令和5年度第1回横浜市障害者後見的支援制度検証委員会会議録 日時 令和5年8月21日(月)午後1時30分〜午後3時14分 開催場所 南公会堂1・2号会議室 出席者 麦倉委員長、坂田副委員長、佐伯委員、浮貝委員、八木委員、品川委員 欠席者 徳田委員 荒木委員 開催形態 公開 議題 (1)横浜市障害者後見的支援制度の現況について (2)各区障害者後見的支援室の現場訪問に係る報告について 議事 開会 (1)事務局あいさつ (事務局)定刻となりましたので、令和5年度第1回目の横浜市障害者後見的支援制度検証委員会を開会いたします。本日の進行を務めます、障害施策推進課相談支援推進係長の渡辺でございます。よろしくお願いいたします。本日は傍聴はなしです。  開会に先立ちまして、健康福祉局障害福祉保健部長の君和田からご挨拶申し上げます。 (君和田部長)皆さん、こんにちは。横浜市健康福祉局障害福祉保健部長の君和田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、大変お忙しい中、また、大変暑い中、この検証委員会にご出席賜りまして誠にありがとうございます。委員の皆様におかれましては、昨年度から引き続きということになろうかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。  当検証委員会の開催に当たりましては、ご担当の委員の皆様に現場訪問を実施していただきました。今回、上半期の現場訪問につきましては、7月から8月にかけまして、3区の後見的支援室に対して実施させていただきました。ご参加いただきました委員の皆様には、本当にお忙しい中、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。心から御礼申し上げます。  皆様ご承知のとおり、本制度は、障害のある方が住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう、横浜市が独自に築き上げてきた制度でございます。この検証委員会の場を通して、そうした安心して暮らしていくことをどう実現していくか、あるいは、この制度の運営上の課題にどのように対応していくかということについて、客観的に確認させていただいたり、検証を行うことが大切になっていると存じます。委員の皆様におかれましては、ぜひ本日もそれぞれのお立場から貴重なご意見を賜りますようお願いいたしまして、簡単ではございますが冒頭の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 (2)委員・事務局の紹介 (事務局)それでは、今年度初回の検証委員会となりますので、順番に委員のご紹介をさせていただきます。  関東学院大学社会学部現代社会学科の麦倉泰子委員でございます。委員長をお願いしております。  続きまして、横浜市心身障害児者を守る会連盟の坂田信子委員でございます。副委員長をお願いしております。  続きまして、横浜市心身障害児者を守る会連盟の佐伯滋委員でございます。  名簿でいうと4番目になります神奈川県弁護士会のコ田暁委員でございますが、本日は都合が悪いということでご欠席の連絡を頂いております。  続きまして、横浜市グループホーム連絡会の浮貝明典委員でございます。  続きまして、横浜生活あんしんセンターの八木克賢委員でございます。  続きまして、横浜市本牧原地域ケアプラザの品川エミリー委員でございます。  最後に、YPS横浜ピアスタッフ協会の荒木雅也委員でございますが、本日出席でご連絡を頂戴しているのですが、まだ到着していないようなので、来たらまた改めてご紹介したいと思います。  次に、本制度の推進法人であります横浜市社会福祉協議会障害者支援センターの皆様にもご出席いただいておりますので、ご紹介したいと思います。  障害者支援センターの大貫事務室長です。  同じく、星野後見的支援担当課長です。  同じく、横浜市あんしんマネジャーの市さんです。  同じく、横浜市あんしんマネジャーの鈴木さんです。  事務局ですが、私は先ほど申し上げました相談支援推進係長の渡辺で、去年に引き続きどうぞよろしくお願いいたします。部長は先ほどご挨拶申し上げた君和田ですが、障害施策推進課長が替わりまして中村です。よろしくお願いいたします。  続きまして、出席の委員数の確認をさせていただきます。本日の会議は、委員8名のうち、現在6名ご出席をいただいております。横浜市障害者後見的支援制度検証委員会設置運営要領第6条第3項に規定されております委員の過半数を満たしていることをご報告申し上げます。なお、本日は資料1で本検証委員会についての説明資料をおつけしていますが、今年度は委員の皆様、誰一人交代もございませんので、資料1の説明に関しては、本日は割愛させていただきます。  それでは、ここからの議事進行を麦倉委員長にお預けいたしますので、よろしくお願いいたします。 (麦倉委員長)承りました。 議題 (1)横浜市障害者後見的支援制度の現況について (麦倉委員長)それでは、早速議題(1)に入ります。事務局から資料2のご説明をお願いいたします。 (事務局)資料2についてご説明させていただきます。ホチキス留めでお配りしている資料の5ページ目からご覧いただければと思います。令和5年6月末時点での後見的支援制度の現況についてご報告させていただきたいと思います。  まず、利用登録者についてです。登録者数は、18区合計で2022人になっております。こちらは、半年前の令和4年12月末から61人増えているような形になっております。  続いて年代別で見ていきますと、20代から40代の登録者数で全体の72%を占めております。こちらも半年前と比較して、内訳では10代と20代の登録者が減少しております。  続いて障害別で見ていきますと、こちらは半年前と割合としては同じになりまして、知的障害のある方が7割を占めていて、次いで精神障害のある方が2割弱を占めているような形になっております。  続いてページをおめくりいただきまして7ページをご覧いただければと思います。(7)の障害福祉サービス利用の有無ですが、ご覧のようにサービスありの方は6割ちょうどとなっております。こちらのサービス利用の有無は、受給者証を発行している数でカウントしているような形になっております。  続いてちょっと飛ばさせていただいて9ページをご覧ください。上の部分でキーパーの有無ですが、利用登録者のうち、25%がキーパーありとなっております。登録者のキーパーとのマッチングの割合でいきますと、半年前、令和4年12月末時点でキーパーありのうち、支援者キーパーは56%、地域のキーパーは35%となっておりましたが、今回は、支援者キーパーが53%、地域のキーパーは38%となっております。このキーパーとの関連性については、キーパーの状況を踏まえてまた改めてご説明させていただきたいと思います。  続いて下の部分、登録したきっかけになりますが、登録者のうち、約5割の方が支援機関から本制度を紹介されて登録に至っております。登録したきっかけの人数が増加している上位4つを挙げますと、@支援機関からの紹介が、半年前と比べて42人増えています。続いて、家族・友人・親の会等からの紹介が7人増えています。続いて、他区の支援室からの移管は7人増えています。最後に、広報紙・インターネット等で登録に至った方が8名増えています。登録したきっかけで一番多いのは、支援機関からの紹介となっております。その支援機関の内訳が下のグラフで、一番多いのは通所系のサービス事業所、基幹相談支援センターとなっていますが、半年前と比較して増えているのがその他15名、続いて計画相談事業所が11名増えてます。