第6回横浜市障害者差別解消検討部会 日時:平成27年6月16日(火) 午後2時〜4時 会場:市庁舎5階 関係機関執務室 次第 1 開会    (配付資料の確認、説明) 2 議題 (1)事例の公表について (2)障害者差別解消法の規定について(確認) (3)前回の事例の分類の確認について (4)事例の分類について(前回からの継続分) 3 その他(連絡事項等) 本日の進行(予定) 次第 14:00 1 開会(配付資料の確認、説明) 14:05 2  議題 (1)事例の公表について    資料1により説明。意見、質問のある方はお願いします。 14:15 (2)障害者差別解消法の規定について(確認)    資料2により説明。質問のある方はお願いします。 14:25 (3)前回の事例の分類の確認について    資料3、資料4、資料5により説明。    前回の分類について、事務局から確認したい点を資料4「委員にうかがいたいこと」にまとめました。ご意見のある方はお願いします。 15:00 (4)事例の分類について(前回からの継続分)     前回に持ち越しとなった残りの15の事例について、資料6のとおり事務局で分類の素案を作成してみましたが、各事例の分類について、皆様のご意見、考え方をお聞かせください。 15:50 3  その他(連絡事項等) ※進行の予定時間は、審議の状況によって変わる場合があります。 資料1 障害者差別に関する事例の公表について 1 公表の考え方  (1) 寄せられた事例を全て公表(市のホームページへ掲載)します。    また、市役所でも閲覧できるようにします。音声版も作成します。    ※公表に馴染まない事例はなかったため、全ての事例を公表します。  (2) 対象者の障害種別により分類したもの、分野(場面)別に分類したものの両方を作成し、公表します。  (3) 寄せられた事例をまずは公表し、市民の方々に紹介することを目的としています。寄せられた事例が全て「障害者差別」に該当するものではありません(公表の際に説明を記載します)。 ※市民向けの啓発資料等は、この公表とは別に検討していきます。  (4) 個人、施設等の名称などに関する情報は、公表内容から除きます。  (5) 長文にわたる事例については、事例の要旨を掲載します。状況等の詳細な説明についても、要旨を掲載します。  (6) 誤字・脱字等は、可能な範囲で修正します。 2 公表の時期   7月上旬(予定) ※音声版の公表は出来次第行います。 3 第3回検討部会での主なご意見(参考)  ・ 寄せられた事例は全て公表すべき(公表から除外するものは検討部会でも確認する)。  ・ 障害者差別解消法の対象とならない「個人による差別事例」も公表すべき。  ・ 単なる暴言についても、明確な差別の表れであるので、極力公表した方がよい。  ・ 個人の偏見によるものも、その積み重ねが社会の偏見であるので、除外しないで公表すべき。 資料2 障害者差別解消法の規定について(確認) 1 障害を理由とする差別(障害者差別)は、障害を理由とする「不当な差別的取扱い」と、障害のある人への「合理的配慮の不提供」の二つです。   また、対象となるのは、「行政機関」と「事業者」です。 行 政 機 関(市役所、区役所など) 不当な差別的取扱い 法律上の義務(禁止) 合理的配慮の不提供 法律上の義務 事 業 者(お店、会社、病院など) 不当な差別的取扱い 法律上の義務(禁止) 合理的配慮の不提供 法律上の努力義務 <不当な差別的取扱い> 障害を理由として、正当な理由なく、サービスの提供を拒否したり、制限したり、条件を付けたりするような行為を言います。        <合理的配慮の不提供> 障害のある方が日常生活や社会生活で困ることをなくしていくために、周りの人や会社などが行うべき無理のない範囲の配慮を「合理的配慮」と言い、これを行わないことを「合理的配慮の不 提供」と言います。               2 事業主が労働者に対して行う障害者差別の解消については、別の法律(障害者雇用促進法)で定められています。 3 国のQ&Aでは、障害者差別解消法は、個別の場面における特定の障害者に対する取扱いを対象とするものであり、この法律によって、既存の制度に関して一律に見直しが必要になるものではないとされています。 また、既存の制度については、それぞれの法律の目的も踏まえて、社会的な情勢の変化等必要に応じた検討がなされるべきであるとされています。 資料3 検討用分類(確定版) 障害者差別を受けたと思った事例、適切な配慮がなくて困った事例など @ 差別的取扱いをしたもの × → してはいけないこと 行政機関によるもの(市役所、区役所など) 法律上の義務 事業者によるもの(お店、会社、病院など) 法律上の義務 行政機関・事業者以外によるもの(近所の人、家族、友人など) A 適切な配慮をしなかったもの × → しなければいけないこと 行政機関によるもの(市役所、区役所など) 法律上の義務 事業者によるもの(お店、会社、病院など) 法律上の義務 行政機関・事業者以外によるもの(近所の人、家族、友人など) B その他(@、Aのいずれにも入らないもの、現時点で分類できないもの) 行政機関によるもの(市役所、区役所など) 事業者によるもの(お店、会社、病院など) 行政機関・事業者以外によるもの(近所の人、家族、友人など) ※@、Aのいずれにも該当する事例があった場合は、@とAの両方に分類します。 資料4 前回の事例の分類の確認について 前回の事例の分類について、事務局から確認させていただきたいことがあります。次の1から5までの5つです。 【委員にうかがいたいこと 1】 14「障害者同士のツアー」の事例について 前回のご意見を資料5のとおり、まとめてみました。 @「差別的取扱いをしたもの」の場合と、A「適切な配慮をしなかったもの」の場合があるとのご意見がありましたが、資料5のとおりのまとめでよいですか? [事務局案] 資料5のとおりです。検討部会のご意見と異なる場合は修正します。 【委員にうかがいたいこと 2】 33「習字教室の入会」の事例について 前回のご意見を資料5のとおり、まとめてみました。 14の事例と同じように、@「差別的取扱いをしたもの」の場合とA「適切な配慮をしなかったもの」の場合があるとのご意見と、@「差別的取扱いをしたもの」のみとするご意見の2つがありました。 資料5に案1と案2を記載しましたが、どちらの意見を検討部会の意見としますか? [事務局案] @の場合とAの場合があるとのご意見は、@のみとするご意見の内容を含んだご意見であるように思います。 14と同じ考え方でよろしければ、資料5の案1になると考えます。検討部会のご意見と異なる場合は修正します。 【委員にうかがいたいこと 3】 82「障害者福祉施設の建設」の事例について 前回、いくつかのご意見がありましたが、あらためて内容を整理し、以下のとおり、まとめてみました。 事務局案のまとめでよいですか? [事務局案] 誰のどの行為が、障害のある方への@「差別的取扱いをしたもの」又はA「適切な配慮をしなかったもの」に当たるのかなどを考えてみました。 ・誰によるものか  → 地域住民(行政機関・事業者以外によるもの) ・分類  → @「差別的取扱いをしたもの」具体的な内容は事例に書かれていませんが、「近隣住民の障害者、特に知的障害者に対する偏見は容赦のない物」とあるため。 ・考えられる改善の方向性 → 地域住民の障害に関する理解を深めてもらう。    施設の建設について、市、事業者が地域住民への説明、事前調整を行う。 【委員にうかがいたいこと 4】   197「市バス・地下鉄の介護者の割引」の事例について 前回、いくつかのご意見がありましたが、制度に関わることで、個別の場面における対応で解決する問題ではないため、B「その他。@、Aのいずれにも入らないもの)に該当するように思います。   @「差別的取扱いをしたもの」、A「適切な配慮をしなかったもの」、 B「その他」のうち、どの分類にしますか? [事務局案] それぞれの制度ごとに議論されるべき問題であるため、B「その他。@、Aのいずれにも入らないもの」ではないかと考えています。 【委員にうかがいたいこと 5】 1から4以外の事例について 14、33、82、197以外の事例の分類は、資料5のとおりのまとめでよいですか? [事務局案] 資料5のとおりです。検討部会のご意見と異なる場合は修正します。 資料6 障害者差別を受けたと思った事例、適切な配慮がなくて困った事例など(一部抜粋)※前回の継続分 ※分類について@は「差別的扱いをしたもの」、Aは「適切な配慮をしなかったもの」、Bは「その他(@、Aのいずれにも入らないもの。現時点で分類できないもの」 区分 6.不明 No.96 困ったこと 脱水を起こして救急病院へ行ったときに一応点滴はしてくれたが、精神病の人は精神病院へ行ってくださいと言われた。 障害種別 2.精神障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類@(検討の際の参考として事務局で案を記入していますが、分類について、各委員のご意見をお願いします) 考えられる改善の方向性 ○精神疾患のみを理由として一律に診療を断る取扱いをしない。 ○病気、障害に関する理解を深めてもらう。 こうしてほしかったこと 精神病があっても、身体の疾患の場合には、普通の人と同じように対応してもらえるようにしてほしい。 区分 6.不明 No.208 困ったこと 身体障がい者の人は、就労の時に割と容易に受け入れられるのに、精神障がい当事者はそうでないところに差別を感じる。 障害種別 2.精神障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 、行政機関 分類B 具体的な場面の想定ができないためB。 考えられる改善の方向性 こうしてほしかったこと 区分 6.不明 No.282 困ったこと 美容院。 たくさんの中にいることが苦手なので、事前に電話して精神科に通っているので配慮してほしいと伝えたら、はさみを扱っているので精神科に通っている方はお断りしますと言われた。 障害種別 2.精神障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類@ 考えられる改善の方向性 ○精神科への通院のみを理由として一律に入店を断る取扱いをしない。 ○病気、障害に関する理解を深めてもらう。 区分 1.障害のある方 No.427 困ったこと 知人の住まいを不動産屋で探したことがあったが、障害があると断られる。 障害種別 2.精神障害 、4.視覚障害、 6.肢体不自由" 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類@ 考えられる改善の方向性 ○障害があることのみを理由として一律に断る取扱いをしない。 ○病気、障害に関する理解を深めてもらう。 区分 1.障害のある方 No.431 困ったこと 病院の案内表示で、ピンク色のバックに白色の文字の物があった。弱視の人にとって大変わかりにくい。 障害種別 4.視覚障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類A 考えられる改善の方向性 ○障害のある人にとっても分かりやすい色にする(過重な負担を要する場合を除く)。 こうしてほしかったこと 濃い色をバックにするなどの配慮を。 区分1.障害のある方 No.433 困ったこと 自動券売機、セルフレジの普及が進んでいるが、視覚障害者にとっては困る。 