第7回横浜市障害者差別解消検討部会 日時 平成27年7月21日(木曜日) 午後2時から4時 会場 市庁舎5階 関係機関執務室 次第 1 開会 (配布資料の確認、説明) 2 議題 (1)事例公表について(報告) (2)前回までの事例の分類の確認について (3)市が行うべき取組についての分類に入りますか? また、そこに分類した理由は何ですか? 3 その他(連絡事項等) 資料1 事例の公表について(報告) 寄せられたすべての事例を「場面別」、「障害種別ごと」に分類し、7月10日に公表しました。 1 事例の内訳 (1) 障害者差別を受けたと思った事例、適切な配慮がなくて困った事例など 計993 件 場面別内訳 対象者の障害種別ごとの内訳 場面 件数 勤務先等で 114件 学校等で 69件 住まい・家庭等で 24 件 地域で 66 件 交通機関・道路で 135 件 お店などで 98 件 福祉サービスで 54 件 病院等で 126 件 役所で 87 件 公共施設で 30 件 その他 190 件 合計 993 件 障害種別 件 数 知的障害 101件 精神障害 405 件 発達障害 62 件 視覚障害 67 件 聴覚・平衡機能障害 180 件 肢体不自由 147 件 音声・言語・そしゃく機能障害 10 件 内部機能障害 13 件 難病 2 件 高次脳機能障害 2 件 その他・無回答 83 件 合計 1,072 件 (2) 障害のある方への配慮の良い事例 計139 件 ※ 複数の障害種別に該当する方が対象の事例があるため、「場面別」と「障害種別ごと」の内訳の合計は一致しません。分類作業を進める中で、事例の件数は速報値から変動しています。 2 公表方法 ・市ホームページに掲載 ※音声版は現在作成中です。 ・市庁舎1階市民情報センターでの閲覧可能 資料2 「市への提言」の構成(案) 1 はじめに(障害者差別解消法の施行に向けて) 2 検討の経過 3 障害者差別解消の取組ついて (1)横浜市が取り組むべきこと ・差別的取扱いの禁止に関すること(障害種別ごと、又は共通事項) ・適切な配慮の提供に関すること(障害種別ごと、又は共通事項) ・市民への啓発に関すること ・相談及び紛争の防止等のための体制整備に関すること ・その他 (2)市内の事業者が取り組むべきこと ・差別的取扱いの禁止に関すること ・適切な配慮の提供に関すること ・その他 (3)市民に取り組んでほしいこと 4 障害のある人とない人が共生する横浜市の実現に向けて (主として障害のある方たちからの全ての四民に伝えたいこと) ※「市への提言」については、10月に開催される予定の横浜市障害者施策推進協議会に報告し、確認を経て確定となる予定です。 資料3 「市への提言」の記載内容の検討 今回は、「市への提言」のうち、「市が行うべき取組」について、ご意見、話し合いをお願いします。テーマは次の@からFまでです。 【委員に、ご意見、話し合いをお願いしたいこと@】 区役所、市役所等における、障害のある方への窓口対応や電話対応について、市はどのような配慮をすべきですか?また、注意すべき差別的扱いはどのようなものですか? 〈配慮の例〉 話を丁寧に伺う 筆談で対応する 手話で対応する(手話通訳を配置する) 書類を読み上げて説明する 分からないことがある場合はお尋ねくださいと掲示する など 【事務局から】 ○これまでの検討部会でのご意見等を「資料4」にまとめました。また、寄せられた事例のうち、関連する主な事例を「参考資料」にまとめてみました。ご参照ください。 ○障害種別ごとにご意見をいただければと思います(特にご意見のない場合は「なし」で結構です)。 ○当面取り組むべきこと、将来的に取り組むべきことに分けてご意見がある場合は、そのようにお話しください。 【委員に、ご意見、話し合いをお願いしたいことA】 区役所、市役所等の通知や説明書類、申請用紙などについて、市はどのような配慮をすべきですか?また注意すべき差別的取扱いはどのようなものですか? 