ご覧いただくように障害福祉関係の方からの紹介が多くなっておりますが、今後は地域ケアプラザや学校等が増えていくと望ましいと思っております。  続いて10ページをご覧いただければと思います。ここからはあんしんキーパーについてご説明したいと思います。キーパーの登録者数は、18区合計で1466人になっておりまして、半年前と比較して13名増えています。ちなみに参考ですが、1年前の令和4年6月末時点と比較すると、107名増えております。このキーパーの登録者の内訳ですが、キーパー登録者のうち、地域の方が6割強、支援者キーパーの方が4割弱となっております。参考までに、(2)キーパー登録者の内訳【参考】令和4年12月末と書かれていますが、こちらの数値を見ていただくと、支援者キーパーの母数自体は減少しております。  キーパー登録者の内訳で各区の状況を確認したところ、地域のキーパーが5名以上増えているのはx区とy区になっております。詳細を申し上げますと、x区は8名増えていますが、この背景としましては、当事者、家族、団体向けに、登録前の制度説明を1月から6月の間に10回開催しているためです。地域のグループホーム関連の説明会だったのですが、民生委員さん等も参加されていて登録に至ったということです。続いてy区は、この半年間で22名増えております。これは、店舗まるごとキーパーに登録してもらうといった取組の説明や状況報告の活動を、地域ケアプラザの職種やエリア別の連絡会、または自立支援協議会のプロジェクト等を中心に、続けていることで、地域のキーパーが増えたのではないかと思います。  一方、支援者キーパーが10名以上減少した区が2区ございます。その2区は、p区とq区になっております。p区は13名、q区は15名減っておりますが、こちらは、担当職員が変更になり、改めて登録者の状況を確認した結果、制度開始当初に支援者にキーパーになってもらったものの、その後、支援者の方が異動などで交代したり、キーパーとしての活動が事実上困難になっていることが分かったり、登録者さん自身が通所先や転職で職場が変わったなどがあったためです。  続いて利用登録者とキーパーとのマッチングの状況です。マッチングの割合の状況でいくと、地域キーパーは半年前と比べてほぼ横ばい、支援者キーパーは少し増加しています。  最後に、11ページの3番、制度の広報・周知先についてです。こちらの(1)広報・周知先というところですが、ここでは複数の機関にまとめて広報・周知を行った場合でも、主たる機関のみをカウントしております。ですので、実際には自立支援協議会の場で制度の周知を行った等、ここでカウントした機関以外にも周知を行っているパターンも多くなっております。説明は以上になります。 (麦倉委員長)ありがとうございました。それでは、ただいまの事務局の説明について質問やご意見、あるいは実績を見て感じたことなどありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。  では、私から少し。制度の開始当初の目標は親亡き後ということが非常に大きかったわけなので、5ページで知的障害のある方が障害種別で大多数になってくるということは分かるのですが、実際に後見を受ける、成年後見に移行することも含めて、潜在的に精神障害のある人たちのニーズというのも非常に大きいのではないかと思っています。母数を考えても恐らく精神障害の人たちのニーズは大事だろうと思うのですが、ここが2割弱であまり伸びがないという、そんな理解でよろしいですか。そこがなかなか進まない理由があれば教えていただければと思います。それが1点です。  それと同じく、9ページの登録したきっかけというところで、精神障害を考えると恐らく病院からの紹介もすごく大事なのではないかと思います。ここからの紹介が数としては少ないということがあって、これまでは学校への働きかけとか、そのあたりは知的障害のお子さんが成人になってからということで必要性は認識されていたところではあるのですが、今後は病院への働きかけというのも、精神障害のある方や高次脳機能障害の方など、そういう中途障害の方も含めて意外とあるのではないかと思いました。何かもし分かることがあれば、あるいは少し話合いができればと思いますが、いかがでしょうか。 (事務局)精神障害のある方への周知活動は、確かにこれまで、後見的支援室でもそんなに重きがなかったのかなという印象を持っています。荒木委員がいらっしゃったらそのところでぜひご意見とか頂けたらなと思うのですが、これまで荒木委員からお話しいただいていたり、運営法人と話をしている中では、精神障害のある方が登録するきっかけは、最近は、就労移行支援事業所に通われていて、就職にあたって、福祉サービスが切れてしまうから不安で、福祉とのつながりを持っていたいという層が割と来るようになってきているとお聞きしております。荒木委員はYPSで当事者活動もされていますが、そういった団体とか、精神の通所先の事業所とか、委員長がおっしゃるように病院に対しての周知活動も有効と思います。荒木委員には、今まで自分も知らなかったし、ぜひいい制度だからどんどん周知してもらうといいのではないかとおっしゃっていただいていたので、この制度を知的障害に特化せず、もちろん身体障害も含め全ての障害のある方に、必要な人に届くようにしてくのが趣旨だと思っておりますので、引き続き周知活動は力を入れてやっていきたいと思います。 (麦倉委員長)ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。 (浮貝委員)あんしんキーパーの問題がずっと言われていると思います。支援者キーパーがありかなしかとか、キーパーバンクとかいろいろな問題があって、キーパーの登録数を増やさなければいけないという、そっちに焦点が行っているような気もしていますので、そういう考え方も含めてそろそろ整理したほうが、全体で増という方向性を出したほうがいいのではないかと思います。  もう一点、そもそもキーパーを、特に精神の方はつけたくない、求めていないという声も非常に多く聞かれていると思います。キーパーをつけてほしいと本人が希望している人のマッチングがどれくらいなのか、希望していないけどついている人とか、大事なのは、希望している人にちゃんとついているのか、希望していなくてついていないのか、というデータもあると分かりやすいと思いました。 (事務局)ありがとうございます。本人の希望に応じたキーパーの有無は実績報告の項目としてはないので、今後改めて検討したいと思います。 (浮貝委員)例えば希望していない人が9割だったら、別にキーパー数がそんなに伸びていなくてもいいわけですよね。そもそも本人がどうかという問題なので、そこが分かるともうちょっと見えるかなと。その辺も明らかになって初めてキーパー問題をどうするかというのが話せるのかなという印象を持ちました。 (事務局)確かに、あんしんキーパーさんの種類みたいな感じの話だろうと思います。事務局から少し補足させていただくと、次の議題の資料の中に説明が入っているのですが、12ページの後段の参考の図の部分になります。「あんしんキーパーの開拓と地域づくりについて」という、業務運営指針の基本的な視点で書かせていただいている図1と図2、これは前回もご説明していますが、あんしんキーパーの役割には2通りあるのかなと考えております。図1に関しては、これまでの後見的支援制度でずっと目指してきた、登録者に対してキーパーさんを個別にマッチングして見守り体制を築くというもの。一方で、図2のほうは、近年、あり方検討をやっている中で重要だよねということで出てきた考え方かなと思います。