別紙3-1横浜市福祉のまちづくり条例「合理的配慮の提供」に関する資料 表紙 横浜市福祉のまちづくり条例「合理的配慮の提供」に関する資料 横浜市健康福祉局福祉保健課 2025年版 1 はじめに 本資料は、横浜市福祉のまちづくり条例に基づいて施設整備をおこなったうえで、事業主や従業員のみなさまに実践していただきたい「合理的配慮の提供※」について説明するものです。横浜市福祉のまちづくり条例に基づいた施設整備を基礎として、利用者個々のニーズに対応し、誰もが使いやすい施設やサービスを実現するためには、合理的配慮の提供が必要です。 そして合理的配慮を的確に提供するためには、事前の準備として環境の整備をおこなっておくことや、建設的対話について理解を深めておくことが重要です。 本研修資料を通じて、「合理的配慮の提供」について理解を深めていただき、所有又は管理される施設やサービスにおいて、実践していただきますようお願いいたします。 ※障害のある人などが社会での活動において直面するバリア(障壁)を取り除き、平等な機会を提供することを目的とし、2024年4月から改正障害者差別解消法によって義務化。 2 4つのバリア(障壁) 障害のある人などが施設やサービスなどを利用する際に直面するバリア(障壁)は、主に4つに分類されます。 これらのバリア(障壁)は、条例に基づく施設整備だけでは解消しきれないことがあります。そこで「合理的配慮の提供」が必要になります。 物理的なバリア 公共交通機関、道路、建物などにおいて、利用者に移動面で困難をもたらす。 イラスト:飲食店にて車いす使用者がテーブルの高さが合わないため、近づくことができないイラスト イラスト下の説明文:テーブルの高さが合わないため、近づけない。 制度的なバリア 社会のルール、制度によって機会の均等を奪われている。 イラスト:ロープウェイ乗り場でスタッフが聴覚障害のある人に音声での伝達が困難なため利用を断っている イラスト下の説明文:緊急時に音声での情報伝達が困難であることを理由に、利用を断られている。 文化・情報面のバリア 情報の伝えかたが不十分であるために、必要な情報が平等に得られない。 イラスト:視覚障害のある人が音声読み上げのないホームページに困惑している。 イラスト下の説明文:ホームページが音声読み上げに対応していないため、情報が伝わらない。 意識上のバリア ホームページが音声読み上げに対応していないため、情報が伝わらない。 イラスト:点字ブロックの上でおしゃべりをしている イラスト下の説明文:点字ブロックの上でおしゃべりをしていることで通行に支障が生じる。 3 「合理的配慮」とは 合理的配慮とは、障害のある人や高齢者等に特別な配慮をするのではなく、障害のない人が利用できている施設やサービスを、同じように利用できるように平等性を確保することです。この平等性を確保するため、過度な負担にならない範囲※で行われる配慮や調整が「合理的配慮の提供」です。 ①施設整備 イラスト:車いす使用者と介助者がドアの前にいる様子。ドアの大きさがバリアフリー対応している。 イラスト下の説明文:バリアフリー対応の客室を整備する。 ②バリアフリー対応の客室を整備する。 イラスト:3種類のシャワーチェアーと従業員のイラスト イラスト下の説明文:さらに多様な宿泊客に対応できるよう、サイズの違うシャワーチェアを複数用意する。 ③合理的配慮の提供(建設的対話) イラスト:従業員が車いす使用者にシャワーチェアーのカタログを見せている イラスト下の説明文:宿泊客からシャワーチェアのサイズが合わないと相談があり、用意しておいたシャワーチェアに交換を提案し、了承を得る。 ④合理的配慮の提供 イラスト:車椅子使用者がシャワーチェアーを使用しシャワーを浴びている。後ろにタオルを持った介助者がいる。 イラスト下の説明文:宿泊客が交換されたシャワーチェアを使用することでシャワーを浴びることができた。 ※過度な負担とは…物理的制約(大規模な改装が必要な場合)、費用負担(高額な設備投資が必要な場合)、人的制約(十分な人手が確保できない場合) 4 環境の整備(事前準備) 合理的配慮を的確に提供するため、事前に様々な準備をしておくことを環境の整備と言います。 環境の整備(事前準備)の具体例 イラスト:視覚障害のある人が音声読み上げのホームページを聞いている イラスト下の説明文:自社のホームページを音声読み上げ機能に対応させる。 イラスト:受付に耳マークやタブレット端末を置いている イラスト下の説明文:緊急時に連絡ができるタブレット端末を用意し、受付には貸し出しの案内と耳マークを設置する。 イラスト:車いす使用者が高さ調整可能なテーブルを使用している。また、導線確保のためテーブルの間隔をあけている イラスト下の説明文:高さ調整が可能なテーブルを複数用意し、出入口等からそれらのテーブルまで、車いすで移動できる動線を確保する。 5 「合理的配慮の提供」のステップ 「合理的配慮の提供」は、すべての人が共に生きる「共生社会」の実現につながる重要な考え方です。