〈配慮の例〉 分かりやすい表現・ことばを使う ルビをふる 分かりやすい版を別に作成する 点字版・音声版を作成する 分からないことがある場合の問合せの窓口(連絡先)を記載する など 【事務局から】 ○「資料4」、「参考資料」もご参照ください。 ○障害種別ごとにご意見をいただければと思います(特にご意見のない場合は「なし」で結構です)。 ○当面取り組むべきこと、将来的に取り組むべきことに分けてご意見がある場合は、そのようにお話しください。 【委員に、ご意見、話し合いをお願いしたいことB】 区役所、市役所等での会議の開催や、後見回答のイベントの開催において、市はどのような配慮をすべきですか?また、注意すべき差別的取扱いはどのようなものですか? 〈配慮の例〉 資料を分かりやすい表現・ことばで作成する 資料にルビをふる 点字版の資料を作成する 介助者の付添いを可能とする 手話通訳、筆記通訳の事前申込についてチラシ等に記載する など 【事務局から】 ○「資料4」、「参考資料」もご参照ください。 ○障害種別ごとにご意見をいただければと思います(特にご意見のない場合は「なし」で結構です)。 ○当面取り組むべきこと、将来的に取り組むべきことに分けてご意見がある場合は、そのようにお話しください。 【委員に、ご意見、話し合いをお願いしたいことC】 区役所、市役所等の市の施設の設備で、改善に取り組むべきことは、どのようなことですか? 〈例〉 非常時の視覚による情報提供 など 【事務局から】 ○「資料4」、「参考資料」もご参照ください。 ○障害種別ごとにご意見をいただければと思います(特にご意見のない場合は「なし」で結構です)。 ○当面取り組むべきこと、将来的に取り組むべきことに分けてご意見がある場合は、そのようにお話しください。 【委員に、ご意見、話し合いをお願いしたいことD】 その他、市(市職員)による差別的取扱い、合理的配慮の提供について、「市への提言」に盛り込んだ方がよいことはありますか? 【事務局から】 ○「資料4」、「参考資料」もご参照ください。 ○障害種別ごとにご意見をいただければと思います(特にご意見のない場合は「なし」で結構です)。 ○当面取り組むべきこと、将来的に取り組むべきことに分けてご意見がある場合は、そのようにお話しください。 【委員に、ご意見、話し合いをお願いしたいことE】 障害者差別解消に関する市民への啓発について、市が取り組むべきことはどのようなことですか? 【事務局から】 ○「資料4」をご参照ください。市民啓発について、取り組むべきこと、取り組む場合の注意や工夫など、資料4の内容の追加や修正などをお願いします。 【委員に、ご意見、話し合いをお願いしたいことF】 障害者差別を受けたと思った場合などの相談(相談体制等」について、ご意見がありましたらお願いします。 【事務局から】 ○国は、既存の機関が相談に対応していくこととしていますが、ご意見等がありましたらお願いします。 資料4 「これまでの検討部会での意見等」 障害者差別解消の取組について (1)横浜市が取り組むべきこと 差別的取扱いの禁止に関すること・適切な配慮の提供に関すること 情報の保障 本人の希望に沿った対応がなされるべきである。(筆談、要約筆記や字幕等の視覚情報、点字や音声データ 等) 市民対応 家族や介助者と一緒にいても、本人のことは本人と話をすべきである。 区役所の設備 生命の危険に関わるようなものについては、早急に対応すべきである。(災害発生時の視覚による情報提供等) その他 差別的取扱いなのか、適切な配慮の不提供なのかの判断は、場面の詳細によって異なる。 行政は差別的取扱いの禁止も適切な配慮の提供もいずれも必ず実施するべきである。 啓発の資料については、事例を抜粋して場面ごとに障害別に短くまとめて提供した方がよい。例えば、病院では視覚障害の方はこういうことで困っている、肢体不自由の方は、視覚障害の方は、と代表的なものを挙げる。 