個別のマッチングではないけれども、地域の中で障害に対する理解をしていただける方で、地域の中で見守り活動をしてくださるあんしんキーパーさんを開拓して、そのキーパーがネットワークを築きながら、障害のある方が安心して暮らせるようにしていくという啓発的な意味合いも大きいのかなと思います。図2は、いわゆる地域福祉保健計画の障害分野からの、地域の中での見守りづくりをするという推進活動かと思いますが、最近、運営法人の中でも、個別のマッチングにこだわらず、障害理解をしてくださる地域のキーパーさんを広く増やして、そこで暮らす人が暮らしやすいような地域づくりをすることに重きを置いてキーパー開拓をしていたり、地域づくりの体制づくりをしていたりという法人さんが出てきております。キーパーさんの中には、個別のマッチングまでは荷が重いので、キーパー登録はするけれども、地域の理解者として広く障害のある方を見守りをやっていきます、それだったらいいですよとおっしゃってくださる方も増えていると伺っているので、ここは、図1と図2の、ちょっと2種類あるような形になりますが、そういった地域の方を増やしていくというのもこの制度の大きな意味かなと考えております。  支援者キーパーの件に関しては、確かに課題もあって、運営法人の側も、その課題感を持っているところも多いです。今回、p区とq区で、支援者キーパーの見直しを行ったところ、減っているということもございますし、ほかの運営法人でも見直しをしなきゃねと課題感を持っているところもあるので、整理は進んでいくかなと思っています。横浜市としても、これから支援者キーパーをたくさん増やすというよりも、地域の障害の理解を進めていくことのほうが、この制度として大変重要だと思っているので、地域に向けた発信をしてもらえるような活動をどんどんしていっていただけるようにしたいと考えています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。 (坂田副委員長)登録者の家族としては、先ほどの支援者キーパーは、自分が通っているところの職員さんとかだとすごく安心できそうな感じで、うちも何人かキーパーがついています。地域のキーパーもいいのですが、全然分からない人で、あなたのキーパーはこの人よといっても、面識のない人だとちょっと困るし。うちは毎日地下鉄で通っていまして、有人の改札を通りますよね。そうすると、車掌さんがおはようとかいろいろ声をかけてくれるのですが、本人はそれが嫌なんですよね。声をかけられるのが。つい最近でもないですが、うちのそばで車のキーを拾ったのです。それを交番に届けるかと言ったら、そんなのいいとか言って怒っているのです。私が届けたのですが、駅のすぐそばにあるのに交番なんて行きたくないとか、キーパーさんにやってもらってもいいのよと言っても嫌だと言うし。だから、本人としては複雑だと思うのです。キーパーさんにお願いするのも、本人が希望するというよりは、家族が希望してお願いするというケースがほとんどではないかと思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。私も今のお話を聞いて、ご本人にとって安心なのは支援者キーパーなんだろうなというのは思うところなのですが、制度の趣旨と地域づくりということで今お話しいただいたところからも、今、支援者のみが53%で、地域の方のみが38%、9%は支援者と地域の人と両方ついているケースもあるんだということを見て、将来的な移行ということを考えて、いきなり地域の人だけにお任せするとなったら、どっちも不安だと思うのです。だから、当面の目標としては、支援者キーパーしかついていない人を地域の人にもつなぐというか、複数体制でキーパー登録を目指すというのが現実的なのかなというのは、今、坂田さんや浮貝さんのお話を聞いていて思ったところです。各支援室の次の目標というところでいかがでしょうか。 (品川委員)同じような話になってしまいますが、私も今お話を伺っていて、私はケアプラザなのですが、ケアプラザはほとんどが高齢者の方で、認知症の方もいっぱいいらして、認知症のこととすごく共通するものがあるなと感じました。認知症でも今、認知症サポーター養成講座といって、地域の方に認知症というのはこういうものなんだと理解していただいて、認知症の方は本当にたくさんいらっしゃるので、元気な方、変な言い方ですが、とても元気な認知症というのが周りの人は一番大変で、それでも地域の人が見守っているから、あそこでまた歩いているなというので、地域の力がやはり必要。でも、障害者の方は、個人でそんなのは要らない、この人だけというのも、もちろんそれはそれでとても重要だろうなと思いながら、共通しているものがあるなと思いました。認知症のほうがまだ、人数も当然多いでしょうし、理解されてきていますが、障害者の方や障害のことに関してもっと理解してもらって、近くの人は近くでとても重要ですが、少し離れた遠目の人がいるから安心してそこの地域にいられるということが、認知症と障害者と共通して両方がうまく進んでいって、地域の方も両方見られるようになったらいいなと改めて感じました。 (麦倉委員長)ありがとうございます。重要なご指摘をいただいたかと思います。 (坂田副委員長)最後の広報誌の発行で、18区合計で23回発行しましたと。これはどういう意味ですか。 (事務局)この4月から6月の間で、18区で23の広報誌が発行されたということで、例えば3か月連続とか、3か月のうち2回発行しているという区も含まれます。 (坂田副委員長)では、1区1回は出しているということですか。 (事務局)いえ、そういうわけでもないです。まだ年度初めということもあるので、発行する頻度も区によって違ったり、毎月メルマガみたいな形で出しているところもあれば、上半期と下半期で1回ずつ発行しているところもあります。 (坂田副委員長)この前訪問したところにはもらえませんでした。 (麦倉委員長)もう一つ、支援者キーパーの話ですが、支援者をされていて退職した方が別の区に住んでいて、でも、その方のことをよく分かっているから、区を越えてキーパーを続けたいというのはありなのではないかと思っているのですが、恐らく今の制度の組立てだと、区が違う登録はないですよね。だから、本人のことをよく知っている方としては、地域の方にもキーパーをやってもらうけれども、一緒に登録してもらうということではすごく可能性があるのではないかと思いました。  では、時間もありますので、次の議題に入りたいと思います。 (2)各区障害者後見的支援室の現場訪問に係る報告について (麦倉委員長)議題2に移ります。事務局から資料3の説明をお願いいたします。 (事務局)それでは、資料3、12ページをご覧ください。各区障害者後見的支援室の現場訪問に係る報告になります。まず、1番の訪問先及び日時でございますが、令和5年6月28日に、A区の後見的支援室に行きました。2番目の、B区の後見的支援室には、令和5年7月14日の金曜日に伺っております。それから最後、C区後見的支援室でございますが、令和5年7月18日の火曜日午前中に伺っております。  チェックシートは13ページから順次お付けしております。  3番の検討のポイントですが、改めて確認したいと思います。(1)で、各委員の皆様からこの後、チェック項目について、なぜこのチェックにしたかという感想や意見を頂きたいと思っております。各区の後見的支援室の取組に関することや、現場訪問の実施方法について、今回私が行ったところは少し工夫させていただいたりもしたのですが、もっとこんなふうなやり方がいいなとか、こうしたらいいのではないかというご意見を頂きたいと思っております。それから(2)あんしんキーパーの開拓と地域づくりについて。