障害種別 4.視覚障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類B 具体的な場面の想定ができないためB。 区分 3.障害のある方の支援者 No.440 困ったこと 市役所や区役所の方の説明や説明書類が、知的障害の方や自閉症の方には分かりづらいことが多い。絵や文字などを使って分かりやすく説明するなど一工夫お願いしたい。 障害種別 1.知的障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 行政機関 分類A 考えられる改善の方向性 ○分かりやすい説明、書類の作成をする(過重な負担を要する場合を除く)。 区分 1.障害のある方 No.457 困ったこと 労働組合の退会などで、「情報漏れは困る。」という理由で手話通訳をつけてくれなかった。さらに手話通訳者派遣事業実施要綱示して、「守秘義務」があることを説明しましたが、「そうはいっても現実は違う。」と言われ、なかなか理解が得られませんでした。 障害種別 5.聴覚・平衡機能障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 行・事以外 分類A 考えられる改善の方向性 ○手話通訳等の配慮を行う(過重な負担を要する場合を除く)。 こうしてほしかったこと 当時は障害者基本法がなかったので、派遣元の職員より労働組合に御説明いただき、ようやく手話通訳がつくことになりました。労働組合には、聴覚障害者への情報保障をもっと学習してほしいと思い、機会のあるごとにこの事例を話しています。 区分 2.障害のある方の家族 No.460 困ったこと 障害のある家族が幼稚園に申し込んだとき、手帳を持っているならほかに行ってほしいと園長に言われた。 障害種別 6.肢体不自由 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類@ 考えられる改善の方向性 ○障害のみを理由として一律に申込を断る取扱いをしない。 ○障害に関する理解を深めてもらう。 こうしてほしかったこと 障害者が通える園や学校の窓口を充実してほしい。 区分 1.障害のある方 No.470 困ったこと 銀行では代読、代筆が金融庁でも認められている(平成23年〜)が、周知徹底されていない。 障害種別 4.視覚障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類A 銀行で代筆等の配慮がなかったのであればA。 考えられる改善の方向性 ○代筆等の配慮を行う(過重な負担を要する場合を除く)。 こうしてほしかったこと 上記の件について銀行に周知徹底してもらいたい。 区分 1.障害のある方 No.475 困ったこと オペラを見に行ったとき具合が悪くなりそうだったので頓服を飲むと、ついいびきをかいて寝てしまい、隣の人に「そんな変な薬を飲んでいる人はこういうところに来る資格はないの」と言われた。 障害種別 2.精神障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 行・事以外 分類B 障害を理由とした発言であるのか、場面が明らかでないのでB。 考えられる改善の方向性 区分 1.障害のある方 No.491 困ったこと 障害者手帳を紛失し、再発行手続きをした。区役所から「手帳ができた」と電話で連絡があった。私は聴覚障害者なのに、電話で知らせてくるのは配慮に欠ける。この時、たまたま、夫が在宅していたので、電話を受けたので取りに行くことができた。 障害種別 5.聴覚・平衡機能障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 行政機関 分類A 考えられる改善の方向性 ○ファックス又は郵送で連絡を行う。 こうしてほしかったこと 区役所からなぜFAXで連絡をもらえないのか? 区分 1.障害のある方  No.540 困ったこと 電動車いすで、電車に乗り、降りる際、駅員さんがお迎えに来てくれなかったので、横浜まで行ってしまった。 障害種別6.肢体不自由   検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 事業者 分類B 障害を理由とした行為ではないと考えられるためB(@、Aのいずれにも入らないもの)。 考えられる改善の方向性 こうしてほしかったこと 駅員さんにお願いしなくても、自由に乗降できるよう工夫してほしい。 区分 1.障害のある方 No.543 困ったこと 障害者用のトイレの数が少ない。健常者が30分以上入っていることが多く、外出の時困っている。休日は特にひどくずっと我慢している。 障害種別 6.肢体不自由 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 行・事以外  分類B 障害を理由とした行為ではないと考えられるためB(@、Aのいずれにも入らないもの)。 考えられる改善の方向性 こうしてほしかったこと 健常者用のトイレの数に対し、障害者用のトイレの数が少ないので、増やしてほしい。健常者用トイレが使用できる人は、障害者用のトイレが使用できないように徹底してほしい。しかし、短い時間なら大丈夫です。 区分 1.障害のある方 No.568 困ったこと 市役所に電話をしても、話を理解してくれず、担当の係に電話を回してくれない。 障害種別  3.発達障害 検討部会としての考え方(案) 誰によるものか 行政機関  分類A 考えられる改善の方向性 ○用件を丁寧に伺い、担当の係に電話をつなぐ。 こうしてほしかったこと 決めつけるし、人の話を最後まで聞かない。他の職員が身内をかばう。