精神障害があると、文章の羅列は読む気がしない場合が多い。発達障害についても、イラストを入れるなど、視覚的に分かりやすいものがよい。 教育・啓発用として分かりやすい事例の抜粋版を作成するとよい。 分かりやすい版として、双六やかるたもよい。 教育の場で、道徳の時間などに、事例を含め、健常者も障害者も同じ人間であることなどを伝える資料ができるとよい。 広く市民に対して、障害理解を深めることを目的とした「フォーラム等(語る場)」があるとよい。 分かりやすい版としては、時間とお金をかけて、高齢者も含めて、みんなにとって分かりやすいものを作ってほしい。 相談及び紛争防止等のための体制整備 空欄 その他 市独自の条例をつくる。その過程も市民への啓発につながるのではないか。 障害児の親だけではなく、障害者の親も対象に含めて考えてほしい。 (2)市内の事業者が取り組むべきこと 差別的取扱いの禁止に関すること・適切な配慮の提供に関すること  公平性があり、実施的に選択肢のない(病院、私立学校等)は、行政機関に準じるという考え方もあるのではないか。 交通運賃割引の障害間差別(身体・知的障害のある方には認められても精神障害のある方には認められない)は解消すべきである。 その他 障害による差別は、受けている側は分かっても、している側は分からないということがよくある。 (3)市民に取り組んでほしいこと  良かれと思ってしてくれることの中でも困ることもある。  個人の考えや主張を否定することはできないが、一人ひとりの意識づけ・啓発は重要である。 松島委員提供資料 応募事例一覧を4 分の3 程読みました。私には、どれも差別と感じる事例ばかりであると思います。ただ単に「不当な差別的な扱い」と「合理的配慮の不提供」に分けることができるものではありません。ここに応募した人は少なからず差別を感じたのではないでしょうか。 私たち委員は「合理的配慮の不提供」に入るような事例でも、根底には差別が潜んでいると認識する必要があります。私個人の意見は全事例は差別に値するとおもいます。 差別に大きいも小さいもない。また、強いも弱いもない。差別は差別です。私達脳性マヒ者も、人権を否定されるようなさまざまな差別を受けてきました。 「変なのがうつるから近よるな」としい少し高そうなレストランで食事をしようとすると、「あんたみたいな輩がうちで食べると衛生上良くないし、レストランの質が落しまうし、他の客様に迷惑になるから来るな」とか、また病院では言語障害者にたいして「この人の言っている事がさっぱりわかんねと頭がおかしいのだろう」と言われ妊娠した障害者が病院で「こんな体で産むとは罰当たりめ」みいたいなこといわれたり等は昔から言われてきていますが、今でも現実としてあります。 これは多数の方が「差別」と認識してくれますから、まだましですが、最近、差別している意識が全くなく、むしろ親切心からくる場合です。これは非常に厄介です。 車イスで言語障害がある人が、日常茶飯事に起きているケースですが、例えば、私がエレベータで降りるときに、「押さえておきますから先降りてください」と言われ、とても有難いが先に降りると足を踏んでしまうので、私も「先に降りてください」と言うけど相手にはうまく聞き取れなくて、3 回ぐらいやり取りが続いて相手が「いいから降りろ」と少しいらいらしながら言うから、仕方なく降りると、「痛いなー全くもう」と言われ、怪訝な顔つきになってしまう。 ことらは何も悪いことはしていないが、恐縮して謝ります。相手は差別したつもりはなく親切心から出た行動、そのくらいわかります。だけど言語障害の人にとって「あんたら来ると店が穢れるから来るな」と同じぐらい苦痛を感じ、「ワ〜」と叫びたくなります。これは差別であり、人権侵害だと思っています。 これは言い過ぎでしょうか、皆様教えてください。でもこれから自分では全く差別している意識がなく、差別される方だけが人権侵害を感じてしまうケースが益々増えてきます。 差別はとてつもなく難しい問題です。