先ほど議題1でも皆様からご意見を頂きましたけれども、この部分は我々も大事にしていきたい、今後の核になってくるかなと思っておりますので、現場訪問に行かれて、特に取組状況などを踏まえて良いと感じた点、一方で課題かなと、まだまだだなと感じた点、その課題に関してはこんな方法を取ったらいいのではないかという対応方法や改善方法等についてご意見を伺いたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。説明は以上となります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは検討に入ります。別紙1〜3に各委員が記載したチェックシートの内容がまとめられておりますが、これに基づいて実際に現場訪問に行かれた委員の皆様から、それぞれ資料の「検討のポイント」を参考にしながら、今回の現場訪問の所感等をお話しいただければと思います。なお、資料ではA区、B区、C区となっておりますので、この表記に合わせてお話しいただければと思います。ここからお一人大体5分程度で順にお話しいただきたいと思います。まず、A区から、これはそれぞれ事務局のほうで@は誰ですみたいなことを言っていいですかね。 (事務局)A区に関しましては、麦倉委員、坂田委員、浮貝委員となっております。少し時間がたってしまっているので、思い出しながらお話しいただけたら大変うれしいです。よろしくお願いいたします。 (麦倉委員長)本当にそのとおりで、どうだったっけと今思いながら、そうなんですよね。全体的に見ると私はやや◎が多かったので、もしかしたら記憶が曖昧なのか自信がなかったりするところもあるのですが、まずは取組事項に関することとしては、印象に残った部分では、キーパー登録に関して、キーパー登録はちょっとハードルが高いんだけれども生年月日とかそこまで書かなきゃいけないの?とか、個人情報をやや過剰に集めているような印象もありまして、そこの部分はA区では柔軟に対応して、登録までがっちりやらなくても連絡が取れるという形で工夫をしているなと思いました。(2)の登録者の意思に基づく生活の実現に向けた支援では、あんしんノートの作成に力を入れていて、ケースについても丁寧に考えているなと思いました。(3)の成年後見制度の推進や、権利擁護に関する普及啓発に関しては、自己点検の部分で、Bのサポートネットに「参加する」ではなくて「参画する」なのだけれども「参画とまでは言えないです」と結構厳しく自己評価されていましたが、着実に活動されているのではないかと思いました。あんしんサポーターの雇用及び人材育成等に関しては、eラーニング等を活用されていました。5番の制度の周知に関して言うと、訪問した委員の間で、学校やフリースクールなど教育機関への周知も今後取り組むべきこととして挙げられるのではないかという話が上がりましたが、そうしたところまではまだ十分できていないかなという印象です。あんしんキーパーの開拓及び活動定着というところでは、様々な小さな困り事というかトラブル等も含めて対応されているなという印象です。そのほか、ほかの委員の皆様からもご指摘があるところかと思います。キーパー登録がやはりハードルが高いというところはあるかなという印象を受けております。  それでは、坂田委員、お願いします。 (坂田副委員長)すみません、本当に忘れてしまっていることが多いと思います。この暑さですし(笑)。(1)については、登録者の定期的な訪問や面接はしっかりできているなと思いました。登録者とキーパーを結びつけるのはまだ難しいのかなと、お話を聞いていてそんな感じがしました。2番ですが、登録者やその家族の思いに寄り添って考えることができていると思います。報告の中ではそのように感じました。それから3番ですが、サポートネットには参画しているけれども、啓発までは進んでいないというお話でした。登録者のつどいなどを行うと、成年後見制度が必要な人が必ず出てくると思うので、そういうこともこれから進めていただきたいなと思って、ちょっと辛い点ばかりでごめんなさい。それから、あんしんサポーターですね。サポーターが見つからない、辞めちゃって困っているという話をされていたので、やはりサポーターさんをこれから雇用して育成することが大事かなと思いました。それから、制度の周知ですが、軽度の方の家族への制度周知が必要だと思いました。それには、例えば普通の学校なのですが、地域にありますよね、軽度の人が行く学校に行って周知したほうがいいのではないかと思ったりしました。先ほどの報告の中でも、軽度の登録者がかなり多いということは、やはり福祉制度と離れていると心細いんですね。福祉制度につながるには何がいいかというと、この後見的支援制度が一番身近かなと思ったので、そういう感じを受けました。あと、広報誌をもらえなかったので、頂きたかったです(笑)。それから、キーパーさんですが、これから努力していただきたいと思いましたし、キーパーの交流会なども、何人でもいいから、これから集う会みたいなものをやっていくほうがいいのかなと思いましたし、登録者のつどいも考えていかれるといいかなと思いました。それと、登録者は男性が多いのに、男性のサポーターさんが1人いらっしゃったそうですがいらっしゃらなかったので、男性はいないのかなと思ってちょっと不安だったのですが、これから男性のサポーターさんがちゃんと雇用できるような体制も市として考えていかれたほうがよろしいかなと思いました。 (麦倉委員長)ありがとうございます。大事なご指摘で、特に男性のサポーターに関しては、確かに非常に少ないなという印象です。なので、ここはちょっと課題としては大きいかなと思います。では、浮貝委員、お願いいたします。 (浮貝委員)まず、この◎、○、△が委員@、A、Bでばらばらなので、この評価は主観なんだなというのを改めて感じて、あまり当てにならないかもしれないななんてちょっと反省というか、どうしたもんかなと思ったところではあります。全体的にはそんな感じなのですが、最後のその他です。実際にA区さんにお伺いして話を聞かせていただいて意見交換の中で感じたことということで、将来、障害福祉サービスを利用するであろう対象の方が通う特別支援学校ではない学校への周知という取組を具体的に聞かせていただきまして、すごくいい取組だなと感じました。数字にもあるように、知的の方が7割という中で、やはり軽度の方、B2の方が一番多いという数字もありますし、対象としてニーズがあるのはこの層が一番多いのだろうなと思うと、そういう人たちはどこにいるのかと考えたときに、特別支援学校等を利用されている方というのは、何かしら障害福祉サービスをほぼほぼ使うと思うのですが、普通校にいる方というのは使うか使わないかも分からない。いわゆるグレー、グレーということは白ではないと思うのですが、使わなくても生活している方がたくさんいるけれども、使うかもしれないという方もたくさんいるという、そこに対するアプローチができるのは、この後見的制度だけだと思うのです。基幹ですらなかなか本人に行きづらい、生活支援センターも行きづらい中で、後見的制度が唯一、周知ができる対象になると思っているので、そこは非常に重要なのではないかと思っています。18歳になって、将来、障害福祉サービスを使いたくないとか、使うか分からない、でも心配だけど、みたいな人が、こういう制度があるというのを知っておくことが、18歳、19歳になったからすぐ使うということではなくて、何か本人が就労なり生活なり困る、そんなときに相談できるところがあるというのは、かなり安心につながるようなイメージがあります。  それから、これはまたキーパー問題になってしまいますが、協力するのはいいけど登録まではしたくないなんていうキーパーさんが割といらっしゃるという話はどこでも聞くんですね。