「合理的配慮の提供」を行うことで、施設やサービスの利用満足度が高まり、より多様なニーズに応えることが可能になります。 ①申し出 イラスト:従業員が視覚障害のあるひとにお困りですかと声掛けをしている イラスト下の説明文:困っている様子の利用者に声掛けを行う。 ②ニーズの確認 イラスト:視覚障害のある人が従業員に困っていることを伝えている。 イラスト下の説明文:利用者から困りごとについて、丁寧に聞き取る。 ③建設的対話 イラスト:従業員が提案をしている。それに対して、視覚障害のある人が難しいことを伝えている。 イラスト下の説明文:利用者の困りごとに対して、提供可能な配慮について提案をする。 ④合意形成と提供 イラスト:再度、従業員が提案をしている。それに対して、視覚障害のある人が了承をしている。 イラスト下の説明文:利用者からの了承を得て、実際に合理的配慮の提供を行う。 6 建設的対話の重要性とポイント 「合理的配慮の提供」にあたっては、建設的対話が重要とされています。 建設的対話とは、障害のある人などと事業者が協力して、具体的なニーズや課題を話し合い、解決策を見つけるプロセスのことです。 ・オープンな姿勢 利用者が安心して意見を述べられる環境を整えるため、親しみやすく開かれた態度を持つことが重要です。 ・傾聴 利用者の話をしっかりと聞き、相手の言葉を遮らず、共感を持って対応します。 ・明確な質問 利用者のニーズを具体的に把握するために、明確で具体的な質問をします。例:「どのようなサポートが必要ですか?」 ・具体的な提案 利用者のニーズに基づいて、具体的な配慮の提案を行います。可能であれば複数の提案を行うことが望ましいです。例:「こちらのスロープをご利用しますか?もしくは、少し遠回りになりますが別の入口からなら段差が小さいので補助してにゅう店することができます。」 ・具体的な提案 利用者のニーズに基づいて、具体的な配慮の提案を行います。可能であれば複数の提案を行うことが望ましいです。例:「こちらのスロープをご利用しますか?もしくは、少し遠回りになりますが別の入口からなら段差が小さいので補助してにゅう店することができます。」 対話の際に避けるべき考え方…「前例がありません」「特別扱いできません」「何があるか分からないので対応できません」「まるまるの障害がある人には対応できません」 7 「合理的配慮の提供」の具体例 【物理的環境の配慮】 申し出、ニーズの確認 イラスト:車いす使用者が従業員へ車椅子がテーブルに近づけないことを伝えている 建設的対話:テーブルの高さを変えられる席をご用意しておりますがいかがですか?という従業員の問いかけに対して車いす使用者がそこでお願いします!と伝えている。 合意形成と提供 イラスト:車いす使用者がこのテーブルがあってよかったと介助者に話している。 【ルール・慣行の柔軟な変更】 申し出・ニーズの確認 イラスト:ヘルプマークを付けている人が従業員に対して、周囲が気になり胸が苦しくなってしまうので別室で待たせてもらうことはできますか?と問いかけている。 建設的対話 イラスト従業員が別室は難しいですが、少し離れたスペースはどうですか?と問いかけている。 合意形成と提供 イラスト:従業員が順番が来たらお声がけしますので、こちらでお待ち下さい。と伝えている。 環境の整備(事前準備) 従業員が今後のために視界が遮られるついたてを用意しようと思っている。 8 まとめ 「合理的配慮の提供」は、障害のある人や高齢の人など、配慮を必要とされる方々が社会で平等に生活していくために、非常に重要な取組です。施設を所有されている皆様や、そこで実際にサービスを提供する従業員の皆様が協力して取り組むことが、共生社会の実現への鍵となります。また、「合理的配慮の提供」を実践することで、より多くの方々が施設やサービスを利用できる機会が広がります。利用者の皆様との建設的な対話を通じて、最適な解決策をともに見つけ、適切かつ円滑な「合理的配慮の提供」をお願いします。 参考: 【合理的配慮の提供】 事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化 政府広報オンライン https://www.gov-online.go.jp/article/202402/entry-5611.html リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました」 内閣府 https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet-r05.html 【バリアフリー化補助】 横浜市小規模事業者店舗改修助成事業  経済局商業振興課 https://www.city.yokohama.lg.jp/business/kigyoshien/syogyo/tenpo/jyoseikin/20220405154500427.html 裏表紙 本資料および合理的配慮の提供に関するチェックリストに関するお問い合わせはこちらまでお願いします 健康福祉局福祉保健課 福祉のまちづくり担当 TEL:045-671-2387