうに言った記憶があるんですけれども、恐らく今回はもともと持っていらっしゃる原稿というのがあって、それに合わせてお話をしてくださっているんですが、我々が見ているのはこちらの自己点検シートなので、それがどういうふうにリンクしているのかは、確かに分かりづらいというところですね。  それから、自己点検のやり方ですけれども、品川委員がおっしゃられたような○×△でもいいですし、ABCの基準でもいいですし、自己評価として達成なのか、未達成なのか、やや不十分なのか、全く不十分なのかというような基準はある程度つけていただいて、それを基に、なぜその達成度なのかという根拠のほうを我々は見ると。あと、どうしてそのような達成状況になったのかを考えるという形にすると、検証もより効率的に、また、根拠に基づく形で進むのかなと思いました。  あとは、やはりこのPDCAというものを進めていく際に、書くべきポイントに関しては必ず書いていくと。書くことによって、何が達成されていて、何ができていなくて、そして何が原因なのかということを考えるということにつながりますので、事務局のほうでこれを検討したときに、例えば記入が不十分であるということが見られた場合に、もう少し書いてくださいとかそういう形で、ここに出す前にフィードバックしていただいたほうが、検証の機会もそんなに頻度があるわけでもありませんので、大事かなと思いました。ほかにはいかがでしょうか。 (坂田副委員長)今回は予算の話が何も出なかったんですが、支援室の皆さんは間に合っていたんでしょうかね。今はだって、人件費もこれから上がりますでしょ。それも同じ枠の中で補助金は決まっていますでしょ。 (麦倉委員長)大変そうだというのは共有していますけれども。特に予算に関しては報告の中では言及がなかったところではありますが、人員に関してはすごく少なくて大変なんだろうなということは、本当にどの法人のお話を聞いていても感じたところではあります。  あと、例えばキーパーバンクさんの個人情報の問題とかは、恐らく事務局のほうでほかの市の取組とかいろいろアイデアをお持ちだと思うので、そこは何か助言をするというようなことができるのではないかと思いました。もしほかの区でこういう取組をしているとかあれば教えていただきたいんですけれども、何かお持ちでしょうか。 (事務局)キーパーさんのマッチングまではいかないけれども地域の見守り隊的な役割でキーパー登録してもらっている区は確かに幾つかありますので、そういったバンク的なキーパーをつくっているという区から、どういうふうなやり方を取って個人情報の管理を含めやっているのかを参考に、困っているところがあれば、それを共有して全体的に広げていけたらいいのかなと思いました。担当職員の集まりも月1回ありますので、そういった中でまた共有してまいります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。ほかにお気づきの点とかございますでしょうか。よろしいでしょうか。そうしましたら、意見交換につきましてはここで終了とさせていただきます。  本日の議題は以上をもちまして終了となりますけれども、全体を通じて特にご意見等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、事務局に進行をお返しいたします。 その他 (事務局)皆様、本日もありがとうございました。また、検証委員会で今使用している自己点検シートの活用に関してもご意見頂いてありがとうございます。頂いた意見を踏まえて、また次年度とか見直しできることを見直ししたいなと思ったのと、あと、検証委員会はまた2月にありますけれども、2月にヒアリングを実施する運営法人にも、説明の仕方に関しては改めて直前に案内をしたいと思いますので、そこはすぐ改善できるかなと思います。お気づきのところ、2月を待たなくてもこんなアイデアがあるというのは随時、事務局にお知らせいただけるとすごくうれしいです。よろしくお願いいたします。  では、これをもちまして第1回の検証委員会は終了といたします。次回は2月2日の9時ですね。今度は市庁舎の会場を予定しております。また改めて詳細についてはご案内させていただきますので、よろしくお願いします。本日はありがとうございました。 資  料 ・ 特記事項 1 資料 ・資料1:横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について ・資料2:横浜市障害者後見的支援制度の現況(令和7年6月末時点) ・資料3:運営法人事業計画書兼自己点検シート 2 特記事項 1