登録でいろいろな個人情報を出すことに抵抗があったり、そこまでするんだったらキーパーはいいやなんて人がいるという声もよく聞きますので、協力者というのか、理解者というのか、協力はするけれども登録なしで、何かあったら連絡するよ、みたいな人というのが本当に重要になると思っています。この部分については先ほど説明していただきましたが、12ページの下の部分ですね。ネットワーク型のキーパーという、個別の1対1のキーパーではなく地域で見守るネットワーク型のキーパーさんというふうに考えられるかと思います。この辺もいろいろ検討しなくてはいけないと思うのですが、キーパーをどうする検討会みたいなものはやはりあったほうがいいかなと思っていて、個別型なのか、ネットワーク型なのか、支援者キーパーなのかとか、ということですね。その辺も含めて整理されていくと、こういった、本来は登録がなくても地域で見守って、どこどこの人が今日は来なかったけど、最近来ないけど大丈夫かな、なんて言ってもらえると、別に匿名でもいいんですよね。わざわざ登録しなくても、なんていうところも踏まえて、あんしんキーパーのあり方が考えられるといいかなと思います。  それから、最後は、これはどこの区でもありますけれども、自アシさんとか自立生活援助でもそうですが、アウトリーチの訪問型のサービスは、事務所に戻って事務をする、記録を残す時間がなかなかないとか、共有するのが難しいというのはいろいろなところで聞くので、この辺のICTの導入とかに人件費というか、そこのお金を使うというのも一つの方法かなと思っています。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、ひとまず全区を見てから議論という形にしたいと思いますので、次にB区ですね。お願いしてよろしいでしょうか。 (事務局)では、B区になりますが、佐伯委員、コ田委員、荒木委員となっておりまして、コ田委員と荒木委員がいらっしゃらないので佐伯委員のみになりますが、よろしくお願いいたします。 (佐伯委員)佐伯です。何か私一人で発表ということで重大な感じになりますが、ちょっと感じたことを報告させていただきます。  まず、現場訪問に行って、施設から出していただいた事業計画書兼自己点検シートですか、それを最初に説明いただきまして、ずっと聞いていたのですが、いざ我々でチェックシートに書こうとすると、全然書けなかったのです。というのは、チェックシートの質問に対する答えが、事業計画書兼自己点検シートには載っているのもあったのですがほとんどが載っていないという状態だったので、途中からチェックシートに基づいて説明していただいて評価することができました。ですから、事業計画書兼自己点検シートの書き方をもう少し流れの中で分かるようにしていただいて、それを見ただけでこちらもチェックできるような形にしておかないと、整合性が全然取れなくなってしまいます。事業計画書兼自己点検シートは、あくまでも自分たちはこうでしたということに基づいて書いていて、それに基づいて次回どうしましょうかということを施設のほうはされるはずなので、それに対していろいろと意見を言っても、それがちゃんと反映されるかどうかというのがちょっと不透明かなと感じました。  実際に訪問して、支援室が最近基幹相談支援センターと同じ建物に入ったということで、基幹相談支援センターと情報の流れはよくなったと。一覧表をつくって定期的に訪問しながらいろいろとやっているということで、その辺の流れはよくなったということなので、そこは何か月か数年か見てどうなのか判断したいと思っております。  あんしんキーパーは今年5名増を計画しているということですが、地域のイベント、防災訓練とか、そういったところでこの制度を周知して、キーパーさんの開拓も含めているということでした。B区はキーパーが減ったという話だったので、今後どうなるか、ちょっと見てみたいと思います。  あと、実際の会議に立ち会って見まして、いろいろと本人に対することもありましたけれども、支援体制表というのが図で書いてあって、本人がいて、あなたに対してどこがフォローしますよ、例えば家族とかボラさんが行ってから基幹相談がこうしますということを図で説明していることで、本人がすごく安心しているという言葉を頂きました。いろいろな制度があっても、一番は本人がいかに安心してできるかということなので、それが私はすごく印象に残って、よかったなと感じました。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。そのほかのコ田委員と荒木委員からのコメントについては、私のほうからご紹介すればよろしいですかね。合理的な理由なく滞っているケースがないという評価、あるいは基幹相談支援センターとの連携ができている、おおむね良いという評価ですね。成年後見制度の推進というところでは、後見的支援室への登録があっても、成年後見制度の推進につながっていない実情があると感じるというご指摘がありました。こちらは先ほど坂田委員からも少しご指摘があったところかと思います。また、あんしんサポーターの雇用及び人材育成等ということでは、もう少し研修があるといいのではないかとか、制度の分かりやすい周知、あんしんキーパーの開拓及び活動定着というところでは、集う会以外の話がなく、キーパー開拓・確保についてはあまり印象に残らなかったという、やや厳しめのご指摘がありました。荒木委員からの特記は特にないですかね。  それでは、C区の訪問に行きたいと思います。お願いいたします。 (事務局)C区でございますが、八木委員、品川委員となっております。よろしくお願いいたします。 (八木委員)取組事項に関するところは、状況を書いていますのでご覧いただければと思います。(1)は、先ほどから議論が出ている支援者キーパーの話です。ご本人の関わりの中から探していくという形を取っていました。支援者の方や地域の中でつながりのある方にお願いしており、丁寧に関わっている様子がうかがえたと思います。  (3)の、先ほど話題になった成年後見サポートネットに参画するとある「参画」についてですが、サポートネットの事務局は区役所と区社協が事務局で、障害の場合では基幹、高齢は包括が相談支援機関という位置づけになっています。事務局が中心に企画する区が多く、支援室は会議に参加している。参画というともう少し前から一緒に練り上げるようなイメージを皆さんがされるので、現状だと難しいと思っています。基幹が参画している区もすべてではなく、これから関わりをつくっていこうかという段階の区もあります。C区については会議には今年度から参加されているということだったと思います。  サポーターの関係では、小規模で在籍期間も長いスタッフばかりで日常的にケースや研修結果の共有などおこなわれていたと思います。  (6)番のあんしんキーパーの開拓は、去年はやれませんでしたとはっきり言われてしまったので×とつけています。今年度は11月に開催予定で、ほかの区に見学されC区でどういう形がいいのか検討・企画は既に進めていると伺っています。  キーパーのネットワーク型のことなのですが、数的な目標設定をしたり評価をしていくというのが、今のキーパーの仕組みでは登録をする中でのハードルもあると思います。元来の制度設計では、地域の方で一緒に本人を緩やかに見守る人という前提の仕組みだったと思いますが、今回、地域福祉保健計画の位置づけも意識しながらもう少し緩やかな見守りをする仕組みということなので、後見的支援室だけがというわけではないでしょうし、地域の方や民生委員の方など、地域が進める障害理解の取組みなども含めて、土台となる広がりを作っていくということだと思います。この制度のキーパーがどこまでやるのかというか、どういうつながりをつくっていくのがいいのかご検討いただくような機会があれば考えていただきたいと思いました。 (品川委員)私もそんなにたっていないのに忘れてきてしまったのですが、自分で見てみると◎ばかりで甘過ぎるのかなみたいな、もっと厳しい目で見なければいけないのかなと思ってしまいました。真面目にやったつもりだったのですが。  まず、最初の1番ですが、見守り応援隊を増やしているということで、広報誌に見守り応援隊というのはこういうものですというのを絵か何か使って、ちょっとはっきり覚えていないのですが、このときはすごく分かりやすくていいなと。何なんだろうと思う人がいる中で、分かりやすかったので、これはすごくいいなと思いました。あと、マッチングに関して、まれにご本人から希望があるとおっしゃっていたので、関係性ができているからなのかなと感じました。  2番目の登録者の意思に基づくというところですが、支援者側でなく本人の代弁という立ち位置を忘れないようにやっているというのをとても感じたので、いいかなと思ったのと、この後見的支援計画というのをとても丁寧につくっているなと、見せていただいて感じたので、うまく連携できているのかなと感じました。  3番目の成年後見制度の推進やというところですが、サポートネットには、さっきおっしゃっていた参画ということで、1回参加して2回目も予定ありと、確かに今の八木委員の説明を聞いていて、参画だからもっと前からだなと思ったのですが、ちゃんとコンスタントに参画していると感じたので、いいかなと思いました。それと、広報誌に成年後見制度の特集記事を掲載したということで、本当に1回でぱっと理解できることではないと思うのです。分かっている人はいいけれども、分からない人にはなかなか理解できないので、こういうことを何度もやっていくというのはいいことだなと思っています。  4番目のあんしんサポーターの雇用というところですが、研修を行うということで、研修の話があまり出ていなかったのでやっていますかと質問したら、研修ファイルをわざわざ出してきてくれて、こんなふうにやっていますという感じで、すごくちゃんと管理されていて、きちんとやっているなという印象を受けました。  5番目の制度の周知ですが、制度説明会とか、当事者、家族会、ケアプラザ、民児協などで積極的に行っていて、出張で15回、参加人数149名と、本当に頑張ってやっているなという印象を受けました。20件の新規の問合せがあったけれども、制度登録に至らないケースが多かったということでした。本人が嫌がっていたのだけど3年かかってやっとつながったという事例があったということで、3年と言うのは簡単ですが、地道な努力があった結果なのかなと思いました。あと、広報誌にURLとかQRコードが入っていたので、最近はみんなQRコードとか見て皆さんスマホでぱっとやるので、こういうのはいいなと思いました。  その下の開拓及び活動定着ですが、これは広報誌に説明と記事を載せたということしか書いていないので、ちょっとはっきり、忘れてしまってよく分からないです。すみません。  その下、事業推進体制に関することです。7年前のリーフレットがなくなったので新しいリーフレットを作成中ということで、リーフレットの役割はとても重要なので、これからもっと頑張ってみんなに配ってやっていきますということでしたので、これから期待できるなと思いました。  それから、その他です。先ほども言いましたけれども、後見的支援計画をとても丁寧につくっているなという印象を持ちまして、ご本人やご家族との関わりとか、本当に一緒に寄り添ってやっているんだろうなと感じられたので、◎が多かったです。以上です。 (麦倉委員長)ありがとうございます。それでは、ここから質疑応答に入りたいと思います。ただいまの各委員の所感を踏まえ、各支援室の取組に関して良いと感じた点と課題と感じた点、課題への対応方法についてご意見を頂ければと思います。いかがでしょうか。  では、ちょっと、皆さん今考えていらっしゃると思いますので、私から、先ほど坂田委員からご指摘のあったところですが、登録者は男性のほうが多いが、男性のサポーターがいないのは残念だということで、実際に今のところ、サポーターの男女割合とか、キーパーさんも女性が多いなという印象があるのですが、そのようなサポーターさんとキーパーさんの、それぞれの男女割合がもし分かれば教えていただきたいと思います。いかがでしょうか。 (推進法人)サポーターさんは非常勤の方が多いので、女性の割合がどうしても多くなるかなと。サポーターさんは、常勤サポーターさんがいる区と、全員非常勤さんの区とありまして、どうしても非常勤さんは、主婦の方が多いので、女性割合が圧倒的に多いです。坂田委員から先ほど、いるようだけど当日いなかったという話がありましたけれども、A区はお一人男性の方がいらっしゃるのですが、やはり非常勤の方で、定年後にサポーターに就かれたので、年齢がほかの方よりも上の方で、ほかにもそのような区が幾つかあったかと思います。常勤の方がいる区は、例えば都筑区には男性のサポーターさんがいるとか、それでも数区でしょうか。 (推進法人)男女比まではわかりませんが、男性のサポーターさん(常勤、非常勤を含めて)がいないのは、おそらく、18区中、6か所かと思います。担当職員やマネジャーが男性という区もあり、サポーターは全員女性だけれどもどちらかが男性というパターンもあるという状況です。今、話があったように、男性で常勤のサポーターさんがいる区というのは少ないです。非常勤の男性の場合、定年後の年齢の高い方ではありますが、これまでの人生経験を踏まえたアドバイスを若いサポーターさんにしていただけることもあるので、それはそれで一つのいい効果があるかなと。例えば、地域のつながりをいろいろご存じだったりするので、いい面もあると思います。 (麦倉委員長)ありがとうございます。私の父親も、もともと消防士だったのですが、定年後にそういう仕事をたくさんやっていて、すごく生き生きして相談員をやっていたので、話しやすいということでは年配の方もいいのかなと思います。ただ、非常勤の方が多くてというのは、働く環境としてはもう少し働きやすいというか、安定的な雇用があるといいだろうなと思ったところです。それは予算の関係もあると思いますが、A区でも辞めてしまった方が複数いらっしゃったということで、もしほかに条件の良い仕事があれば移らざるを得ないような勤務条件というのがあって、それが原因で辞められてしまっていることがあるのであれば、やはりそこは何かしらの対策はやらなければいけないかなという印象はあります。  ほかにはいかがでしょうか。この点に関してでもよろしいですし。ちなみに、非常勤の方というのは、サポーター全体の中で何割ぐらいなのでしょうか。 (推進法人)印象ですが、8割くらいと思います。 (坂田副委員長)サポーターさんは辞めてしまう人がいっぱいいますよね。私たち家族としては、サポーターさんに個人情報のいろいろなお話をするじゃないですか。それがそのまま辞められてしまったらどうなってしまうのか、それがとても心配です。ずっと辞めない人もいますから一概には言えませんが、しょっちゅう替わっていると嘆いている人が周りにいます。 (品川委員)非常勤の方が週に何回とかそういうのは、普通、常勤は1か月のお給料もらってという感じですが、週1でも非常勤だし週5でも非常勤だと思いますが、どれくらいの方が多いのですか。 (事務局)これはまちまちですね。週1という方はさすがにあまりいませんが、週2とか3ぐらいの方は割といらっしゃいます。この後見的支援制度においても人材不足は非常に各法人さん、求人を出してもなかなか人が集まらないという悩みはお持ちです。福祉業界全体がそうだと思います。条件を厳しく、要は週5働ける、フルタイムで働けるような条件を出すと、来ない。なので、その方の働きやすさに合わせた条件で募集して、複数名体制で確保していくというのが、今、大体主流になってきているような印象を持っております。 (品川委員)ありがとうございます。ヘルパーさんもデイスタッフもみんなやはり人材不足で、募集をかけても全然来ないので、どこも一緒ですね。 (麦倉委員長)ほかにはいかがでしょうか。 (浮貝委員)そもそもあんしんキーパーの役割というか、地域のキーパーがやっていいことと悪いことというのは決まっているのでしたか。 (事務局)守秘義務の範囲は当然あり、どこまでやっていいか悪いかという明確な定義はないので、その方ができる範囲ということに今はなっています。 (浮貝委員)地域の人だと、その人たちが何をやっていい悪いって難しいじゃないですか。常識の範囲でとか、守秘義務とかあるのですが、何で聞いたかというと、支援者キーパーも同じ立場になるということですよね。僕がちょっと思ったのは、基本的に僕は支援者キーパーはあまり推進派ではないのですが、例えば僕が支援者キーパーをやったとして、以前、登録もしていたことがありますが、例えば日中の職員、生活の職員とかで支援者キーパーに登録しますよね。例えば本人と外食に行くとか、サッカー観戦に行くとかを日中の職員がやろうとすると、それはあなたの業務範囲ではないということで、NGが出ることが組織的な判断として多いと思うのですが、キーパーだからという理由で、支援者はプライベートでそういうことができてしまう可能性があるなと思っているのです。それがいいか悪いかは別として、今だとなかなかそういう枠を飛び越えた本人との関わりはNGとされることが多いのですが、キーパーというのをかざして親御さんと食事に行きましたとか、本人とサッカー観戦に行って一緒にビール飲んでいましたというのがありになる可能性があって、そういう支援者キーパーのあり方というのも考えなくてはいけないのかなと思ったのです。昔はそういうことをよくやっていたと思うのですが、今はしにくい。抜け道としてキーパーが存在できるのかどうなのか。内部でも、そういうのをやりたいんだけど、いや、ちょっと行かせられないなという判断をせざるを得ない。でも、本人が希望しているし、本当は行ってあげたいんだけど、それは業務ではないし、プライベートで何かあったら、みたいなところのキーパーというのができるとなると、やりたい支援者は結構いるかもしれないなと思ったという。話がちょっとずれてしまうかもしれませんが、もしかしたらそういうので問題になるなんていうこともあるかもしれないし、逆にそれがあればそういうこともできるよねというプラスの見方もできるかもしれないし、何かちょっと気になったので聞いてみました。 (事務局)もともとは、そこまでの想定はしていないですよね。 (浮貝委員)そうだと思うのですが、考えていくと、事業所としてやりようを考えたときに、何かこういうことをしてあげたいとか、いわゆるおせっかいではないですけど、そういうことができる抜け道にキーパーがなるかもななんて、ふと思ったのです。 (坂田副委員長)サポーターだとできないですからね。 (浮貝委員)でも、地域のキーパーだったら、という話になるんですよね。 (坂田副委員長)キーパーならできるかもしれないですよね。 (麦倉委員長)そこは難しいというか、やって、できるという状態になってしまうと、やればいいじゃないということで、「やってあげたいんだけど」が「やったらいいじゃない」に切り替わるその境目みたいなものが難しくて、そうなると、ご本人の側からすると、生活の場面と余暇の場面でずっと同じ人と一緒にいることになってしまうので、難しいですよね。 (浮貝委員)そうですね。ボランティアと業務の境が難しくて、親御さんとか本人の希望で旅行に行ってほしいなんていうときに、ガイボラを使うとか、ガイヘルを使う、重訪を使う、いろいろあると思うのですが、知っている人でないと旅行なんてなかなか行けないよねという問題と、やはり知っている人と行ってもらえたら親としてはすごくうれしいし、お金は幾らでも出しますという人も実際いるのです。そのときに、キーパーだから行っていいですよねとなったときに、法人としてその判断ができるのか、結構難しいなと思っているのです。悪い意味で抜け道になってしまう可能性もあるし、そこで金銭の授受が行われるなんてこともあり得るし、逆に、でも、誰も損してないよねということになると悪くもないかなと思ったり、そこで、ふと、キーパーはどっちでもいけちゃうかもしれないなと感じて、支援者キーパーは怖いなとちょっと思いました。 (事務局)キーパー自体が、12ページのところにも書いてありますが、もともとの制度設計としては見守りなのです。緩やかな形で障害の方を見守っていくという部分での、仕事としてということではなく、あまり負担感のない中での地域の見守りということを想定をしていた制度でもあるので、そこから積極的に、浮貝委員の言われるような旅行に一緒に行くとかというところまでは、制度としての想定には入っていないですよね。ただ、キーパーであるとかないとかではなくて、キーパーでない支援者でも余暇の時間に、キーパーでない人に、お休みの日に個人的に旅行に行くので、ぜひにと障害の当事者の方が思っているんだけど、一緒に旅行に行ってくれませんかと。民民の質的な関係だったら、それは法人的にはありなのですか。 (浮貝委員)そこは具体的な話になってしまうのであまりこの場で言うのはあれですが、実際、そういう方はいます。後見もついていて、相続でお金がいっぱい本人に入って、そのお金を親としては何とか使わせたい、旅行とかにどんどん行ってもらいたいとなったときに、職員として1対1で行くのか。それは、グループホームとして、その人だけ個別に行くのは難しい。業務として行くのが難しいとなったらどういう手があるのか。でも、その思いはかなえてあげたいと思っていろいろ考えたときに、最終的には私費ヘルパーとか、ヘルパーを持っている人が外部に登録してやるとなると、お金も別に発生しないし、ヘルパー事業所に自費の分は払われて、給与として非常勤さんとかアルバイトさんがもらうというのは問題ないよねというようなところが無難なのかなという話はしていたのですが、ただ、それが、キーパーにその範囲が書いていない。支援者キーパーも地域のキーパーもキーパーはキーパーですとなってしまうと、その範囲が、関係性ができてきて、親御さんもいつも何年もやってもらっているからこの人に行ってもらいたいわというのは、あり得る話かなと思ったのです。 (事務局)ふだんと様子が違ったときに、支援者キーパーであっても地域のキーパーであっても、支援室に連絡をもらったりとか、そういう立てつけの想定ではあるので、そこから一歩先に進んで一緒に旅行だとか、そういうところは制度設計としては入っていないですよね。ただ、言われているところの、キーパーの役割ではないけれども、そういったニーズにどう応えていくかという当事者目線に立ったときに、そこはあんしんキーパーという制度なり、後見的支援制度ではない中でも何か見つけられるものがあるのか、考えていかなければならないという気はします。 (浮貝委員)脱線してすみませんでした。 (事務局)大事な視点だと思います。 (浮貝委員)ふと、支援者キーパーって、想像していくとそういうことまで発展しかねないなと思ったのです。 (事務局)そうですよね。もし、そこで何かあったときに、支援者が所属する組織としてどうするのかというのは、突きつけられますよね。管理者としては悩みますよね。ありがとうございます。 (麦倉委員長)本来的にはそういう見守りというところだけでなく、もう少しサッカーを観に行くとか、そういう関係ができたら本当はいいですよね。キーパーは確かに見守りが中心かもしれないけれども、そこを越えて自分たちでさらに深い付き合いをしたいというような希望があるのであれば全然いいと思いますし。 (浮貝委員)実際、地域のお祭りなんかにホーム全体で参加するというときに、そのホーム全員が登録していて、ぞろっと5人ぐらいサポーターさんやマネジャーさんも含めて来てくれて、みんなでお祭りに行くなんていう。そこでマネジャーさんなんかも啓発してくださったり、また今年も来たねというのもあるのですが、お祭りの同行みたいな、そこの境は何ですかというのも出てくるんですよね。 (麦倉委員長)ほかにはいかがでしょうか。先ほど学校への周知というところが出てきていて、登録者を増やすという意味合いだったと思うのですが、逆にキーパーさんになってもらう可能性のある人たちということで、社会教育みたいなところで学校に行って、ついでにもしかしたら登録者となる可能性のある人が何となくこういう制度があるのを知って利用につながったというほうが自然なのかなという感じもしました。総合的な学習の時間とかいろいろあると思いますし、地域の福祉課題を知るというのはどこの学校でも今、とても大事にしていることなので、意外と需要はあるかなと思いました。  見守り応援隊の話ですが、確かにC区でキーパーさん見守り応援隊とネーミングしていて、確かにキャッチーで分かりやすくはあるのですが、逆にちょっと、あんしんキーパーさんという制度と同じなのかどうかというところで誤解してしまう人もいるのではないかというような心配をしています。見守り応援隊は知っているけどキーパーさんは知りませんみたいな感じになってしまう人もいるのかなと。だから、見守り応援隊(あんしんキーパー)とか、そうするとだんだん表記が長くなってさらによく分からなくなるかもしれないですが、何か制度を説明するときに一貫性があったほうがいいのかなというのは思いました。 (事務局)事務局から補足させていただきたいと思います。C区の見守り応援隊は、先ほどから話題に上がっている、あんしんキーパーの開拓と地域づくりについての図でいくと、キーパーを細分化しているような形で、あんしんキーパーはこの【図1】で、見守り応援隊は【図2】で登録しているような形になっています。これはどうして2つに分けたかという経過でいくと、5〜6年前にキーパー開拓をしていく際に、C区の特性とか地域開拓の、先ほどほかの区でも出ていますけれども、キーパーのハードルの高さですとか、地活を知っている人と知らない人がそれぞれ違うので、案内の仕方も分けたほうがいいのではないかという話が出て、分けてきたということがあります。やはり役割があるとなると、地域の方もやらされ感がどうしても高まってしまうということを危惧して、見守り応援隊という整理にしているということになっています。なので、よく言っているキーパーバンクみたいなニュアンスが見守り応援隊には含まれていて、C区の広報誌にも載っていますが、見守り応援隊のほうにも交流会の案内とか広報というのはお送りしていて、障害理解の普及啓発みたいなニュアンスが含まれているところになっています。C区のキーパーというところでは、支援室との関係性を今後積み重ねていって、マッチング技術を上げるためにキーパーというような形の整理にしているということで、原則、キーパーについては登録者の希望のみで登録しているというのが現状になっています。ただ、これがいいか悪いかは別にして、これまで見守り応援隊からキーパーになった方はいらっしゃらないということでした。補足です。以上になります。 (麦倉委員長)ありがとうございます。キーパーのつどいとか、そういうところにはお声がけしているけれども、今年はやっていないと。 (事務局)そうですね。交流会の案内とかは今後していくということはおっしゃっていました。 (麦倉委員長)分かりました。 (坂田副委員長)キーパーではないのですが、私も登録して10何年になります。それで、サポーターさんと面談する期間がだんだん年に2回ぐらいになりましたので、本人にとってはそれでいいのかなという気もするのですが、だから、今後、登録者が増えるとどんどん、1年に1回とかになってしまうのか、ちょっと心細い感じもします。だんだん子供も高齢化してくるといろいろ変わってきますよね。環境も変わったり、状況も変わったり、体調も変わったりとかあるので、そういうときにちょっとお話を聞いてもらえるといいかなと思っています。 (麦倉委員長)ありがとうございます。ほかにはよろしいでしょうか。それでは、特にこれ以上議論がなければ、本日の議題は以上をもちまして終了とさせていただきたいと思います。  最後に全体を通して、委員の皆様から何かご意見等ございますでしょうか。ちょっと出たICTの推進というところでは、各支援室で工夫してやっているということではあるのでしょうけど、なかなか各区だけで進めるのも難しいと思います。例えば社協さんとか、何かこういう記録をどういう形で集約して、もしかしたら出先で書くとか、在宅で書くとか、そういうことも含めてやっていらっしゃるのか、もしそういう知恵があるのであれば、ぜひ共有していただきたいと思ったのですが、いかがでしょうか。特にそういう記録の仕方はないのでしょうか。推進法人の方にもしあれば。 (推進法人)現時点ではICTの推進は、各区の運営法人のほうで独自にやられている部分はありますが、全体を共有でやるという形のICTの仕組みはありません。今後もし必要があれば市とも検討し、運営法人にも入っていただいて検討することはできると思います。ただ、それなりにお金もかかりますので、そこが一番ネックになるかと思います。 (麦倉委員長)資料のクラウド管理みたいなところではキントーンとか使っていらっしゃるのでしたか。 (推進法人)市社協自体では一部キントーン等を活用している事業はあります。ただ、後見的支援制度については、今の段階ではそういうところまではやっていないというのが実情でございます。 (麦倉委員長)分かりました。福祉の現場でどこもICT化を進めるというのが課題なのですが、キントーンはかなり使えるのではないかというような話も上がっています。それぞれ業務としてはすごく大変なところがあると思いますので、工夫して業務を削減できるところは、効率化できるところはぜひやっていただきたいと思っています。  それでは、今日の議題は以上ですので、事務局にお戻しいたします。 その他 (事務局)皆様、どうもありがとうございます。いろいろなご意見をまた今日も頂戴しまして、キーパーの形みたいなものは、再度この検証委員会の中でも一度じっくり取り上げてみてもいいのかなと思いました。ありがとうございます。荒木委員が来なかったので残念なのですが、当事者としていいご意見をいつも頂くので、今日もぜひ伺いたかったのですが、次回、ご案内をまたしたいと思います。  次回は2月8日木曜日の10時から12時、今度は午前中になりますが開催を予定しておりまして、会場は健康福祉総合センターの9階会議室になります。皆様、ご予定をよろしくお願いいたします。下半期の現場訪問は3か所、推進法人を含め、最後の運営法人2か所ですね。現場訪問の日程調整は改めて行います。今度は冬で寒い時期になりますが、12月ぐらいかな、よろしくお願いいたします。暑いか寒いかのどっちかで、ちょうどいい季節ではなくて申し訳ありません。  それでは、以上をもちまして本日の会議を終了いたします。皆様、お忙しいところありがとうございました。 資料 ・資料1:横浜市障害者後見的支援制度検証委員会について ・資料2:障害者後見的支援制度の現況について(令和5年6月末時点) ・資料3:各区障害者後見的支援室の現場訪問に係る報告について